4 / 42
人間狩り
アルカトラス
しおりを挟む
ー 人を殺して、自殺かぁ。でも同情の余地ありか? ー
ー えっ 私死んだんじゃ ー
ー ああ 死んだよ。だからこうしているんだ。ー
ー ここは、地獄ですか ー
ー 地獄?アハハ。そうだよな、人殺しの上に自殺だもんな。でもね地獄も天国も本当は無いのさ。
この虚無の世界があるだけさ。
あるといっても肉体の無い精神体さ。
でもそれもそのうち無になるだけたよ ー
ー 私もそうなる運命ですか ー
ー いいや。そうならわざわざ話し掛けないよ。
やってもらいたいことがあってね ー
ー 私に出来ることですか ー
ー 出来たらいいなぁ~ ー
ー どうゆうことですか?ー
ー ミッションインポッシブル
つまり限りなく不可能だけど、やってもらいたい作戦さ。
ある世界の『人間狩り』を無くしてもらいたい。ー
ー どうやったらその『人間狩り』は無くせるんですか ー
ー それを考えるのも君の仕事だよ
スキルを2つプレゼントするけど、現世の記憶は消すよ ー
ー 私に拒否権は?ー
ー あると思うかい?
スキルは選ばれた時に発現するから、その時を楽しみにね。
それじゃあ、行っておいで。簡単に死ぬなよ~ ー
ここは、アルカトラス星。
3561427 レイ これが私の認識番号と名前
歳は14、運が良けりゃあと36年の命だ。
ここでは50歳迄と寿命は決められている。
毎年1の月に50歳になった人は収容されてどこかに連れて行かれる。
マークに聞いた話だと『ガス室』で安楽死するそうだ。
今日も私はマークと配給の列に並んでいる。
「俺は15歳になったじゃん、もしゲームに選ばれたら、絶対に生き残ってウィナー側に行くんだ。」
「そんなの当たるわけないわよ。もし当たったとしたら、真っ先に殺されて終わりよ」
「レイお前こそ、弱っちいからすぐ殺られそうだ」
「そう、それじゃあ今日は私がターゲットやるわ。
捕まえてみなさい」
「俺がハンターか。楽勝だぜ」
この星で私たちは壁を挟んでウィナーとルーザーに分けられている。
ウィナー側の住人には、豊かな食事、娯楽、仕事など、やりたいと思うことが全て揃っているそうだ。
それに対して私たちのルーザー側には、何もない。
私たちの居住区は、壁と魔の森に挟まれた場所にある。
私は、ゲームに当たった時に備えてマーク相手にいつも訓練をしている
ゲームとは『人間を狩る』ゲームだ。
ドローンにより撮影されながらハンターチームとターゲットチームに分かれ殺し合いがこなわれる。
ゲームは三日間かけて無人島で開催され、相手を殺すか、相手チームを全滅させるとポイントが得られる。
5ポイントを得たものは、ウィナーとなる資格を得る。
5ポイントを得た者もゲーム終了まで退出は出来ない。
ハンターとして出場して、1ポイントも取れなかった者は、公開処刑される。
ハンターで5ポイント未満で終了したものは、次回開催でターゲットとして選出される。
ターゲットで終了まで生存した者には2ポイントが与えられる。
ターゲットで5ポイント未満で終了したものは、次回開催で再びターゲットとして選出される。
ハンター同士ターゲット同士は殺し合うと相手のポイントを奪える。ただし相手がポイントを持ってない場合は、何も得られない。
つまりは、このゲームに選ばれたら最後、殆ど生き残る人はいないシステムだ。
ポイントを持っていれば同じチームの人間にも命を狙われるのだから。
ハンターには、腰袋に3日分の携行食と自分の好きな武器が1つ支給される。
ターゲットには空の背嚢が支給されるのみだ。
尚、ハンターチームには、一匹の狩猟犬が貸与される
島のどこか3箇所にトレジャーBOXがあり。中身は武器の時もあれば、食料の時もあるが、時には、毒矢のトラップもある。
マークと魔の森に入って模擬ゲームをする。
私がターゲットなので先に逃げて、三十分後にマークが捜索スタートだ。
私たちのローカルルールでは、ハンターがターゲットにタッチしたらハンターの勝ち、夕方のサイレン迄逃げ切ったらターゲットの勝ちだ。
私は川を渡って対岸を少し歩き廻って足跡をつけてから、また川を渡って、自分の、足跡を戻って木に登った。ツタを使って枝伝いに別の木に飛びうつる。
下から見上げても分かりにくい木の上で、息を潜めて隠れることにした。
もう諦めたかなあ~と思った頃マークが現れた。
「レイ!この辺に居るだろ。もうすぐ捕まえるぞ!」
かなり焦ってるわね。もうすぐ時間切れよ。
「ひゃー なんだコレ? 助けてくれ~
レイ 頼む 助けに来てくれー」
「痛い 痛い やめろ!コノヤロー
レイ!居るなら助けてくれ~」
これはマークがよく使う手で、姿を見せると、「お前は甘いな」と追いかけて来るんだ。
「ちくしょーふざけんな!
お前なんかに食われるもんか!」
マークは見事に私の作ったトラップに引っ掛って、逆さ吊りになっていて、その下には三匹の灰色オオカミがウロウロしている。
「ねぇマーク!ナイフ持ってるんでしょ。自分でツタを切れば。」
「このトラップに引っかかったときに、ナイフ落としたんだ!」
「今日はもう私の勝ちでいい?そしたら、助けてあげるわよ」
「レイ見っけ!さてと」
マークは腕力だけでツタを登り始めた。
「またやられた!でも逃げ切って見せる。」
私はしばらく走ってからまた木に登った。
「ワオーン、ワオーン」
えっ?何で?灰色オオカミが私を追って来てるのよ。
私の登った木の下で三匹がウロウロしている。
「レイ!降りて来いよ。もうそこにいるのはわかってるんだよ」
「それじゃ 登って来なさいよ」
マークが近くまで登ってきた時に、私は、ジャンプして枝先につかまった。
枝は大きくしなり、折れそうなタイミングで下の枝に飛びうつる。これを3度繰り返して、地上に飛び降りて、オオカミをナイフでしとめた。
「あ~あ可哀想に、折角手懐けたのに」
ウーーーーー
その時夕方のサイレンが鳴った。
「今日はレイの勝ちだな」
「一応ね。でも本物のハンターなら弓とかあるでしょ、そしたらヤバイわね」
「まあな、でも矢を一発食らったくらいじゃ、急所でもない限り死なないよな、俺は槍か斧が好きだな」
ー えっ 私死んだんじゃ ー
ー ああ 死んだよ。だからこうしているんだ。ー
ー ここは、地獄ですか ー
ー 地獄?アハハ。そうだよな、人殺しの上に自殺だもんな。でもね地獄も天国も本当は無いのさ。
この虚無の世界があるだけさ。
あるといっても肉体の無い精神体さ。
でもそれもそのうち無になるだけたよ ー
ー 私もそうなる運命ですか ー
ー いいや。そうならわざわざ話し掛けないよ。
やってもらいたいことがあってね ー
ー 私に出来ることですか ー
ー 出来たらいいなぁ~ ー
ー どうゆうことですか?ー
ー ミッションインポッシブル
つまり限りなく不可能だけど、やってもらいたい作戦さ。
ある世界の『人間狩り』を無くしてもらいたい。ー
ー どうやったらその『人間狩り』は無くせるんですか ー
ー それを考えるのも君の仕事だよ
スキルを2つプレゼントするけど、現世の記憶は消すよ ー
ー 私に拒否権は?ー
ー あると思うかい?
スキルは選ばれた時に発現するから、その時を楽しみにね。
それじゃあ、行っておいで。簡単に死ぬなよ~ ー
ここは、アルカトラス星。
3561427 レイ これが私の認識番号と名前
歳は14、運が良けりゃあと36年の命だ。
ここでは50歳迄と寿命は決められている。
毎年1の月に50歳になった人は収容されてどこかに連れて行かれる。
マークに聞いた話だと『ガス室』で安楽死するそうだ。
今日も私はマークと配給の列に並んでいる。
「俺は15歳になったじゃん、もしゲームに選ばれたら、絶対に生き残ってウィナー側に行くんだ。」
「そんなの当たるわけないわよ。もし当たったとしたら、真っ先に殺されて終わりよ」
「レイお前こそ、弱っちいからすぐ殺られそうだ」
「そう、それじゃあ今日は私がターゲットやるわ。
捕まえてみなさい」
「俺がハンターか。楽勝だぜ」
この星で私たちは壁を挟んでウィナーとルーザーに分けられている。
ウィナー側の住人には、豊かな食事、娯楽、仕事など、やりたいと思うことが全て揃っているそうだ。
それに対して私たちのルーザー側には、何もない。
私たちの居住区は、壁と魔の森に挟まれた場所にある。
私は、ゲームに当たった時に備えてマーク相手にいつも訓練をしている
ゲームとは『人間を狩る』ゲームだ。
ドローンにより撮影されながらハンターチームとターゲットチームに分かれ殺し合いがこなわれる。
ゲームは三日間かけて無人島で開催され、相手を殺すか、相手チームを全滅させるとポイントが得られる。
5ポイントを得たものは、ウィナーとなる資格を得る。
5ポイントを得た者もゲーム終了まで退出は出来ない。
ハンターとして出場して、1ポイントも取れなかった者は、公開処刑される。
ハンターで5ポイント未満で終了したものは、次回開催でターゲットとして選出される。
ターゲットで終了まで生存した者には2ポイントが与えられる。
ターゲットで5ポイント未満で終了したものは、次回開催で再びターゲットとして選出される。
ハンター同士ターゲット同士は殺し合うと相手のポイントを奪える。ただし相手がポイントを持ってない場合は、何も得られない。
つまりは、このゲームに選ばれたら最後、殆ど生き残る人はいないシステムだ。
ポイントを持っていれば同じチームの人間にも命を狙われるのだから。
ハンターには、腰袋に3日分の携行食と自分の好きな武器が1つ支給される。
ターゲットには空の背嚢が支給されるのみだ。
尚、ハンターチームには、一匹の狩猟犬が貸与される
島のどこか3箇所にトレジャーBOXがあり。中身は武器の時もあれば、食料の時もあるが、時には、毒矢のトラップもある。
マークと魔の森に入って模擬ゲームをする。
私がターゲットなので先に逃げて、三十分後にマークが捜索スタートだ。
私たちのローカルルールでは、ハンターがターゲットにタッチしたらハンターの勝ち、夕方のサイレン迄逃げ切ったらターゲットの勝ちだ。
私は川を渡って対岸を少し歩き廻って足跡をつけてから、また川を渡って、自分の、足跡を戻って木に登った。ツタを使って枝伝いに別の木に飛びうつる。
下から見上げても分かりにくい木の上で、息を潜めて隠れることにした。
もう諦めたかなあ~と思った頃マークが現れた。
「レイ!この辺に居るだろ。もうすぐ捕まえるぞ!」
かなり焦ってるわね。もうすぐ時間切れよ。
「ひゃー なんだコレ? 助けてくれ~
レイ 頼む 助けに来てくれー」
「痛い 痛い やめろ!コノヤロー
レイ!居るなら助けてくれ~」
これはマークがよく使う手で、姿を見せると、「お前は甘いな」と追いかけて来るんだ。
「ちくしょーふざけんな!
お前なんかに食われるもんか!」
マークは見事に私の作ったトラップに引っ掛って、逆さ吊りになっていて、その下には三匹の灰色オオカミがウロウロしている。
「ねぇマーク!ナイフ持ってるんでしょ。自分でツタを切れば。」
「このトラップに引っかかったときに、ナイフ落としたんだ!」
「今日はもう私の勝ちでいい?そしたら、助けてあげるわよ」
「レイ見っけ!さてと」
マークは腕力だけでツタを登り始めた。
「またやられた!でも逃げ切って見せる。」
私はしばらく走ってからまた木に登った。
「ワオーン、ワオーン」
えっ?何で?灰色オオカミが私を追って来てるのよ。
私の登った木の下で三匹がウロウロしている。
「レイ!降りて来いよ。もうそこにいるのはわかってるんだよ」
「それじゃ 登って来なさいよ」
マークが近くまで登ってきた時に、私は、ジャンプして枝先につかまった。
枝は大きくしなり、折れそうなタイミングで下の枝に飛びうつる。これを3度繰り返して、地上に飛び降りて、オオカミをナイフでしとめた。
「あ~あ可哀想に、折角手懐けたのに」
ウーーーーー
その時夕方のサイレンが鳴った。
「今日はレイの勝ちだな」
「一応ね。でも本物のハンターなら弓とかあるでしょ、そしたらヤバイわね」
「まあな、でも矢を一発食らったくらいじゃ、急所でもない限り死なないよな、俺は槍か斧が好きだな」
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
大好きだったあなたはもう、嫌悪と恐怖の対象でしかありません。
ふまさ
恋愛
「──お前のこと、本当はずっと嫌いだったよ」
「……ジャスパー?」
「いっつもいっつも。金魚の糞みたいにおれの後をついてきてさ。鬱陶しいったらなかった。お前が公爵令嬢じゃなかったら、おれが嫡男だったら、絶対に相手になんかしなかった」
マリーの目が絶望に見開かれる。ジャスパーとは小さな頃からの付き合いだったが、いつだってジャスパーは優しかった。なのに。
「楽な暮らしができるから、仕方なく優しくしてやってただけなのに。余計なことしやがって。おれの不貞行為をお前が親に言い付けでもしたら、どうなるか。ったく」
続けて吐かれた科白に、マリーは愕然とした。
「こうなった以上、殺すしかないじゃないか。面倒かけさせやがって」
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
幼馴染みとの間に子どもをつくった夫に、離縁を言い渡されました。
ふまさ
恋愛
「シンディーのことは、恋愛対象としては見てないよ。それだけは信じてくれ」
夫のランドルは、そう言って笑った。けれどある日、ランドルの幼馴染みであるシンディーが、ランドルの子を妊娠したと知ってしまうセシリア。それを問うと、ランドルは急に激怒した。そして、離縁を言い渡されると同時に、屋敷を追い出されてしまう。
──数年後。
ランドルの一言にぷつんとキレてしまったセシリアは、殺意を宿した双眸で、ランドルにこう言いはなった。
「あなたの息の根は、わたしが止めます」
夫は魅了されてしまったようです
杉本凪咲
恋愛
パーティー会場で唐突に叫ばれた離婚宣言。
どうやら私の夫は、華やかな男爵令嬢に魅了されてしまったらしい。
散々私を侮辱する二人に返したのは、淡々とした言葉。
本当に離婚でよろしいのですね?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる