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第一章
光の剣聖
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ジンは、母の魔力を頼りに走った。
お母さんいったいどこまで行っちゃったんだろう。
ここの所、念話の呼びかけにもちっとも出てくれない。
フウリンが居たから、これまで寂しくなかったけど、一人でこうして走ってると、寂しさでいっぱいになった。
一瞬母の魔力を強く感じた。
このタイミングを逃す訳には行かない。
ー お母さん、大事な話が有るんだ、聞いてよ ー
ー ジン! あ~ いやぁー だめぇー やめないで
ジン!ゴメンネ 又ね ー
伝えたいことが、全然聞いてもらえないで、念話は切れた。
やっぱり、会いに行くしかないか。
母が気づきやすい用にたまに、魔力をあげながら、昼も夜も走り続けた。
かなり近づいた時になって
ー ジン どうしたの?お母さんを追いかけちゃダメって、伝えたわよね ー
ー ぼく、結婚するんだ ー
ー お母さんはダメよ、親子だから ー
ー そうじゃなくて、フウリンって名前の女の子だよ、一緒に冒険者になって、パーティー組んでる子で、その子と結婚するんだ ー
ー お前本気?私はそんな真面目な男に育てた覚えは無いんだけどね。てっきり今頃は能力使ってハーレム作って浮かれてるかと思ってたのに ー
ー 会って話をしようよ ー
ー わかったわ、もう近くね、待ってる ー
久しぶりに会う母は、前と変わらずに綺麗だ。
「ジン、さっきは突然でよくわかってなかったんだけど、彼女の名前なんて言うんだっけ」
「フウリンだよ」
「出身はどこ?」
「ポッキーの町だって言ってた、彼女そこで世話になった人に今挨拶に行ってるんだ」
「あなた、その子とはもう深い関係なの」
「魔力は渡したりしたけど、まだ……」
「エッチはまだね」
「なんでそんなこと聞くの?」
「アタシがサキュバスだからよ」
「お母さんは、ぼくと離れてから何してたの?」
「何人か昔のボーイフレンドたちと会って廻って、先月位から、ここヤマト国の皇帝と付き合ってるのよ。
ところで、その子私に似てる?」
ぼくはフウリンを思い描いて、そのイメージを母に転送した。
「ヘェ~ 可愛い子ね。自然と私に似た感じの子があなたは好きになったわけ?」
「お母さんとは違うよ」
「私の事はちゃんと言った」
「光の剣聖ビアンカまでは言ってあるよ」
「それじゃあ、だめじゃない。その様子だと、父親のことも伝えてないでしょ」
「うん だって~言いにくい」
「全く! それじゃ、直ぐその子に私が会った方が良さそうね
ちょっと待ってて、彼にことわってくるから。一緒に会いに行くわよ」
ー フウリン 聞こえる?僕だよ ジンだ! ー
ー ジン! お母さんとは会えたの? ー
ー 君に会いに行くって ー
ー えっ いつ? ここに来るの? ー
ー 君が今いる場所でも、トッポの町でも、どこでもいいよ ー
ー それじゃあ、この町に来てくれる。私が動くよりその方が早いでしょ ー
私は、ジンのお母さんに会うことになった。
ポッキーの町でも上等な宿屋に部屋を取り、そこで待つことにした。
「はじめまして、フウリンと言います。よろしくお願いします」
ジンのお母さんは光の剣聖、勇者と共に魔王を倒した人のはず。なのにここにいるジンのお母さんは、余りに若く、しかも美しい。まだ二十代にしか見えなかった。
「ビアンカよ。フウリンさん。いきなりで悪いけど、あなたのご両親のお名前を聞かせてくれる。」
「父はヒデ、母はロザンナですが」
「やっぱり!」
「あなた達、結婚しないほうが、いいわ。」
「母さん、何を急に言いだすんだよ」
「だって、あなたたち兄妹よ」
「えっ」
「どうゆうこと」
「フウリンさん、あなたの魔力を少しでいいから、私に流し込んで」
私はジンのお母さんと手を繋いで魔力を送り込んだ。
「フウリン、ごめんなさい。間違い無いわ、あなたも私が産んだ子どもなのよ」
私はなにがなんだかわからなかった。
「でも、私にはちゃんとした両親が居ました」
「私は生涯あなたの親だなんて、名のるつもりはなかった。でも、事情が事情だけに、本当のことを言わなきゃいけないと思ったのよ」
お母さんいったいどこまで行っちゃったんだろう。
ここの所、念話の呼びかけにもちっとも出てくれない。
フウリンが居たから、これまで寂しくなかったけど、一人でこうして走ってると、寂しさでいっぱいになった。
一瞬母の魔力を強く感じた。
このタイミングを逃す訳には行かない。
ー お母さん、大事な話が有るんだ、聞いてよ ー
ー ジン! あ~ いやぁー だめぇー やめないで
ジン!ゴメンネ 又ね ー
伝えたいことが、全然聞いてもらえないで、念話は切れた。
やっぱり、会いに行くしかないか。
母が気づきやすい用にたまに、魔力をあげながら、昼も夜も走り続けた。
かなり近づいた時になって
ー ジン どうしたの?お母さんを追いかけちゃダメって、伝えたわよね ー
ー ぼく、結婚するんだ ー
ー お母さんはダメよ、親子だから ー
ー そうじゃなくて、フウリンって名前の女の子だよ、一緒に冒険者になって、パーティー組んでる子で、その子と結婚するんだ ー
ー お前本気?私はそんな真面目な男に育てた覚えは無いんだけどね。てっきり今頃は能力使ってハーレム作って浮かれてるかと思ってたのに ー
ー 会って話をしようよ ー
ー わかったわ、もう近くね、待ってる ー
久しぶりに会う母は、前と変わらずに綺麗だ。
「ジン、さっきは突然でよくわかってなかったんだけど、彼女の名前なんて言うんだっけ」
「フウリンだよ」
「出身はどこ?」
「ポッキーの町だって言ってた、彼女そこで世話になった人に今挨拶に行ってるんだ」
「あなた、その子とはもう深い関係なの」
「魔力は渡したりしたけど、まだ……」
「エッチはまだね」
「なんでそんなこと聞くの?」
「アタシがサキュバスだからよ」
「お母さんは、ぼくと離れてから何してたの?」
「何人か昔のボーイフレンドたちと会って廻って、先月位から、ここヤマト国の皇帝と付き合ってるのよ。
ところで、その子私に似てる?」
ぼくはフウリンを思い描いて、そのイメージを母に転送した。
「ヘェ~ 可愛い子ね。自然と私に似た感じの子があなたは好きになったわけ?」
「お母さんとは違うよ」
「私の事はちゃんと言った」
「光の剣聖ビアンカまでは言ってあるよ」
「それじゃあ、だめじゃない。その様子だと、父親のことも伝えてないでしょ」
「うん だって~言いにくい」
「全く! それじゃ、直ぐその子に私が会った方が良さそうね
ちょっと待ってて、彼にことわってくるから。一緒に会いに行くわよ」
ー フウリン 聞こえる?僕だよ ジンだ! ー
ー ジン! お母さんとは会えたの? ー
ー 君に会いに行くって ー
ー えっ いつ? ここに来るの? ー
ー 君が今いる場所でも、トッポの町でも、どこでもいいよ ー
ー それじゃあ、この町に来てくれる。私が動くよりその方が早いでしょ ー
私は、ジンのお母さんに会うことになった。
ポッキーの町でも上等な宿屋に部屋を取り、そこで待つことにした。
「はじめまして、フウリンと言います。よろしくお願いします」
ジンのお母さんは光の剣聖、勇者と共に魔王を倒した人のはず。なのにここにいるジンのお母さんは、余りに若く、しかも美しい。まだ二十代にしか見えなかった。
「ビアンカよ。フウリンさん。いきなりで悪いけど、あなたのご両親のお名前を聞かせてくれる。」
「父はヒデ、母はロザンナですが」
「やっぱり!」
「あなた達、結婚しないほうが、いいわ。」
「母さん、何を急に言いだすんだよ」
「だって、あなたたち兄妹よ」
「えっ」
「どうゆうこと」
「フウリンさん、あなたの魔力を少しでいいから、私に流し込んで」
私はジンのお母さんと手を繋いで魔力を送り込んだ。
「フウリン、ごめんなさい。間違い無いわ、あなたも私が産んだ子どもなのよ」
私はなにがなんだかわからなかった。
「でも、私にはちゃんとした両親が居ました」
「私は生涯あなたの親だなんて、名のるつもりはなかった。でも、事情が事情だけに、本当のことを言わなきゃいけないと思ったのよ」
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