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ムー大陸

師団長

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「私が兵士長のサムだ。君かぁ 女だてらに、兵隊何人も投げ飛ばしたって?
それで?近衛兵になりたいのか?」

「この貼り紙の人に会いたいんです」

「師団長か。女の入隊希望者は、みんなそうだな。
でも、入隊テストに受かった人はいないから、一番乗りになれるかもな」

「入隊したいわけじゃあ」

「入隊すれば、何度も会えると思うけどなぁ」

「その師団長さんは、独身ですか?付き合ってる人とかは?」

「プライベートな質問には答えないことになってる」

「無理やり口を割らせようかしら?」

「おい!モニカ!それはダメだって!」ヨシヒコにたしなめられた。

「あはは。面白い。したっぱ投げ飛ばして、いい気になってるのか?
やってごらん。」

ヨシヒコをチラッと見ると首を横に振ってる。

「私は魔法使いです。魔法も使っていいですか?」

「魔法か!そりゃあ余計面白い、この剣で何でもたたき落としてやるよ。
演習場に行こう」

兵士長も戦闘好きなようだ。
「ちょっと待ってくれよ。」

演習場には、既にギャラリーが集まって来てる。

兵士長は客席にチラッと目をやってから
「じゃあ、始めるよ」

「敬意を表して、強めで行きますよ」

兵士長を水牢に閉じ込めた。
壁の部分に剣を刺したり、たたこうとするが、そんなことで壊れるような牢ではない。

目をむいて、息を吐き出したので、水かさを少し減らして、空気の層を作った

兵士長は、酸欠の金魚みたいに、水面に顔を出してパクパクして、また沈んでいく。

「何かおっしゃりたいことは、有りませんか?」

「降参だ!」

「それは、さっきの質問の答えになって無いわ」

その時、後ろから声がかかった

「お嬢さん、その辺で助けてあがてくれないか?
質問なら、ぼくが答えよう」

「師団長様!お会いしたくて来ました。
初めまして!モニカと申します。
あのー独身ですか?
付き合ってる女性とかいますか?」

「ぼくは独身だよ。付き合ってる女性は居ないよ
彼の事忘れてない?
他に何でも答えるから、助けてあげてよ」

水牢を解除した。

兵士長は、仰向けになって肩で息をしている。

「あのー 友だちからでいいので、付き合って下さい!」

「ストレートな娘だなぁ
もし、ノーって言ったら、ぼくも水責めされるの?」
師団長は微笑んだ。

優しい目と、白い歯がステキ
魅惑のスキルとか持ってるのかしら?
何か語りかけてくれてるようだけど、わからない。
彼の瞳に心が全て吸い寄せられて
いる。
あなたが望むなら、私何をされてもいいわ。

私は気絶したようだ。


「へぇー 二人で旅をね。海を越えて来たのか。
先日クラーケンが退治されたそうだけど、良かったよね。
まさかとは思うけど、彼女がやったとか?」

「そんなわけ有りませんよ、魔法使いとしては、超一流ですけど、そんな魔物退治なんて」
ヨシヒコがごまかしてる

「うーん あれ?私 どうしたの? ここは?」

「気がついたね。魔力切れかな?ここは、ぼくの執務室だよ。
そのまま ゆっくり休んでていいからね。彼女なんだから」

心臓が高鳴って苦しい。
体温がやたらと上昇してる。
私の目をみて「彼女なんだから」なんて、反則よ!

「師団長さん、ずるい人。
好き!好き!
これまで何人の女を泣かせて来たの?」

「モニカが乙女になってる!
熱でもあるの」

「正真正銘の乙女よ!私は、付き合った人なんて、これまで一人も居ないんだから」

「まあまあ、仲良くいきませんか。
申し遅れた、私の名前はダーリン。よろしく。」

「ダーリン ステキな名前
ダーリン!」

「なんだい、モニカ」

その微笑みは、私には刺激が強すぎます。

「ぼくから話が有るんだけど、いいかな?
君たちは、近衛兵として入隊するつもりは無いんだろう。
そこで、指南役として兵たちの訓練をみてくれないか
快適とはいかないかも知れないが、部屋と食事は用意する。
外出も自由だ。それでどうだろう?次の旅に出る前迄でいいから」

「ダーリンと毎日会えるのよね。私は賛成!ヨシヒコは?」

「決定権はモニカだよ。忘れてないから」

こうして私たちは、近衛兵団に世話になることにした。
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