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ディナー

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「女子会は、終わったかな?」

「アレス 立ち聞きしてたの?
趣味 悪る~」

「ここに居たけど、会話内容は聞こえなかったし。
聞こうともしてないが、どんな話をしてたのかな?」

「まぁいいわ。信じてあげる。」

「そりゃ どうも」

「ストーカー行為は、嫌われるわよ。」

「レミーを夕食に誘おうと思って待っていたんだが………駄目かな?」

アレスは両手を広げて首をすくめて微笑んでる。

「私もレミーの能力とかについて聞きたいわ。
ねぇレミーいいでしょ。
一緒に食事しましょうよ」

「え あ はい
お誘いありがとうございます。」

ダイニングに行くと、既に男爵夫妻が長テーブルの両端に座っていた。

「おー 来た来た」
男爵が手招きしている。

「お招きいただきありがとうございます。」

アレスが執事のクラークさんを制して、椅子を引いてくれる。
私の隣にはケンドリックさん。
アレスは、反対側に回って私の正面の席に、その隣にルーシーが座った。

「メイプル、彼女がアレスの命を2度までも救ってくれたレミーだよ。」

「可愛らしいお嬢さんなのに、凄いのね。
アレスを救ってくれてありがとう。」

「奥様はじめまして、レミーです。
宜しくお願いします。」

「挨拶は、そのへんにして、食事を始めよう。」

ランドルフ男爵は、パンパンと手を打った。

次々と豪華かつ美味しい料理が運ばれ、レミーには食べきれない量だった。

「すみません、食べきれない分持ち帰ってもいいですか?」

レミーがそう言うと、執事のクラークさんが

「お持ち帰り用の器をご用意致します」

「あ それには及びません」

レミーは『収納』に食材を次々と取り込んだ。
パ パ パ
と食材が消えてゆく

「へえー 凄いわね」
「消えた物は、どこに行くの?」

「異次元の世界のようです。」

「取り出すときはどうするの?」

レミーは今さっき取り込んだパンを皿に出してみせた。

「旅行に行くのにバッグが要らないのね。」

「レミーはこのスキルで、盗賊も捕まえたし、家一軒丸ごと取り込んだりもしたんだよ」

「人や家!?
どの位の物まで入るの?」

「多分無限大です。
この城を入れることも可能です。」

「そんなに~~
恐ろしい程ね。」

「それだけじゃないよ、『聖なる力』を使って、瀕死のぼくを治療して、その上斬られて失った腕まで再生してくれたんだ。」

「凄いわね。」

「それでワシが、アレスの嫁にと言ったんだが、あっさりと断られてしまった。
ハハハ」

「あなた!笑っている場合じゃ有りませんよ。全く!
アレス!あなたがしっかりしないから、断られるのよ!」

「奥様、私はアレス殿下を嫌ってる訳ではありません。
ただ、まだお会いしたばかりで、いきなり結婚っと言われましても、戸惑ってしまってですね。」

「アレス!夜這いしてでも、彼女をものにしなさい!」

「お母様!!!」

「レミーさん。アレスは、臆病者なのよ。
命を助けてくれたあなたのことが大好きになってるのに、クールぶってるの。
あなたも、グズグズ言わないでいいのに。
恋に落ちるのは一瞬よ。時間をかける必要は無いわ。
一緒のベッドに入れば、あとは燃え上がるだけよ。」

奥様は、肉食系だった。

「母さん、ぼくはレミーと冒険者をするつもりなんだ。
その中で、徐々に打ち解けられたらいいと思ってるんだ。
僕のことももっと沢山知ってもらって、それで好きになってもらえたら、改めてプロポーズするつもりなんだ。」

「アレス殿下 ちょっと待って下さい。
私は冒険者に成るつもりですが。
今のは、パーティへのお誘いと受け止めていいですか。」

「うん、そのつもりだよ。
まさか、ぼく以外の人とパーティを組むつもりじゃないよね。」

「まだ、何も決めて無かったので。驚いてます。」

「明日、冒険者ギルドに一緒に行って、レミーの登録とパーティ申請をしよう。」

「ちょっと待って!
だったら、私もそのパーティに入るわ。」

ルーシーがパーティ加入を宣言した。
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