上 下
15 / 36
第二章

魔法適性

しおりを挟む
「ロベルト ユウトだ」

「知ってるよ。リンダとの会話までは、ぼくの所に居たんだから。
無事にジーナに間借り出来たようだね。」

「それで、頼みがある。
ジーナの魔法適性を調べたいんだ。」

「なるほど、5歳から魔法鍛えるのかい?」

「ああ、体も鍛えるつもりだけど、まだ小さいし、女の子だから限界有るだろ。」

「わかった。明日にでも訓練所に連れてくよ。
だけどなぁ~」

「だけど、何だよ」

「ジーナの体で話し方や仕草がオッサンのユウトって………ブハハハ
笑える、……アハハ」

「シバクぞ ゴラァ!」

「そんな 可愛いジーナの声で凄まれても
ぜんぜん、恐くないよユウト」

「一晩中悪夢を見せてやろうか?あのときのパンチのように」

ロベルトの顔色がサァっと青白く変わった。

「それだけは止めてくれ!幼女の姿で言われると、余計恐いよ」

「なるほど、この体も使いようだな」

「ユウト お前ロリ好きじゃ無いだろうな。
ジーナの体使って、変なことするなよ。」

「バカヤロー するわけ無いだろ。俺はジーナでジーナは俺なんだ。
健全な肉体に健全な精神が宿ってるんだ。
それと、分かってると思うけど、今のこの会話も全部ジーナも聴いてるんだからな。
俺とだけ話してると思うなよ。」

「そうだよね 大人の話はよろしく無いってことだね。」

「それじゃあ、ジーナと もう代わるから、よろしくな、ロベルト」


「ジーナ かな?」

「なに?ロベルトおじちゃん」

「ん~~~ ぼくもまだ14歳だから、『ロベルト兄ちゃん』って呼んでくると嬉しいんだけど」

「ロ・ベ・ル・ト 兄ちゃん?」

「おおー 可愛い 何だい ジーナ」

「ロベルト兄ちゃんとまだ遊んでない」

「そうだね。でもジーナの中のユウトとぼくがお話してたから、もう遅くなっちゃった。
お部屋に送るから、又今度遊ぼうよ」

「ユウトお兄さんが言ってた、ジーナの体は、もう疲れないし、寝るのもちょびっとでいいんだって」

「ゴメンね。でもぼくの方は、ユウトが抜けて、今久しぶりに疲れてるし、眠いんだ。
遊ぶのは又にしようよ」

「えー 遊ぶ 遊ぶ」

結局1時間ほどロベルトはジーナにつきあわされた。







翌日ロベルトは、ジーナを連れて訓練場を訪れた。

早速アングリさんがやって来た。

「おやっ ロベルト殿下、今日はまた可愛らしいレディとデートですか?
マリーンが焼きもちやきますよ。」

「それは無いだろう。こんな子ども相手に。」


「それで、訓練しに来られた訳ではないですよね。
誰かに会いに来たんですか?」

「いや ジーナの魔法適性を調べたいんだ」

「なるほど、
ジーナさんは、大魔導師になるのかなぁ」

アングリさんは、ジーナの頭をなでてから、測定装置を取りに行った。




「ジーナさん ちょっと痛いけど我慢してね。
血を1滴だけ分けてね。」

パチン

「ふぇーん」

「あ 泣かない 泣かない 痛かったね ごめんね
飴あげるから 機嫌治してね」

アングリさんは、いつのまにか用意した飴をジーナに食べさせた。
ジーナは涙目だが、泣き止んでる。






「あわわわわ
そ そんなばかなぁ
ありえん ありえない」



アングリさんが検査装置の前で、腰を抜かしている。



「どうしました?大丈夫ですか?」

「大丈夫じゃ有りません。大変です。
ジーナさんは、大魔導師どころか、大賢者様ですよ
魔法適性が
全属性適合 優+++
こんな数値、見たことが有りません。」



「アングリさん。この結果は、ここに居る3人だけの秘密にして下さい。」

「そ そうですよね。
こんな幼子が、一国の軍隊以上の戦闘力を持ってるんですから。
力の使い方を正しく指導しないと。」

きっと、ユウトがジーナに入る時に、例の手違い天使のリンダがやらかしたんだろう。
とんだ爆弾を置いてったな。でもユウトが居るから少しは、安心かもな。

「アングリさん、今日の所はこれで失礼するよ。
ありがとう。ジーナにはぼくがついて居るから、安心して」

「わかりました。お気をつけて」

そうだよな。気をつけるよ。たった5歳の子をちょっと怒らせただけで殺されるとか国が滅ぶとかは、シャレにならない。
かと言って、ワガママ放題にしたら、死んだジョン以上に手がつけられないだろうし。誰も止められない。

「頼むよユウト。ジーナをいい子に育ててくれよ」

ジーナの頭に手を乗せてロベルトは話しかけた。

「ユウトが了解って言ってるわ」

ロベルトに王宮まで送ってもらい、部屋にジーナは戻った。

「なぁジーナ、ぼくとお約束して欲しいことが有るんだ。」

「ユウトお兄さん、なあにお約束って」

「それはね、ぼくがいいって言うまで、ジーナは魔法を使わないで欲しいんだ。
メイドのクラウディアさんにも王様 おじい様にもナイショにしておいて欲しいんだ。」

「何で使っちゃダメなの?」

「それはね、ジーナは凄い魔法がいっぱい使えるようになる人なんだよ。
だけど普通の人は、魔法が使えてもちょびっとなんだよ。
ちょびっとの人は、いっぱい使える人のことをどう思うと思う?」

「羨ましいと思う」

「そうだよね。お金が無い人は、たくさんお金を持ってる人を、羨ましいと思うのと一緒だよ。
それにね、羨ましいと思うだけならいいけど、中には悔しいからケンカでやっつけたくなる人もいたり。
お金を盗んだりする人もいるんだ」

「タネンたちが、私のことイジメたみたいに?」

「そうだね。ジーナが姫様として王宮に戻るのが、羨ましくて、悔しかったんだね。」

「じゃあどうすればよかったの?」

「ジーナが姫様なのを秘密にしておけば、王宮に戻るのもナイショにしてれば、羨ましく思わないだろ」

「うん」

「魔法もおんなじさ。羨ましく思われないように、隠しておけばいいんだよ。」

「わかった、魔法はナイショにする。」

「だけどね。練習して使えるようにすることも、大事なんだ」

「へえー 何で?」

「魔物に襲われた時に、魔法が使えれば、魔物を倒せるかも知れない。
魔法が使えないと、魔物に倒されるだろう。
いざって時には、能力は使わないとね」

「わかった。練習するけど。人に見られないようにすればいいのね。」

「ジーナはおりこうさんだな。」

「へへへ」

「それじゃあ、今夜から、ユウトお兄さんと練習始めるよ。みんなにはナイショでね」

「うん」


その時にメイドのクラウディアさんが、部屋に入ってきた。

「ジーナさま、お風呂の時間です。」

「わーい お風呂 お風呂」

「今日も、私たちと一緒がいいですか?バスタブでもご用意出来ますが」

「一緒に、大きいお風呂がいい」

やばい、またアレをやるのか?
ユウトはジーナから離脱した。

それは前日に遡る。
ジーナが風呂に入るのに、クラウディア他二人のメイドが、ジーナと一緒にスッポンポンで風呂に入っていたのだ。
ジーナはクラウディアさんや他のメイドさんのオッパイを揉んで回って、はしゃいでいたのだ。

アレを肉体の無い精神体で毎日見せられるのは辛い。
手には、オッパイを揉んだ感触が或るのに、男として反応する部分がどこにもない。
ただ単に柔らかい物に触れた感覚しかないのだ。

ロベルトがマリーンとイチャついてた時は、ロベルトの下半身の反応感覚も共有してた。

やっぱ、幼女と体の共有は大変だ
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...