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57 偽りと事実
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「あ……あなた、セレイブ・ロアフ卿の奥様ですわね?」
「はい。リシェラでございます。私になにかご用でしょうか」
三人の令嬢はかたい表情で一歩前に出ると、驚くような勢いで私の前に両手を差し出しました。
「リシェラ様、握手してくださいっ!!」
「私も!」
「私もお願いします!」
令嬢たちの勢いの良さに、私は思わず手を差し出します。
三人は私のてのひらをしっかりと握り、熱のこもった瞳で話しはじめました。
「収穫祭から、ずっと好きでした! リシェラ様の作ったゼリーの味が忘れられません!」
「ガーデニングもありふれた花ではなく、野菜を取りいれるなんて独創的で素敵です! しかも味のすばらしさは……もう! 本当に感激しました!」
「今も熱心にお食事をして……食に対する向上心のある姿勢に憧れます!」
どうやら令嬢たちは私の作った食べ物や裏庭を気に入ってくれていたようです。
彼女たちと話したためか、その後もかわるがわる人がやって来て、収穫祭に出品したおかしや野菜、裏庭の話が弾みました。
ようやく列が途切れたころ、セレイブ様は私を壁際へ連れていってくれます。
「人前に出る機会は少ないのに、君の人気はソディエ王国まで広がっているな」
「おいしいものは国境を超えて、人を感動させるのだと思います」
「そうだな。俺はもう少し君の幸せに食べる顔が見たかったけれど、リシェラはあの人を探しているのだろう」
「はい。会場は広いのでお会いできていませんが、きっとどこかに……」
そのとき、本日の主役であるライハント王子の入場アナウンスが流れました。
「見て、ライハント王子が来たわ」
人々の注目の集まった入り口に、ライハント王子が現れます。
彼は専属の王宮騎士を伴いながら、ホール中央の道を通り壇上で演説をはじめました。
「今日は俺が誕生して二十一年目に当たる節目の日。来場された者たちは存分に楽しんでいることだろう。だが残念なことに、この祝いの場に罪人が紛れ込んでいる!」
ライハント王子は広い会場内にいる私をすでに見つけていたらしく、迷わず指さしました。
「リシェラ・マリスヒル! 貴様が世話をしている幼女を奴隷商に売り、世界中で忌み嫌われる重罪、人身売買に手を染めたことは調べがついている!」
セレイブ様は声を荒げるライハント王子から、私を守るように前に出ました。
「証拠も捕縛状もなく、憶測で話すのは愚かしい行いだ」
それは聞く者を震え上がらせるような冷ややかな声でした。
会場は凍てついたかのように静まりかえります。
「なによりも、彼女の姓はマリスヒルではなくロアフ。俺の妻を侮辱するのなら、相応の報いを覚悟しているのだろうな」
セレイブ様の迫力に、ライハント王子はひるんだように青ざめています。
でも私たちと距離が離れているせいか、それとも騎士に囲まれている安心感なのか、再び声を荒げました。
「ふん、教えてやろうロアフ卿、リシェラがおまえを騙していることをな! その目的はおまえの世話している幼女を売り飛ばし、大金を手に入れるためだ! もうじき幼女が失踪したと、邸宅から連絡がくるだろう!」
「来ませんよ。ミュナは無事ですから」
私ははっきりと否定します。
「それにミュナを人身売買しようとしたのはライハント王子、あなたですよね?」
「っ! な、なぜそのことを!?」
「私は物知りの友だちがたくさんいますから」
私はオモチの嗅覚を借りる魔法を発現させます。
するとライハント王子や彼の護衛の騎士たちから、強烈な腐敗臭が漂ってきました。
それは猫にとって不愉快な悪臭となるケルゲオの根です。
「ライハント王子、あなたは気づいていないようですが、想像以上に臭っています」
「なっ……そ、そんなことはないっ!」
「いいえ、収穫祭でワインに睡眠薬を仕込んだ不審者と同じ臭気がします。彼は自分の犯行目的がわからなくなる記憶障害を起こしていましたが、あなたもおそらく……」
私の知るライハント王子は、怠惰で消極的で現実から目を背ける人です。
そんな彼が突然、私を捕まえようと執着する行動力には違和感がありました。
私はあの倉庫群に保管された大量のケルゲオ草を見たとき、その理由に思い当たったのです。
「ライハント王子、あなたはケルゲオの根で作られた新薬を摂取して意識を操られ、利用されているようです」
「な、なにを言って……そんな戯言に俺はごまかされはしない! 我がソディエ王宮騎士たち、リシェラを捕らえろ!」
ライハント王子の命令に従い、彼の護衛騎士たちも私を取り囲みます。
でも異臭を放ちながら集団で接近されると、ちょっと困るのですが……。
私が手で鼻をおおいながらふらつくと、セレイブ様は片腕に招いてくれます。
助かりました。
ここはコーヒーの香りがする避難所です。
「これ以上リシェラに近づくな」
凍てつくような威圧感のある声に、護衛騎士たちは気圧されて立ち止まりました。
「何人来たところで、おまえたちは俺の妻に指一本触れることはできない。その程度のことはわかるだろう」
セレイブ様の言葉の通り、護衛騎士たちは彼の間合いに踏み込むことすらできずに硬直しています。
それは会場の人々も同じらしく、あたりには緊張感が漂いました。
そこに場違いな王妃の叫び声が響きます。
「ソディエ王宮騎士ともあろう者たちが、なにを突っ立っているのですか! ライハントはソディエ王国の王子! 命じられれば必ず従いなさい!」
「その通りだ!」
ソディエ国王も続いて声を荒げます。
「我が国の王子が言うのだから、その女は危険に決まっている。捕縛状など後で作ればいい。さっさと捕まえろ!」
「お待ちください!」
会場の奥から、ひとりの男性の声が響きました。
「リシェラ様は人身売買などしておりません。ミュナお嬢様がご無事であることは、私が証明します」
現れたのは異母弟のフレディに仕えるドーナツ紳士、トマスさんです。
彼はフレディの代理として今夜のパーティーに出席していました。
広い会場で見つけられずにいましたが、ようやくお会いできたようです。
「ミュナお嬢様は今、ブリザーイェット領でトナカイとソリ滑りをしています。こちらがその証拠品です」
トマスさんは笑顔でライハント王子の護衛騎士を押しのけると、私に一冊のノートを渡してくれました。
「リシェラ様にミュナお嬢様の様子を知らせたくて、日記を持参しています」
一番新しい日付のページが開かれていたので、さっそく読んでみます。
「リシェラあのね、きょう、ミュナしめいはたしたね。フレディのおかあさま、どくのんでたね。くさいよっておしえたら、ほめられたね」
フレディのお母様、毒飲んでたね。
ミュナの日記の内容に、会場にどよめきが起こりました。
「ブリザーイェット侯爵の母親というのは、秋に体調を崩して夜会を欠席されたハリエット夫人のことだろう。まさか毒を飲まされていたのか?」
「もしかして長年の不調も、誰かに毒を盛られていたのかしら」
「ち、違う! 俺がやったわけではない!」
誰もライハント王子を疑っている様子ではないのに、彼は自ら叫びました。
「ハリエット夫人に毒を盛っていたのはマリスヒル元伯爵だ! あいつはリシェラを養女にして金をもらう計画を立て、ヴァイス商会から毒で汚染したハーブを買った。そして十数年もの間、ハリエット夫人の心身を病ませて、自分たちの不正に気づかれないように仕向けていた!」
「やはりそうだったのですね……」
ハリエット夫人の不調が突然回復したのは、私が成人してマリスヒル元伯爵が支援金を受け取る契約が終了した春でした。
しかし秋には命を危ぶまれるほど急激に衰弱したことに疑問を感じ、フレディと連絡を取って原因を調べていました。
ミュナの嗅覚は、ハリエット夫人を蝕む原因を見つけてくれたようです。
ただマリスヒル元伯爵はすでに捕縛されているので、秋に毒を仕込むことができません。
つまりハリエット夫人に毒を盛ったのは……。
「見ろ、聖騎士団だ!」
黄色を基調とした騎士服を着た者たちが、機敏な動きで会場内に入ってきました。
先頭の聖騎士は歩みを止めず、よく通る声を響かせます。
「我々は聖話教会から派遣された聖騎士。とある調査のためにここへ来た。迅速に処理すると約束するので、会場内のみなさまにはしばしご協力いただきたい」
その言葉の通り、彼らはあっという間に会場内を占拠し、私を取り囲んでいたライハント王子の専属騎士も包囲しました。
人々は聖騎士に疑念と好奇を向け、会場内には静かな驚きが満ちています。
「聖騎士は国際的な法の取り締まりをしている。たとえ一国の王でも逆らえば、世界を敵に回すことになるだろう。彼らに従っておいたほうがいい」
「その騎士たちがなぜ、このパーティーに?」
聖騎士たちはさらに会場の奥へ進み、ライハント王子を取り囲みました。
「確認する。ライハント・ソディエ王子だな?」
「はい。リシェラでございます。私になにかご用でしょうか」
三人の令嬢はかたい表情で一歩前に出ると、驚くような勢いで私の前に両手を差し出しました。
「リシェラ様、握手してくださいっ!!」
「私も!」
「私もお願いします!」
令嬢たちの勢いの良さに、私は思わず手を差し出します。
三人は私のてのひらをしっかりと握り、熱のこもった瞳で話しはじめました。
「収穫祭から、ずっと好きでした! リシェラ様の作ったゼリーの味が忘れられません!」
「ガーデニングもありふれた花ではなく、野菜を取りいれるなんて独創的で素敵です! しかも味のすばらしさは……もう! 本当に感激しました!」
「今も熱心にお食事をして……食に対する向上心のある姿勢に憧れます!」
どうやら令嬢たちは私の作った食べ物や裏庭を気に入ってくれていたようです。
彼女たちと話したためか、その後もかわるがわる人がやって来て、収穫祭に出品したおかしや野菜、裏庭の話が弾みました。
ようやく列が途切れたころ、セレイブ様は私を壁際へ連れていってくれます。
「人前に出る機会は少ないのに、君の人気はソディエ王国まで広がっているな」
「おいしいものは国境を超えて、人を感動させるのだと思います」
「そうだな。俺はもう少し君の幸せに食べる顔が見たかったけれど、リシェラはあの人を探しているのだろう」
「はい。会場は広いのでお会いできていませんが、きっとどこかに……」
そのとき、本日の主役であるライハント王子の入場アナウンスが流れました。
「見て、ライハント王子が来たわ」
人々の注目の集まった入り口に、ライハント王子が現れます。
彼は専属の王宮騎士を伴いながら、ホール中央の道を通り壇上で演説をはじめました。
「今日は俺が誕生して二十一年目に当たる節目の日。来場された者たちは存分に楽しんでいることだろう。だが残念なことに、この祝いの場に罪人が紛れ込んでいる!」
ライハント王子は広い会場内にいる私をすでに見つけていたらしく、迷わず指さしました。
「リシェラ・マリスヒル! 貴様が世話をしている幼女を奴隷商に売り、世界中で忌み嫌われる重罪、人身売買に手を染めたことは調べがついている!」
セレイブ様は声を荒げるライハント王子から、私を守るように前に出ました。
「証拠も捕縛状もなく、憶測で話すのは愚かしい行いだ」
それは聞く者を震え上がらせるような冷ややかな声でした。
会場は凍てついたかのように静まりかえります。
「なによりも、彼女の姓はマリスヒルではなくロアフ。俺の妻を侮辱するのなら、相応の報いを覚悟しているのだろうな」
セレイブ様の迫力に、ライハント王子はひるんだように青ざめています。
でも私たちと距離が離れているせいか、それとも騎士に囲まれている安心感なのか、再び声を荒げました。
「ふん、教えてやろうロアフ卿、リシェラがおまえを騙していることをな! その目的はおまえの世話している幼女を売り飛ばし、大金を手に入れるためだ! もうじき幼女が失踪したと、邸宅から連絡がくるだろう!」
「来ませんよ。ミュナは無事ですから」
私ははっきりと否定します。
「それにミュナを人身売買しようとしたのはライハント王子、あなたですよね?」
「っ! な、なぜそのことを!?」
「私は物知りの友だちがたくさんいますから」
私はオモチの嗅覚を借りる魔法を発現させます。
するとライハント王子や彼の護衛の騎士たちから、強烈な腐敗臭が漂ってきました。
それは猫にとって不愉快な悪臭となるケルゲオの根です。
「ライハント王子、あなたは気づいていないようですが、想像以上に臭っています」
「なっ……そ、そんなことはないっ!」
「いいえ、収穫祭でワインに睡眠薬を仕込んだ不審者と同じ臭気がします。彼は自分の犯行目的がわからなくなる記憶障害を起こしていましたが、あなたもおそらく……」
私の知るライハント王子は、怠惰で消極的で現実から目を背ける人です。
そんな彼が突然、私を捕まえようと執着する行動力には違和感がありました。
私はあの倉庫群に保管された大量のケルゲオ草を見たとき、その理由に思い当たったのです。
「ライハント王子、あなたはケルゲオの根で作られた新薬を摂取して意識を操られ、利用されているようです」
「な、なにを言って……そんな戯言に俺はごまかされはしない! 我がソディエ王宮騎士たち、リシェラを捕らえろ!」
ライハント王子の命令に従い、彼の護衛騎士たちも私を取り囲みます。
でも異臭を放ちながら集団で接近されると、ちょっと困るのですが……。
私が手で鼻をおおいながらふらつくと、セレイブ様は片腕に招いてくれます。
助かりました。
ここはコーヒーの香りがする避難所です。
「これ以上リシェラに近づくな」
凍てつくような威圧感のある声に、護衛騎士たちは気圧されて立ち止まりました。
「何人来たところで、おまえたちは俺の妻に指一本触れることはできない。その程度のことはわかるだろう」
セレイブ様の言葉の通り、護衛騎士たちは彼の間合いに踏み込むことすらできずに硬直しています。
それは会場の人々も同じらしく、あたりには緊張感が漂いました。
そこに場違いな王妃の叫び声が響きます。
「ソディエ王宮騎士ともあろう者たちが、なにを突っ立っているのですか! ライハントはソディエ王国の王子! 命じられれば必ず従いなさい!」
「その通りだ!」
ソディエ国王も続いて声を荒げます。
「我が国の王子が言うのだから、その女は危険に決まっている。捕縛状など後で作ればいい。さっさと捕まえろ!」
「お待ちください!」
会場の奥から、ひとりの男性の声が響きました。
「リシェラ様は人身売買などしておりません。ミュナお嬢様がご無事であることは、私が証明します」
現れたのは異母弟のフレディに仕えるドーナツ紳士、トマスさんです。
彼はフレディの代理として今夜のパーティーに出席していました。
広い会場で見つけられずにいましたが、ようやくお会いできたようです。
「ミュナお嬢様は今、ブリザーイェット領でトナカイとソリ滑りをしています。こちらがその証拠品です」
トマスさんは笑顔でライハント王子の護衛騎士を押しのけると、私に一冊のノートを渡してくれました。
「リシェラ様にミュナお嬢様の様子を知らせたくて、日記を持参しています」
一番新しい日付のページが開かれていたので、さっそく読んでみます。
「リシェラあのね、きょう、ミュナしめいはたしたね。フレディのおかあさま、どくのんでたね。くさいよっておしえたら、ほめられたね」
フレディのお母様、毒飲んでたね。
ミュナの日記の内容に、会場にどよめきが起こりました。
「ブリザーイェット侯爵の母親というのは、秋に体調を崩して夜会を欠席されたハリエット夫人のことだろう。まさか毒を飲まされていたのか?」
「もしかして長年の不調も、誰かに毒を盛られていたのかしら」
「ち、違う! 俺がやったわけではない!」
誰もライハント王子を疑っている様子ではないのに、彼は自ら叫びました。
「ハリエット夫人に毒を盛っていたのはマリスヒル元伯爵だ! あいつはリシェラを養女にして金をもらう計画を立て、ヴァイス商会から毒で汚染したハーブを買った。そして十数年もの間、ハリエット夫人の心身を病ませて、自分たちの不正に気づかれないように仕向けていた!」
「やはりそうだったのですね……」
ハリエット夫人の不調が突然回復したのは、私が成人してマリスヒル元伯爵が支援金を受け取る契約が終了した春でした。
しかし秋には命を危ぶまれるほど急激に衰弱したことに疑問を感じ、フレディと連絡を取って原因を調べていました。
ミュナの嗅覚は、ハリエット夫人を蝕む原因を見つけてくれたようです。
ただマリスヒル元伯爵はすでに捕縛されているので、秋に毒を仕込むことができません。
つまりハリエット夫人に毒を盛ったのは……。
「見ろ、聖騎士団だ!」
黄色を基調とした騎士服を着た者たちが、機敏な動きで会場内に入ってきました。
先頭の聖騎士は歩みを止めず、よく通る声を響かせます。
「我々は聖話教会から派遣された聖騎士。とある調査のためにここへ来た。迅速に処理すると約束するので、会場内のみなさまにはしばしご協力いただきたい」
その言葉の通り、彼らはあっという間に会場内を占拠し、私を取り囲んでいたライハント王子の専属騎士も包囲しました。
人々は聖騎士に疑念と好奇を向け、会場内には静かな驚きが満ちています。
「聖騎士は国際的な法の取り締まりをしている。たとえ一国の王でも逆らえば、世界を敵に回すことになるだろう。彼らに従っておいたほうがいい」
「その騎士たちがなぜ、このパーティーに?」
聖騎士たちはさらに会場の奥へ進み、ライハント王子を取り囲みました。
「確認する。ライハント・ソディエ王子だな?」
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