平民に落とされた元お嬢様は超時空スキル持ちの聖女に覚醒。ざまあもいいけど恋がしたい。

烏帽子 博

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冒険者デビュー

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「わざわざ自分の足で走る人たちに混ざって、馬車で走り抜けるのに、意味って有るのかしら?
ギルドにお金を積めばOKで良いのに。」

「目立たせる為よ。」

「えっ! 何で目立たせるの?」

「それは、冒険者になればわかるんじゃない」

「ふぅ~~ん。
なんかルーシーって、何かと、よくわかってるような物言いをよくするわよね。
何で?」

「人のやることは、何でも意図が有るのよ。
その意図を考えて、対応策を考えて行動してるだけよ。」




レミーたちは、三人共にFランクからのスタートとなった。

「次はパーティ申請よね。
レミー パーティ名は何にするの?」

「えっ?パーティ名?
私が決めるんですか?」

「だって、レミーが一番強いんだから、レミーがリーダーで、パーティ名もレミーが決めるべきよ。
ねっ アレス」

「そうだな。
レミーに決めてもらおう」

「う~~ん
超新星ファイブ」

「却下」

「紅き血」

「却下」

「ウルトラファイブ」

「却下」

「レミーと愉快な仲間たち」

「却下、真面目に考えてる?」

「ランドルフズ」

「家名は却下」

「う~~ん 困った!」

「黒龍波」

「惜しい、でも却下」

「異次元の覇者」

「ん!それ良くない?
アレスどう思う。」

「ルーシーがいいなら、ぼくはいいよ。」

「アレス。そういうところが、あなたの悪い所よ。気づいてないでしょ。
『この人主体性が無いなぁ』ってそんなあなたを見て女は思うのよ。」

「わかった。それじゃあ却下で!」

「優柔不断、人に何か言われてすぐ自分の意見を変えるのも駄目よ。」

「ルーシー!お前にごちゃごちゃ言われるのが一番緊張するんだよ。
もうど~~~でもいいよ」

「責任放棄、好かれないどころか嫌われるわよ。
それと『お前』呼ばわりは、完全にアウト。
ペナルティー 退場処分」

「好きに言ってくれ!」

アレスはプイッと横を向いた。

レミーはいたたまれなくなって、その場を離れる為に

「『異次元の覇者』 でパーティ申請してきますね。
皆さんのギルドカードを貸して下さい。」

〈全くこの兄妹、仲が良いんだか、悪いんだか〉

レミーがパーティ登録をしようとしていると、

「おっ!可愛子ちゃん!お兄さんとパーティ組まないかい。」

〈これがテンプレかぁ~〉

「間に合ってます」

「なんだよ、つれねぇなあ。Cランク2人に残りはFかぁ。
すぐ魔物に殺されるのがおちだぜ。
悪いことは言わないぜ
長生きしたかったら、Bランクの俺と組もうぜ、可愛がってやるよ。」

男は、そう言うとレミーのお尻を撫でた。

「ひゃあ。
な 何するんですか!
このチカン男!」

「何だと!尻触られた位で騒ぐんじゃねぇよ」

「触り賃を要求します。今あなたの手持ちのもの身ぐるみ置いて行けば許しましょう」

「何こいつ上から言ってんだ?
大概にしろよ」

「武装解除」

レミーがそう言うと、男は、パンイチになった。

「な 何しやがる!」

「代金、確かに頂きました。」

「コノヤロー、痛い目に合わないと、わからないみたいだな。」

レミーは、半裸の男の前にオークの生首を出した。

「アンタもこうなりたくなかったら
黙って引き下がりなさい。」

「お オーク!
でもおめえ、どっかでその首だけ手に入れたんだろ。
そんな脅しは通用しないぜ!」

「今日の天気は、石時々岩です。
頭を保護しましょう」

「なに訳わからんことを」

レミーに絡んできた男の頭上に、大量の石が現われ男に降り注ぐ。

「イテテ 何なんだ!
やめろ!」

「あなた私に命令できる立場だと思ってるの?
馬鹿にしないでよ。」

「わかった。わかったからやめろ!」

「やめてください。レミー様。お願いしますって言いなさいよ。」

「やめてください。レミー様。お願いします。
これでいいか。」

「まあいいわ」

レミーは、石を片づけた。

「二度と私や私の仲間に絡まない事。
次は小石じゃすまないからね。
わかった!」

「分かりました。
それで、俺の服や武器は、返して貰えませんでしょうか?」

「仕方ないわね。感謝しなさいよ。
お金以外は特別に返してあげるわ。」

「ありがとうございます。レミー様」

男とそんなやり取りをしていると。

受付の女性が
「パーティ『異次元の覇者』登録が終わりました。ギルドカードをお返ししますね。」

そして小声で
「レミーさん凄いですね。あの人あれでも本当にBランクなんですよ。
これから頑張って下さい。」
と言ってきた。

「ありがとう。」

レミーたちは、早速依頼が貼ってある掲示板の所に行った。

「Fランクで受けられる仕事は、ろくなのが無いわね。
アレス アンタたちも、こんな依頼を数こなしたの?」

「まぁね。薬草取りに行ったけど、たまたま出くわした魔物を退治とか、たまたま野盗を捕まえたりしたのが、早くランクアップできたコツかな。」

「それじゃあ、薬草採取に行きましょうよ。
レミー いいわよね。」

「えっ あ はい
行きましょう。
それより、パーティリーダー ルーシーで良くない?」

「駄目よ!私は裏で作戦を練る黒子なの」

「黒子って言うより
黒幕って感じだなぁ」


バチン!


ルーシーの平手打ちがアレスの頰にヒットした


「なんだよ、叩かなくたっていいだろ!」

「私の心の痛みを、あなたの身体にわからせてあげたのよ。
レディは、傷付き易いのよ。」
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