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わかっていることをまとめましょう

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食事をし終わったあと私はエマと共に部屋に戻る。

紅茶を入れさせたあと下がらせ部屋で1人になった私はノートを取りだした。

「とりあえずこれから起こることをまとめておかないと…」

幸いなことにやりこんだ私はゲームのイベントなどがほとんど頭に入っている。

ほかの乙女ゲームと同様、このゲームも学園が舞台だ。

貴族だけが通える王立学院。

ヒロインは元平民の男爵令嬢リリア・アースという少女だ。

ピンク色のふわふわ髪に守ってあげたくなるような華奢な姿、元平民だからか距離が近く自由奔放。貴族の男子からしたら気になる存在だろう。

攻略対象含める色んな男に囲まれ擦り寄るリリアに悪役であるシャーロットはいつも小言を言っていた。

『婚約者のいる男性に無闇矢鱈に近づいては行けません』

『食事は静かに』

『高位の者たちには敬称をつけなさい』

などなど。

そんないじめを健気に耐えるヒロインのために攻略対象たちが立ち上がるのだが…

「これ、シャーロット悪くないよね?」

そう。王族に転生した今だからわかるがシャーロットが言ってることは至極真っ当な事だ。

「…恐ろしいわねヒロインってやつは…」

貴族なら守って当たり前の忠告をいじめられたと解釈し攻略対象達に泣きつく。

どれだけ計算されているのだろうか

「とにかく攻略対象達を私側に引き込むのが最適よね…」

よくある設定としてヒロインが魅了の力を使うなどというのがあるがこの世界にはそんなものは存在しない。

なので攻略対象達を私にメロメロにしてしまえば問題ないだろう。

「そうと決まれば早速…」

ノートを閉じると私は部屋を出る。



私、シャーロット・シンフォニアに最も近い攻略対象…兄のカイル・シンフォニアの元に行くために。

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