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ep4

こじらせ達

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ランは、一人GPの部屋を訪れていた。

「ねぇGP、あなたシーナのよことをどう思う?」

「やたらと強くて、行動力がある頼れる船長だと思うよ」

「そうじゃなくて、女性としてよ。」

「スタイルいいし、カワイイとも思うよ、けど」

「けどなに?」

「ぼくがそんなこと言うのはおこがましい。」

「なんで?」

「だって、ぼくは一介の船員だし、シーナ船長はスーパーガール。雲の上の存在だよ。」

「だったら、シーナにはどんな人ならお似合いだって言うの?
タイマンで彼女に勝てる位強くて、金持ちで、イケメンで、頭がよくて、若くて、優しくて、スケベな人がどこに居るのよ。」

「ラン副船長は、俺に何させようと思ってるのかな?」

「シーナを口説いてみてよ。
嫌いじゃないでしょ。
って言うか、好きなんでしょ。
私の見たところ、シーナも脈アリだと思うけど。」

「まさか!シーナ船長が、俺なんかに。ないない!
失敗したら、殺されるよ。」

「猫の首に鈴をつけるようなものよ。」

「トラかライオンの間違いだろ」

「トラでもライオンでも、好きな男の前では、ただの猫よ。
さぁ行った行った。
アタック チャンス!」

「そんな目をむいて言われても~
今行かなきゃだめなのかい」

「今でしょ!」

「口をすぼめて何してるんだい?」

「言葉に、力を乗せるとこうなるのよ」

「でも、どうやって口説けばいいか?ぼくわからないよ」

「まずは直球で、告白して、あとは」

「後は?」

「欲望のままに」

「全然上手くいく気がしない。」

ランは炎の剣を出して、GPを脅した。
「チェリーのまま、今ここで死にたいの?」

「行ってきま~す」





GPはドキドキしながらも、シーナ達の部屋のドアをノックした。

「GPです。シーナ船長お話が」

「開いてるわ、どうぞ。
どうしたのこんな時間に?」

「可愛い!」

「んぁっ GPそう言うのやめてくれる?動揺するでしょ」

「シーナ船長、いやシーナ
ぼくと付き合って下さい。
ハアハア」

「どうしたの、苦しそう」

「緊張して、ハアハア」

「過呼吸ね。ゆっくり深呼吸して。」

「ハイ。ハアハア」

シーナはGPの背中に手を当てて、少し魔力を送りこんだ。

「ああ、暖かい。ん?」

「どう?良くなった?」

「ごめんなさい。失礼します。」

GPは、腰を引いた前かがみの姿勢で、部屋から慌てて出て行った。

ー どうしたんだろうGPは?
でもなんで急に告白してきたのかしら ー

シーナは念話をランに繋いだ

ー ラン あなたGPに何かしたでしょ ー

ー 何の話ですか?ー

ー とぼけないでよ、部屋に戻ってきなさい ー

ー は~~い ー





「ラン、あなたの仕業でしょ。
GPが告白してきたわ。」

「シーナはGPに何したの?
アソコ押さえて部屋に戻って来たわよ。
今ごろシーナをオカズにしてるわよ、きっと。」

「あなたこそGPの部屋で何してたのよ。」

「GPに自分の気持に素直になるよう言っただけよ。
シーナにキューピッドの矢は刺さったかな?」

「駄目よそんなことしちゃあ。
GPが可哀想でしょ」

「でもGPがシーナのことを好きなのは本当よ。私はちょっと後押ししただけよ。
シーナもまんざらじゃあないんでしょ。」

「………」

「やっぱり!そばで見てて、もどかしいのよ!
ラブラブになればいいのに!」

「そんな簡単になれないわよ」

「なんで?」

「だって、色々と準備が、まだGPのことよく知らないし。」

「だからシーナはだめなのよ。
恋は計算じゃないわ、恋に落ちるだけ。
彼の胸に飛び込んで、彼のオスを受け入れるだけよ。」

「怖いのよ」

「なんで?」

「彼氏いない歴=年齢
の私は、どうしたらいいかわからないの。」

「急に、乙女になっちゃって」

「だって乙女ダモン」

「いつまで乙女のままでいるつもり」

「それは運命の人が現れるまで」

「その人が振り向いてくれなかったら」

「悲しいけど仕方ないわ」

「チャンスは自分から掴まないと、待ってたら駄目よ」


「むぅ~~~
GPの所に行ってくるわ」

「泊まってくれば~」

「それは無いから」

「そうかな。ガンバ ゲロッパ」





シーナはGPの部屋をノックした。
「GP 私よ」

シーナはGPの胸に飛び込んだ
「これが私の返事。私もあなたが好きよ。GP
あと一つ渡すものが有るから受け取って」

シーナは、魔力と共に馬語(念話)をGPに送りこんだ。

GPは、また体が熱くなり腰を引いた。
シーナはGPから離れて

「今はここまでよ。私もドキドキしてるから。
お休みなさい。」

あっけにとられてるGPを置いて、シーナは、部屋に戻った。

案の定部屋の扉には鍵がかかっていたが、ランを説得するのも面倒なので、ギフト『再構築』で開けて入った。

「やっぱり、戻って来ちゃった」

「ハグしてもらったわ。今はこれが限界。」

「はぁ~~~、でもよかったわね。」

「ありがとう。キューピッドさん」
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