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俺の罪かよ

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エリエールと分かれてから
酒場で、飲んでいた。

何てスキルだよ。本人の意思とは関係なく惚れさせるって、犯罪だよな。

次にエリエールと会う一週間後まで、事故が起きないようにしないといけない。

そう思うと、子供からお年寄りまで、町には沢山の女性がいる。
人混みはだめ、乗り合い馬車もだめ、観劇も
常にソーシャルディスタンスを意識しないといけない。
買い物でそばによってくる店員、品物の受け取りも、金の受け渡しも。
多少の接触は、ちょっとした好感度アップだけかも知れないが、用心に越したことはない。

カウンターで男のバーテンダーを前に呑んでる分には、事故は無いだろう。

そう思っていた矢先
食事を済ませて、出てゆくおっさんと、ドリンクを運んでる娘が俺の後ろでニアミスを
「きゃ!」ドリンクを背中にぶちまけられた。

娘は慌てて「ごめんなさい。ごめんなさい。」
俺の背中をエプロンで拭いてくる。

バーテンダーは俺に「申し訳ありません」と言って娘にタオルを渡す

娘は「ごめんなさい」を言い続けながら、背中を拭いている。

「もういい もういいから」そう言っても、娘は止めようとしてくれない。

逃げよう
でも、このままじゃ、離してくれそうもない。

俺は咄嗟に、飲みかけの酒を、娘の足元にかけた。「これで、おあいこだよ」
「お名前をうかがつても?」
俺は返事もせずに、店から出た。

魅惑スキルは女難と背中合わせだ!

「ロイ!探したのよ
で、何よその娘 もうナンパ#」

さっきの店員の娘が、俺のジャケットの端を掴んでる

「ねえ君。もう って言うか、最初から怒ってないし、気にしてないから、店に戻ってくれないか。
あと、こっちは俺のパートナーなんだけど、彼女の誤解も解いてくれると助かる。」

「せめてクリーニング代を」

「要らないわよ。クリーン」エリエールが魔法で、俺のジャケットを綺麗にした。

「誤解じゃないです。」そう言い残して店員の娘は店に戻っていった。

「ふぅーん そうなんだ」
「知らないよ、俺は何も」
「スキル使って 何も とは言えないわよ!」
「わかったよ。全部俺が悪い。」
「開き直るの?」

めんどくせー
退路位残せよ

「で、一週間会わないんじゃ、なかったっけ」

「ラビさんと話をして、冷却期間が無駄だって思ったのよ。
別れて数時間でもうこれだもん。目を離せないわ」

「パーティー マーベル 継続だね」

「そうね、あなたは、宿引き払って私の所に来なさい。」
さらっと大胆なことを!
ここは、命令服従しかないな。

エリエールの宿に着いてから
「少し聞いて欲しい話があるんだ」と俺は切り出した

「えー また女がらみの話でしょ。聞きたくないなぁー 実は結婚してるとか、子どもがいるとか、借金漬けとか」

「まぁ 聞いてくれ。」
異世界からの転生者で、こちらに来る際に神様からスキルをもらい。ミーナたちとの出会い。彼ら獣人たちの役にたちたいと思いながらも、何も出来ない内に、別れて来たこと。

そして
「もう一度彼らの元に行って、やり直したいんだ」

「やっぱり 女がらみの話じゃない!
なんか口ごもってる所があったけど、ミーナさんの他にも女がいたでしょ!」

「テレスさんっていう人が」

「やっぱり!隠さず全部話しなさいよ!」

「人妻の不倫相手!最低!
私が居るのに、昔の女たちの所に行きたいって、私に言うの。
信じられない、デリカシー無さすぎ
私の目の前で、その人たちを抱いて見せる気!
私は何!あなたにとって。通過点のひとつなの?
あなたにとっての、唯一にはしてくれないの?
こんなに好きにさせといて、私の初めてもあなたにって思っているのに!」

「ルールルルー 女の敵め!運を3つ減らす」

「エリエール 俺が正しいとは言わない。だけど獣人のことも考えてみてくれ、いつ獣人狩りが来て捕まるかわからず不安に思って隠れて生活してるんだ、ジプシー生活な上に火もないんだ。」

「私にどうしろって言うの? 奴隷解放運動の旗手にでもなれって?」

「俺と一緒に強くなればいい。大きな戦力となれば、国を揺さぶることもできるはずだ!」

「今日は床で寝て!」
それっきりエリエールは口をつぐんだ。
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