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第三章
クーデター
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ギルドから出るなり、リタと飛んで王宮に向かった。
もちろん、護衛の二人は、置いてけぼりにして。
王宮の正面入口に降り立って。
ー リタ、これからこの国を私の国、フウリン国にする。抵抗する者は、死なない程度に加減して排除しなさい ー
ー 師匠、マジですか?ー
ー おおマジよ。
私たちは、内戦起こさせないようにしたいわけでしょ
内戦が起こる原因を取り除けばいいのよ ー
ー そりゃあそうですけど…ー
王宮の入口警備兵
「身分証明書の提示をお願いします。」
「ハイどうぞ!」
「SSとSランク!」
「通るわよ」
「ご要件と、ご訪問先は?」
「ご要件は王宮制圧、訪問先は、玉座よ じゃ!」
「ええ~~!」
リタを露払いにして、途中何人かを排除しながら一直線に王座の間に進んだ。
王座に腰掛けて、人が来るのを待った。
「キサマ、ここで何をしている。その席は王のみが座ることを許された席だぞ。」
「今 この時から、私がこの国の女王よ。
私だけがこの席に座れるのよ。
わかったら そこに直りなさい。」
「なにをふざけたことを!近衛兵、この女を捉えろ、殺してもいい。」
次の瞬間
「全員動かないで!」
リタが一瞬で、その男をはいつくばらせて、首筋にナイフを突きつけた。
近衛兵は動揺して、みな固まった。
「もう一度言うわ。私はフウリン、この国はもう私のものよ。
あなたは誰?
この部屋で血をばら撒いて今死にたく無かったら、ちゃんと答えなさい」
「僕は、第一王子のヘンリーだ。お前は、死刑だ!」
「まだ立場がわかってないのね。リタ!そいつ素っ裸にして後ろ手に縛って」
その時、近衛兵たちが、それを阻止しようと動いた。
私は風を起こして彼らを吹き飛ばした。
が、吹き飛ばない近衛兵が一人残った。
「あなたは、それなりのようね。名前とこれまでの肩書きを教えて。
それと、私の命令を聞く気がある?」
「私は、コールソン。将軍だ。あなたの部下ではない。よって命令に従う気もない。」
「じゃあ、この裸の王子の命令を聞いて、私を殺す?」
「私の戦闘力では、あなたを殺すのは不可能だ。
私は無駄死にをするつもりは無い」
「ではコールソン、あなたさえよければ、改めて私の国の将軍に任命するわ。
これでどう?」
「賢臣二君に仕えず。」
「アハハハハ、自分で賢臣なんて言う時点で、心にもないことだってバレバレよ。
あなたの忠義は、この裸の元王子に、それとも病気で倒れている元王様に対してなの?
突然現れた私に反発してるだけでしょ」
「王が病気?なにを馬鹿な、王は今頃海辺の別邸で、選りすぐりの側室たちとイチャコラしてるはずだ」
「えっ!うそ!王が病気だって、それで第一王子と第二王子が跡目争いで内戦が起きそうだって聞いたけど」
「誰がそんな根も葉もないことを?」
「冒険者ギルドのテンホウよ」
「アイツは人をかつぐのが趣味だ、アンタ乗せられたんだよ。
まさかアンタが、こんなことしでかすとまでは、計算して無かっただろう。」
「じゃあ、何?私は踊らされたピエロ?
くちぐるまに乗せられて、国に反逆した馬鹿だって言うの!
ふざけないでよ。
あなたこそ、ウソをついてるんじゃないの?
本当だって証拠は?」
「俺の首を賭けてもいい」
「わかったわ、百歩譲って、信じてあげる。
でも、ここで王子を開放しても、私たちのした事は消えないわよね」
「そりゃあそうだ。王子をこんなにして、怪我人も沢山。
立派な犯罪者だ。まともに裁かれることも無く死刑だな。」
「やっぱり そうなるわよねぇ でも予定通り、私が女王となればどう?」
「勝てば官軍。犯罪者とはならない」
「そんな事が許されると思ってるのか!」裸の王子が叫んだ。
「だからアンタは裸の王子なのよ、誰の許しも要らないわ。
王がイチャコラしてる時に、食べる物が無くて娘を人買いに売ったり、飢え死にする人を作ってるのがこの王国よ、一度ぶっ壊して、贅肉を取る必要があるのよ」
「テロリストが自分を正当化しているようにしか聞こえないが、どうやって貧しい者を救うつもりだ」
「仕事を与えるのよ、そして、子どもには教育をする。
血筋ではなくて、優秀な者を積極的に登用し、新たな発明や発見をした者を表彰して、賞金をだす。
有益で有ると判断した研究には補助金を注ぎ込む
世襲ではなくて人民によりこの国のリーダーとなる人を選ばせるシステムを構築する。
ここまで出来たら、あとは育てた優秀な人たちが、いいようにやるでしょう。
その際利権で私腹を肥やす人がいないように、監視できるようにもしないとね。
あと女が安心できる町、治安もそう、子育てしながらでも、働けるシステムを作るのよ。
まぁ こんな所が手始めかな?」
「随分大風呂敷を広げたな。そんな事ができるわけがないだろう。」
「コールソン将軍。そこに居る裸の王子じゃあ、できないわよね。でも私は違うわ。
国庫を預かる者に資料を持って越させて。
現在進行中の国の事業について説明できる人を連れてきなさい。
この国の商会で売上トップ5の代表も連れてきなさい
魔法学院及び騎士学院の歴代首席卒業者も連れて来て
それぞれ、日はずらしてね」
「まだ私は、あなたの命令に従うとは言ってないが……」
「あなたがやるべき事は、こんなシロ豚たちがお楽しみをするのを手助けして行くことなの?
私の為じゃなく、この国の全ての人の為に、よりよい国づくりの為に働けばいいのよ。
ああそれと、元王子は自室にね、そこから出さないよう、見張りをつけて。
王はそのまま別邸に幽閉、側室は実家に帰して」
「畏まりました。陛下」
コールソン将軍は膝をつき、
「今この時より、臣として尽くします」
もちろん、護衛の二人は、置いてけぼりにして。
王宮の正面入口に降り立って。
ー リタ、これからこの国を私の国、フウリン国にする。抵抗する者は、死なない程度に加減して排除しなさい ー
ー 師匠、マジですか?ー
ー おおマジよ。
私たちは、内戦起こさせないようにしたいわけでしょ
内戦が起こる原因を取り除けばいいのよ ー
ー そりゃあそうですけど…ー
王宮の入口警備兵
「身分証明書の提示をお願いします。」
「ハイどうぞ!」
「SSとSランク!」
「通るわよ」
「ご要件と、ご訪問先は?」
「ご要件は王宮制圧、訪問先は、玉座よ じゃ!」
「ええ~~!」
リタを露払いにして、途中何人かを排除しながら一直線に王座の間に進んだ。
王座に腰掛けて、人が来るのを待った。
「キサマ、ここで何をしている。その席は王のみが座ることを許された席だぞ。」
「今 この時から、私がこの国の女王よ。
私だけがこの席に座れるのよ。
わかったら そこに直りなさい。」
「なにをふざけたことを!近衛兵、この女を捉えろ、殺してもいい。」
次の瞬間
「全員動かないで!」
リタが一瞬で、その男をはいつくばらせて、首筋にナイフを突きつけた。
近衛兵は動揺して、みな固まった。
「もう一度言うわ。私はフウリン、この国はもう私のものよ。
あなたは誰?
この部屋で血をばら撒いて今死にたく無かったら、ちゃんと答えなさい」
「僕は、第一王子のヘンリーだ。お前は、死刑だ!」
「まだ立場がわかってないのね。リタ!そいつ素っ裸にして後ろ手に縛って」
その時、近衛兵たちが、それを阻止しようと動いた。
私は風を起こして彼らを吹き飛ばした。
が、吹き飛ばない近衛兵が一人残った。
「あなたは、それなりのようね。名前とこれまでの肩書きを教えて。
それと、私の命令を聞く気がある?」
「私は、コールソン。将軍だ。あなたの部下ではない。よって命令に従う気もない。」
「じゃあ、この裸の王子の命令を聞いて、私を殺す?」
「私の戦闘力では、あなたを殺すのは不可能だ。
私は無駄死にをするつもりは無い」
「ではコールソン、あなたさえよければ、改めて私の国の将軍に任命するわ。
これでどう?」
「賢臣二君に仕えず。」
「アハハハハ、自分で賢臣なんて言う時点で、心にもないことだってバレバレよ。
あなたの忠義は、この裸の元王子に、それとも病気で倒れている元王様に対してなの?
突然現れた私に反発してるだけでしょ」
「王が病気?なにを馬鹿な、王は今頃海辺の別邸で、選りすぐりの側室たちとイチャコラしてるはずだ」
「えっ!うそ!王が病気だって、それで第一王子と第二王子が跡目争いで内戦が起きそうだって聞いたけど」
「誰がそんな根も葉もないことを?」
「冒険者ギルドのテンホウよ」
「アイツは人をかつぐのが趣味だ、アンタ乗せられたんだよ。
まさかアンタが、こんなことしでかすとまでは、計算して無かっただろう。」
「じゃあ、何?私は踊らされたピエロ?
くちぐるまに乗せられて、国に反逆した馬鹿だって言うの!
ふざけないでよ。
あなたこそ、ウソをついてるんじゃないの?
本当だって証拠は?」
「俺の首を賭けてもいい」
「わかったわ、百歩譲って、信じてあげる。
でも、ここで王子を開放しても、私たちのした事は消えないわよね」
「そりゃあそうだ。王子をこんなにして、怪我人も沢山。
立派な犯罪者だ。まともに裁かれることも無く死刑だな。」
「やっぱり そうなるわよねぇ でも予定通り、私が女王となればどう?」
「勝てば官軍。犯罪者とはならない」
「そんな事が許されると思ってるのか!」裸の王子が叫んだ。
「だからアンタは裸の王子なのよ、誰の許しも要らないわ。
王がイチャコラしてる時に、食べる物が無くて娘を人買いに売ったり、飢え死にする人を作ってるのがこの王国よ、一度ぶっ壊して、贅肉を取る必要があるのよ」
「テロリストが自分を正当化しているようにしか聞こえないが、どうやって貧しい者を救うつもりだ」
「仕事を与えるのよ、そして、子どもには教育をする。
血筋ではなくて、優秀な者を積極的に登用し、新たな発明や発見をした者を表彰して、賞金をだす。
有益で有ると判断した研究には補助金を注ぎ込む
世襲ではなくて人民によりこの国のリーダーとなる人を選ばせるシステムを構築する。
ここまで出来たら、あとは育てた優秀な人たちが、いいようにやるでしょう。
その際利権で私腹を肥やす人がいないように、監視できるようにもしないとね。
あと女が安心できる町、治安もそう、子育てしながらでも、働けるシステムを作るのよ。
まぁ こんな所が手始めかな?」
「随分大風呂敷を広げたな。そんな事ができるわけがないだろう。」
「コールソン将軍。そこに居る裸の王子じゃあ、できないわよね。でも私は違うわ。
国庫を預かる者に資料を持って越させて。
現在進行中の国の事業について説明できる人を連れてきなさい。
この国の商会で売上トップ5の代表も連れてきなさい
魔法学院及び騎士学院の歴代首席卒業者も連れて来て
それぞれ、日はずらしてね」
「まだ私は、あなたの命令に従うとは言ってないが……」
「あなたがやるべき事は、こんなシロ豚たちがお楽しみをするのを手助けして行くことなの?
私の為じゃなく、この国の全ての人の為に、よりよい国づくりの為に働けばいいのよ。
ああそれと、元王子は自室にね、そこから出さないよう、見張りをつけて。
王はそのまま別邸に幽閉、側室は実家に帰して」
「畏まりました。陛下」
コールソン将軍は膝をつき、
「今この時より、臣として尽くします」
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