屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです

わたなべ ゆたか

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第九部『天涯地角なれど、緊密なる心』

二章-4

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   4

 本来であれば。
 賭場で指輪の代金分の儲けが出た時点で、俺はダッダリーア関連から手を引けるはずだった。
 元々は婚礼の式で使う指輪の購入が目的だったわけで、別の店で新しい指輪を買ってしまえば、それで解決だ。
 だが……もう、それだけでは済まなくなってきている。
 強盗たち――森で襲撃してきた者たちも含めて――に、俺や俺が入った店を襲えと依頼した奴がいるらしい。そうなると《ヘッシュの宝石店》は、俺のせいで襲われたことになる。
 被害にあったティミーさんの助けになれることをしなければ、俺の気が済まない。
 自己満足かもしれないが、そうでもしなければ申し訳がない。できることと言えば、盗品を買い戻し、一つでもティミーさんの元に返すことだけだ。
 そして盗品を買い戻すための手掛かりは、一つだけ。
 俺とムンムさんは強盗を連れたまま、再び《六番通り》にある《ダッドの店》へと向かっていた。
 町長であるイッサーヤが衛兵を率いて、取引所を制圧してくれれば、すべて解決だったんだが……先の態度から察するに、それは望み薄だ。
 再び《ダッドの店》を訪れると、門番らしい男は俺たちをすんなりと通してくれた。


「また来たのかい」


 店主である中年の女性は、俺たちを見て呆れ顔だ。
 前回と同様に蒸留水とムンムさんの安酒を注文したあと、俺はいきなり本題に切り込んだ。


「この町で盗品を買おうとしたら、どこへ行けばいいのか教えて下さい。ある程度の資金は用意できたので、できれば買い戻しをしたいんですよ」


「いきなり、なにを言うかと思えば……うちをなんだと思ってるんだい? 見ての通り、どこにでもある普通の安酒場だ」


「普通の……ねぇ」


 俺は店主から視線を外すと、店内にいる客を見回した。どいつもこいつも脛に傷が二つや三つはありそうな顔で、店主の発言に皮肉交じりの笑みを浮かべたり、俺から視線を逸らしたりしている。
 店主も自分の店に来る客層に対して、心当たりがありすぎるんだろう。ワザとらしい咳払いをして、店の奥へと引っ込んでしまった。


「あらあら。怒ってしまわれたのかしら?」


「……どうでしょうね。そんな感じには、見えませんでしたが」


 なにをしに行ったのか興味はあるが、ここは大人しく待っていたほうがいいだろう。余計なことをして機嫌を損ねたら、それこそ行き詰まってしまう。
 程なく戻って来た店主は、俺とムンムさんの前へ注文の品を置くと、不機嫌そうに言った。


「……代金はいらないから、それを飲んだら帰んな」


 店主の言葉の意図することが理解できず、俺は眉を顰めた。


「どういうことですか?」


 俺の問いに、店主は露骨に声を絞った。店内の客に聞こえないよう、囁くように話し出した。


「あんたたち、なにをしてきたんだい?」


「色々と、ですわ。町長様のところへ行ったり、賭場へ行ったりと」


「はあん……なるほどね。あの町長にちょっかいを出すとは、命知らずなもんだ。でもそれで、察しがついた。あたしが帰れと言った理由は、店の中で暴れられちゃ困るからさ」


 店主は少し顔を上げると、両腰に手を当てた。


「これは無知な、あんたたちへの助言だ。誰を信じて、誰を信じないか――見極めないと、痛い目をみることになる。自分たちだけじゃない。自分の知人や家族が、酷い目にあうかもしれないんだ。心しなよ」


「……どうも」


 俺とムンムさんは、出された品を飲んでから、店を出た。
 店を出た瞬間、俺は背中に氷のような冷たい視線を感じた。得物を狙う強盗などの殺気とは違う、感情のない殺意の塊のようなものだ。


「……ムンムさん」


「はい。気付いておりますわ。どうなさいます?」


「ここじゃ拙いと思うんで、場所を変えましょうか」


 俺はムンムさんを案内するように、《六番通り》を進んだ。
 やがて壁の崩れた家が見えてくると、俺たちはその中へと駆け込んだ。


「な、なんだ、てめえら!」


「悪いね。少し邪魔するぜ」


 この前、叩きのめしたゴロツキどもが、俺たちを見て怒声をあげた。全身に近い範囲にリネンが巻かれ、粗末なベッドや床に敷かれた藁葺きに寝転がった彼をを余所に、俺たちは玄関(だった)場所の近くに陣取った。
 強盗たちを背後にある壁の角に座らせると、俺は一人で前に出た。
 それから数秒と経たず、蹄と車輪――馬車が近づく音が近くで止まり、数人分の足音が聞こえて来た。


「失礼するネ」


 低い男の声が聞こえてきた。異国の訛りのある言葉遣いが特徴的だが、この付近には似つかわしくない、上質の衣服を着ていること以外は、目鼻は整っているが地味な印象を受ける。


「あなたがたが、強盗を捕まえたという二人ですネ。そして、そこにいるのが、強盗というわけですネ。イッサーヤ町長の指示で、あなたたちを保護するために来ましタ。一緒に来て下さい」


 僅かに手を広げた男はそう言ってきたが……配下と思しき四人の男たちは、俺たちを取り囲むように広がっている。なにより――男の目には、先ほどの視線を思わせる冷たい光があった。
 俺は深呼吸を繰り返しながら、頭の中で男の言葉を反芻した。
 そしてゆっくりと、男へと訊ねた。


「……どうして町長が、俺たちを保護しようと?」


「あなたがたが、命を狙われているという情報を得たのですヨ。町長は強盗を捕らえ、さらに犯罪の巣を探ろうという、あなたがたを護るとなされているのですヨ」


「なるほど。なら、俺たちは自分の身は自分で護ると伝えて下さい。少なくとも、もっと殺意の低い人でないと、信用なんかできませんよ」


 俺の返答に、男の表情に冷酷さが増した。


「そうですか――なら仕方がありませんネ。少々強引な手を使いますが、我々に従って貰いましょうカ」


 男の左右に広がる男たちが、一斉に短剣を抜いた。鋼の刃にはぬめり気のある光沢があることから、なにか塗られているようだ。
 俺は無手のまま身構えると、意識を集中させた。男たちの動向はもちろんだが、その周囲の気配を探るためだ。
 こいつらが暗殺者だった場合、前にいる五人が囮という可能性がある。死角から弓矢や吹き矢などで射られる――というのは、ゴメンだ。
 中央の男が小さく手を振ると、男たちが一斉に躍りかかってきた。俺は冷静に、〈遠当て〉を人数分放った。
 不可視の魔力による攻撃を受けて、男たちは床に倒れた。しかしそれで終わりではなく、すぐさま起きあがると、再び短剣を構えた。
 こいつら……手加減をした一撃なんか、易々と耐えられるってことか。掃討の修羅場を潜っているか、そういう《スキル》を持っているのか……どちらにせよ、かなり手こずりそうな相手だ。
 攻めあぐねている男たちに、中央の男は焦れたように顎を振った。


「――チーロスホンモ、スイ、ダダグルイ。オフィトジョル、ジョル!貴様ら、なにをしている。早く殺せ、殺せ


 短剣を構える男たちに、それぞれ異なる変化が現れた。
 四肢が一回り以上も太くなるヤツが二人に、黒い影を床に広げたヤツ、それに左右の腕から刃が飛び出たヤツ……そして中央の男は、両手で短剣を抜いた。


「大人しく従えば、痛い目に遭わずに済んだのですガネ……疾風のメーガオラとの異名を持つ、このわたしに勝てると思わぬことですヨ」


 俺は身構えたが、四肢の動きが普段よりも鈍い。恐らく、この黒い影は対象の動きを阻害する《スキル》らしい。
 ちょっとヤバイな――と思った直後、外から十を超える矢が飛来し、中央の男を除いた四人の背中に突き刺さった。


「な――」


 中央の男――メーガオラが驚きの声をあげた直後、一〇人余りの男たちが雪崩れ込んできた。
 その中で、白髪混じりの男がメーガオラの首筋に大振りのナイフを沿わせた。


「この町で勝手な行動をされるのは、我々にとって面白くないのだよ」


「き、きさまらは――これは協定違反ダッ!!」


「協定……はて。確かに、我々は互いの取り引きについては協定を結んだ。だが、町の中での犯罪行為までは及んでいない。ここで手を引かねば、次は全力で貴様らを潰す」


「く……余所者の一人や二人を連れて行こうとしただけだ。なぜ、ここまで――」


「殺害の間違いだろう? それに、我々も彼らに用がある。貴様らに殺されると、こちらも困る」


 白髪混じりの男の言葉に、メーガオラは躊躇いがちに頷いた。


「……そちらの都合は、理解したネ。わかった。今回は手を引くことにするヨ」


「そうしてくれると、有り難い」


 男はナイフを腰の鞘に収めると、メーガオラを家の外へと押しやった。他の男たちが死体を運んでいく中、白髪混じりの男は俺たちのところへと近寄って来た。


「ランドというのは、おまえだな」


「その通りですが」


「ムンムというのは、そっちにいる異国の女で間違いがないか?」


「まあ、わたくしの名をご存知ですの?」


 ムンムさんが驚きの声をあげると、白髪混じりの男は彫りの深い顔に苦笑を浮かべた。


「大体、聞いていた通りの反応で助かる」


 面白そうに俺たちを見回す白髪混じりの男を警戒しながら、俺は軽く頭を下げた。


「どこの誰だが知りませんが、助けて頂いたことは」



「《ダッドの店》に感謝するんだな。あそこの情報で、町長の動きがわかったんだ。それに残念だが、単なる善意ってわけじゃない。おまえたちを、我々の屋敷に招待したい。大人しく来てくれるかな?」


「それは……断ると、互いに厄介なことになる頼みですか?」


 俺の問いに、白髪混じりの男は小さく肩を竦めた。
 それだけで、問いの答えが想像できた。一度拒否すれば、凄惨で情け容赦のない仕打ちをしてくるだろう。


「ランドさん。どうやら、彼らを信用するしかないようですわ」


「……そのようですね」


 俺がムンムさんの意見に同意すると、白髪混じりの男はホウッと息を吐いた。


「そう言ってくれると助かる。あんたらを五体満足で連れて行かないと、頭目の機嫌を損ねるからな」


「頭目……? 連れて行く前に、一つだけ教えて下さい。どこの誰が、俺たちを呼んでいるんですか?」


 俺の問いに、白髪混じりの男は逞しい腕を組んだ。


「ミロス・ダッダリーア。ダッダリーア・ファミリーの頭目だ」


 その名に、俺は思わず息を呑んだ。
 この町の裏社会を取り仕切る、大本命が接触してきた。本当に信用していいのか、その判断を下す余裕なんか、俺たちにはなかった。
 男たちに連れられた俺とムンムさん、それに二人組の強盗たちは、三台の幌馬車によって《六番通り》から連れ出された。

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本作を読んで頂き、誠にありがとうございます!

わたなべ ゆたか です。

今回、敵方の《スキル》ですが、〈筋力増強〉が二人、〈遅延の影〉(影の中にいる者の動きを遅くする)が一人、〈隠し刃〉(骨の一部を刃と化す)が一人。
メーガオラは〈加速〉です。

自分で〈疾風の〉という呼び名を言ってしまうあたり、きっとメーガオラは中二病。

それはともかく本編内では、ついにダッダリーアと接触です。

少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

次回も宜しくお願いします!
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