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第1章
指導係マイン
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「まず最初に聞きたいのは、どうやったら『どぶさらい』が短時間で大量にできたのかよ」
マインさんの目つきが、さっきまでのモノローグの時は、儚げだったのに、急に鋭くなった。
「それは、ぼくの『超時空』スキルのおかげだと思います」
「「超時空」」
「ちょっとまちなさいよ クリス
あなた司祭に『マジックポーチ』って言われたって私に言ったわよね。あれは嘘なの」
「ううん ララそこは嘘じゃない。
司祭から『マジックポーチ』って告げられたのは本当だよ。
でも、その前にあの石板に触れた時に
ぼくは真っ白な世界に行って女神様にこう言われたんだ『クリス、あなたに(超時空スキル)を授けます。
あなたの思うように過ごしていいのよ』ってね」
「ゥワオ」
「そんなの私聞いてないもん」
「ごめんララ 君が驚くと思って、司祭の言葉だけ教えたんだ」
「じゃあ 何で今マインさんに聞かれたら、本当のこと言ったのよ」
「ララさんごめんなさい」
「別にマインさんに謝ってもらうことじゃないわ」
「クリスさんは『マジックポーチ』って言っても私が嘘だって見抜くと思ったんじゃない。
マジックポーチは、ドブ4区画分のヘドロを入れる程の容量は無いはずよ。
だから、マジックポーチでやりました では説明がつかないのよ」
「それでも なんか イヤ」
「ララ ごめん これからは何も隠さないから、許して」
「本当に」
「本当だよ」
「どうしようかな~」
「頼むよ 許してよ」
「やっぱりダメ~~~」
「そんなぁ~ 今話したじゃん」
「もしもし~ 二人のじゃれ合いに私をつきあわせるの、勘弁してよ。
先の話を聞きたいんだけど」
「はーい。仕方ないわね。クリス許してあげる。」
「ありがとう ララ」
「はぁ~ あてられて、気が抜けたわ。
まぁいいわ。
それでその『超時空』には、どれくらいの容量があるの」
「ぼくにもわかりません。今の所どれだけ入れても全く重さを感じませんし、窮屈になる感じも有りませんでした。」
「今はそこに何か入ってるの」
「何も入ってません」
「そのスキルには、収納の他にも能力が有るかもしれないわね。何か分かったら、ララさんの次 ここ大事よ ララさんの次でいいから私にも教えてね。
それでララさんのスキルは何かな」
「弓兵」
「えっ」
「弓兵です」
「で、弓はまだ持って無いのよね」
「なんか嫌なのよねーこの弓兵ってスキル
弓は持って無いわ。だってさっきのクエストのお金もらうまで一文無しだったし」
「次は二人の魔法適性を教えて。
まずはクリスから」
「ぼくは(風)です」
「他には」
「有りません(風)だけです」
「風魔法はなにかできるの」
「ウィンドとドライだけです」
「じゃあ次ララは」
「適性は(水)
できるのはウォーターだけです」
「2人共誰かに魔法を教わったことは」
「有りません」「ないわ」
「魔法は、これから伸ばせばいいわね。
私が教えてあげるわ。
あっそうそう
あなたたち、他の冒険者と一悶着有ったわよね。えーっとラズリーだっけ」
「同じ孤児院出の、やな奴らです。
孤児院の頃いじめられてました。
何かと突っかかってくるんです」
「でもさぁ ララさんが簡単にあしらったんでしょ」
「ぼくたち(拳法)の訓練を三年間やりましたから、それなりに体術ができるようになりました。」
「へぇ~それでかぁー 誰か教えてくれる人が居るの」
「私たち毎朝朝食前に河原でタケル師匠から教わってます。」
「タケル
聞かない名前ね。冒険者なの」
「それがね。変な師匠なのよ
『俺は教えない。見て覚えろ』
とか、指導する時は『これは独り言だ』とか言うの
そんなだから、拳法以外のことは、どんな人とかは何も分からないの」
ララは両手を広げて、お手上げのポーズだ
「背負ってる木刀は使わないの」
「ぼくたち剣の修行は、まだ初めたばかりで、使いこなせてません」
「そうなんだ。
じゃあ、明日の朝練。私も行くから、あなたたちの師匠に紹介してくれる。
あと、あなたたちがどのくらい戦えるのかを見たいわ」
「「はーい」」
「それじゃあ、今からは魔法の訓練をしましょう」
「えっ」「まじかぁー」
「まずはクリスからね。さっき言ってた(ドライ)ってどんな魔法なの」
「ララの髪を乾かしてあげるのにやってるんですけど、右手から風を出して、左手の手ぐしで髪をほぐしながら乾かします。」
「その時の感じで風を私の手に向けて出してくれる」
クリスは、いつもララにしてるように(ドライ)をやってみせた
「やっぱり。クリスさんは、ララさんに優しいわね」
「えっ マインさんなんですか、急にそんなこと言って」
「だって、ただの風じゃあないじゃない。室温より少し暖かい風がきたわ。
冷たい風でララさんが寒がらないように気を使ったんでしょ」
「いや、ぼくは、別に」
「ばかね、そこは否定しちゃダメよ。
ララさんは水魔法よね。氷とかお湯は出せる
かしら、指先から一滴でいいからね。
クリスさんはあてた先の物が燃え上がる位熱い風や凍り付く位低温の風を出す練習よ。もちろん室内だから火事にならないよう指先から微風でね
はい 始めて」
マインは、二人の様子を見ながら、手のひらの上に炎を出している。
炎が人や動物をかたどっている。
「凄い、火魔法でそんなことが出来るんだ」
「そうよ。魔法はパワーだけじゃなくて、コントロールも重要。魔力総量が少なくても使いようで強力な武器になるわ」
マインさんの目つきが、さっきまでのモノローグの時は、儚げだったのに、急に鋭くなった。
「それは、ぼくの『超時空』スキルのおかげだと思います」
「「超時空」」
「ちょっとまちなさいよ クリス
あなた司祭に『マジックポーチ』って言われたって私に言ったわよね。あれは嘘なの」
「ううん ララそこは嘘じゃない。
司祭から『マジックポーチ』って告げられたのは本当だよ。
でも、その前にあの石板に触れた時に
ぼくは真っ白な世界に行って女神様にこう言われたんだ『クリス、あなたに(超時空スキル)を授けます。
あなたの思うように過ごしていいのよ』ってね」
「ゥワオ」
「そんなの私聞いてないもん」
「ごめんララ 君が驚くと思って、司祭の言葉だけ教えたんだ」
「じゃあ 何で今マインさんに聞かれたら、本当のこと言ったのよ」
「ララさんごめんなさい」
「別にマインさんに謝ってもらうことじゃないわ」
「クリスさんは『マジックポーチ』って言っても私が嘘だって見抜くと思ったんじゃない。
マジックポーチは、ドブ4区画分のヘドロを入れる程の容量は無いはずよ。
だから、マジックポーチでやりました では説明がつかないのよ」
「それでも なんか イヤ」
「ララ ごめん これからは何も隠さないから、許して」
「本当に」
「本当だよ」
「どうしようかな~」
「頼むよ 許してよ」
「やっぱりダメ~~~」
「そんなぁ~ 今話したじゃん」
「もしもし~ 二人のじゃれ合いに私をつきあわせるの、勘弁してよ。
先の話を聞きたいんだけど」
「はーい。仕方ないわね。クリス許してあげる。」
「ありがとう ララ」
「はぁ~ あてられて、気が抜けたわ。
まぁいいわ。
それでその『超時空』には、どれくらいの容量があるの」
「ぼくにもわかりません。今の所どれだけ入れても全く重さを感じませんし、窮屈になる感じも有りませんでした。」
「今はそこに何か入ってるの」
「何も入ってません」
「そのスキルには、収納の他にも能力が有るかもしれないわね。何か分かったら、ララさんの次 ここ大事よ ララさんの次でいいから私にも教えてね。
それでララさんのスキルは何かな」
「弓兵」
「えっ」
「弓兵です」
「で、弓はまだ持って無いのよね」
「なんか嫌なのよねーこの弓兵ってスキル
弓は持って無いわ。だってさっきのクエストのお金もらうまで一文無しだったし」
「次は二人の魔法適性を教えて。
まずはクリスから」
「ぼくは(風)です」
「他には」
「有りません(風)だけです」
「風魔法はなにかできるの」
「ウィンドとドライだけです」
「じゃあ次ララは」
「適性は(水)
できるのはウォーターだけです」
「2人共誰かに魔法を教わったことは」
「有りません」「ないわ」
「魔法は、これから伸ばせばいいわね。
私が教えてあげるわ。
あっそうそう
あなたたち、他の冒険者と一悶着有ったわよね。えーっとラズリーだっけ」
「同じ孤児院出の、やな奴らです。
孤児院の頃いじめられてました。
何かと突っかかってくるんです」
「でもさぁ ララさんが簡単にあしらったんでしょ」
「ぼくたち(拳法)の訓練を三年間やりましたから、それなりに体術ができるようになりました。」
「へぇ~それでかぁー 誰か教えてくれる人が居るの」
「私たち毎朝朝食前に河原でタケル師匠から教わってます。」
「タケル
聞かない名前ね。冒険者なの」
「それがね。変な師匠なのよ
『俺は教えない。見て覚えろ』
とか、指導する時は『これは独り言だ』とか言うの
そんなだから、拳法以外のことは、どんな人とかは何も分からないの」
ララは両手を広げて、お手上げのポーズだ
「背負ってる木刀は使わないの」
「ぼくたち剣の修行は、まだ初めたばかりで、使いこなせてません」
「そうなんだ。
じゃあ、明日の朝練。私も行くから、あなたたちの師匠に紹介してくれる。
あと、あなたたちがどのくらい戦えるのかを見たいわ」
「「はーい」」
「それじゃあ、今からは魔法の訓練をしましょう」
「えっ」「まじかぁー」
「まずはクリスからね。さっき言ってた(ドライ)ってどんな魔法なの」
「ララの髪を乾かしてあげるのにやってるんですけど、右手から風を出して、左手の手ぐしで髪をほぐしながら乾かします。」
「その時の感じで風を私の手に向けて出してくれる」
クリスは、いつもララにしてるように(ドライ)をやってみせた
「やっぱり。クリスさんは、ララさんに優しいわね」
「えっ マインさんなんですか、急にそんなこと言って」
「だって、ただの風じゃあないじゃない。室温より少し暖かい風がきたわ。
冷たい風でララさんが寒がらないように気を使ったんでしょ」
「いや、ぼくは、別に」
「ばかね、そこは否定しちゃダメよ。
ララさんは水魔法よね。氷とかお湯は出せる
かしら、指先から一滴でいいからね。
クリスさんはあてた先の物が燃え上がる位熱い風や凍り付く位低温の風を出す練習よ。もちろん室内だから火事にならないよう指先から微風でね
はい 始めて」
マインは、二人の様子を見ながら、手のひらの上に炎を出している。
炎が人や動物をかたどっている。
「凄い、火魔法でそんなことが出来るんだ」
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