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番外編+α
番外編31 グランマーズ・L・フォルクスタード
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何だか…色々と疲れたな。
もう、このまま…寝てしまいたい。
今、俺は毎日のように残業の上に休日出勤していた。
求人サイトを見て応募した当初、残業は、ほぼ無しの上に休日出勤は無いと書かれていたんだけどなぁ…。
とんだ間違いだと気付いた時には、既に遅かった。
辞めたくても辞められない現状に今、陥っている始末だし。
「後1000万枚やれと言っただろうが!このノロマ!給料泥棒が!」
口々に上司の田井中源蔵は、俺たちに山のように書類を持って来るが、当の本人は全くと言って良い程に仕事せず、平日の10時から15時まで勤務した後、とっとといなくなるというふざけた野郎だ。
口答えしたくとも、俺たちは、バイトである。
バイトならば、時間や休日に融通が利いても良い筈だというのに、コレが利かないのだ。
給料も入ってからまだ、半月だから、当然の如くでまだ先なのは分かっている。
「あー…ヤバい………」
パチパチと書類を見ながらPCで入力していたものの、俺の意識はどこかへと行ってしまった。
(な、何だ…ここ?真っ暗の筈なのにやたらと人が多い上に美味そうな匂いがする…)
っていうよりも、俺の体は?
というよりも、今の俺…霊体?いや、魂?
と、ということは、俺…さっき…意識がフラッと飛んだと思えば、そのまま、死んでしまったってことなのか?
クソ…前川琢海。一生の不覚。
ま、まあ…あんな労働基準法を違反した仕事をしていたんだ。
死んで当たり前かも知れないな。
まだまだ、やり残したことは山のようにあるってのに。
『第5回、第二の人生抽選へようこそ!』
ん?何だか頭の中から妙な声が聞こえたぞ?
第5回、第二の人生抽選?
つまり、どこぞの世界へと人生をやり直すってことなのか?
ま、まあ…いいさ。異世界だろうとどこだろうと俺は俺だし?
人間にエルフにドワーフにコボルトに様々な種族へと周りは転生していく中、とうとう俺は抽選BOXと書かれた箱にどこから伸びているのか分からないが、抽選してみた。
『転生名前は、グランマーズ・L・フォルクスタード(男)、転生種族は人間、転生日は聖龍歴99955年12月31日、転生先はソルディア・カオスティック・マジフィニクッス・ピーストにある、ノイント都市国家・ティーリアの街、転生特典は鑑定スキル、プレゼントは、骨董品大百科』
有無を言う暇も与えられないまま、俺は、ソルディア何とかという世界へと転生してしまったのである。
「うーん。転生してから50年近い日か…」
気が付けば、俺は、異世界で45年という年月を過ごしていた。
ここ、ノイント都市国家にあるティーリアの街は、交易を中心とした街で、今は人間と魔物が共存している。
何とも不思議なモノだな。
大昔は、人間と魔物は常に争いが絶えないと曾祖父から聞いていたが、この世界に転生したばかりの大魔王は、平和を維持するために、あれやこれやと動いているらしく、お陰で俺は、鑑定スキルを活かしながら、骨董品の選別を行っていた。
まあ、前世に比べれば、今の生活は断然良い。
いずれ、大魔王の住まう国を訪れるのも悪く無いかも知れないなと俺は、密かに思ったのである。
もう、このまま…寝てしまいたい。
今、俺は毎日のように残業の上に休日出勤していた。
求人サイトを見て応募した当初、残業は、ほぼ無しの上に休日出勤は無いと書かれていたんだけどなぁ…。
とんだ間違いだと気付いた時には、既に遅かった。
辞めたくても辞められない現状に今、陥っている始末だし。
「後1000万枚やれと言っただろうが!このノロマ!給料泥棒が!」
口々に上司の田井中源蔵は、俺たちに山のように書類を持って来るが、当の本人は全くと言って良い程に仕事せず、平日の10時から15時まで勤務した後、とっとといなくなるというふざけた野郎だ。
口答えしたくとも、俺たちは、バイトである。
バイトならば、時間や休日に融通が利いても良い筈だというのに、コレが利かないのだ。
給料も入ってからまだ、半月だから、当然の如くでまだ先なのは分かっている。
「あー…ヤバい………」
パチパチと書類を見ながらPCで入力していたものの、俺の意識はどこかへと行ってしまった。
(な、何だ…ここ?真っ暗の筈なのにやたらと人が多い上に美味そうな匂いがする…)
っていうよりも、俺の体は?
というよりも、今の俺…霊体?いや、魂?
と、ということは、俺…さっき…意識がフラッと飛んだと思えば、そのまま、死んでしまったってことなのか?
クソ…前川琢海。一生の不覚。
ま、まあ…あんな労働基準法を違反した仕事をしていたんだ。
死んで当たり前かも知れないな。
まだまだ、やり残したことは山のようにあるってのに。
『第5回、第二の人生抽選へようこそ!』
ん?何だか頭の中から妙な声が聞こえたぞ?
第5回、第二の人生抽選?
つまり、どこぞの世界へと人生をやり直すってことなのか?
ま、まあ…いいさ。異世界だろうとどこだろうと俺は俺だし?
人間にエルフにドワーフにコボルトに様々な種族へと周りは転生していく中、とうとう俺は抽選BOXと書かれた箱にどこから伸びているのか分からないが、抽選してみた。
『転生名前は、グランマーズ・L・フォルクスタード(男)、転生種族は人間、転生日は聖龍歴99955年12月31日、転生先はソルディア・カオスティック・マジフィニクッス・ピーストにある、ノイント都市国家・ティーリアの街、転生特典は鑑定スキル、プレゼントは、骨董品大百科』
有無を言う暇も与えられないまま、俺は、ソルディア何とかという世界へと転生してしまったのである。
「うーん。転生してから50年近い日か…」
気が付けば、俺は、異世界で45年という年月を過ごしていた。
ここ、ノイント都市国家にあるティーリアの街は、交易を中心とした街で、今は人間と魔物が共存している。
何とも不思議なモノだな。
大昔は、人間と魔物は常に争いが絶えないと曾祖父から聞いていたが、この世界に転生したばかりの大魔王は、平和を維持するために、あれやこれやと動いているらしく、お陰で俺は、鑑定スキルを活かしながら、骨董品の選別を行っていた。
まあ、前世に比べれば、今の生活は断然良い。
いずれ、大魔王の住まう国を訪れるのも悪く無いかも知れないなと俺は、密かに思ったのである。
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