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番外編+α
番外編25 鈴本佳奈
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ここは、どこなのだろう?
気が付いたら、私は剣と魔法が存在する異世界にいた。
というか何?ここ?
人が変な生き物と戦ってるんだけど?
「ボサッとしてないで火魔法で援護してくれ!」
(はぁ?火魔法?)
私は何ソレと言わんばかりに子どもがプレイしている、魔法の中に火魔法があったことから、試しに唱えてみた。
「ファイア」
えっ?嘘…?私、生粋の人間で日本人だよ?
なんだって…あんな二次元みたいな魔法が?
意図も簡単に火魔法が使えた。
「凄いな。アンタ…無詠唱か」
「無詠唱って…普通では?というよりもここ何?」
詠唱?何ソレって話だし?と思わずと声を掛けられたので、返してみた。
「ここって…ソルディア・カオスティック・マジフィニクッス。今、魔王によってこの世界は魔物で溢れ返ってるんだよ」
「魔王?」
はぁ?その長ったらしい地名みたいなモノと魔王って…?
何だって…?そういえば、私…。
仕事中、大きな揺れを感じたんだ。
その時、私、鈴本佳奈は、ひたすらに仕事をしていた筈。
で、揺れが収まった途端、何らかの声に言われるままにそのままの姿で、魔法を授けるなんたら言われるままに来たんだっけ?
「で、コレから行く先に当てはあるのか?」
「当てって…うーん。それよりもアンタさ?名前、何よ?気安く声を掛けてたけど」
「あ、ああ。オレか?オレはランガだ」
「ランガ?私は鈴本佳奈。それよりも何よ。気が付いたらここでゲームみたいな世界なんて」
「ゲーム?それにしてもアンタの名前、変わった名前だな…」
「日本人なんだから仕方ないでしょーが。行く当てを聞かれてもある訳ないし」
「そうか。おばさんが無詠唱で魔法も驚いたが、行く当てがないなら…今は誰もがやってる魔物を食い止めることだな」
「は?魔物を食い止めるだって?」
「そうだ。ここは魔王が編み出した魔物が溢れる世界なんだ。魔物は俺たちのような村人を襲うからな」
それ故に今の時代を生きる俺たちは、魔物を食い止めながら生活することがやっとということだとランガは説明したのである。
「アンタからおばさん呼ばわりかい。で、そのおばさんに魔物を食い止める役割しろだって?冗談じゃないわよ!」
「いや。だって…生き残るには魔物を倒すしか…」
この世界では他に仕事がないんだとランガは更に言った。
「魔物を食い止めるしかない世界なんて真っ平ごめんだね」
そんなゲームみたいな世界で生きてくしかないならば、こちらから願い下げだと私はせっかくの好意を無視しながら、ランガとは別の道へと歩むことにしたのだ。
それから、何日経ったのだろう。
あちこちと人は、魔物と戦い続けていた。
こんな可笑しな世界を受け入れるしかないのかね?
いやいや。そんな世界なんてゲームの世界だけで十分。
元の世界がどうなったのか知らないけど、私は元の世界に帰りたい。
そして、あの家事・育児をロクにしないクソ嫁をイビたいんだ。
何たって赤ん坊と一緒に昼寝する程の嫁だからな。
初孫が女の子だって周りは喜んだけど、私個人は嫌だった。
初孫って言ったら、普通は男の子だろ。そこで、女の子を先に産むなんて可笑しい。
私は先に息子を産んだよ。
だから、嫁もまずは男の子を産むのが当たり前だと思ったんだ。
それをイビらずにいられますかって話。
で、気が付いたら、抽選でこのような世界。
第二の人生とか言ってたけど、元の姿のままでゲームみたいな魔法を使うなんてさ。
本当に可笑しな世界に来たもんだわ…と思いながら、私は異世界に馴染めないまま、このまま時を過ごしてしまったのだった。
気が付いたら、私は剣と魔法が存在する異世界にいた。
というか何?ここ?
人が変な生き物と戦ってるんだけど?
「ボサッとしてないで火魔法で援護してくれ!」
(はぁ?火魔法?)
私は何ソレと言わんばかりに子どもがプレイしている、魔法の中に火魔法があったことから、試しに唱えてみた。
「ファイア」
えっ?嘘…?私、生粋の人間で日本人だよ?
なんだって…あんな二次元みたいな魔法が?
意図も簡単に火魔法が使えた。
「凄いな。アンタ…無詠唱か」
「無詠唱って…普通では?というよりもここ何?」
詠唱?何ソレって話だし?と思わずと声を掛けられたので、返してみた。
「ここって…ソルディア・カオスティック・マジフィニクッス。今、魔王によってこの世界は魔物で溢れ返ってるんだよ」
「魔王?」
はぁ?その長ったらしい地名みたいなモノと魔王って…?
何だって…?そういえば、私…。
仕事中、大きな揺れを感じたんだ。
その時、私、鈴本佳奈は、ひたすらに仕事をしていた筈。
で、揺れが収まった途端、何らかの声に言われるままにそのままの姿で、魔法を授けるなんたら言われるままに来たんだっけ?
「で、コレから行く先に当てはあるのか?」
「当てって…うーん。それよりもアンタさ?名前、何よ?気安く声を掛けてたけど」
「あ、ああ。オレか?オレはランガだ」
「ランガ?私は鈴本佳奈。それよりも何よ。気が付いたらここでゲームみたいな世界なんて」
「ゲーム?それにしてもアンタの名前、変わった名前だな…」
「日本人なんだから仕方ないでしょーが。行く当てを聞かれてもある訳ないし」
「そうか。おばさんが無詠唱で魔法も驚いたが、行く当てがないなら…今は誰もがやってる魔物を食い止めることだな」
「は?魔物を食い止めるだって?」
「そうだ。ここは魔王が編み出した魔物が溢れる世界なんだ。魔物は俺たちのような村人を襲うからな」
それ故に今の時代を生きる俺たちは、魔物を食い止めながら生活することがやっとということだとランガは説明したのである。
「アンタからおばさん呼ばわりかい。で、そのおばさんに魔物を食い止める役割しろだって?冗談じゃないわよ!」
「いや。だって…生き残るには魔物を倒すしか…」
この世界では他に仕事がないんだとランガは更に言った。
「魔物を食い止めるしかない世界なんて真っ平ごめんだね」
そんなゲームみたいな世界で生きてくしかないならば、こちらから願い下げだと私はせっかくの好意を無視しながら、ランガとは別の道へと歩むことにしたのだ。
それから、何日経ったのだろう。
あちこちと人は、魔物と戦い続けていた。
こんな可笑しな世界を受け入れるしかないのかね?
いやいや。そんな世界なんてゲームの世界だけで十分。
元の世界がどうなったのか知らないけど、私は元の世界に帰りたい。
そして、あの家事・育児をロクにしないクソ嫁をイビたいんだ。
何たって赤ん坊と一緒に昼寝する程の嫁だからな。
初孫が女の子だって周りは喜んだけど、私個人は嫌だった。
初孫って言ったら、普通は男の子だろ。そこで、女の子を先に産むなんて可笑しい。
私は先に息子を産んだよ。
だから、嫁もまずは男の子を産むのが当たり前だと思ったんだ。
それをイビらずにいられますかって話。
で、気が付いたら、抽選でこのような世界。
第二の人生とか言ってたけど、元の姿のままでゲームみたいな魔法を使うなんてさ。
本当に可笑しな世界に来たもんだわ…と思いながら、私は異世界に馴染めないまま、このまま時を過ごしてしまったのだった。
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