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10 求婚の返事
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翌日もレイナルトはやってくる。
ミスティナは寝台からどうにか上体を起こして、侍女のリンに軽食を食べさせてもらっているところだった。
「君の口に合うかはわからないが」
硬質な美貌の皇太子が持参したのは、なんとプリンだった。
黄色くなめらかなそれに、とろみのあるカラメルが艶めいている。
「おいしそうですね! 一緒に食べませんか?」
それを聞いた侍女が、いそいそとふたりの紅茶を用意しはじめる。
ミスティナは寝台に座ったまま姿勢を正そうとすると、レイナルトがその体を支えた。
「無理をしなくていい。倒れたばかりで、身体を起こすのも大変だろう」
「い、いえ! レイナルト殿下に、私がここまでご迷惑をかけるわけには」
「迷惑ではない。ほら」
レイナルトはカラメルがつやつやと輝くプリンですくうと、彼女の口元に寄せた。
予想外の事態に、ミスティナは硬直する。
(ど、どうすれば……。でも人質としてここにいるんだし、相手の意向に従ったほうがいい、のよね?)
ただこの状況は、想像とはまったく違う。
しかし断るわけにもいかないと、意を決してぱくりといった。
なめらかな甘みが舌の上でほどけていく。
「す! すごくおいしいです! それがほんのり苦みのあるカラメルと相まって……!」
「最高だろう? まだあるぞ」
ミスティナが口元に用意されたプリンを頬張るタイミングを見計らって、レイナルトはいそいそと口元まで運んだ。
夢中で食べるミスティナだったが、ふと冷静になる。
(だけど冷酷な皇太子に、プリンを食べさせてもらうなんて……)
ミスティナは幼いころから、弟や親友のフレデリカの世話をよくしていた。
しかし自分がされたのはいつだったのか、さっぱり思い出せない。
(なんだかくすぐったい気持ちだわ)
落ち着かず視線をさまよわせると、こちらの様子をうかがっている侍女と目が合った。
「……紅茶でございます」
「あ、リン。ありがとう」
「……レイナルト様、ミスティナ様のお世話は」
「今は俺がする」
「……ふふ。承知しました」
侍女ははじめこそ驚いていたが、今は冷酷な皇太子のかいがいしい姿に微笑んでいる。
そしてふたりから見えにくい位置に待機した。
「リンが不思議がっていた。ミスティナは王女のはずだが、自分のことを当然のように自分ですると」
「すみません。普段からの癖で」
「普段から?」
ミスティナは父を亡くした十歳のころ、ヴィートン公爵夫妻によって、王女としての権利を奪われている。
乳母や家庭教師、侍女などが付くこともなくなった。
そのため身の回りのことは自分でこなしたし、まだ幼さの残るふたつ年下の弟の面倒もみた。
「私は乳母の真似をして、小さいころから弟の世話をするのが好きでした。ふたつ年下の弟は若くして旅立った母の記憶がありませんから。私が知っている母の面影を少しでも伝えたくて……」
「そうか。君はいつも弟を支えていたんだな」
「いいえ、支えてもらっているのは私です。弟が笑うと、私の方が元気になりましたから!」
ミスティナが笑顔で答えると、レイナルトもつられるように微笑む。
「なるほど。確かにそうだな」
「はい、アランは……」
ミスティナはなにかを言いかけ、しかしレイナルトから視線をそらした。
「どうした?」
「い、いえ。少し考えごとを」
「俺に隠しごとをするとは感心しないな。妬かせる気か?」
「……焼く? まさか、プリンを焼いて、こんがり香ばしい焼きプリンにしてくださるのですか!?」
「君が望むのなら焼こう」
「なぜそこまでご親切に……」
「俺は君のことを知りたい。思うことがあるのなら話してほしい」
レイナルとの真剣な眼差しを受け、ミスティナはためらう。
言うべきか、言わずに胸にしまっておくべきか。
「私、レイナルト殿下に嘘をつきたくありません」
「……いきなり心臓に悪いな。惚れ直すだろ」
(やっぱり彼は、私との婚姻を真剣に考えてくれているんだわ)
そう思うと余計に、黙っていることができなくなった。
「私……今は、レイナルト殿下からの求婚にお応えできません」
突然の返事だったが、レイナルトは冷静に尋ねる。
「『今は』、か……。理由を聞いてもいいか?」
「今の私はレイナルト殿下の求婚を受けても、『ローレット王国にグレネイス帝国の背後を守らせる』ことができません」
今はヴィートン公爵がローレット王国を支配している。
彼は自分の欲のためなら、ミスティナの安否など気にせずグレネイス帝国を攻撃するだろう。
ミスティナはさらに、弟が帝国へ向かったまま行方不明になっている話もした。
「弟が不在のまま私とレイナルト殿下が婚姻を結べば、ローレット王国はヴィートン公爵に奪われたままになってしまいます。だからお願いです。私にアランを……弟を捜す時間をくれませんか? なにより弟が無事なことを、彼の帰りを待っている人に、一刻も早く伝えたくてここまで来たんです」
レイナルトはミスティナが話し終えるまで、じっと耳を傾けていた。
「ミスティナの気持ちはわかった。俺の返事はこれだ」
ミスティナの口にひょいとプリンがやってくる。
「!」
「俺は君を妻として迎える」
「え。決定ですか?」
「ああ。もちろん無理強いはしない。君の事情と意思を尊重した結果陥落してもらうために、あらゆる手を尽くす。なにも問題ないはずだが」
「す、すごい熱量の努力ですね」
「ミスティナを妻にするためだ、当然だろう。それに密書を送る前に、ローレット王国の状況についても調べている。現在の君の状況をすべて含めての求婚だから、心配は不要だ。なにより」
レイナルトはミスティナへその思いを伝えるように、しっかりと支えたまま見つめる。
「君のかわりは誰にもできない」
おとしめられることに慣れすぎているミスティナは、その言葉を不思議な気持ちで受け止める。
(そうよね。グレネイス帝国の背後を守るため、ローレット王国の直系王族と婚姻を結ぶのなら……私しかいないわ)
思いつめた様子のミスティナの背を、レイナルトは軽く撫でる。
「難しく考えることはない。君の弟が不在ならば、捜せばいいだけだ」
ミスティナはぱっと顔を上げた。
「あ、ありがとうございます! 私は必ずアランを捜し出してみせます。だからそれまで、」
「待て。なぜひとりでしようとする」
「え?」
「俺がいるだろう」
ミスティナはあっけにとられて、目の前の美しい青年を見つめた。
(そうだったわ。アランを捜すために、レイナルト殿下の協力を得たいと思っていたのに)
実際にその状況に陥ると、無意識に自分だけでどうにかしようと考えてしまう。
レイナルトは端正な顔立ちを和らげると、ミスティナにやさしく語りかけた。
「君はしっかり者の姉なんだな。弟を案じて、身ひとつで敵国まで来てしまうくらい。でも今は俺の婚約者だろう? 頼られないのは心外だ」
「あの、」
ミスティナは言いにくそうに口ごもる。
「まだ、婚約者ではありません」
「君の弟を見つければ、なってくれるのか?」
「……レイナルト殿下の、ご迷惑にならなければ」
すぐ耳元で彼の微笑む気配が伝わる。
「決まりだな。君の大切な弟に、必ず会わせる」
レイナルトは機嫌よくプリンをすくうと、ミスティナに最後のひとくちを食べさせた。
翌日もレイナルトはやってくる。
ミスティナは寝台からどうにか上体を起こして、侍女のリンに軽食を食べさせてもらっているところだった。
「君の口に合うかはわからないが」
硬質な美貌の皇太子が持参したのは、なんとプリンだった。
黄色くなめらかなそれに、とろみのあるカラメルが艶めいている。
「おいしそうですね! 一緒に食べませんか?」
それを聞いた侍女が、いそいそとふたりの紅茶を用意しはじめる。
ミスティナは寝台に座ったまま姿勢を正そうとすると、レイナルトがその体を支えた。
「無理をしなくていい。倒れたばかりで、身体を起こすのも大変だろう」
「い、いえ! レイナルト殿下に、私がここまでご迷惑をかけるわけには」
「迷惑ではない。ほら」
レイナルトはカラメルがつやつやと輝くプリンですくうと、彼女の口元に寄せた。
予想外の事態に、ミスティナは硬直する。
(ど、どうすれば……。でも人質としてここにいるんだし、相手の意向に従ったほうがいい、のよね?)
ただこの状況は、想像とはまったく違う。
しかし断るわけにもいかないと、意を決してぱくりといった。
なめらかな甘みが舌の上でほどけていく。
「す! すごくおいしいです! それがほんのり苦みのあるカラメルと相まって……!」
「最高だろう? まだあるぞ」
ミスティナが口元に用意されたプリンを頬張るタイミングを見計らって、レイナルトはいそいそと口元まで運んだ。
夢中で食べるミスティナだったが、ふと冷静になる。
(だけど冷酷な皇太子に、プリンを食べさせてもらうなんて……)
ミスティナは幼いころから、弟や親友のフレデリカの世話をよくしていた。
しかし自分がされたのはいつだったのか、さっぱり思い出せない。
(なんだかくすぐったい気持ちだわ)
落ち着かず視線をさまよわせると、こちらの様子をうかがっている侍女と目が合った。
「……紅茶でございます」
「あ、リン。ありがとう」
「……レイナルト様、ミスティナ様のお世話は」
「今は俺がする」
「……ふふ。承知しました」
侍女ははじめこそ驚いていたが、今は冷酷な皇太子のかいがいしい姿に微笑んでいる。
そしてふたりから見えにくい位置に待機した。
「リンが不思議がっていた。ミスティナは王女のはずだが、自分のことを当然のように自分ですると」
「すみません。普段からの癖で」
「普段から?」
ミスティナは父を亡くした十歳のころ、ヴィートン公爵夫妻によって、王女としての権利を奪われている。
乳母や家庭教師、侍女などが付くこともなくなった。
そのため身の回りのことは自分でこなしたし、まだ幼さの残るふたつ年下の弟の面倒もみた。
「私は乳母の真似をして、小さいころから弟の世話をするのが好きでした。ふたつ年下の弟は若くして旅立った母の記憶がありませんから。私が知っている母の面影を少しでも伝えたくて……」
「そうか。君はいつも弟を支えていたんだな」
「いいえ、支えてもらっているのは私です。弟が笑うと、私の方が元気になりましたから!」
ミスティナが笑顔で答えると、レイナルトもつられるように微笑む。
「なるほど。確かにそうだな」
「はい、アランは……」
ミスティナはなにかを言いかけ、しかしレイナルトから視線をそらした。
「どうした?」
「い、いえ。少し考えごとを」
「俺に隠しごとをするとは感心しないな。妬かせる気か?」
「……焼く? まさか、プリンを焼いて、こんがり香ばしい焼きプリンにしてくださるのですか!?」
「君が望むのなら焼こう」
「なぜそこまでご親切に……」
「俺は君のことを知りたい。思うことがあるのなら話してほしい」
レイナルとの真剣な眼差しを受け、ミスティナはためらう。
言うべきか、言わずに胸にしまっておくべきか。
「私、レイナルト殿下に嘘をつきたくありません」
「……いきなり心臓に悪いな。惚れ直すだろ」
(やっぱり彼は、私との婚姻を真剣に考えてくれているんだわ)
そう思うと余計に、黙っていることができなくなった。
「私……今は、レイナルト殿下からの求婚にお応えできません」
突然の返事だったが、レイナルトは冷静に尋ねる。
「『今は』、か……。理由を聞いてもいいか?」
「今の私はレイナルト殿下の求婚を受けても、『ローレット王国にグレネイス帝国の背後を守らせる』ことができません」
今はヴィートン公爵がローレット王国を支配している。
彼は自分の欲のためなら、ミスティナの安否など気にせずグレネイス帝国を攻撃するだろう。
ミスティナはさらに、弟が帝国へ向かったまま行方不明になっている話もした。
「弟が不在のまま私とレイナルト殿下が婚姻を結べば、ローレット王国はヴィートン公爵に奪われたままになってしまいます。だからお願いです。私にアランを……弟を捜す時間をくれませんか? なにより弟が無事なことを、彼の帰りを待っている人に、一刻も早く伝えたくてここまで来たんです」
レイナルトはミスティナが話し終えるまで、じっと耳を傾けていた。
「ミスティナの気持ちはわかった。俺の返事はこれだ」
ミスティナの口にひょいとプリンがやってくる。
「!」
「俺は君を妻として迎える」
「え。決定ですか?」
「ああ。もちろん無理強いはしない。君の事情と意思を尊重した結果陥落してもらうために、あらゆる手を尽くす。なにも問題ないはずだが」
「す、すごい熱量の努力ですね」
「ミスティナを妻にするためだ、当然だろう。それに密書を送る前に、ローレット王国の状況についても調べている。現在の君の状況をすべて含めての求婚だから、心配は不要だ。なにより」
レイナルトはミスティナへその思いを伝えるように、しっかりと支えたまま見つめる。
「君のかわりは誰にもできない」
おとしめられることに慣れすぎているミスティナは、その言葉を不思議な気持ちで受け止める。
(そうよね。グレネイス帝国の背後を守るため、ローレット王国の直系王族と婚姻を結ぶのなら……私しかいないわ)
思いつめた様子のミスティナの背を、レイナルトは軽く撫でる。
「難しく考えることはない。君の弟が不在ならば、捜せばいいだけだ」
ミスティナはぱっと顔を上げた。
「あ、ありがとうございます! 私は必ずアランを捜し出してみせます。だからそれまで、」
「待て。なぜひとりでしようとする」
「え?」
「俺がいるだろう」
ミスティナはあっけにとられて、目の前の美しい青年を見つめた。
(そうだったわ。アランを捜すために、レイナルト殿下の協力を得たいと思っていたのに)
実際にその状況に陥ると、無意識に自分だけでどうにかしようと考えてしまう。
レイナルトは端正な顔立ちを和らげると、ミスティナにやさしく語りかけた。
「君はしっかり者の姉なんだな。弟を案じて、身ひとつで敵国まで来てしまうくらい。でも今は俺の婚約者だろう? 頼られないのは心外だ」
「あの、」
ミスティナは言いにくそうに口ごもる。
「まだ、婚約者ではありません」
「君の弟を見つければ、なってくれるのか?」
「……レイナルト殿下の、ご迷惑にならなければ」
すぐ耳元で彼の微笑む気配が伝わる。
「決まりだな。君の大切な弟に、必ず会わせる」
レイナルトは機嫌よくプリンをすくうと、ミスティナに最後のひとくちを食べさせた。
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