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力寿丸と阿部の一騎打ち
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「うおおおおっっっっっ」
朝廷軍の兵士相手に力寿丸は丸太を振って応戦した。
弩の矢で頭を上げられなかったが、朝廷軍の兵士や武士が陣地に入ってくると同士討ちを恐れて弩は放たれなかった。
その瞬間に力寿丸は打って出て、接近戦を挑んだ。
人間の数倍の力を持つ鬼であり、少人数の兵士や武士なら束になっても遅れは取らない。
狭い山道であり、長い槍を朝廷軍が扱えないこともあり、接近戦では無敵の状態だった。
攻め寄せてくる朝廷軍の兵士や武士を力寿丸はちぎっては投げ、ちぎっては投げと大立ち回りをしていた。
「おらああ、絶対に此処を通さないぞ!」
「鬼とは言えなかなかやるな」
暴れ回る力寿丸に声を掛ける人物が現れた。
「誰だてめえ!」
「征夷大将軍阿部比羅夫」
立派な鎧を着た阿部比羅夫は堂々と名乗った。
「鬼とはいえ、その戦いあっぱれ、降れば命を取ることはない」
「降っても、俺たちの土地を奪うのだろう。ならば命を取るのと同じだ。掛かってこい」
「ならば、致し方なし」
阿部は従者から太刀を受け取ると、大きく振りかぶって構えた。
「はあああっっ」
気合いを入れて声を出すとかけ出し、一気に力寿丸へ詰め寄り大太刀を振り下ろす。
咄嗟に丸太を掲げて受け止めるが強い衝撃に一瞬、足が曲がりかける。
しかし、力を入れて堪えた。
一撃を受け止められた阿部は、一度距離を取る。
しかしすぐさま二の太刀を振るった。
「たあああっっ」
力寿丸の丸太の端へ振り下ろすと、綺麗に削られてしまった。
その後も数撃が撃ち込まれ、力寿丸の丸太は徐々に細くなっていく。
「ま、不味い」
丸太が破壊されればお終いだ。
焦っていると阿倍野激しい一撃がくわえられた。
「くっ」
咄嗟に力寿丸は丸太を投げつけた。細くなっていた丸太は阿部の一撃で両断されてしまう。
その間に力寿丸は倒した武士の太刀を奪い構えた。
「こっちも刀で勝負だ!」
力寿丸は大きく振りかぶって阿部に振り下ろした。
しかし、阿部は横から太刀を振り当て、刀の振り下ろされる方向を変えた。
「畜生! もう一度だ」
再び力寿丸は太刀を振るうが、阿部が太刀を振るって、簡単に逸らす。
「いくら太刀を持ち恐ろしい力を持っているとはいえ、振り方を知らない素人に遅れは取らない!」
武人として鍛錬を積んできた阿部比羅夫は剣の修行も行っている。
闇雲に振るう力寿丸の剣もまともに受け止ず横から力を加えて逸らせば、簡単に避ける事が出来た。
「惜しいがこれまでだ!」
今度は阿部が太刀を振るった。
力寿丸は太刀で受け止めたが、触れた瞬間、巻き込むような回転が起きて太刀を跳ね飛ばされてしまった。
「トドメだ!」
阿部は太刀を大きく振りかぶって力寿丸の首に振り下ろそうとした。
朝廷軍の兵士相手に力寿丸は丸太を振って応戦した。
弩の矢で頭を上げられなかったが、朝廷軍の兵士や武士が陣地に入ってくると同士討ちを恐れて弩は放たれなかった。
その瞬間に力寿丸は打って出て、接近戦を挑んだ。
人間の数倍の力を持つ鬼であり、少人数の兵士や武士なら束になっても遅れは取らない。
狭い山道であり、長い槍を朝廷軍が扱えないこともあり、接近戦では無敵の状態だった。
攻め寄せてくる朝廷軍の兵士や武士を力寿丸はちぎっては投げ、ちぎっては投げと大立ち回りをしていた。
「おらああ、絶対に此処を通さないぞ!」
「鬼とは言えなかなかやるな」
暴れ回る力寿丸に声を掛ける人物が現れた。
「誰だてめえ!」
「征夷大将軍阿部比羅夫」
立派な鎧を着た阿部比羅夫は堂々と名乗った。
「鬼とはいえ、その戦いあっぱれ、降れば命を取ることはない」
「降っても、俺たちの土地を奪うのだろう。ならば命を取るのと同じだ。掛かってこい」
「ならば、致し方なし」
阿部は従者から太刀を受け取ると、大きく振りかぶって構えた。
「はあああっっ」
気合いを入れて声を出すとかけ出し、一気に力寿丸へ詰め寄り大太刀を振り下ろす。
咄嗟に丸太を掲げて受け止めるが強い衝撃に一瞬、足が曲がりかける。
しかし、力を入れて堪えた。
一撃を受け止められた阿部は、一度距離を取る。
しかしすぐさま二の太刀を振るった。
「たあああっっ」
力寿丸の丸太の端へ振り下ろすと、綺麗に削られてしまった。
その後も数撃が撃ち込まれ、力寿丸の丸太は徐々に細くなっていく。
「ま、不味い」
丸太が破壊されればお終いだ。
焦っていると阿倍野激しい一撃がくわえられた。
「くっ」
咄嗟に力寿丸は丸太を投げつけた。細くなっていた丸太は阿部の一撃で両断されてしまう。
その間に力寿丸は倒した武士の太刀を奪い構えた。
「こっちも刀で勝負だ!」
力寿丸は大きく振りかぶって阿部に振り下ろした。
しかし、阿部は横から太刀を振り当て、刀の振り下ろされる方向を変えた。
「畜生! もう一度だ」
再び力寿丸は太刀を振るうが、阿部が太刀を振るって、簡単に逸らす。
「いくら太刀を持ち恐ろしい力を持っているとはいえ、振り方を知らない素人に遅れは取らない!」
武人として鍛錬を積んできた阿部比羅夫は剣の修行も行っている。
闇雲に振るう力寿丸の剣もまともに受け止ず横から力を加えて逸らせば、簡単に避ける事が出来た。
「惜しいがこれまでだ!」
今度は阿部が太刀を振るった。
力寿丸は太刀で受け止めたが、触れた瞬間、巻き込むような回転が起きて太刀を跳ね飛ばされてしまった。
「トドメだ!」
阿部は太刀を大きく振りかぶって力寿丸の首に振り下ろそうとした。
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