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ep1
勝負!
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MJとシーナが対峙してすぐにはどちらも動かなかった。
「シーナ、あなたまだ何か隠してるでしょ。
早く出さないと終わるわよ。」
MJは、一瞬で間合いを詰めて来た。
身体強化をしてるのだろう。凄いスピードで迫ってきたと同時に剣が突き出された。
シーナもまた、身体強化はもちろん、目にも魔力を集めて、しっかり視認出来ていた。
一合。木刀がぶつかり甲高い音が訓練場に響く
MJがバックステップして、一旦距離をおいた。
「ちゃんと木刀にも魔力を通してるのね。
破壊出来ると思ったんだけどナ」
「MJ、今度はこっちから行くわ。」
シーナの木刀が光を帯びて、彼女がそれを一振りすると光刃となり、MJへと向かう。
MJの木刀は土で固めたように変化し光刃を霧散させた。
その隙にシーナは間合いを詰め、シーナの目の前に眩い光球を作り出した。
「うっ」
MJの視界を封じたはずだ。
シーナは、そのままの勢いで切りつけるが、MJの刀がそれに合わせてきた。
「えっ見えてる?」
MJの眼帯がとれて緋の眼が射貫くように光っている。
「この目を闘いで使うのは久しぶりよ。
シーナ、いいわよ。あなた。」
その瞬間、シーナから発せられた光がMJの左肩を撃ち抜いた。
「痛っ」
MJは木刀を落としそうになったが、右手のみで構え直した。
「MJ あなたの左手はもう駄目よね。
その緋の眼を撃ち抜いてもよかったんだけど、肩にしておいたわ。
降参しませんか?」
「なるほど、温情をかけてくれたのか?
私も舐められたものだ。
最初から、そうしておけばよかったと 後悔させてあげるわ」
シーナはMJの右肩に向けて光を撃ったが、ひらりと躱された。
「えっ なんで?」
「シーナの攻撃は、この緋の眼が記憶した。
もうそれは私には当たらないわ。」
「それならこれはどうかしら?
星屑のシャワー!」
「土壁!」
MJの作り出した土のシェルターにあちこち光がぶつかり砂塵があがる。
「上手く防ぐわね。」
「もう終わりかな?
もう少しで私の右手も復活するわよ。
いいのかな~」
「光の攻撃はもう止めるわ。
シンプルに片手のあなたにチャレンジします。」
シーナは間合いを詰め次々と剣技を振るいMJに襲いかかった。
MJは、それを悉く受け止めた。
しかし反撃に出る程の余裕はMJにもなかった。
シーナの猛攻、それを受けるMJ
10分 15分 20分
二人は体力と魔力を削りながら休むことなく打ち合う
激しい打ち合いは何処までも続くかと思われた時に
「参った。降参します。
ハァハァ。
どんだけ体力つけたのよアンタ。
私が体力負けするなんて…ハァハァ」
「MJこそ、結局1本も決められなかったわ。
ふ~~~~っ」
シーナは大きく息を吐いた。
「おおー」
観客から大きなどよめきが起きた。
「勝者シーナ!
シーナ おめでとう。
MJに勝つなんて信じられないよ。
お兄さんよりとっくに強くなったんだなぁ」
「お兄さん?そんな人どこに?」
「やだなぁ。ここにいるじゃ無いか ぼくだよ」
「ああ、聞き間違えました。トニーさんですね~」
シーナはお兄さんのイントネーションでトニーさんと言ってみた
「えっあっ そうじゃなくて…」
「トニー その辺にしときなさい シーナを困らせるのは。
あなたはとっくに
オ・ジ・サ・ン よ!」
「ええ~~
MJ 酷いなぁ」
「現実を見せてあげるわ。」
MJは、そう言うと、勝負を見に来てた観客席に向かって叫んだ。
「トニーは、お兄さんじゃなくて、オジサンだと思う人は、手を挙げて!」
「観客全員が挙手した」
「ええ~~
これ、サプライズだよね。」
「タネも仕掛けも無いわよ。
あなたはオジサンに決定済なの。
諦めなさい。トニーさん」
MJはシーナのイントネーションを真似てトニーの名を呼んだ。
「ああ、それからシーナ。厨房でのアルバイトは辞めて、兵士にならない?私の補佐役で……」
「あの~ 少し考えさせて下さい。
良くしてもらってるのにすみません。
自分がこれからどうしたいか、考えてみます。」
◇
この日まで、自分が生きていく為にMJやケイトに命じられるままに行動してきた。
目的は生き残ることだった。
でも今はそれなりの戦闘力も身に着け、どこでも生き残る自信ができた。
それで何がしたいかと問われると、日本に戻りたいだけだった。
女神からは『第二の人生楽しまれよ』としか言われてない。
ー そう言えば、私この町のことも、この国のことも全然知らない。
毎日守備隊の営舎の中であちこち動いていただけだったわ ー
シーナはMJの所に行き、旅立つ決心を伝えた。
この世界のことをもっと知ろうと思った。
「シーナ、あなたまだ何か隠してるでしょ。
早く出さないと終わるわよ。」
MJは、一瞬で間合いを詰めて来た。
身体強化をしてるのだろう。凄いスピードで迫ってきたと同時に剣が突き出された。
シーナもまた、身体強化はもちろん、目にも魔力を集めて、しっかり視認出来ていた。
一合。木刀がぶつかり甲高い音が訓練場に響く
MJがバックステップして、一旦距離をおいた。
「ちゃんと木刀にも魔力を通してるのね。
破壊出来ると思ったんだけどナ」
「MJ、今度はこっちから行くわ。」
シーナの木刀が光を帯びて、彼女がそれを一振りすると光刃となり、MJへと向かう。
MJの木刀は土で固めたように変化し光刃を霧散させた。
その隙にシーナは間合いを詰め、シーナの目の前に眩い光球を作り出した。
「うっ」
MJの視界を封じたはずだ。
シーナは、そのままの勢いで切りつけるが、MJの刀がそれに合わせてきた。
「えっ見えてる?」
MJの眼帯がとれて緋の眼が射貫くように光っている。
「この目を闘いで使うのは久しぶりよ。
シーナ、いいわよ。あなた。」
その瞬間、シーナから発せられた光がMJの左肩を撃ち抜いた。
「痛っ」
MJは木刀を落としそうになったが、右手のみで構え直した。
「MJ あなたの左手はもう駄目よね。
その緋の眼を撃ち抜いてもよかったんだけど、肩にしておいたわ。
降参しませんか?」
「なるほど、温情をかけてくれたのか?
私も舐められたものだ。
最初から、そうしておけばよかったと 後悔させてあげるわ」
シーナはMJの右肩に向けて光を撃ったが、ひらりと躱された。
「えっ なんで?」
「シーナの攻撃は、この緋の眼が記憶した。
もうそれは私には当たらないわ。」
「それならこれはどうかしら?
星屑のシャワー!」
「土壁!」
MJの作り出した土のシェルターにあちこち光がぶつかり砂塵があがる。
「上手く防ぐわね。」
「もう終わりかな?
もう少しで私の右手も復活するわよ。
いいのかな~」
「光の攻撃はもう止めるわ。
シンプルに片手のあなたにチャレンジします。」
シーナは間合いを詰め次々と剣技を振るいMJに襲いかかった。
MJは、それを悉く受け止めた。
しかし反撃に出る程の余裕はMJにもなかった。
シーナの猛攻、それを受けるMJ
10分 15分 20分
二人は体力と魔力を削りながら休むことなく打ち合う
激しい打ち合いは何処までも続くかと思われた時に
「参った。降参します。
ハァハァ。
どんだけ体力つけたのよアンタ。
私が体力負けするなんて…ハァハァ」
「MJこそ、結局1本も決められなかったわ。
ふ~~~~っ」
シーナは大きく息を吐いた。
「おおー」
観客から大きなどよめきが起きた。
「勝者シーナ!
シーナ おめでとう。
MJに勝つなんて信じられないよ。
お兄さんよりとっくに強くなったんだなぁ」
「お兄さん?そんな人どこに?」
「やだなぁ。ここにいるじゃ無いか ぼくだよ」
「ああ、聞き間違えました。トニーさんですね~」
シーナはお兄さんのイントネーションでトニーさんと言ってみた
「えっあっ そうじゃなくて…」
「トニー その辺にしときなさい シーナを困らせるのは。
あなたはとっくに
オ・ジ・サ・ン よ!」
「ええ~~
MJ 酷いなぁ」
「現実を見せてあげるわ。」
MJは、そう言うと、勝負を見に来てた観客席に向かって叫んだ。
「トニーは、お兄さんじゃなくて、オジサンだと思う人は、手を挙げて!」
「観客全員が挙手した」
「ええ~~
これ、サプライズだよね。」
「タネも仕掛けも無いわよ。
あなたはオジサンに決定済なの。
諦めなさい。トニーさん」
MJはシーナのイントネーションを真似てトニーの名を呼んだ。
「ああ、それからシーナ。厨房でのアルバイトは辞めて、兵士にならない?私の補佐役で……」
「あの~ 少し考えさせて下さい。
良くしてもらってるのにすみません。
自分がこれからどうしたいか、考えてみます。」
◇
この日まで、自分が生きていく為にMJやケイトに命じられるままに行動してきた。
目的は生き残ることだった。
でも今はそれなりの戦闘力も身に着け、どこでも生き残る自信ができた。
それで何がしたいかと問われると、日本に戻りたいだけだった。
女神からは『第二の人生楽しまれよ』としか言われてない。
ー そう言えば、私この町のことも、この国のことも全然知らない。
毎日守備隊の営舎の中であちこち動いていただけだったわ ー
シーナはMJの所に行き、旅立つ決心を伝えた。
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