屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです

わたなべ ゆたか

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第九部『天涯地角なれど、緊密なる心』

一章-3

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   3

 サンクマナは、歴史的にも新しい町のようだった。
 領主街を初めとする古い街は、城塞都市であることが多い。しかしサンクマナには城塞はなく、獣避けの高くて頑丈な造りの柵で囲われている。
 建て増しなど考えなくていいためか、平屋の建築物が目立つ。高くても三階くらいまでで、大半の住人は二階の無いこぢんまりとした平屋が住まいだ。
 ただ町ということもあって、メイオール村と比べたら人々の活気は段違いだ。通りでは商店や旅籠屋が立ち並び、道行く人々への呼び込みも盛んだ。
 少しばかり正午を過ぎていたこともあり、俺は先ず旅籠屋の一つに入った。インムナーマ王国側の出入り口に近いためか、看板にはオコタ語とインムナーマ語の両方が記載されていた。
 旅籠屋《二刀流亭》は一階が酒場兼食堂、二階は宿という造りだ。俺は一階の長テーブルの端に腰を落ち着けると、注文を聞きに来た店員に食事を頼んだ。
 本当なら先に貴金属店を探したいところだけど、俺はサンクマナは初めてだ。探すのに時間がかかるのは明らかなら、先に腹ごしらえをしておきたいのが人情ってものだろう。
 注文した品を待っていると、店の隅から言い争いをしているような、男女の声が聞こえてきた。
 痴話喧嘩でもしてるのか――そう思って、俺は僅かに振り返った。
 そこは小さなテーブル席で、薄汚れた防寒用のマントにチェニックを着た男が、ニカブという異国の服を着た女性の腕を掴んでいた。
 その側では町の住人だろうか、少し恰幅の良い、薄い白髪の老人が男を窘めていた。


「若いの。ご婦人を無理矢理、連れて行こうというのは野蛮そのものだぞ」


「――んっだ、この爺! てめぇには関係ねぇ!!」


 茶色の無精髭を生やした男は、俺の席からでは年齢まではわからない。唾を撒き散らせながら怒鳴る男に、ニカブの女性がおっとりとした口調で告げた。


「でも、そもそもの原因は、そちらではありませんか。あなたが腕を放して下されば、御老人も去りますわ」


 ……ああ、そういう揉め事か。

 強引に女性を連れ去ろうというするヤツが、真っ当であるはずがない。
 少し長引いた揉め事の末に、男が老人を蹴っ飛ばした。それを見た俺は、荷物を背負ってから席を立った。


「……それ以上は、やめておけ。流石にやり過ぎだ」


「なんだ、てめぇは! しゃしゃり出てくんじゃねえ!!」


「……そうしたいんだけどな。ただ、女子どもや老人に暴力を振るう糞野郎を見て、見て見ぬフリをするような人間には、なりたくないんでね」


「なんだ、喧嘩売ってんのか、この野――」


 俺の胸ぐらを掴みかかってきた男は、しかし最後まで脅しの文句を言い終えることができなかった。
 俺が男の腕を、捻り上げたからだ。だけど《スキル》である〈筋力増強〉は、使っていない。こんな無頼者チンピラ程度なら、素の力だけで充分だ。
 伊達に剣技の修練や、農作業に畜産業などを手伝っていない。このあたり、かなりの力仕事なわけで、俺にとってもいい鍛錬になっている。
 そうやって鍛えた腕力が、男の腕を易々と捻り上げると、周囲から殺気に似た気配が漂ってきた。
 背後のテーブルにいた三人が、俺たちのほうへと近づいて来た。薄汚い衣服を着た男たちは、無精髭だらけの顔で睨んできた。


「おい。俺らの仲間に、なにをしてやがる」


「おまえら、こいつの仲間か。小悪党っぽい、薄汚いツラを並べやがって。こいつを連れて、さっさと立ち去ってくれよ。馬鹿が伝染うつる」


 俺の説得に、男たちは一斉に色めき立った。
 それぞれに短剣を抜くと、切っ先を俺に向けてきた。俺も長剣の柄に手をかけるのを見て、三人は俺を囲んだ。


「……てめぇ、傭兵か? たった一人で俺たちとやろうっていうのか」


「ぶっ殺してやるぜ!」


「おら! おらあぁ! 身ぐるみ剥いでやらあ!」


 三人組の怒鳴り声に、老人が俺を気遣うように声をかけてきた。


「お若いの――儂らのことは気にせず、逃げなさい。流石に三、四人が相手では分が悪すぎる」


「ああ、気にしないで下さい。あの程度なら、なんとかなります」


 剣士としての見立てだが、身のこなしや構えを見る限り、こいつらの腕は大したことがない。精々新兵か、訓練兵程度だ。
 俺は腕を捻っていた男を三人組の一人へと押しやると、握り拳を固く握った。


「ま、素手で充分だ。来なよ……全員、砕いてやるぜ」



 というわけで、三人――いや、四人の無頼者を完膚なきまでに叩きのめした俺は、騒ぎを聞きつけて駆けつけた衛兵たちに、奴らを引き渡した。
 俺への嫌疑については、老人とニカブを着た女性が弁明してくれた。四人組が連行されたあと、老人は俺の顔を見ながら苦笑していた。


「しかし、お若いの。あんたさんは腕っ節は強いが、ちと口が悪いなぁ」


「いや、すいませんね。ああいう輩に対しては、ああなっちゃうんで」


 俺が肩を竦めると、老人は笑い声をあげた。


「そういうのも、ほどほどにな。どうせ余所者だろうから、仕返しなどはないだろうがな」


「なんで、そんなことまでわかるんですか?」


 俺の問いに、老人はクックと笑った。


「ここで長く住んでると、臭いでわかるのさ。それでは――助かったよ。ありがとうな」


 老人が立ち去っていくと、俺はニカブの女性へと振り返った。途中から、ひと言も喋らなくなってるけど、無事なんだろうか?
 俺が近寄ると、その女性はビクッと身体を仰け反らせた。


「ヒッ――」


「あ、あの……大丈夫ですか。怪我とかしてませんか?」


「い、いえ――いえいえ、だ、だだ大丈夫ですわぁぁぁ。お、おおおおお気にぃぃぃなさらずぅぅ」


 声が完全に震えているというか……なんだろう。俺に対して怯えているんだろうか?
 四人組に対する乱闘騒ぎを見せてしまったから、かなりの衝撃を受けてしまったかもしれない。
 こればかりは、仕方が無いのかもしれない。俺は一歩だけ彼女から離れると、両手を小さく挙げた。


「怯えさせてようで、すいません。怪我がないか、気になっただけですから」


 そんな俺の対応に、彼女は慌てて首を横に振った。


「はっ! いえ、その、そういうことではないんですよぉ。まあまあ……ごめんなさいねえ。少しばかり驚いてしまって……動機と目眩と冷や汗と、少しばかり心臓発作が出てしまって」


「え、あの、心臓発作ってやばくないですか?」


「あら? あらあら、違うんです。少しばかり、言葉を選び間違えてしまったみたいで。どうか、心配なさらないで下さいね。少し落ちつけば、動機と目眩と冷や汗と心臓は止まりますから」


「いや、心臓が止まったらヤバイですよ!?」


 俺の指摘――だんだんとボケに突っ込みを入れている気になってきた――に、彼女は「あ、あ、あ!」と狼狽えてから、胸の前で両手をグッと握った。


「じゃ、じゃあ――心臓を止めます!」


「なんかその……心臓が止まる前に、医者に行って下さいね!」


 ……とまあ、なんだかんだのやり取りのあと。
 気を落ち着けた彼女とともに、俺は昼食を食べることとなった。ムンムと名乗った彼女は、果実酒をチビチビと飲みながら、おっとりと謝ってきた。


「なんだか、申し訳ありません。わたくしったら、気が動転するとああなってしまって」


「……なんか、大変そうですね」


 ――周囲の人たちが。

 その言葉をグッと呑み込んでから、俺は周囲を見回した。


「それにしても、異国から一人で来たんですか? 旅の仲間らしき人たちは、いないようですけど」


「え、ええ……そうなんです」


「一人旅っていうのは物騒ですよね。もしかして、護衛を雇ったりしてるとか?」


「いいえ? わたくし一人だけで、こちらまで来したの」


 いやにあっさりとした答えに、俺は驚いた。
 先ほど野盗に襲われた俺が言うのもなんだけど、街道沿いには野盗や山賊の類いが、多数のさばっている。
 だから旅人は護衛を連れた隊商や、巡礼の列に加わることも少なくない。そんな状況での一人旅をしたというムンムさんに、俺は図々しいか心配になりつつも、少々突っ込んだことを問いかけた。


「そこまでの危険を犯すだけの、重要な用件があったんですか?」


「いえ、その……わたくしの弟が、少し粗相をしたようでして。その……ご迷惑をおかけする前に、なんとか手を回そうとしたんです」


「そのために、異国の地まで?」


 問いというよりは確認のための言葉に、ムンムさんは鷹揚に頷いた。


「はい。ランドさんは……その、お一人でここまで? 姫様と御一緒ではないんですか?」


「え? ええ……一人ですけど。あの、姫って……」


 俺はムンムさんの発言に、かなり驚いていた。姫と言われたら、天竜族の姫君である瑠胡しか思いつかない。
 どうして俺が、そんな立場の女性と暮らしていることを知っているのか。そんな疑問が、頭の中で渦巻いた。


「あの、ムンムさん。なんで、姫って言ったんですか。俺が姫と暮らしてるって――なんで、そう思ったんですか?」


「え? あ、ああっ!」


 目以外をフードや垂れ布で隠しているから、ムンムさんの表情はまったく見えない。だけど、そのビクッとした言動から、かなり動転していることは確かだ。
 グルグルと視線を彷徨わせながら、ムンムさんはポンと手を打った。


「それは……そうそう、まだこちらの言葉に慣れておりませんの。女の人……女性と言いたかったんですの」


「そうですか」


 どこか誤魔化している感が漂っていたけど、そこはあえて突っ込まないでおこう。だけど今の発言については、聞いておきたいことがあった。


「でも、女性と一緒だと思ったことも、少し疑問なんですよ。傭兵仲間とか、そういうのなら理解できるんですけど」


「そ、それは……その。そう、残り香! 微かに、香水のような香りがしたんです! dから、女性と御一緒だと思ったんです。でも、お一人というのは、お仕事で来られたんでしょうか?」


 ムンムさんからの質問に答えようか、俺は迷った。だけど、俺の問いにも答えてくれたんだし、俺だけが断るのは不公平な気がした。


「ああ、いえ。実は……その女性と婚礼の式を挙げることになったんですが、そのために誓いの品が必要って言われて。それで、この町に誓いのための指輪を買いに来たんですよ」


「あらあら……素敵なお話ですねぇ。その誓いの指輪は、もうご購入されたんですか?」


「これから、貴金属の店を探すところなんですよ。そのまえに、腹ごしらえと思って」


「まあ! まあまあまあ! それでは、これからなんですのね。それでしたら、お勧めのお店があるんです。御食事を終えたら、御案内致しますわ」


 ムンムさんの申し出を受けようか迷ったけど……あてもなく探すよりは、マシかもしれない。


「わかりました。それじゃあ、お願いします」


「ええ。お役に立つことができるなら、光栄ですわ」


 そんなわけで、ムンムさんが勧める店へ行くことが決まった。早く用事が済むなら、それに越したことはない。
 俺は急いで食事を終えると、ムンムさんの案内で町へと出た。

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本作を読んで頂き、誠にありがとうございます!

わたなべ ゆたか です。

……この内容で四千文字かあ。ちょと自分に呆れている今日この頃です。
予定では三千五百未満で終わる筈だったんですけど……なぜ?

まだ詳細が書けない展開ですので、色々と書くのは後の回……ということで、御理解のほどよろしくお願いします。

少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

次回もよろしくお願いします!
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