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第二章
使者ロベルト
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ヒポポタマ皇女の容態は、直ぐにユウトが自動回復をしたために、翌朝には熱もなく、安定した。
ロベルトは、ツンドラ帝国に使者として向かった。
ヒポポタマ皇女の容態の報告と戦争回避の為に。
「今頃、インディー国の新婚王子が、我が国に何用だ?首でも差し出しに来たのか?」
「ご報告とお願いに参りました。
まずヒポポタマ皇女様に置かれましては、経過は良好です。
一週間程で、こちらへお連れ出来るはずです」
「皇女は、ワシの命を狙う者からワシをかばって、死にかけたのだ。
キズ物になった皇女を返せば事が終るとでも言うのか」
「皇女様のキズ痕はこちらの術師により、綺麗に残らないように致します。
されど心に負われたキズは治せません。
心よりのお詫びとして、一億ダラーを皇女様にお渡ししたいと存じます」
「フム してワシが狙撃されたのは、どう説明するのだ。
そちの国の者が、ワシの命を奪おうとしたのだぞ、これは、宣戦布告と受け取られても仕方ないな。」
「かの犯人は、即時逮捕いたしました。残念ながら自決しましたが、死者の記憶を調べられる術師が我が国には居ります。
その者の調べによると、犯人は、こちら帝国のケジービ所属で、皇帝陛下とは打合せ済の所業で、陛下はミスリルを着て披露宴にのぞまれたと判明しております」
「き 貴様!よくもそんなでっち上げを!
そんな死者の記憶を読む術など聞いたことがない。
ワシを嵌める気か!」
「いいえ、戦争はしたくないし、する理由も無いと申してます。
警護か不十分で、そちらの諜報員に狙撃を許してしまったのは不徳の致すところです。」
「ワシの命を狙っておきながら、よくもいけしゃあしゃあと、嘘八百並べおって」
「嘘だという証拠は、ございますか?」
「ええい! この者を捕らえ首をはねよ!」
「では、仕方ありませんね『泥人形』『バレット』」
「私に触れたら、皇帝陛下が死ぬことになりますよ。」
プチーン皇帝の体は土で固められ、目と鼻と口だけが出ている。
そして、ロベルトの周りには鋭利な石が囲んでいる
「わ わしをどうしようと言うのだ?」
「それは、皇帝陛下次第です。
まず私を捕らえて首をハネるのをやめて欲しいのですが。
私も殺されたくないので、咄嗟に陛下を拘束してしまいました。」
「わかった わかった。
みなの者、捕らえるのも首をハネるのも止めじゃ」
ロベルトは『泥人形』『バレット』を解いた。
「陛下、もう一度申し上げます。
私は、戦争はしたくないし、する理由も有りません。
ヒポポタマ皇女の無事なお帰りと、先程の慰謝料にて手をうっていただけませんか。」
「むむむ」
「もう一つ言わせてもらいますと。
私の結婚披露宴では、狙撃などをしなくても、陛下を殺すことは先程のように可能でした。
個人的には、私の結婚披露宴を混乱させた方には、死んで詫びていただきたい。
しかし、わたしは、国家間の戦争を回避するための使者です。
私情より国益を優先します。」
その時プチーン皇帝は何かのハンドサインをした。
突然一人の兵士が、殺気を込めてぼくの間合いに入ってきた。
瞬間的に危険を感じて『瞬足』で移動した。
「おぬし『縮地』の使い手か。では、遠慮なく『九頭龍……』」
「泥沼!
勘弁してよ!
ぼくは、丸腰だよ。
そんな奥義みたいの、素手で対応したくないよ
泥人形!」
王の間全体を泥沼にして、部屋に居る人を腰まで埋めたが、先程の剣士は、素早いステップワークで、沼の上に立っていた。
また斬りかかられるのも嫌なので、泥人形で固めた。
「わかった。やめてくれ。戦争はしない。
それでいいか?」
ひときわ高い玉座に居て、泥沼に埋まらなかった皇帝が降参した。
「はい、ご英断です。
それともう一つ、お願いが
あります。」
「図々しいな」
「申し訳有りません。
我が国の皇女ジーナを成人まで留学先として、受け入れていただけないでしょうか?」
「人質を差し出すと言うことか?」
「どう思うかは、陛下次第です。こちらとしては、あくまでも留学です。
こちらの国の、皇族貴族の子女とともに教育をつけていただきたい。」
「んんんー
ワシの負けじゃ
ロベルト殿下の言うとおり戦争は止めてやる。
皇女ジーナの留学も認めよう。
ただし、ヒポポタマの慰謝料は不要じゃ
それと、貴様に褒美をやる」
「お心遣い感謝します
で、なにに対しての褒美でしょうか。」
「わしを手玉にとった褒美じゃよ。ハッハッハ。
有り難く受け取れ!」
「はい、有り難く頂戴します。」
ロベルトは、ツンドラ帝国に使者として向かった。
ヒポポタマ皇女の容態の報告と戦争回避の為に。
「今頃、インディー国の新婚王子が、我が国に何用だ?首でも差し出しに来たのか?」
「ご報告とお願いに参りました。
まずヒポポタマ皇女様に置かれましては、経過は良好です。
一週間程で、こちらへお連れ出来るはずです」
「皇女は、ワシの命を狙う者からワシをかばって、死にかけたのだ。
キズ物になった皇女を返せば事が終るとでも言うのか」
「皇女様のキズ痕はこちらの術師により、綺麗に残らないように致します。
されど心に負われたキズは治せません。
心よりのお詫びとして、一億ダラーを皇女様にお渡ししたいと存じます」
「フム してワシが狙撃されたのは、どう説明するのだ。
そちの国の者が、ワシの命を奪おうとしたのだぞ、これは、宣戦布告と受け取られても仕方ないな。」
「かの犯人は、即時逮捕いたしました。残念ながら自決しましたが、死者の記憶を調べられる術師が我が国には居ります。
その者の調べによると、犯人は、こちら帝国のケジービ所属で、皇帝陛下とは打合せ済の所業で、陛下はミスリルを着て披露宴にのぞまれたと判明しております」
「き 貴様!よくもそんなでっち上げを!
そんな死者の記憶を読む術など聞いたことがない。
ワシを嵌める気か!」
「いいえ、戦争はしたくないし、する理由も無いと申してます。
警護か不十分で、そちらの諜報員に狙撃を許してしまったのは不徳の致すところです。」
「ワシの命を狙っておきながら、よくもいけしゃあしゃあと、嘘八百並べおって」
「嘘だという証拠は、ございますか?」
「ええい! この者を捕らえ首をはねよ!」
「では、仕方ありませんね『泥人形』『バレット』」
「私に触れたら、皇帝陛下が死ぬことになりますよ。」
プチーン皇帝の体は土で固められ、目と鼻と口だけが出ている。
そして、ロベルトの周りには鋭利な石が囲んでいる
「わ わしをどうしようと言うのだ?」
「それは、皇帝陛下次第です。
まず私を捕らえて首をハネるのをやめて欲しいのですが。
私も殺されたくないので、咄嗟に陛下を拘束してしまいました。」
「わかった わかった。
みなの者、捕らえるのも首をハネるのも止めじゃ」
ロベルトは『泥人形』『バレット』を解いた。
「陛下、もう一度申し上げます。
私は、戦争はしたくないし、する理由も有りません。
ヒポポタマ皇女の無事なお帰りと、先程の慰謝料にて手をうっていただけませんか。」
「むむむ」
「もう一つ言わせてもらいますと。
私の結婚披露宴では、狙撃などをしなくても、陛下を殺すことは先程のように可能でした。
個人的には、私の結婚披露宴を混乱させた方には、死んで詫びていただきたい。
しかし、わたしは、国家間の戦争を回避するための使者です。
私情より国益を優先します。」
その時プチーン皇帝は何かのハンドサインをした。
突然一人の兵士が、殺気を込めてぼくの間合いに入ってきた。
瞬間的に危険を感じて『瞬足』で移動した。
「おぬし『縮地』の使い手か。では、遠慮なく『九頭龍……』」
「泥沼!
勘弁してよ!
ぼくは、丸腰だよ。
そんな奥義みたいの、素手で対応したくないよ
泥人形!」
王の間全体を泥沼にして、部屋に居る人を腰まで埋めたが、先程の剣士は、素早いステップワークで、沼の上に立っていた。
また斬りかかられるのも嫌なので、泥人形で固めた。
「わかった。やめてくれ。戦争はしない。
それでいいか?」
ひときわ高い玉座に居て、泥沼に埋まらなかった皇帝が降参した。
「はい、ご英断です。
それともう一つ、お願いが
あります。」
「図々しいな」
「申し訳有りません。
我が国の皇女ジーナを成人まで留学先として、受け入れていただけないでしょうか?」
「人質を差し出すと言うことか?」
「どう思うかは、陛下次第です。こちらとしては、あくまでも留学です。
こちらの国の、皇族貴族の子女とともに教育をつけていただきたい。」
「んんんー
ワシの負けじゃ
ロベルト殿下の言うとおり戦争は止めてやる。
皇女ジーナの留学も認めよう。
ただし、ヒポポタマの慰謝料は不要じゃ
それと、貴様に褒美をやる」
「お心遣い感謝します
で、なにに対しての褒美でしょうか。」
「わしを手玉にとった褒美じゃよ。ハッハッハ。
有り難く受け取れ!」
「はい、有り難く頂戴します。」
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