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第四章
領主
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「男爵!領主!
それ お断り致します。
とても私に務まるとは思えません」
「いやいや、お主をおいて他に適任は居らんだろう。
人間と魔族が、争うことなく交流出来る街づくりは」
「しかしまぁ、そうおっしゃられても………」
「軌道に乗ったら、お主の気に入ったものに任せればよいではないか」
「うぐぐ……」
「では、決まりだな。
レイ・コーフー男爵」
「はぁ~ そ そんなぁ~」
魔族との停戦とその後の和平での功績で、褒美と言うことでレイは、王宮に出向いていた。
国に貴族として取り込まれて、自由を失いたくない。
そう思いつつも、レイは、イレーヌたちと暮したコーフーの町の再建には、関わりを持ちたいと思っていた。
王からは、領主としてコーフーの町の再建を一任されたのだ。
砲撃の直後に見た町の跡は、ティン砲により大きなクレーターが出来ていた。
その周囲は瓦礫も吹き飛ばされ跡形もなく
そのまた数キロ周りに瓦礫が散乱している。
やっぱ俺がやるしか無いかなぁ
どんな街づくりをしようか?
そう考えながら迎賓館の中に与えられた部屋に戻ると、旅支度をした面々が
「あれ?みんなどうしたの?」
「コーフーの再建に同行致します。」
「ちょっと待って、アンジェリカさんとメラニーさんは、王宮のメイドでしょ」
「もう、二人共王宮勤めは辞めました。
これからは、一生レイ様に着いて参ります」
「ちょっと、アンジェリカさん………」
「これは私の予知通りなのです。そしてこれからも、もっと色々感じさせて下さい」
「メラニー~~」
「嬉しいくせに」
「ララ!何か言った?」
「私は身も心もあなたの奴隷。
裸にエプロンでも喜んで致します」
「レイ、よかったにゃ~
また、奥さんが4人になったニャ。
それと、あと一人忘れてるのにゃ~
ゴローナの故郷にミツル置いてきたままなのニャ」
「あっ!そうだった。あの子も役に立つはずだ。
ゴローナありがとう。
ミツルの件もあるけど、まずはここ王都での拠点が欲しいな。
いつまでも迎賓館に居るわけにはいかないだろう。」
「それでしたらご心配に及びませんわ。貴族の方々は、王都にも必ずお屋敷を持つことになってますから、
王様から下賜されてるはずよ。
いただいたご褒美の目録を確認したらどうかしら」
メラニーの言葉にしたがって目録を開いて見ると、そこには
男爵の地位
コーフーの領主
ホテルロイヤルのオーナー
10億ゴールド
ハヤブサの剣
光のよろい
星降る腕輪
などなどが記されていた。
それじゃあ早速居を移そう。
女性達の荷物をゴローナのイベントリに入れて、玄関に出ると、立派な馬車が用意されていた。
執事さんにこれまでの御礼を言ってホテルへと向かった。
ホテルの玄関に着くと、ズラーッと従業員が出迎えてくれた。
ドアボーイさんが馬車のドアを開けてくれて下り立つと。
目の前に深々とお辞儀をしている品の良さそうな中年の男性がいる。
「初めてお目にかかりますオーナー様。
私支配人を務めさせていただいておりますシュルツです。よろしくお願いします。」
「レイです。シュルツ支配人こちらこそ宜しく。
こちらが妻のゴローナ、ララ、アンジェリカ、メラニーです」
「これはこれはお美しい奥様方で
早速ですが、お部屋にご案内致します。
ちなみにオーナー様のお宅は、当ホテル最上階のフロア全てです。」
支配人に案内されて行くと、ベッドルームが10室に風呂が3箇所、多目的ホールみたいな所に、会議室、やたらと広いリビングに豪華な家具が並んでいる。
俺とゴローナはその豪華さに気後れして立ちすくんでいたが、アンジェリカとメラニーとララは驚いていないようだった。
みんなの荷物をそれぞれ希望の部屋に置いてから、ミツルを迎えに行くことにした。
ゴローナの故郷にゴローナと一緒に転移でゆくと、早速ミツルに問い詰められた。
「ひどいじゃないですか、僕だけ置き去りなんて!」
「それはさあ、とても危険だったから。
魔王の所まで行ったからね」
「魔王?
そ そうなんですか。
良くぞご無事で。
もしかして倒したとか?」
「いやいや、仲良くなったよ」
レイは、これまでの顚末をミツルに話した。
「やはりイレーヌさんマリクレールさんケリーさんブリジットは見つかりませんか?」
「ああ あの町の全てが消滅したんだよ。慰霊碑を作ろうと思ってるよ」
「分かりました。
でも、もう既に3人も奥様が増えているとは………
さすがレイさんですね~
ぼくの部屋はレイさんの部屋から一番離れた部屋にして下さいよ。」
「ミツル、お前もいずれ分かる時がくる。」
それ お断り致します。
とても私に務まるとは思えません」
「いやいや、お主をおいて他に適任は居らんだろう。
人間と魔族が、争うことなく交流出来る街づくりは」
「しかしまぁ、そうおっしゃられても………」
「軌道に乗ったら、お主の気に入ったものに任せればよいではないか」
「うぐぐ……」
「では、決まりだな。
レイ・コーフー男爵」
「はぁ~ そ そんなぁ~」
魔族との停戦とその後の和平での功績で、褒美と言うことでレイは、王宮に出向いていた。
国に貴族として取り込まれて、自由を失いたくない。
そう思いつつも、レイは、イレーヌたちと暮したコーフーの町の再建には、関わりを持ちたいと思っていた。
王からは、領主としてコーフーの町の再建を一任されたのだ。
砲撃の直後に見た町の跡は、ティン砲により大きなクレーターが出来ていた。
その周囲は瓦礫も吹き飛ばされ跡形もなく
そのまた数キロ周りに瓦礫が散乱している。
やっぱ俺がやるしか無いかなぁ
どんな街づくりをしようか?
そう考えながら迎賓館の中に与えられた部屋に戻ると、旅支度をした面々が
「あれ?みんなどうしたの?」
「コーフーの再建に同行致します。」
「ちょっと待って、アンジェリカさんとメラニーさんは、王宮のメイドでしょ」
「もう、二人共王宮勤めは辞めました。
これからは、一生レイ様に着いて参ります」
「ちょっと、アンジェリカさん………」
「これは私の予知通りなのです。そしてこれからも、もっと色々感じさせて下さい」
「メラニー~~」
「嬉しいくせに」
「ララ!何か言った?」
「私は身も心もあなたの奴隷。
裸にエプロンでも喜んで致します」
「レイ、よかったにゃ~
また、奥さんが4人になったニャ。
それと、あと一人忘れてるのにゃ~
ゴローナの故郷にミツル置いてきたままなのニャ」
「あっ!そうだった。あの子も役に立つはずだ。
ゴローナありがとう。
ミツルの件もあるけど、まずはここ王都での拠点が欲しいな。
いつまでも迎賓館に居るわけにはいかないだろう。」
「それでしたらご心配に及びませんわ。貴族の方々は、王都にも必ずお屋敷を持つことになってますから、
王様から下賜されてるはずよ。
いただいたご褒美の目録を確認したらどうかしら」
メラニーの言葉にしたがって目録を開いて見ると、そこには
男爵の地位
コーフーの領主
ホテルロイヤルのオーナー
10億ゴールド
ハヤブサの剣
光のよろい
星降る腕輪
などなどが記されていた。
それじゃあ早速居を移そう。
女性達の荷物をゴローナのイベントリに入れて、玄関に出ると、立派な馬車が用意されていた。
執事さんにこれまでの御礼を言ってホテルへと向かった。
ホテルの玄関に着くと、ズラーッと従業員が出迎えてくれた。
ドアボーイさんが馬車のドアを開けてくれて下り立つと。
目の前に深々とお辞儀をしている品の良さそうな中年の男性がいる。
「初めてお目にかかりますオーナー様。
私支配人を務めさせていただいておりますシュルツです。よろしくお願いします。」
「レイです。シュルツ支配人こちらこそ宜しく。
こちらが妻のゴローナ、ララ、アンジェリカ、メラニーです」
「これはこれはお美しい奥様方で
早速ですが、お部屋にご案内致します。
ちなみにオーナー様のお宅は、当ホテル最上階のフロア全てです。」
支配人に案内されて行くと、ベッドルームが10室に風呂が3箇所、多目的ホールみたいな所に、会議室、やたらと広いリビングに豪華な家具が並んでいる。
俺とゴローナはその豪華さに気後れして立ちすくんでいたが、アンジェリカとメラニーとララは驚いていないようだった。
みんなの荷物をそれぞれ希望の部屋に置いてから、ミツルを迎えに行くことにした。
ゴローナの故郷にゴローナと一緒に転移でゆくと、早速ミツルに問い詰められた。
「ひどいじゃないですか、僕だけ置き去りなんて!」
「それはさあ、とても危険だったから。
魔王の所まで行ったからね」
「魔王?
そ そうなんですか。
良くぞご無事で。
もしかして倒したとか?」
「いやいや、仲良くなったよ」
レイは、これまでの顚末をミツルに話した。
「やはりイレーヌさんマリクレールさんケリーさんブリジットは見つかりませんか?」
「ああ あの町の全てが消滅したんだよ。慰霊碑を作ろうと思ってるよ」
「分かりました。
でも、もう既に3人も奥様が増えているとは………
さすがレイさんですね~
ぼくの部屋はレイさんの部屋から一番離れた部屋にして下さいよ。」
「ミツル、お前もいずれ分かる時がくる。」
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