9 / 38
火の精霊イフリート
しおりを挟む
ギルドは夕方に差し掛かり忙しさのピークも過ぎたのだろう。人の数もまばらだ。
電話がピピピピピと鳴る。この音は内線だ。
ミントさんが受話器を取り、カインに伝える。
「カインさん。ギルド長室でメンゼフさんが呼んでますよ~。」
どうやら、ギルド長室に呼ばれたみたいだ。
◇
「おう、カイン。まぁ掛けてくれ。報告したいことってなんだ。」
実は、昨日のエンリルの弓矢と同行した際、気になることがありまして。
「おう。無事達成できたらしいじゃねえか。カインの実力から見ると余裕だったか? やっぱり、エンリルの弓矢に加入するからギルド職員を辞めるとか言い出すのはやめてくれよ。」
全然余裕ではなかった。むしろ死にかけた。
「辞めませんよ。そろそろ信用してくださいよ。」
「わりいわりい。それで何があったんだよ。」
「実は…赤龍なんですが、ネーム持ちだったと思われます。」
笑いながら話していたメンゼフさんの顔が真剣な眼差しになる。
これが証拠です。と赤龍の頭を差し出す。
「なるほど。そうだったのか。確かにでけえな。」
「はい。大きさですが、5メートルはありましたよっ」
「ごっ5メートルか…今まで聞いたことがねぇデカさだな。カインおまえよく勝てたな。」
首の皮一枚でなんとか。お茶を飲みながら答える。
「後…信じてもらえるか分かりませんが、こんなこともありまして…」
一部始終を説明する。ブレスを食らって吹っ飛ばされたこと。気絶して、神話に出てくるウンディーネみたいな女性と会話したこと。世界は緩やかに崩壊にむかっていると述べていたこと。赤龍の卵が消え、指輪になったと思われること。
これがその指輪です。と指輪を外しメンゼフさんに渡す。
「カインこれは……おそらくだが、魔法具じゃねえか。」
「魔法具ですか。」
魔法具と言えば、かなり高級品だ。貴族でもなければ見たことがない人が多いだろう。
物と性能によっては売れば一生暮らしに困らない金額が手に入る。
「魔法具と言えば魔力を流し込んでみろよ。何か起こるはずだぞ。」
メンゼフさんが指輪をカインに投げ返す。ほんとにこの人はガサツだ。
カインは指輪をはめ直し、触って魔力を流す。
指輪が光り輝く
火を纏った鷲のような手のひらサイズの鳥が目の前に現れた。
「メンゼフさん。これって…」
メンゼフは驚きソファからずり落ちる。
「俺も従魔ならほとんど分かるがこんなの見たことねぇよ。不死鳥<フェニックス>か。確証はねぇけど。神話とかに御伽噺に出てくるフェニックスそのものだろ。」
フェニックスと思われる鳥がカインの肩にとまり、上機嫌にピューイと鳴く。
メンゼフは席にキチンと座り直す。目は真剣そのものだ。
「フェニックスですか。話が飲み込めません。」
「とにかく、話しかけてみろよ。ウンディーネみたいに話ができるかもしれないだろ。」
カインの肩に乗っているフェニックスの方を向き、語りかける。
「やあ。僕はカイン。君は誰だい。」
『やっと出してくれたわね。カイン。このままずっと指輪に閉じ込められていたらどうしようかと思ってたわ。私は火の精霊イフリート。これからよろしく頼むわね。』
「メンゼフさん、火の精霊イフリートみたいですっ」
なにぃぃと言いメンゼフさんが立ち上がり、あごに手をあてぶつぶつとなにか考えているみたいだ。
火の妖精なんて神話の中の話だし、正直ピンとはこないが大事なのは間違いない。
「カイン、おまえを極力巻き込みたくはなかったが、そうは言ってられなくなった。他言無用で聞いてくれ。」
メンゼフさんが帝都議会によばれているのはどうやら大きいもめ事に巻き込まれているのではないかと思っていたが、帝国の姫様が神託を受けたらしい。
数年後、<大きな災害>が帝国に降り注ぐとのお告げがあったみたいだ。帝国では対策を講じるため、各地の優秀な人材が集められ会議が連日行われてるらしい。
「……」
言葉が出ない。現在の帝国では平和な世の中が当たり前だったが、急に平和が崩れるかもしれないなんて想像もしなかった。
「今まではダンジョン内しか魔物は出てこなかったが、ダンジョン外での目撃されることもちらほら増えてきていてな。その<災害>っていうものが近づいている証拠ではないかと言われてるんだ。」
「では、ネーム持ちのボスが出たのも、その影響ということですか。」
おそらく。と頷きメンゼフは頭をガシガシと掻く
「今すぐにカイン、お前になにかしろって言う話ではない。ただ、一度帝国議会に顔出して報告する必要はあるだろうな。それまではイフリートの件は他言無用で頼む。」
「もちろんです。僕になにかできることがあれば言ってください。」
ちなみにイフリートって隠せるのか。とメンゼフが尋ねる。
「家に帰ったら出すからちょっとだけ戻ってくれるかな。」
『分かったわ。家に戻ったらまた出してっ。』
指輪に魔力を流すとイフリートは消えていった。
「イフリートは極力隠すようにしてくれ。こんなの見たらパニックになるぞ。」
たしかに人前ではイフリートを出すのは得策ではないだろう。
「それに、すまないなカイン。お前も帝国議会に顔出すとなると、親父さんと顔合わせることもあるだろう。」
「事態が事態ですし、しょうがないですよ。」
まあなと言いながらメンゼフが大きくうなずく。
「とにかく、災害がなにかも具体的に分かっていねえし、今すぐどうこうって話ではないというのがお偉方の見解だ。ただ、これから各地で調査する機会が増えるかもな。」
帝国の鐘がなる。ギルドが閉まる時間だ。
「ちょうど良いタイミングだ。カイン、辛気くせえ話はここで終わりだ。今日も飲むぞ。」
世界の危機の話から切り替えの速さはさすが元冒険者といったところか。
メンゼフがビール瓶をカインに投げ渡す。乾杯する前から自分だけビールに口をつけているのはメンゼフさんらしい。
「そういえば伝え忘れてた。先日おまえを襲った男たちだが、ありゃ盗賊ニコラの手下だったようだ。」
「そうですか。」
「おまえ…そうですかって。そんな興味ないか。一応襲われてんだぞ。」
「いえ。たしかにあまり興味ないですが、恐らくそんなところだろうと思っていました。」
「ふむ。で、どうする。憲兵にでも差し出すか。」
「いえ。大丈夫です。こってりマンゼフさんに絞られたでしょうし、次はないことは分かってると思います。」
カイン様は心が広いな~と茶化される。
「話は変わるが、イグニスの槍やばいみたいだぞ。90Fのボス戦どころか、ボスまでたどり着けていないらしい。今の実力だったら、50階でも厳しいかもな。ギルド長としては正直、痛いんだが…一人間としてはざまぁみろだな」
カインは古巣のパーティのことを聞いてもどうも思わなくなっている自分に驚く。
「そうなんですね。」
「まぁ古巣の話ししても何だな。馬鹿話でもしようや。なんか浮ついた話わねえのかカイン。」
「……」
昨晩の記憶がないので、なんとも言えない。
「こりゃビンゴだな。」
◇
メンゼフさんと一杯だけ付き合い帰路につく。
ニヤニヤしながらおじさんが相談に乗るぞという姿はまぁまぁ腹がたつ。
あの顔は他人事だと楽しんでいる顔だ。
明けの明星でご飯を買い、家で食べよう。
イフリートのことも調べたいし、早く出してあげないとな。
『首を長くして待ちわびたわ。カイン』
「遅くなって悪かったよ。イフリートさんって呼べばいいのかい。」
『イフリートは種族みたいなものよ。あなた人間のことを人間さんとは呼ばないでしょ。』
それはたしかにそうだ。
「じゃあ名前はなんて呼べばいい。」
『名前はないわ。別にほしいわけじゃないし。せっかくだったら名前を付けてくれてもいいけど。』
「そうだな。イブなんてどうだい。」
『悪くはないわね。』
そう言うと、フェニックスが光を発し、人間の姿に変化した。
姿を見ると身長もほとんどカインと変わらない。どうやら女性のようだ。真っ赤な髪の毛に赤い目。目はフェニックスだった姿と似ている気もする。
この助成はイブなのだろう。
…たぶん。
「驚いた。イブは本当に精霊なんだな。」
「そうよ。でも人間の姿になるのって疲れるから、あまりしないんだけどね~、久しぶりに人間と話したくなっちゃった。」
イブが大きく背伸びをする。
「イブ、世界が災害に巻き込まれそうらしいんだが、何か知らないか。」
「残念ながら、私も分からないわ。なぜカインにお呼ばれしたかも知らないの。」
イブが晩御飯に買ってきたオークの唐揚げをつまむ
「そうか。って精霊ってご飯は食べるんだな。」
「ううん。精霊は食事から栄養は取らないわ。強いていうなら食事はカインの魔力ね。ってなにこれっ! めちゃくちゃ美味しいじゃない。100年前はこんなに美味しい料理はなかったわよ。カイン明日もこれ絶対買ってきなさいよ! 」
今日から食費がかさみそうだ。
「それにしてもカイン。あなたあまり驚かないのね。」
つまんなーいと言いながらベッドにダイブする。
驚いているさ。驚いてはいるがいろいろと唐突すぎて、感情が追いついていないというのが事実だ。
「なんにせよ。これからイブこれからよろしくな。」
「ええこちらこそ。よろしくねカイン。」
眠いから先寝るわと言い。ベッドに潜り込む。精霊も人間の姿のままで寝るんだな。
おなかもすいたし、さっさと食事をすまして、屋敷の掃除でもしよう。
椅子に座る。
……って野菜以外全部イブに食べられてる。
カインは野菜だけの寂しい食事にありつくのであった。
電話がピピピピピと鳴る。この音は内線だ。
ミントさんが受話器を取り、カインに伝える。
「カインさん。ギルド長室でメンゼフさんが呼んでますよ~。」
どうやら、ギルド長室に呼ばれたみたいだ。
◇
「おう、カイン。まぁ掛けてくれ。報告したいことってなんだ。」
実は、昨日のエンリルの弓矢と同行した際、気になることがありまして。
「おう。無事達成できたらしいじゃねえか。カインの実力から見ると余裕だったか? やっぱり、エンリルの弓矢に加入するからギルド職員を辞めるとか言い出すのはやめてくれよ。」
全然余裕ではなかった。むしろ死にかけた。
「辞めませんよ。そろそろ信用してくださいよ。」
「わりいわりい。それで何があったんだよ。」
「実は…赤龍なんですが、ネーム持ちだったと思われます。」
笑いながら話していたメンゼフさんの顔が真剣な眼差しになる。
これが証拠です。と赤龍の頭を差し出す。
「なるほど。そうだったのか。確かにでけえな。」
「はい。大きさですが、5メートルはありましたよっ」
「ごっ5メートルか…今まで聞いたことがねぇデカさだな。カインおまえよく勝てたな。」
首の皮一枚でなんとか。お茶を飲みながら答える。
「後…信じてもらえるか分かりませんが、こんなこともありまして…」
一部始終を説明する。ブレスを食らって吹っ飛ばされたこと。気絶して、神話に出てくるウンディーネみたいな女性と会話したこと。世界は緩やかに崩壊にむかっていると述べていたこと。赤龍の卵が消え、指輪になったと思われること。
これがその指輪です。と指輪を外しメンゼフさんに渡す。
「カインこれは……おそらくだが、魔法具じゃねえか。」
「魔法具ですか。」
魔法具と言えば、かなり高級品だ。貴族でもなければ見たことがない人が多いだろう。
物と性能によっては売れば一生暮らしに困らない金額が手に入る。
「魔法具と言えば魔力を流し込んでみろよ。何か起こるはずだぞ。」
メンゼフさんが指輪をカインに投げ返す。ほんとにこの人はガサツだ。
カインは指輪をはめ直し、触って魔力を流す。
指輪が光り輝く
火を纏った鷲のような手のひらサイズの鳥が目の前に現れた。
「メンゼフさん。これって…」
メンゼフは驚きソファからずり落ちる。
「俺も従魔ならほとんど分かるがこんなの見たことねぇよ。不死鳥<フェニックス>か。確証はねぇけど。神話とかに御伽噺に出てくるフェニックスそのものだろ。」
フェニックスと思われる鳥がカインの肩にとまり、上機嫌にピューイと鳴く。
メンゼフは席にキチンと座り直す。目は真剣そのものだ。
「フェニックスですか。話が飲み込めません。」
「とにかく、話しかけてみろよ。ウンディーネみたいに話ができるかもしれないだろ。」
カインの肩に乗っているフェニックスの方を向き、語りかける。
「やあ。僕はカイン。君は誰だい。」
『やっと出してくれたわね。カイン。このままずっと指輪に閉じ込められていたらどうしようかと思ってたわ。私は火の精霊イフリート。これからよろしく頼むわね。』
「メンゼフさん、火の精霊イフリートみたいですっ」
なにぃぃと言いメンゼフさんが立ち上がり、あごに手をあてぶつぶつとなにか考えているみたいだ。
火の妖精なんて神話の中の話だし、正直ピンとはこないが大事なのは間違いない。
「カイン、おまえを極力巻き込みたくはなかったが、そうは言ってられなくなった。他言無用で聞いてくれ。」
メンゼフさんが帝都議会によばれているのはどうやら大きいもめ事に巻き込まれているのではないかと思っていたが、帝国の姫様が神託を受けたらしい。
数年後、<大きな災害>が帝国に降り注ぐとのお告げがあったみたいだ。帝国では対策を講じるため、各地の優秀な人材が集められ会議が連日行われてるらしい。
「……」
言葉が出ない。現在の帝国では平和な世の中が当たり前だったが、急に平和が崩れるかもしれないなんて想像もしなかった。
「今まではダンジョン内しか魔物は出てこなかったが、ダンジョン外での目撃されることもちらほら増えてきていてな。その<災害>っていうものが近づいている証拠ではないかと言われてるんだ。」
「では、ネーム持ちのボスが出たのも、その影響ということですか。」
おそらく。と頷きメンゼフは頭をガシガシと掻く
「今すぐにカイン、お前になにかしろって言う話ではない。ただ、一度帝国議会に顔出して報告する必要はあるだろうな。それまではイフリートの件は他言無用で頼む。」
「もちろんです。僕になにかできることがあれば言ってください。」
ちなみにイフリートって隠せるのか。とメンゼフが尋ねる。
「家に帰ったら出すからちょっとだけ戻ってくれるかな。」
『分かったわ。家に戻ったらまた出してっ。』
指輪に魔力を流すとイフリートは消えていった。
「イフリートは極力隠すようにしてくれ。こんなの見たらパニックになるぞ。」
たしかに人前ではイフリートを出すのは得策ではないだろう。
「それに、すまないなカイン。お前も帝国議会に顔出すとなると、親父さんと顔合わせることもあるだろう。」
「事態が事態ですし、しょうがないですよ。」
まあなと言いながらメンゼフが大きくうなずく。
「とにかく、災害がなにかも具体的に分かっていねえし、今すぐどうこうって話ではないというのがお偉方の見解だ。ただ、これから各地で調査する機会が増えるかもな。」
帝国の鐘がなる。ギルドが閉まる時間だ。
「ちょうど良いタイミングだ。カイン、辛気くせえ話はここで終わりだ。今日も飲むぞ。」
世界の危機の話から切り替えの速さはさすが元冒険者といったところか。
メンゼフがビール瓶をカインに投げ渡す。乾杯する前から自分だけビールに口をつけているのはメンゼフさんらしい。
「そういえば伝え忘れてた。先日おまえを襲った男たちだが、ありゃ盗賊ニコラの手下だったようだ。」
「そうですか。」
「おまえ…そうですかって。そんな興味ないか。一応襲われてんだぞ。」
「いえ。たしかにあまり興味ないですが、恐らくそんなところだろうと思っていました。」
「ふむ。で、どうする。憲兵にでも差し出すか。」
「いえ。大丈夫です。こってりマンゼフさんに絞られたでしょうし、次はないことは分かってると思います。」
カイン様は心が広いな~と茶化される。
「話は変わるが、イグニスの槍やばいみたいだぞ。90Fのボス戦どころか、ボスまでたどり着けていないらしい。今の実力だったら、50階でも厳しいかもな。ギルド長としては正直、痛いんだが…一人間としてはざまぁみろだな」
カインは古巣のパーティのことを聞いてもどうも思わなくなっている自分に驚く。
「そうなんですね。」
「まぁ古巣の話ししても何だな。馬鹿話でもしようや。なんか浮ついた話わねえのかカイン。」
「……」
昨晩の記憶がないので、なんとも言えない。
「こりゃビンゴだな。」
◇
メンゼフさんと一杯だけ付き合い帰路につく。
ニヤニヤしながらおじさんが相談に乗るぞという姿はまぁまぁ腹がたつ。
あの顔は他人事だと楽しんでいる顔だ。
明けの明星でご飯を買い、家で食べよう。
イフリートのことも調べたいし、早く出してあげないとな。
『首を長くして待ちわびたわ。カイン』
「遅くなって悪かったよ。イフリートさんって呼べばいいのかい。」
『イフリートは種族みたいなものよ。あなた人間のことを人間さんとは呼ばないでしょ。』
それはたしかにそうだ。
「じゃあ名前はなんて呼べばいい。」
『名前はないわ。別にほしいわけじゃないし。せっかくだったら名前を付けてくれてもいいけど。』
「そうだな。イブなんてどうだい。」
『悪くはないわね。』
そう言うと、フェニックスが光を発し、人間の姿に変化した。
姿を見ると身長もほとんどカインと変わらない。どうやら女性のようだ。真っ赤な髪の毛に赤い目。目はフェニックスだった姿と似ている気もする。
この助成はイブなのだろう。
…たぶん。
「驚いた。イブは本当に精霊なんだな。」
「そうよ。でも人間の姿になるのって疲れるから、あまりしないんだけどね~、久しぶりに人間と話したくなっちゃった。」
イブが大きく背伸びをする。
「イブ、世界が災害に巻き込まれそうらしいんだが、何か知らないか。」
「残念ながら、私も分からないわ。なぜカインにお呼ばれしたかも知らないの。」
イブが晩御飯に買ってきたオークの唐揚げをつまむ
「そうか。って精霊ってご飯は食べるんだな。」
「ううん。精霊は食事から栄養は取らないわ。強いていうなら食事はカインの魔力ね。ってなにこれっ! めちゃくちゃ美味しいじゃない。100年前はこんなに美味しい料理はなかったわよ。カイン明日もこれ絶対買ってきなさいよ! 」
今日から食費がかさみそうだ。
「それにしてもカイン。あなたあまり驚かないのね。」
つまんなーいと言いながらベッドにダイブする。
驚いているさ。驚いてはいるがいろいろと唐突すぎて、感情が追いついていないというのが事実だ。
「なんにせよ。これからイブこれからよろしくな。」
「ええこちらこそ。よろしくねカイン。」
眠いから先寝るわと言い。ベッドに潜り込む。精霊も人間の姿のままで寝るんだな。
おなかもすいたし、さっさと食事をすまして、屋敷の掃除でもしよう。
椅子に座る。
……って野菜以外全部イブに食べられてる。
カインは野菜だけの寂しい食事にありつくのであった。
48
□他メディアでも掲載中。祝HOTランキング2位達成!応援ありがとうございます。他作品も隔日で更新しております。ぜひ見てみてくださいね。※Twitter始めました。Twitter覗いてみてくださいね☆話数を間違えた順番で投稿しておりました。申し訳ありません。修正いたしました。
お気に入りに追加
2,204
あなたにおすすめの小説
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始!
2024/2/21小説本編完結!
旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です
※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。
※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。
生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。
伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。
勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。
代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。
リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。
ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。
タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。
タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。
そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。
なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。
レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。
いつか彼は血をも超えていくーー。
さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。
一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。
彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。
コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ!
・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持
・12/28 ハイファンランキング 3位
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる