魔法使いフウリン

烏帽子 博

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第一章

誘惑

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「所でジンさんって言ったっけフウリンの結婚相手、彼とはどう、上手くいってる?」

「それが、結婚はしないことになったの」

「えっ! なんか聞いちゃいけなかったかな」

「大丈夫よ。お母さん、教えてあげて」

「フウリンの産みの母のビアンカよ、そしてジンの母よ。
ジンとフウリンは兄妹なのが、最近わかったの。
そしたらフウリンがすっかり恋から覚めてしまって、結婚は流れたのよ。
ロジャーさん。フウリンを慰めてあげてね。」

「母さん、やめてよ」

ー ソロソロ始めるわよフウリン。

身体が熱くなる時のイメージをして。

抱きしめられて男性の体温や匂いを感じてるイメージよ。
そのままキスされるの

乳首が固くなって来たら、そこを彼に触れられる想像をして。

彼の手が下に降りてくるわ。
もうそこがキュンキュンしてるの
彼にこの昂りを鎮めて欲しいと願うの

仕上げよ
彼の目を見て言うのよ
「あなたが欲しい」って ー

「ロジャー あなたが欲しい」

ロジャーは、私を抱き上げると自分の部屋へと運んだ。

お互いの衣服を剥ぎ取るようにして、むさぼり食うように熱い時を過ごした。
身体の中に精気が満ちてくる。
なんという快感!
なんという充足感!
私は狂ったように、ロジャーから何度も搾りとった。

ー フウリン 聞こえる?ー

ー あっ お母さん!ー

ー その辺でやめなさい。それ以上搾りとると 彼、あなたのお腹の上で死んじゃうわよ
大切な人なんでしょ
ドラキュラだって、血を吸い取るのは献血程度で我慢するのよ ー

私は、ロジャーをベッドに寝かせてから適当に服を着て、がに股歩きで部屋に戻った

「ちょっと、魔力を見せてね」

母は、私の手をとった

「やっぱり魔力増えてるわよ。サキュバスデビューおめでとう。
注意事項がいくつかあるけど、それは明日教えるから、今日は、もう寝なさい」



翌朝
「フウリン そろそろ起きて」

「あ お早うございます」
こんなに気持ちよくぐっすり眠れたのは、久しぶり というか初めてだわ

「よく眠れたみたいね」

「これも血の影響ですか?」

「そうよ、だから早めにした方がいいのよ。
これから注意事項言うからよく聞いて覚えてね」

「はい」

「一人の男から搾り取るのは、一度に3回までにしなさい。
回復魔法とか使って、何度もってのもなしよ。
相手によっては、本当に死んじゃうわよ
一人の人と続ける場合、中3日は開けること。
そうしないと、魔力の上昇も充足感も無いから。
途中で相手が他の女をつまんでも、影響は無いわ」

そのとき、部屋のドアがノックされた。
「ビアンカさん、フウリン起きてますか?」

「どうぞ」

「朝食の準備ができたから、呼びにきました。
それと、フウリンごめん!
ぼく、責任取るから。昨日の君は素敵すぎて抑えきれなかったんだ。だから…」

「はい ストップ!
ロジャーさん いい
 フウリンはね、あなたとシたくて誘ったの。
あなたはそれにこたえただけよ。
二人とも良かったんでしよう。それだけのことよ。
ね!フウリン」

「ロジャー 私から打ち明けないといけないことが有ってね。聞いてくれる?」

「なに?打ち明けるって」

「ビアンカ母さんと会ってわかったの。私はサキュバスなのよ」

「えっ、淫魔のサキュバス?」

「そうよ、あなたは昨日その餌食になったのよ」

「でも、ぼく生きてるよ」

「ドラキュラだって、好きな人の血を吸い尽くして殺したりしないでしょ。サキュバスもそうよ、目的は、殺すことじゃなくて、少し余ってる精を分けてもらうことだから」

「そういえば、今朝のフウリン、肌艶が綺麗だよ」

「ありがとう。
まあ、そういう事で、予定通りに、メアリーさんと結婚してね。
それとマリとジュリ連れて来るから、宜しくね」

「わかった」

「それともう一つお願い。あの  昔 私の家があった所に建てられてる誘拐犯たちのアジト、そこをしばらく貸してくれない?家賃も払うから」

「別に、自由に使ってもらって構わないよ、もともと君の家があった所だしね」
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