135 / 201
番外編+α
番外編30 ラルフ・L・エスティーリア
しおりを挟む
「ホントに裕真はアニメ好きだな。それに絵もメッチャ上手いし」
幼馴染みの卓也に勧められるまま、アニメにハマった上に絵も同様に上達してしまった、このオレ、志乃原裕真は、夏コミに向けてマンガを製作していた。
「まあな。で、お前は準備しなくていいのかよ?一週間後には夏コミだぜ?」
「オレは大丈夫。既に同人ソフトは制作済だ」
「いつの間に作ったんだよ」
「いつって?期末試験の最中に決まってんだろ」
「試験の最中って…良くそれで試験も満点採れたもんだな」
オマケに期末は中間よりも副教科が増えることから、10科目という量だというのにと勉強もこなす卓也に羨ましく感じながら、裕真は返したのである。
「まあな。というよりもオレ、殆どカンニングシート用意してるからな」
「っておい!ま、まあ…バレ無ければ問題はないからな。俺も実の所と人のことは言えないし」
「だろ?とりあえず、来週な」
「ああ」
そう互いに約束を交わしながら、俺はマンガの同人誌の仕上げへと取り掛かったのである。
何とか一週間後の夏コミに間に合った俺は、卓也と共に販売を開始していた。
飛ぶようにしながら本やソフトは売れる中、妙な音が聞こえ出した。
「何だ?音…?」
更に音が激しくなった途端、俺の意識はどこかへと消えてしまったのである。
「何だ…?ここ…?」
気が付くと俺は、耳が尖った種族を目にしていた。
「良かった。気が付いたのね」
可憐な容姿のした、少女が俺に声を掛けて来たのである。
「アンタ…誰?」
「私?私はシェルファ。この森の長よ」
「シェルファ…?」
「あなた…転生者ね。まあ、無理もないわね」
「転生者…?何だか厨二病みたいな言い方だな」
「そうよ。私も転生者だから。あなたみたいな人が良くこの森で転生するから。ほら…幼馴染みの方も来たわ」
シェルファはそう言うと、同じように耳の尖ったエルフがやって来たのである。
「おっ!気が付いたんだな。裕真」
「えっ!?お、お前…もしかして?た、卓也!?」
「そう。最もここでのオレは、ダイナって名前だけど」
「な、なんで…?」
「何でってさっき地震みたいなことが遭ったじゃん。で、オレたちは意識的にここへと転生しちゃった訳。アレ?お前、転生するとき、抽選しなかったっけ?」
「抽選?何のことだよ?」
「そっか。誰もが抽選する訳じゃないんだな。最もオレもそうだったけど」
その割には、何かこう何でも出来ちゃう気がするんだよなぁと脳天気の気分のままで、ダイナとして生まれ変わった、卓也は言った。
「何でも?」
「ここは、思ったことがイメージするままに出来る所なのよ。最も何をしたいのかどうかは、あなたたちにお任せするわ。前世みたいにアニメとかゲームとか楽しんでもいいし。ただ、人間の国には色々とあるから余り行かない方がいいわ」
「な、何だか気前が良いような…?」
「そう?前世みたいに縛られたくないでしょ。とりあえず、あなたは今日からラルフ・L・エスティーリアと名乗りなさい。前世の名前は危険だから」
いつ、誰かに知られるか分かった物ではないのだからとシェルファはそう言い残すと、医者として患者を診るため、どこかへと行ってしまったのである。
「で、どうする?裕真。じゃなかった…ラルフ」
「うーん。どうしよっかなぁ」
「まあ、エルフとして色々と今は魔法を楽しもうぜ?」
「ま、魔法…!?」
何が何やらとオレは、まずは頭の整理ぐらいはさせろと思いつつも何だかんだと、幼馴染みの卓也…じゃなかった。ダイナと共に当時、ハマっていたアニメを思い出しながら、絵を描き始めたのだった。
幼馴染みの卓也に勧められるまま、アニメにハマった上に絵も同様に上達してしまった、このオレ、志乃原裕真は、夏コミに向けてマンガを製作していた。
「まあな。で、お前は準備しなくていいのかよ?一週間後には夏コミだぜ?」
「オレは大丈夫。既に同人ソフトは制作済だ」
「いつの間に作ったんだよ」
「いつって?期末試験の最中に決まってんだろ」
「試験の最中って…良くそれで試験も満点採れたもんだな」
オマケに期末は中間よりも副教科が増えることから、10科目という量だというのにと勉強もこなす卓也に羨ましく感じながら、裕真は返したのである。
「まあな。というよりもオレ、殆どカンニングシート用意してるからな」
「っておい!ま、まあ…バレ無ければ問題はないからな。俺も実の所と人のことは言えないし」
「だろ?とりあえず、来週な」
「ああ」
そう互いに約束を交わしながら、俺はマンガの同人誌の仕上げへと取り掛かったのである。
何とか一週間後の夏コミに間に合った俺は、卓也と共に販売を開始していた。
飛ぶようにしながら本やソフトは売れる中、妙な音が聞こえ出した。
「何だ?音…?」
更に音が激しくなった途端、俺の意識はどこかへと消えてしまったのである。
「何だ…?ここ…?」
気が付くと俺は、耳が尖った種族を目にしていた。
「良かった。気が付いたのね」
可憐な容姿のした、少女が俺に声を掛けて来たのである。
「アンタ…誰?」
「私?私はシェルファ。この森の長よ」
「シェルファ…?」
「あなた…転生者ね。まあ、無理もないわね」
「転生者…?何だか厨二病みたいな言い方だな」
「そうよ。私も転生者だから。あなたみたいな人が良くこの森で転生するから。ほら…幼馴染みの方も来たわ」
シェルファはそう言うと、同じように耳の尖ったエルフがやって来たのである。
「おっ!気が付いたんだな。裕真」
「えっ!?お、お前…もしかして?た、卓也!?」
「そう。最もここでのオレは、ダイナって名前だけど」
「な、なんで…?」
「何でってさっき地震みたいなことが遭ったじゃん。で、オレたちは意識的にここへと転生しちゃった訳。アレ?お前、転生するとき、抽選しなかったっけ?」
「抽選?何のことだよ?」
「そっか。誰もが抽選する訳じゃないんだな。最もオレもそうだったけど」
その割には、何かこう何でも出来ちゃう気がするんだよなぁと脳天気の気分のままで、ダイナとして生まれ変わった、卓也は言った。
「何でも?」
「ここは、思ったことがイメージするままに出来る所なのよ。最も何をしたいのかどうかは、あなたたちにお任せするわ。前世みたいにアニメとかゲームとか楽しんでもいいし。ただ、人間の国には色々とあるから余り行かない方がいいわ」
「な、何だか気前が良いような…?」
「そう?前世みたいに縛られたくないでしょ。とりあえず、あなたは今日からラルフ・L・エスティーリアと名乗りなさい。前世の名前は危険だから」
いつ、誰かに知られるか分かった物ではないのだからとシェルファはそう言い残すと、医者として患者を診るため、どこかへと行ってしまったのである。
「で、どうする?裕真。じゃなかった…ラルフ」
「うーん。どうしよっかなぁ」
「まあ、エルフとして色々と今は魔法を楽しもうぜ?」
「ま、魔法…!?」
何が何やらとオレは、まずは頭の整理ぐらいはさせろと思いつつも何だかんだと、幼馴染みの卓也…じゃなかった。ダイナと共に当時、ハマっていたアニメを思い出しながら、絵を描き始めたのだった。
1
食い違いや後付け設定が多々ありますので、ご了承お願い致します。
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

お願いだから俺に構わないで下さい
大味貞世氏
ファンタジー
高校2年の9月。
17歳の誕生日に甲殻類アレルギーショックで死去してしまった燻木智哉。
高校1年から始まったハブりイジメが原因で自室に引き籠もるようになっていた彼は。
本来の明るい楽観的な性格を失い、自棄から自滅願望が芽生え。
折角貰った転生のチャンスを不意に捨て去り、転生ではなく自滅を望んだ。
それは出来ないと天使は言い、人間以外の道を示した。
これは転生後の彼の魂が辿る再生の物語。
有り触れた異世界で迎えた新たな第一歩。その姿は一匹の…

チートを極めた空間魔術師 ~空間魔法でチートライフ~
てばくん
ファンタジー
ひょんなことから神様の部屋へと呼び出された新海 勇人(しんかい はやと)。
そこで空間魔法のロマンに惹かれて雑魚職の空間魔術師となる。
転生間際に盗んだ神の本と、神からの経験値チートで魔力オバケになる。
そんな冴えない主人公のお話。
-お気に入り登録、感想お願いします!!全てモチベーションになります-

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

加護とスキルでチートな異世界生活
どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!?
目を覚ますと真っ白い世界にいた!
そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する!
そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる
初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです
ノベルバ様にも公開しております。
※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

前世の記憶さん。こんにちは。
満月
ファンタジー
断罪中に前世の記憶を思い出し主人公が、ハチャメチャな魔法とスキルを活かして、人生を全力で楽しむ話。
周りはそんな主人公をあたたかく見守り、時には被害を被り···それでも皆主人公が大好きです。
主に前半は冒険をしたり、料理を作ったりと楽しく過ごしています。時折シリアスになりますが、基本的に笑える内容になっています。
恋愛は当分先に入れる予定です。
主人公は今までの時間を取り戻すかのように人生を楽しみます!もちろんこの話はハッピーエンドです!
小説になろう様にも掲載しています。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。
けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。
日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。
あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの?
ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。
感想などお待ちしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる