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第二章

R指定

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「なあジーナ ちょっと聞きたいんだけど、ユウトお兄さんのこと、もしかして全部知ってる?」

「うん 知ってるよ」

「前世のこととかも?」

「うん 知ってるよ」

「例えば?どんなことを知ってるのかな?」

「景子さんが学さんの上に裸でまたがってて、その後学さんが居なくなって、勇人お兄さんが景子さんのお股におちんちん入れたり出したりして………」

「あわわわ ストップ、ストッ~~~プ
わかった。よく知ってるね
ジーナは凄い。」

「へへへ もっと知ってることは~」

「ジーナ。もういいんだ。いっぱい知ってることは、わかったから。」

「なあ~んだ もういいの 
つま~~んない」







「天使のリンダさん
手違いだらけのリンダ
出てこい!リンダ
リンダ リンダ~
リンダ リンダーーア」

「ちょっと、ユウト前にも言ったわよね。
わたしの名前に節つけて歌うのは」

「却下!
それより。俺の宿主との記憶同調、これ5歳の女の子に見せていい内容じゃない事がいっぱい有るんだが、R指定とかのフィルターとか無いのか。
ジョンがスキル使って、女性に酷いことしたのを、生生しくジーナの記憶に書き込むとか、酷いよ。
なんとか出来ないのか?」

「そんな都合よく行かないのよ。
だいたい、寝てる人の中に入り込んで、その人の記憶読んで、スキルコピーしてなんて、めちゃくちゃチートでしょ。
プチーン皇帝の寝込みに入って洗脳しようとか思ったのかも知れないけど、それこそやばい記憶がジーナにも刻まれるわよ。
人に取り憑いて勝手に記憶を覗いたり、スキルをコピーできちゃうこと自体、モラル的にアウトよ。
ロベルトだってマリーンにはやらないでって言ってたでしょ。
ロベルトは大好きなマリーンのことを全部知りたかったはずよ、でもユウトにやって欲しくないって言ったのは、なぜかわかるでしょ。」

「んんんー だったら最初から言えよ!」

「気づくのも大事なことよ。
二重人格の特性よね。
あなた一人の体だったら抜け出したり出来ないのよ。」

「二重人格にしたのはリンダのせいだろ。
少しはなんとかしろよ。」

「う~ん
リンダ困っちゃうな
 女神様と相談してくるわ」







「じゃじゃーん リンダ登場!」

「じゃじゃーん じゃねえよ。で、どうなった。」

「それがね 凄いわよ」

「ふ~ん」

「ん? なんか食いつき悪いわね。」

「………」

「もっとガツガツ来なさいよ。わたし頑張ったんだから」

「わかったよ。メンドクセー天使だなぁ。
早く教えて下さい。天使様」

「オホン では、発表します。
その1
過去にジーナがユウトと同調することで得た記憶にR18フィルターがかかります。でもジーナが18歳になった時にフィルターは外れます。
その2
今後ユウトがジーナに戻った時の同調は無くなります。
ジーナに教えたいことは、ユウトが選べるわ
その3
スキルを渡すことは、出来なくなりました。
ユウトは、これまでどうり誰かのスキルをコピー出来ても、ジーナがメインキャラの時は、そのスキル使えません。
以上」

「ほう、そうか
最初から、そうしとけよって内容だなぁ~
それで、俺がメインキャラの時にジーナの魔法は使えるのかな?」

「言ってない事は、今までどうりだから、ジーナの魔法は、ユウトがメインの時も使えま~す」

「なるほど。リンダ天使様ありがとう」

「へへへ そんな褒めても何も他に出ないわよ~」

「まじ、感謝するよ女神様に」

「あっ そっち。まぁいいわ。じゃあ またね~」

「リンダ ありがとう」


よし、これで心置きなくやれるな。

それから三日後、ロベルトが使者から帰ってきたので会いに行った。

「やぁジーナ 又ユウトに変わってくれる?」

「今日は、とっくにユウトだよ」

「なら、話すより見てもらったほうが早いな。
ぼくはもう、疲れて眠いんだ。ちょっと寝るから。よろしく」

ロベルトはソファーに横になると、直ぐに寝息をたてて寝だした。

ロベルトの意識に入り込むと彼が、命がけで交渉してきたのがわかった。
優しいロベルトが勇気を持って戦争を仕掛けようとしてる他国の皇帝と渡り合うまでになったのは、感慨深い。

ジーナは人質としての留学かぁ。ここから先の責任の重さをユウトはひしひしと感じた。


5分程でロベルトの体力が回復したので、クッキーをくわえたまま寝ているジーナに戻った。
ジーナのことを思うと、こんな小さい女の子に大きな役目を持たせて申し訳なく思う。

ジーナの夢は、日本人だった頃の俺と草原でお菓子を食べている。
ジーナの可愛い夢を覗いて、ほっとしながらユウトは、ジーナをちゃんと育てなきゃと責任を感じていた。


ロベルトに入った時に置いてきたスキルを改めてコピーしてきた。
ジーナの体力からして、戦いは魔法が中心となるだろうが、ロベルトが戦った剣士みたいな人だと、初手で首をはねられる可能性も有るからだ。
もっともそんな時は俺がメインキャラになるだろうがな。







あっという間に、ヒポポタマ皇女の帰国、そして同時にジーナ留学の日がやってきた。

ヒポポタマ皇女のケガはユウトの力で跡形なく綺麗に、治っている。


皇女とジーナを乗せた馬車は、ロベルト、マリーンはじめ近衛兵団がガードしながら、何事もなくツンドラ帝国との国境に到着した。

「そちらの馬車は、ヒポポタマ皇女とジーナ姫を乗せた馬車か?」

「いかにも、そのとおりだ。このままツンドラ帝国の王宮へ向かうことになっている。」

「残念ながら、貴殿たちを通す訳にはゆかぬ。
姫たちを乗せた馬車のみの通過を許す。
ここから先は我が国の騎士団が王宮までお二人を御守りする。」

「わたしは、インディー国の王子ロベルトです。
多数の兵を連れて貴国へ入ることをお許し願えないことは、了解いたします。
しかしながら、私には二人の姫を無事送り届けたことを確認する義務が有ります。
私と2名の伴の者の同行をお許しいただきたい。」

「それは、できぬ!
わたしは、姫たちの馬車のみ通せと命じられている。」

「では、仕方ありません。二人は、インディー王国に連れ帰ります。」

「ちょ ちょっとお待ちを!」

「なんですか?我々インディー王国の精鋭部隊と事を構えるのですか?」

「イヤイヤ、そのままお帰りいただくのは想定外で、
申し訳ないが、近くで待機してもらえないでしょうか?
ご要望がかなうか、上の者に確認して参ります。」

「では、私たちはここから近くのキーウィの町に宿泊します。
宿代は、ツンドラ帝国持ちでいいですね。」

「お話中失礼します。
わたくし、ツンドラ帝国第一騎兵隊の隊長をつとめます、アーノルドと言います。
我が国内の姫様方の護衛としてこちらに参りました。
わたくしの権限において、ロベルト様他2名の同行を認めます。」

「アーノルド殿 ご配慮感謝する。
アトス ダルタニアンは、ぼくと共にツンドラ帝国王宮に行く。
他の者はマリーンと戻りなさい」

こうして国境で多少のトラブルは、あったものの、一行は無事 ツンドラ帝国王宮へ到着した。
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