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ep2

魔力を感じて

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守備隊でリンリン改めランランの件で時間を取られ、あたりは暗くなっていた。

「サトーさん 私たち、宿の手配まだなんですけど、オススメありますか?」

「『舟宿しんちゃん』なんてどうだ?」

するとランランが
「そんな予約の取れない宿で有名な所でしかもあそこは高いでしょ」

「いや~ でも あんたらたっぷり持ってるんだろ」

「私がチョイスするから、もういいワ」

「ランラン、お前」

「別人になっても、知識は前のままなのよ。
サトーさんとの夜も覚えてるワ」

「アワワワ わかった、お前らとはもう関わらない。お互いそれがいいよな。
じゃあ、行ってくれ。」







守備隊の営舎を出ると、辺りはすっかり暗くなっていた。

「ランラン。気をつけて欲しいんだけど。
昔からの知り合いに会ったら、なるべく会話を避けてリンリンだと感じさせないようにしてね。」

「大丈夫ですよ。心配しなくても。」


こうして、ランラン推薦の「ホテル ルージュの伝言」に泊まることにした。

部屋に入ると、ローズがはしゃぎだした。

「うわー 大きなベッド」

そう言ってベッドにダイブする。

「ねぇ見て見て!ベッドの上の天井が鏡になってる」

「そうね、珍しいわね」

「あれれ~ シャワールームが丸見えよ。ヤバくない?」

「内側にカーテンが有るんでしょ」

「ブーン」

「なにこの棒みたいなの、スイッチ押したらブルブルしてるわよ」

「肩こりほぐす道具よ」

「へぇー ここ 変わった宿ね」


「ローズ、もういいだろ。ランランもきて頂戴。改めて話がある。」

三人はベッドの上で車座に座った。

「ランラン。私の名前はシーナ
ギフトは『再構築』
魔法適性は『光』
そこからスタートして、今は他にも色々と持っている。
ローズ
自己紹介して。」

「私は、サルドラのル・ドマン商会のオーナー ドマンの娘ローズよ。
首都のメールリーにシーナが荷物を運ぶ依頼を受けたので、私も一緒に連れて行ってもらうように頼んだのよ。
シーナさんは、サルドラの守備隊長のMJと模擬戦して勝ったそうよ。
だから、この旅は安全なのよ。
あっそうそう。
私は、魔法属性は、炎
魔力もAなんだけど
『火事になるから使うな』って親から言われてるの。
体力と体術には自信あったんだけど、シーナさんと比べたら、大したこと無いわ。
まぁ、こんな所かな」

「どうして急に、色々と教えてくれたんですか?」

「あなたが仲間になったからよ。
それと信用したからもあるわ。
ローズがサルドラのル・ドマン商会の娘って知られると悪い奴らに狙われる確率が上がるでしょ、それで秘密にしてたのよ」

「なるほど、シーナさん、ローズさん。
改めてよろしくお願いします。
キンブルを捕まえる位の実力が有っても、名前を隠すなんて、頭いいですね~
シーナさん。一生ついていきます。」

「いやいや 来なくていいから」

「そんなぁ~ つれないこと言わないで下さいよ。
お役に立てるよう頑張りますから。
今の私ができることは、また街角に立つ位しか
ウウウ
しかもこんなにしぼんじゃったおっぱいで客がつくかどうか
ウウウ」

「そうよ、ランランのことシーナが拾って名前つけたんだから、ちゃんと責任持って飼わないと駄目よ」

「ちょっと、ローズさん。私の立場って野良猫?」

「アハハハ
よく喋る野良猫かぁ
まぁとにかく、首都のメールリーまでは、一緒よ。
それまで、色々と訓練してあげるわ。」

「ランラン シーナは厳しいわよ、私なんか乗馬をたった2日で覚えさせられたんだから。」

「乗馬は、上手くないけど、一応出来ます。
キンブルが変態なおかげで。」

「どんなことされたの?」

「裸馬に乗る裸の女を追いかけたいって………
いつも捕まって、アオカン ウウウ」

「ローズ、もう聞かなくていいでしょ。
ランランも、その辺の大人の会話はローズの前でしないの!
お嬢様の教育上よろしくないから。」

「私、もう子どもじゃないもん!」

「なに言ってるのよ。
いちいち文句言うくせに。」

「シーナさん!ちょっと~~
私がいつ文句を言ったって言うのよ」

「記憶に無いとは言わせないわよ。
『乗馬はいや、馬車に乗せろ』
『不味いものは食べたくないまともな料理にしろ』
『野宿は嫌、宿に泊まりたい』
他にも色々と好き勝手な要求する上に、マウントとりにくるんだから。」

「それはみんな、私の希望を言っただけで、そうしてくれたらいいなぁ~って
それに、シーナさんは全部却下したじゃない。
私辛かったんだから。」

「ローズ、そんなこと言ったって甘やかさないわよ。
世の中の厳しさをこの旅で知ることね。」





三人はランラン用の馬を買いに海沿いの方に出かけた。
馬を購入した後、海辺にでて

「今日は、ここで訓練して、キャンプします。
今から二人に、私の魔力を流し込みます。
それを感じたら、逃げださないように捕まえてみて下さい。」

「私魔力有りませんよ」

「ランラン、あなたは変わったのよ。もう以前のあなたじゃ無いのよ」

「シーナさんの奴隷です」

「そう言う意味で言ったんじゃ無いわよ。
新しい自分の発見をするのよ。
二人共私の前にくっついて並んで」

二人が並ぶとシーナは、少しニヤッとたくらみ顔をして、二人の胸を同時に掴んだ。

「えっ!」
「キャッ!」

「逃げない!
二人共動かないで!
私の魔力を流し込みます」

シーナが手を離すと、ローズはシーナが掴んでいた方の胸を自分で押さえている。
ランランはしゃがみ込んで、自分を抱き締めるようにしている。

「どう?」


「無くなりました。」
「どこかに逃げ出して行きました。」


「そうね。私も教わったときそうだったわ。
最初は出来なくてもいいからね。
何度もやるうちにコツは掴むわ。」

3回目が終わると
「私もうダメ、お花を摘みに行って来ます」
「私も~」

二人は波打ち際に向って歩いて行く。

シーナは、ギフト『サーチ』を使って周囲を見張っていた。

ー 用を足す所を誰かに見られたら嫌だもんな。
大丈夫よ、周りには誰もいない ー

「エエエー」
「ワワワワワ」

海から飛び出して巨大な口を広げて、二人を飲み込もうと、ソイツは来た。

「ドッカーン」

ローズから大きな火の玉が撃ち出され、
ソイツは黒焦げになって二人の目の前で息絶えていた。

「あっ」
「あっ」

「ローズ、凄いじゃない。大物仕留めたわね。」

「ふぇ~~ん」
「ふぇ~~ん」

「あらあら、二人共怖かったのね。」

「そうじゃなくて、出ちゃったの オシッコ」
「私も。靴もビショビショ。」


シーナはギフト『再構築』で二人の身なりを元に戻した。

「ローズの仕留めたアイツで、ランチにしましょう。」

「賛成」
「私も、大賛成」

シーナは、大きな魚を収納して、キャンプ用品を出した。

薪に火をつけて、串刺しにした大きな魚肉に下味をつけて焼く。
どこか分からない部位は、鍋に入れられて、野菜と煮込まれている。





「うわっ この魚美味しい!」
「なにこの味、油が乗ってて肉汁って言うか、魚汁がしたたって。」

「私が魔力も込めたからな。」

「嘘ですよね」
「嘘ね。騙されませんよ」

「あなたたち、なんで嘘だって思うの?
理由を言ってね。
まずローズから」

「だって、私たちだって、シーナさんの魔力を留めておけないのに
魚の切り身がそんなことは出来ないですよね。」

「ランランは」

「シーナさんの魔力は、ピンク色なんです。
体が火照って来ます。
このお魚は凄く美味しいけど、そうはならないから」

「二人共正解!
でも夕食は、『魔女スープのラーメン』よ。さぁどうかしら?」

楽しくランチを済ませた後
二人の娘は、また何度もシーナに胸を掴まれた。

「シーナさん 私もうダメ、おかしくなりそう
ハアハア」

「私も、限界です。ハアハア」

二人共トロンとした目で、シーナに訴えてきた。

「仕方ないわね。夕食にしましょう。
『魔女スープのラーメン』お楽しみに~」


♤♡♧♢♤♡♧♢

hot男性向け
何と7位になりました。

私自身驚いてます。
皆さんの応援に大大感謝します。
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感想 13

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