奇妙な出来事

廣瀬純一

文字の大きさ
上 下
3 / 7

驚愕の事実

しおりを挟む
隆司のペ〇スが再接合手術の準備のために検査に回された。その間、隆司は医師の勧めで血液検査やMRIなどの精密検査を受けた。彼は病院の待合室でひたすら自分の運命を嘆きながら待っていた。  

しばらくして、検査結果を持った医師が診察室に現れた。医師の顔には、複雑な感情が浮かんでいる。  

「中村さん、少々お時間をいただけますか。かなり珍しい、いや、前例のない結果が出ています。」  

隆司はごくりと喉を鳴らした。「何か悪い病気とかですか?」  

「いえ、病気とは言い切れませんが…非常に特殊なケースです。」  

**特異なペ〇スの特性**  

医師は隆司にモニターを指しながら説明を始めた。  

「まず、この部分ですが、普通の組織と異なる反応を示していることがわかりました。細胞組織が通常の人体のものではなく、自己再生能力が極めて高い特徴を持っています。つまり、時間が経てば自力で修復する可能性があります。」  

「自力で修復…?」隆司は戸惑った表情を浮かべた。  

「さらに奇妙なことがあります。この組織は、何らかの理由で自己意識のようなものを持っている可能性があるのです。」  

「自己意識…ですか?」  

「簡単に言うと、あなたのペ〇スはあなた自身と何らかの形でコミュニケーションを取ろうとしているかもしれないのです。検査中、微弱な電気信号のようなものが観測されました。それが何を意味しているのかはまだわかりませんが。」  

隆司は何か悪い冗談を聞かされているような気分だった。しかし、医師の真剣な顔つきから冗談ではないことが伝わってくる。  

**ペ〇スの行動**  

その晩、隆司は病院に泊まることになった。特別に用意された個室で、彼は自分のペ〇スを再接合するための経過観察を受ける予定だった。しかし、深夜になり、彼の保冷バッグに収められていたペ〇スが突然動き始めた。  

「えっ…?」  

バッグから飛び出したペ〇スは、まるで意思を持った生き物のように部屋の中を跳ね回り始めた。隆司は恐怖と混乱で動けなくなった。  

「おい!どこ行くんだよ!」  

ペ〇スはまるで彼の声に応えるかのように一瞬止まり、軽く震えた。そして、何かに導かれるように窓へと向かっていった。  

隆司は咄嗟にそれを掴もうとしたが、ペ〇スは器用に彼の手をすり抜け、開いていた窓から病院の外へ飛び出していった。  

---
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

愛する義兄に憎まれています

ミカン♬
恋愛
自分と婚約予定の義兄が子爵令嬢の恋人を両親に紹介すると聞いたフィーナは、悲しくて辛くて、やがて心は闇に染まっていった。 義兄はフィーナと結婚して侯爵家を継ぐはずだった、なのにフィーナも両親も裏切って真実の愛を貫くと言う。 許せない!そんなフィーナがとった行動は愛する義兄に憎まれるものだった。 2023/12/27 ミモザと義兄の閑話を投稿しました。 ふわっと設定でサクっと終わります。 他サイトにも投稿。

【完結】美しい人。

❄️冬は つとめて
恋愛
「あなたが、ウイリアム兄様の婚約者? 」 「わたくし、カミーユと言いますの。ねえ、あなたがウイリアム兄様の婚約者で、間違いないかしら。」 「ねえ、返事は。」 「はい。私、ウイリアム様と婚約しています ナンシー。ナンシー・ヘルシンキ伯爵令嬢です。」 彼女の前に現れたのは、とても美しい人でした。

冷遇妻に家を売り払われていた男の裁判

七辻ゆゆ
ファンタジー
婚姻後すぐに妻を放置した男が二年ぶりに帰ると、家はなくなっていた。 「では開廷いたします」 家には10億の価値があったと主張し、妻に離縁と損害賠償を求める男。妻の口からは二年の事実が語られていく。

大好きなおねえさまが死んだ

Ruhuna
ファンタジー
大好きなエステルおねえさまが死んでしまった まだ18歳という若さで

番だからと攫っておいて、番だと認めないと言われても。

七辻ゆゆ
ファンタジー
特に同情できないので、ルナは手段を選ばず帰国をめざすことにした。

(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・

青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。 「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」 私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・ 異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。

【完結】結婚して12年一度も会った事ありませんけど? それでも旦那様は全てが欲しいそうです

との
恋愛
結婚して12年目のシエナは白い結婚継続中。 白い結婚を理由に離婚したら、全てを失うシエナは漸く離婚に向けて動けるチャンスを見つけ・・  沈黙を続けていたルカが、 「新しく商会を作って、その先は?」 ーーーーーー 題名 少し改変しました

かつて私のお母様に婚約破棄を突き付けた国王陛下が倅と婚約して後ろ盾になれと脅してきました

お好み焼き
恋愛
私のお母様は学生時代に婚約破棄されました。当時王太子だった現国王陛下にです。その国王陛下が「リザベリーナ嬢。余の倅と婚約して後ろ盾になれ。これは王命である」と私に圧をかけてきました。

処理中です...