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無能の嫌われ者
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恋仲だったシイナが口を開いた。
「カノン、こんな時に言うのは悪いけど、わたし今エドガーと付き合ってるの。もう顔も見たくないわ。早く出ていってくれる。」
カノンは絶句した。停戦が終結して帝都に帰ったら一緒に住もうと昨日までは話をしていたはずだ。
「シイナ、なぜオレじゃなくてエドガーなんだ。」
「決まってるじゃない。エドガーは団長よ。お父様も将軍だし、出世間違いなしよ。家柄もあなたよりは数十倍いいしね。」
最低なおんなだ。人を外見でしか見ていない。
「だったらなぜ、オレと付き合ってたんだ。」
シイナは悪びれた様子もなく冷たく言った。
「そんなの分からないの。No.6といたら戦場でわたしを優先的に守ってくれるでしょ。ただ、それだけよ。」
そんな理由でオレと将来を誓いあったのかなんて利己的な女だ。
「ほらお前の元カノもそう言ってるぞ。まぁ今はオレの女だけどなっ」
エドガーが勝ち誇った顔で大声で笑う
「なあエドガー、オレが追放されることは将軍は知っているのか。」
「様をつけろNo.6。なに言ってるんだ。団長権限でお前をクビだと言っている。父上が知っているわけ無いだろ。」
普通に考えて団長ごときが騎士をクビにする権限をもっているはずがない。
どうもエドガーが勝手に決めた話みたいだ。
まあ、オレのことを憎んでるやつも嫉妬しているやつも多い。エドガーは頭が回るタイプではない。誰かがエドガーをたきつけたのだろう。
「いいのかエドガー、明らかにお前の行動は団長だからといって許されることではない。どう見ても越権行為だ。」
「いつまでも言い訳ばかり。もういいか。皆お前と同じ空間にすらいたくねえんだよ。」
言い訳ではない。事実を伝えているだけだ。
「帝都に帰るのが遅くなんだろ。早く出ていけよ。坊っちゃん。」
No.8クロスナーが舌打ちしながら絡んでいくる。話し合いが加熱していて心配した従者が馬車を道に止めていたみたいだ。
「そうだな。一旦抜けて、罰ならエドガー団長が受けるさ。」
そうNo.9フラメルが言った。フラメルとクロスナーはめんどくさそうにしている。
俺はため息をつきながら発言した。
「はぁ…。わかった。抜けるよ抜ければいいんだろ。」
最後に一つだけ言わせてくれ、
「オレは勲章もいらないし退職金もいらない。だがなお前ら勝手に追放なんてしてるんだ。痛い目あうぞ。」
それだけ言うと馬車を降りようとする。
後ろからクロスナーが煽ってくる。
「誰がオレたち天下の騎士様を痛い目に合わせてくれるんだよ。脅し文句としては弱いんじゃないか坊っちゃん。寝言言ってんじゃねえ。」
冷静に対処していたつもりでいたがさすがに腹が立ってきた。
「おやおや、斧を振り回すしか脳がないクロスナー君には難しかったかな。」
クロスナーがぶっ殺すと言い席を立つ。
フラメルがクロスナーを制しながら、発言する。
「まあクロスナーそう怒るなよ。こいつはどうせただの無職だ。帝国騎士でいられるおまえのことが羨ましいだけさ。」
俺は呆れながら反論する。
「あのなあフラメル。お前も偉そうに言ってるが、魔法しか使えなくて、剣だったら学生にも負けるおまえが騎士なんてつとまるのかよ。まっ帝都の士官学校の学生にかつあげされないように夜は歩かないようにしないとな。」
フラメルがカノンを睨みつける。
「うるさい駄犬。リシャール家の恥晒しは大人しく貴族様に尻尾でもふってろ。」
エドガーが間に入る。
「まぁ。たしかにカノンにとっては都合のいい話じゃないな。そこでだ。もし土下座してオレたちに謝り奴隷として働くなら騎士団を追放しないでやるよ。」
話にならない。エドガーは頭がおかしくなったのかと思う。
「エドガーは何も分かっていないみたいだが、将軍はこんなこと許しはしないさ。お前の選択を悔やめばいいさ。」
「なにか言ったか、オレにはワンとしか聞こえなかったぞ。さっさと出てけよカノン! 」
オレのスキル猟犬をバカにしているのだろう。
「わかったよ。」
そう言うとカノンは馬車を降りようとする。
「おっと、おまえが持っている鎧も盾も全て帝国の持ち物だろ。置いていけよ。帝国の持ち物を盗んだ尋ね人にはなりたくないだろ。」
どこまでも嫌味なやつだ。
カノンは身につけていた装備を外し床に放り投げた。
「早く出てけよ。カノン。みんなお前のことが嫌いなんだ。お前は嫌われ者なんだよ」
どうも皆めんどくさそうにしている。さっきから何度も出ていくって言ってるのを止めたのはエドガーだぞ。
カノンは馬車を飛び降りる。
馬車が進み始める。
エドガーは手でシッシと払い、クロスナーは見えなくなるまで中指を立てているのが見えた。
シイナとフラメルはめんどくさそうに座っている。
…こうしてオレは帝国騎士団を追放。いやクビにされたみたいだ。されこれからどうしようか。今手元にはいくばくのお金しかない。
将軍との約束もオレは果たした。彼女も失ったし、もうオレに縛られるものはなにもないっ!
せっかくの機会だ。今まで働き詰めだったし平和な田舎でゆっくりしよう。
「カノン、こんな時に言うのは悪いけど、わたし今エドガーと付き合ってるの。もう顔も見たくないわ。早く出ていってくれる。」
カノンは絶句した。停戦が終結して帝都に帰ったら一緒に住もうと昨日までは話をしていたはずだ。
「シイナ、なぜオレじゃなくてエドガーなんだ。」
「決まってるじゃない。エドガーは団長よ。お父様も将軍だし、出世間違いなしよ。家柄もあなたよりは数十倍いいしね。」
最低なおんなだ。人を外見でしか見ていない。
「だったらなぜ、オレと付き合ってたんだ。」
シイナは悪びれた様子もなく冷たく言った。
「そんなの分からないの。No.6といたら戦場でわたしを優先的に守ってくれるでしょ。ただ、それだけよ。」
そんな理由でオレと将来を誓いあったのかなんて利己的な女だ。
「ほらお前の元カノもそう言ってるぞ。まぁ今はオレの女だけどなっ」
エドガーが勝ち誇った顔で大声で笑う
「なあエドガー、オレが追放されることは将軍は知っているのか。」
「様をつけろNo.6。なに言ってるんだ。団長権限でお前をクビだと言っている。父上が知っているわけ無いだろ。」
普通に考えて団長ごときが騎士をクビにする権限をもっているはずがない。
どうもエドガーが勝手に決めた話みたいだ。
まあ、オレのことを憎んでるやつも嫉妬しているやつも多い。エドガーは頭が回るタイプではない。誰かがエドガーをたきつけたのだろう。
「いいのかエドガー、明らかにお前の行動は団長だからといって許されることではない。どう見ても越権行為だ。」
「いつまでも言い訳ばかり。もういいか。皆お前と同じ空間にすらいたくねえんだよ。」
言い訳ではない。事実を伝えているだけだ。
「帝都に帰るのが遅くなんだろ。早く出ていけよ。坊っちゃん。」
No.8クロスナーが舌打ちしながら絡んでいくる。話し合いが加熱していて心配した従者が馬車を道に止めていたみたいだ。
「そうだな。一旦抜けて、罰ならエドガー団長が受けるさ。」
そうNo.9フラメルが言った。フラメルとクロスナーはめんどくさそうにしている。
俺はため息をつきながら発言した。
「はぁ…。わかった。抜けるよ抜ければいいんだろ。」
最後に一つだけ言わせてくれ、
「オレは勲章もいらないし退職金もいらない。だがなお前ら勝手に追放なんてしてるんだ。痛い目あうぞ。」
それだけ言うと馬車を降りようとする。
後ろからクロスナーが煽ってくる。
「誰がオレたち天下の騎士様を痛い目に合わせてくれるんだよ。脅し文句としては弱いんじゃないか坊っちゃん。寝言言ってんじゃねえ。」
冷静に対処していたつもりでいたがさすがに腹が立ってきた。
「おやおや、斧を振り回すしか脳がないクロスナー君には難しかったかな。」
クロスナーがぶっ殺すと言い席を立つ。
フラメルがクロスナーを制しながら、発言する。
「まあクロスナーそう怒るなよ。こいつはどうせただの無職だ。帝国騎士でいられるおまえのことが羨ましいだけさ。」
俺は呆れながら反論する。
「あのなあフラメル。お前も偉そうに言ってるが、魔法しか使えなくて、剣だったら学生にも負けるおまえが騎士なんてつとまるのかよ。まっ帝都の士官学校の学生にかつあげされないように夜は歩かないようにしないとな。」
フラメルがカノンを睨みつける。
「うるさい駄犬。リシャール家の恥晒しは大人しく貴族様に尻尾でもふってろ。」
エドガーが間に入る。
「まぁ。たしかにカノンにとっては都合のいい話じゃないな。そこでだ。もし土下座してオレたちに謝り奴隷として働くなら騎士団を追放しないでやるよ。」
話にならない。エドガーは頭がおかしくなったのかと思う。
「エドガーは何も分かっていないみたいだが、将軍はこんなこと許しはしないさ。お前の選択を悔やめばいいさ。」
「なにか言ったか、オレにはワンとしか聞こえなかったぞ。さっさと出てけよカノン! 」
オレのスキル猟犬をバカにしているのだろう。
「わかったよ。」
そう言うとカノンは馬車を降りようとする。
「おっと、おまえが持っている鎧も盾も全て帝国の持ち物だろ。置いていけよ。帝国の持ち物を盗んだ尋ね人にはなりたくないだろ。」
どこまでも嫌味なやつだ。
カノンは身につけていた装備を外し床に放り投げた。
「早く出てけよ。カノン。みんなお前のことが嫌いなんだ。お前は嫌われ者なんだよ」
どうも皆めんどくさそうにしている。さっきから何度も出ていくって言ってるのを止めたのはエドガーだぞ。
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エドガーは手でシッシと払い、クロスナーは見えなくなるまで中指を立てているのが見えた。
シイナとフラメルはめんどくさそうに座っている。
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