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王は月夜に優しく囁く4
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「何をしているんだお前らは!」
怒鳴り声が奥の部屋から聞こえた。ウルがゆっくり目を開けると、そこは自分のベッドの上だった。額には緩くなったタオルが置かれ、サイドテーブルには水の入った桶が置かれているのが見えた。
まだ目の奥がズキンと痛む。起き上がろうにも頭は重い。
また貧血を起こして倒れたのか……。
寝っ転がったまま、ウルは溜息をついた。
ガチャ、と部屋の扉の開く音がした。扉の方に目を向けると、フレンが中に入ってきたのが見えた。
「ウル、気分は」
それは先程怒鳴り声を響かせていた人とは思えない優しい声のトーンだった。
「フレン様……お帰りなさい」
無理にでも起き上がろうしたウルをフレンは優しく制した。
「全く……他の者から聞いたぞ。今後やつらに俺とのことを聞かれるのなら……」
「いえ、僕がこの部屋を出るべきなんです」
「ウル。俺はそんな話をしてはいない」
フレンはウルの額にかかった髪を優しく払った。
「百姓の出がこんな扱いを受けるのは皆さん納得されてないでしょう。大臣様方だって良く思われてません」
頬を撫でられる手をゆっくりと離す。ハの字になったフレンの眉を見て、ウルの胸はチリっと痛んだ。
「今朝も話をしたが……」
「フレン様は国王であることを忘れてはダメです……」
フレンは黙ってベッドに腰掛ける。ベッドの軋む音が静かな部屋に響いた。
「俺はお前を手放すことだけはしない」
「……フレン様のお世話は精一杯させて頂きます」
するとフレンはウルの耳の横に手をついて、覆い被さる様に顔を近づけた。
「一蓮托生と言ったはずだ」
「そういうのは……お妃様になる方に言うものです……」
「そんなもの望んでないと言っている」
フレンはウルに唇を重ねた。ウルの長い髪に指を絡ませ、耳を塞ぐ。
「ん、」
苦しさに我慢できず息を漏らしたウルの頬を優しく撫で、小さな隙間から舌を入れていった。
「ふぁっ」
貧血のせいで頭痛が続いてたはずなのに、痛みが和らぎ、フレンの熱でぼうっとなる。うっすらと浮かんできた涙で、ウルの視界がぼやけた。フレンの気持ちが嬉しいのに、彼を国王として慕う国民もいることは事実。離れなくてはいけない、こんなキスも覚えたらいけない。そう思うのに、辿々しくも彼の舌の動きに合わせて応えようとしてしまう。舌先で唇をなぞられ、引っ込めて逃げようとするウルの舌を絡めとる。深く吸われるたびに胸が高鳴った。
「ウル、ウルっ」
名前を呼ばれるたび、更に心臓は煩く跳ねる。上顎を舐められ、ゾクリとした刺激が背中に走った。
「はぁっ、んんっ」
フレンの首に腕を回して自らも唇を重ねに行く。いけないと分かっているのに我慢が出来なくなり、何度も何度も角度を変えては深く求めていく。体が火照って、考えることはもう相手のことだけになっていく。
くちゅっと鳴る水音とともに離れ、銀色の線が繋がった。弾んで漏れる熱い吐息。フレンは触れるだけのキスをウルに落とした。
「ウル……頼むから……俺のものになってくれ」
フレンの優しく細める目を見てウルは静かに涙を流した。
「好きになって……良いんでしょうか……っ」
「……あぁ。俺が許す」
汗がにじむ額にぺったりとくっついたウルの髪を払うと、フレンはそこに優しくキスをした。
次の日、ウルは発熱を起こした。
心配だからと言って部屋を変えるなとフレンは使用人達に言いつけたが、フレンに移った方が大事になると大臣達まで出てきたため、渋々とウルを城内の医務室へ移動を命じた。
「ウル、昨日はごめんなさい」
マイヤが氷嚢を交換しながら言った。
「いいえ、僕も……迷惑をかけてしまって……」
「良いのよ。お医者様も風邪だって仰ってたから……何か食べて薬を飲んだらすぐに良くなるわ」
首元に絞ったばかりの冷たいタオルを当てられて、ウルは「ひゃっ」と声を上げて首を竦めた。
「……フレン様は」
「今日は……また隣国のお姫様とお会いになるようで、嫌々顔で大臣様と向かわれたわ」
「……そう、ですか」
「まぁ、あれはエリス様に会うのが嫌だって顔だったけど……縁談のお姫様はどんな方かしらね」
公に出来ない気持ちを互いに伝え合ったばかりで、まだどこか心の奥では整理がつかない。キスをしたからと言って彼を必ずしも繋ぎ止められるという保証はないというのが身に染みる。それを思って残念そうに答えたウルをマイヤは困った様に笑った。
「貴方もフレン様も隠すのは下手ね」
くすくすと笑われ、熱で赤くなったウルの顔は更に赤くなる。
「やめてくださいよ……」
「ふふふ。そんなに元気なら夜には熱も下がるんじゃないかしら」
水が入った桶を持つと、マイヤは入れ替え来ると言って部屋を出て行った。
しかし、ウルの熱は夜になっても下がらなかった。身体は酷い倦怠感を感じ、節々に痛みを感じる。頭痛も酷く、胃もムカムカとしていて何かを食べてもすぐ吐いてしまった。
「少し食べれれば薬も飲めるのにね」
ウルを支え、背中をさすりながらライナが言った。
「ごめん、なさい」
「あ、ううん……謝る必要はないわ」
食べきれず残してしまった粥をトレーに乗せ、キッチンワゴンで扉の方へ運ぶ。
「水は飲めそう?」
ゆっくりと頷いたウルを見て、ライナはグラスの半分程水を注ぐと、そのグラスをウルに両手で持たせた。
「ゆっくりね」
「はい」
コクンと喉が動く。冷たい水が身体に入っていくのが気持ち良かった。
「ウル、また後で来るけど……何か欲しいものは?して欲しいこと、ある?」
「……今は、ないです」
本当は一目フレンの姿を見たいと言いたかった。
「そう。何かあったらここにベルがあるから鳴らしてね」
ライナはサイドテーブルに羊飼いが使う様な大きなベルを置く。発熱のせいで握力がほとんどないウルのためにしては、気が利きすぎていた。
「あはは」
そのベルを見て、思わずウルは笑った。
「なによ」
「いや……すぐ、来てくれそうだなと……安心しました」
すると、ライナは顔を少し赤らめる。
「貴方が戻らないと、マイヤさんの仕事が増えるし、私達も仕事が倍になるのよ!わかったらさっさと寝て治してよね」
勢いよくそういうと、キッチンワゴンを引いて部屋を出て行った。
暗い部屋に一人にされ、ウルは静かに目を閉じた。何時もならこの時間にはフレンの夕食の準備をし、片付けが終えた後、湯浴みをするか尋ねる。時々お前も入れと言われたが、同じ湯に浸かるなど無礼にも程があると言って断っていた。むすっと不貞腐れたフレンの顔を思い出し、ウルは思わず「ふふふ」と小さな声を漏らして笑った。
苦しくて頭痛も酷いのに、目を瞑るとすぐに現れるのは誰よりも尊敬でき、そして誰よりも自分を想ってくれる国王。
マイヤにもライナにも、城内にいるほとんどの使用人に気持ちは悟られているというのに、大っぴらにできない。いや、してはいけない。
会えなくて切ない気持ちがこみ上げ、ウルは不安でまた目頭を熱くさせる。
「……お会い、したいなぁ……」
小さな掠れたその声は、誰にも拾われることなく静かな病室に寂しく消えた。
怒鳴り声が奥の部屋から聞こえた。ウルがゆっくり目を開けると、そこは自分のベッドの上だった。額には緩くなったタオルが置かれ、サイドテーブルには水の入った桶が置かれているのが見えた。
まだ目の奥がズキンと痛む。起き上がろうにも頭は重い。
また貧血を起こして倒れたのか……。
寝っ転がったまま、ウルは溜息をついた。
ガチャ、と部屋の扉の開く音がした。扉の方に目を向けると、フレンが中に入ってきたのが見えた。
「ウル、気分は」
それは先程怒鳴り声を響かせていた人とは思えない優しい声のトーンだった。
「フレン様……お帰りなさい」
無理にでも起き上がろうしたウルをフレンは優しく制した。
「全く……他の者から聞いたぞ。今後やつらに俺とのことを聞かれるのなら……」
「いえ、僕がこの部屋を出るべきなんです」
「ウル。俺はそんな話をしてはいない」
フレンはウルの額にかかった髪を優しく払った。
「百姓の出がこんな扱いを受けるのは皆さん納得されてないでしょう。大臣様方だって良く思われてません」
頬を撫でられる手をゆっくりと離す。ハの字になったフレンの眉を見て、ウルの胸はチリっと痛んだ。
「今朝も話をしたが……」
「フレン様は国王であることを忘れてはダメです……」
フレンは黙ってベッドに腰掛ける。ベッドの軋む音が静かな部屋に響いた。
「俺はお前を手放すことだけはしない」
「……フレン様のお世話は精一杯させて頂きます」
するとフレンはウルの耳の横に手をついて、覆い被さる様に顔を近づけた。
「一蓮托生と言ったはずだ」
「そういうのは……お妃様になる方に言うものです……」
「そんなもの望んでないと言っている」
フレンはウルに唇を重ねた。ウルの長い髪に指を絡ませ、耳を塞ぐ。
「ん、」
苦しさに我慢できず息を漏らしたウルの頬を優しく撫で、小さな隙間から舌を入れていった。
「ふぁっ」
貧血のせいで頭痛が続いてたはずなのに、痛みが和らぎ、フレンの熱でぼうっとなる。うっすらと浮かんできた涙で、ウルの視界がぼやけた。フレンの気持ちが嬉しいのに、彼を国王として慕う国民もいることは事実。離れなくてはいけない、こんなキスも覚えたらいけない。そう思うのに、辿々しくも彼の舌の動きに合わせて応えようとしてしまう。舌先で唇をなぞられ、引っ込めて逃げようとするウルの舌を絡めとる。深く吸われるたびに胸が高鳴った。
「ウル、ウルっ」
名前を呼ばれるたび、更に心臓は煩く跳ねる。上顎を舐められ、ゾクリとした刺激が背中に走った。
「はぁっ、んんっ」
フレンの首に腕を回して自らも唇を重ねに行く。いけないと分かっているのに我慢が出来なくなり、何度も何度も角度を変えては深く求めていく。体が火照って、考えることはもう相手のことだけになっていく。
くちゅっと鳴る水音とともに離れ、銀色の線が繋がった。弾んで漏れる熱い吐息。フレンは触れるだけのキスをウルに落とした。
「ウル……頼むから……俺のものになってくれ」
フレンの優しく細める目を見てウルは静かに涙を流した。
「好きになって……良いんでしょうか……っ」
「……あぁ。俺が許す」
汗がにじむ額にぺったりとくっついたウルの髪を払うと、フレンはそこに優しくキスをした。
次の日、ウルは発熱を起こした。
心配だからと言って部屋を変えるなとフレンは使用人達に言いつけたが、フレンに移った方が大事になると大臣達まで出てきたため、渋々とウルを城内の医務室へ移動を命じた。
「ウル、昨日はごめんなさい」
マイヤが氷嚢を交換しながら言った。
「いいえ、僕も……迷惑をかけてしまって……」
「良いのよ。お医者様も風邪だって仰ってたから……何か食べて薬を飲んだらすぐに良くなるわ」
首元に絞ったばかりの冷たいタオルを当てられて、ウルは「ひゃっ」と声を上げて首を竦めた。
「……フレン様は」
「今日は……また隣国のお姫様とお会いになるようで、嫌々顔で大臣様と向かわれたわ」
「……そう、ですか」
「まぁ、あれはエリス様に会うのが嫌だって顔だったけど……縁談のお姫様はどんな方かしらね」
公に出来ない気持ちを互いに伝え合ったばかりで、まだどこか心の奥では整理がつかない。キスをしたからと言って彼を必ずしも繋ぎ止められるという保証はないというのが身に染みる。それを思って残念そうに答えたウルをマイヤは困った様に笑った。
「貴方もフレン様も隠すのは下手ね」
くすくすと笑われ、熱で赤くなったウルの顔は更に赤くなる。
「やめてくださいよ……」
「ふふふ。そんなに元気なら夜には熱も下がるんじゃないかしら」
水が入った桶を持つと、マイヤは入れ替え来ると言って部屋を出て行った。
しかし、ウルの熱は夜になっても下がらなかった。身体は酷い倦怠感を感じ、節々に痛みを感じる。頭痛も酷く、胃もムカムカとしていて何かを食べてもすぐ吐いてしまった。
「少し食べれれば薬も飲めるのにね」
ウルを支え、背中をさすりながらライナが言った。
「ごめん、なさい」
「あ、ううん……謝る必要はないわ」
食べきれず残してしまった粥をトレーに乗せ、キッチンワゴンで扉の方へ運ぶ。
「水は飲めそう?」
ゆっくりと頷いたウルを見て、ライナはグラスの半分程水を注ぐと、そのグラスをウルに両手で持たせた。
「ゆっくりね」
「はい」
コクンと喉が動く。冷たい水が身体に入っていくのが気持ち良かった。
「ウル、また後で来るけど……何か欲しいものは?して欲しいこと、ある?」
「……今は、ないです」
本当は一目フレンの姿を見たいと言いたかった。
「そう。何かあったらここにベルがあるから鳴らしてね」
ライナはサイドテーブルに羊飼いが使う様な大きなベルを置く。発熱のせいで握力がほとんどないウルのためにしては、気が利きすぎていた。
「あはは」
そのベルを見て、思わずウルは笑った。
「なによ」
「いや……すぐ、来てくれそうだなと……安心しました」
すると、ライナは顔を少し赤らめる。
「貴方が戻らないと、マイヤさんの仕事が増えるし、私達も仕事が倍になるのよ!わかったらさっさと寝て治してよね」
勢いよくそういうと、キッチンワゴンを引いて部屋を出て行った。
暗い部屋に一人にされ、ウルは静かに目を閉じた。何時もならこの時間にはフレンの夕食の準備をし、片付けが終えた後、湯浴みをするか尋ねる。時々お前も入れと言われたが、同じ湯に浸かるなど無礼にも程があると言って断っていた。むすっと不貞腐れたフレンの顔を思い出し、ウルは思わず「ふふふ」と小さな声を漏らして笑った。
苦しくて頭痛も酷いのに、目を瞑るとすぐに現れるのは誰よりも尊敬でき、そして誰よりも自分を想ってくれる国王。
マイヤにもライナにも、城内にいるほとんどの使用人に気持ちは悟られているというのに、大っぴらにできない。いや、してはいけない。
会えなくて切ない気持ちがこみ上げ、ウルは不安でまた目頭を熱くさせる。
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*付きの話は大人向け。
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