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第三章
跡目争い
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翌日、昼近くには王都に入場出来たが
「SSランクとSランクの冒険者!」
検問所はちょっとした騒ぎになった。
「王都へは何のご用ですか?」
「私たち、田舎者だから、都を見たくて来ただけよ」
「申し訳有りませんが、こちらで指定したホテルに泊まって下さい。
パーティーメンバー全員の宿泊費はこちらで持ちます
あと警護の者をつけさせていただきます。」
「ホテルは二つに別けてくれる?
私と、リタの泊まるホテルと
マリアとヒューリの泊まるホテルに」
「畏まりました。これからどちらに?」
「宿が決まってるなら、冒険者ギルドに顔をだすわ」
「少々お待ち下さい」
検問所の担当者が出て行った。
用注意人物に監視をつけたいのね。
「師匠~ ホテル代タダって得しちゃいましたね。
警護の人付って、王女さまみたい。
宮殿にも招待されるのかしら」
「あり得るわね」
ー リュウ わかる?私フウリンよ ー
ー わかるよ、フウリンも念話使うんだ ー
ー 案内の件だけど、ゴメンナサイ必要無くなったわ ー
ー どうしたの?ー
ー 私たち、VIP扱いで、ややこしいことになったの、あなたまで巻き込みたくないから ー
ー やっぱりそんな事か。わかった!何か有ったら連絡くれよ。力になるから ー
ー ありがとう、じゃあね ー
「マリア ヒューリ あなたたち二人は、私とリタとは別行動で自由に動いていいわ。
ランクからして、私たちほど警戒されないだろうから、自分たちで考えて行動して」
「フウリンとリタはどうするの?」
「取り敢えず、流れに乗って様子を見るわ」
「念話でいいから、たまには状況教えてね」
「そうね、毎日連絡いれるわ」
「お待たせして申し訳有りません。
この二人が警護を担当します、赤影と青影です。
二人が冒険者ギルドまでご案内致します。」
ギルドへは、裏口からマスター室へと通された。
「ようこそ王都へ。堅苦しくて申し訳有りません。
私がギルドマスターのテンホウです。
SSランクとSランクの居るパーティーなんて、勇者一行みたいですな。
都には何のご用で?」
「田舎育ちなんで、都会を見てみたくて来たのよ。
特別何ってことは無いけど、素敵な男性と逢えたらいいわね。あと美味しい料理も色々食べてみたいし、流行りのファッションも知りたいし、カジノに観劇、コンサートも行きたいなぁ」
「ああ そうなんですか。色々楽しめると思いますよ。」
「ありがとう。
ちょっと聞きたいんだけど、Sランクの冒険者って、みんな見張りが付くのかしら?」
「そんなことは有りません。
都でもSランクの方は、3名程しか居ませんから、大きな戦闘力をお持ちの方は、どうしても警戒されますね。
王国に忠誠を誓っていれば、問題ないでしょう」
「この先、諸国をまわることもあると思うので、この国にのみ利するのは難しいと思います。
でも、私もリタも田舎とは言えこの国で生まれ育ったのよ。
余程のことでもない限り、王国に逆らうことはないわ。」
「これまで問題なくこの国の民として暮らしてたのに、何故って思うでしょうね
それは、国王の跡継ぎ問題が関わっているからです。
第一王子を推すグループと第二王子を推すグループ、そしてどちらに組するか決めかねている者達
この対立関係の中で一触即発の事態なんです。
どちらかのグループに招かれてSSランクの方が来られたら、戦力バランスが崩れることになりますから、神経質になるわけです。」
「元王が決めてしまえば、いいのでは?」
「その王様は、病で伏せっていて、明日をも知れないそうです。
もし今亡くなられたら、内戦が始まる可能性が高いです」
「もしかして、私たちは招かれざる客なわけ?」
「そうとも言えますが、救世主とも言えます」
「救世主?なぜですか?」
「内戦を回避する力となって、皆が納得する答えに導いていただけたら、救世主ですよね」
「かいかぶり過ぎですよ。そんな力は私たちには無いですよ」
「ご謙遜を。SSランクの方とSランクの方のタッグで攻められたら、王宮も簡単に陥落するでしょう。
それ位の方の影響力は、計り知れません。
お力をこの国のこれからの為に使っていただけませんか?」
ー リタ こんな事に関わったら、サキュバスになる儀式はとうぶん延期になるけど、どうする?ー
ー さっきの話が本当なら、内戦が始まってたくさんの男の人が死にますよね。
それで、また孤児になる子どももいますよね。
師匠がそれを止められるなら、私のサキュバスになる儀式は、後回しでいいです。ー
ー わかった。それじゃあ、トラブルに首を突っ込むわよ。二人で、いや パーティー全員でね ー
「テンホウさん、出来るだけのことはさせていただきます。
どこまでご期待に添えるかわかりませんが。
私とリタのパーティー。ヒューリとマリアのパーティーに分けて、活動拠点登録お願いします」
「それは心強い。ありがとう。実は今朝、茶柱が立ったから、何かいい事がある気がしてたんだよ」
この国の行く末が、アンタの茶柱レベルか!
と 突っ込みたいのをグッとこらえた。
「ヒューリさんは、レベル48でEランクになります。
マリアさんは、レベル52でDランクです
リタさんは、レベル720でSランク
フウリンさんはレベル1230でSSランクです
これでみなさん登録いたします。よろしいですね。」
「問題有りません。宜しくお願いします。
あと、警護の二人は、何派の方なんですか?
それと、私たちのホテルとかは、どなたのご手配かしら?」
「そのあたりからは、私が知ってても、言えない範疇になります。」
「テンホウさんの立場も大変ね。わかりました。
今日はこれで、依頼の掲示版見て、おいとましますね。」
「ヒューリ マリア 二人は、好きにしていいって言ったけど、撤回します。
ダンジョン潜って、死にものぐるいでレベルアップをして欲しい。
きっとあなた達の力が、必要になるはずだから」
「リタ 私たちは、王宮に行くわよ。」
「師匠!いきなり行くんですか?」
「そうよ、もたついて王が死んだら面倒でしょ」
「SSランクとSランクの冒険者!」
検問所はちょっとした騒ぎになった。
「王都へは何のご用ですか?」
「私たち、田舎者だから、都を見たくて来ただけよ」
「申し訳有りませんが、こちらで指定したホテルに泊まって下さい。
パーティーメンバー全員の宿泊費はこちらで持ちます
あと警護の者をつけさせていただきます。」
「ホテルは二つに別けてくれる?
私と、リタの泊まるホテルと
マリアとヒューリの泊まるホテルに」
「畏まりました。これからどちらに?」
「宿が決まってるなら、冒険者ギルドに顔をだすわ」
「少々お待ち下さい」
検問所の担当者が出て行った。
用注意人物に監視をつけたいのね。
「師匠~ ホテル代タダって得しちゃいましたね。
警護の人付って、王女さまみたい。
宮殿にも招待されるのかしら」
「あり得るわね」
ー リュウ わかる?私フウリンよ ー
ー わかるよ、フウリンも念話使うんだ ー
ー 案内の件だけど、ゴメンナサイ必要無くなったわ ー
ー どうしたの?ー
ー 私たち、VIP扱いで、ややこしいことになったの、あなたまで巻き込みたくないから ー
ー やっぱりそんな事か。わかった!何か有ったら連絡くれよ。力になるから ー
ー ありがとう、じゃあね ー
「マリア ヒューリ あなたたち二人は、私とリタとは別行動で自由に動いていいわ。
ランクからして、私たちほど警戒されないだろうから、自分たちで考えて行動して」
「フウリンとリタはどうするの?」
「取り敢えず、流れに乗って様子を見るわ」
「念話でいいから、たまには状況教えてね」
「そうね、毎日連絡いれるわ」
「お待たせして申し訳有りません。
この二人が警護を担当します、赤影と青影です。
二人が冒険者ギルドまでご案内致します。」
ギルドへは、裏口からマスター室へと通された。
「ようこそ王都へ。堅苦しくて申し訳有りません。
私がギルドマスターのテンホウです。
SSランクとSランクの居るパーティーなんて、勇者一行みたいですな。
都には何のご用で?」
「田舎育ちなんで、都会を見てみたくて来たのよ。
特別何ってことは無いけど、素敵な男性と逢えたらいいわね。あと美味しい料理も色々食べてみたいし、流行りのファッションも知りたいし、カジノに観劇、コンサートも行きたいなぁ」
「ああ そうなんですか。色々楽しめると思いますよ。」
「ありがとう。
ちょっと聞きたいんだけど、Sランクの冒険者って、みんな見張りが付くのかしら?」
「そんなことは有りません。
都でもSランクの方は、3名程しか居ませんから、大きな戦闘力をお持ちの方は、どうしても警戒されますね。
王国に忠誠を誓っていれば、問題ないでしょう」
「この先、諸国をまわることもあると思うので、この国にのみ利するのは難しいと思います。
でも、私もリタも田舎とは言えこの国で生まれ育ったのよ。
余程のことでもない限り、王国に逆らうことはないわ。」
「これまで問題なくこの国の民として暮らしてたのに、何故って思うでしょうね
それは、国王の跡継ぎ問題が関わっているからです。
第一王子を推すグループと第二王子を推すグループ、そしてどちらに組するか決めかねている者達
この対立関係の中で一触即発の事態なんです。
どちらかのグループに招かれてSSランクの方が来られたら、戦力バランスが崩れることになりますから、神経質になるわけです。」
「元王が決めてしまえば、いいのでは?」
「その王様は、病で伏せっていて、明日をも知れないそうです。
もし今亡くなられたら、内戦が始まる可能性が高いです」
「もしかして、私たちは招かれざる客なわけ?」
「そうとも言えますが、救世主とも言えます」
「救世主?なぜですか?」
「内戦を回避する力となって、皆が納得する答えに導いていただけたら、救世主ですよね」
「かいかぶり過ぎですよ。そんな力は私たちには無いですよ」
「ご謙遜を。SSランクの方とSランクの方のタッグで攻められたら、王宮も簡単に陥落するでしょう。
それ位の方の影響力は、計り知れません。
お力をこの国のこれからの為に使っていただけませんか?」
ー リタ こんな事に関わったら、サキュバスになる儀式はとうぶん延期になるけど、どうする?ー
ー さっきの話が本当なら、内戦が始まってたくさんの男の人が死にますよね。
それで、また孤児になる子どももいますよね。
師匠がそれを止められるなら、私のサキュバスになる儀式は、後回しでいいです。ー
ー わかった。それじゃあ、トラブルに首を突っ込むわよ。二人で、いや パーティー全員でね ー
「テンホウさん、出来るだけのことはさせていただきます。
どこまでご期待に添えるかわかりませんが。
私とリタのパーティー。ヒューリとマリアのパーティーに分けて、活動拠点登録お願いします」
「それは心強い。ありがとう。実は今朝、茶柱が立ったから、何かいい事がある気がしてたんだよ」
この国の行く末が、アンタの茶柱レベルか!
と 突っ込みたいのをグッとこらえた。
「ヒューリさんは、レベル48でEランクになります。
マリアさんは、レベル52でDランクです
リタさんは、レベル720でSランク
フウリンさんはレベル1230でSSランクです
これでみなさん登録いたします。よろしいですね。」
「問題有りません。宜しくお願いします。
あと、警護の二人は、何派の方なんですか?
それと、私たちのホテルとかは、どなたのご手配かしら?」
「そのあたりからは、私が知ってても、言えない範疇になります。」
「テンホウさんの立場も大変ね。わかりました。
今日はこれで、依頼の掲示版見て、おいとましますね。」
「ヒューリ マリア 二人は、好きにしていいって言ったけど、撤回します。
ダンジョン潜って、死にものぐるいでレベルアップをして欲しい。
きっとあなた達の力が、必要になるはずだから」
「リタ 私たちは、王宮に行くわよ。」
「師匠!いきなり行くんですか?」
「そうよ、もたついて王が死んだら面倒でしょ」
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