この汚れた世界で、少女は歌う

時結莉黒

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変革者の青年-2

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カチャカチャと白衣の青年は何やら灰色の機械をいじっていた。
 少しするとノイズ混じりの声が聞こえてきた。

 『なんだ、リューベクから無線寄越すの珍しいな。なんか、欲しいもんあったか?』
 「いや、お前に協力して欲しくてな。」
 『どういうことだ?』
 「2人ほどここから出そうと思う。」
 『はぁ!?無理だろ、それにまだ時期じゃない。』
 「そうなんだが、どうやら意思が固いようでな。」
 はぁ…と大きくため息をついたハンブルクはしばらく悩んだあと
 『俺だって2人も守るなんて無理だぞ、それに、ばれるのだって確率が上がる。』

「それはわかっている、だが、成功すればここの民衆に大きな影響力が与えられるはずだと思わないかい?」
 『それで俺らの手に負えなくなったら?結果失敗したら?』
「そんな悪い想像ばっかするんじゃない。彼らの働きによって民衆とこの国に何らかの影響が与えられることに変わりはない。どうだ?」
 ノイズの先のハンブルクはうーんとしばらく悩んだあと、
 『わかった。努力はする。どうなっても知らんがな。』
「そういってくれると思ったよ、感謝する。では次の新月に。」

 灰色の機械から音が切れた。

(さて、あの少年はどう動いてくれるかな…。)

 白衣の青年の口角が少し上がったように見えた。

 一方、ノイズの先のハンブルクは再び大きなため息をついていた。
「ハンブルクさん…、さっきの話受けるんですか?無茶ですよ。」
「仕方ないだろ、ブレーメン。リューベクが何か企んでいるんだ、聞き入れないわけにはいかないんだ。」
「でも…。」
「この『革命』は、やり遂げるしかないんだ。」
 ハンブルクは自分に言い聞かせるようにつぶやいた。ブレーメンは頬を少し掻いて小さく息を吐いた。
「一度乗った船です、降りるなんてことはしませんよ。あなたと共に最後までついていきます。」
「ありがとう。」
 そしたら作戦を確認しよう、とハンブルクとブレーメンはろうそくの明かりだけがともる部屋で会議を始めた。

それぞれの目的に向かって動き出した少年と青年たち、待ち受けているのは明るい未来か、はたまた絶望か。
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