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第六部『地の底から蠢くは貴き淀み』

一章-2

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 昼食後、俺はダレーナさんの牛舎へと赴いた。
 牛舎はこの辺りでは一般的な造りで、大きく開けられた出入り口に、三角屋根。板張りの壁で囲われた中には、三〇頭ほどが柵で仕切られた牛床の中にいる。壁の上下には、通気のための開口部があり、臭いが籠もらないようになっている。
 とはいえ、牛舎の周囲は排出物などの臭いが立ち込めているんだけど。
 タキさんの依頼を受けたのはいいが、俺は牛や山羊の治療については素人だ。その足りない部分を補うため、肉や乳の異臭について熟練者の知恵を借りに来た――というわけだ。
 ダレーナさんは齢六〇を過ぎた、この牛舎の長老だ。
 俺の話を聞いたダレーナさんは、日焼けして皺が深く刻まれた顔を顰めながら、すっかり毛の抜け落ちた頭部を撫でた。


「確かに、山羊なんかは喰っている草花で顕著に変わるけどよ。例えば放牧したときに、青草ばかり喰わせてると、乳も青臭くなったりするさ。けどなぁ……牛や山羊の乳や肉に刺激臭っていうのは、あまり聞いたことがねぇな。体臭ってわけじゃねぇのかい?」


「俺が嗅いだのは、確かにツンとするような刺激臭でしたよ。逆に、体から刺激臭がしたりするんですか?」


「ああ、そういうときもあるな。よくあるのは、糞尿を垂れ流した寝藁の上で寝ちまったときだな。この場合は、朝に飼い葉をやりに行ったときに臭いでわかる」


 白くなった口髭の歪み具合から、かなり大袈裟に口を曲げていることがわかる。どうやら、そのときの臭いを思い出したようだ。
 でも――あの刺激臭は、乾いた小便や糞とは違う気がするんだけどな。どちらかといえば腐った油というか、そんな感じのものが焦げたような臭い――という印象だった。


「小便の色とかは、なにか言ってなかったかい? 血が混じってそうとか」


「いえ、その辺りは……まったく聞いてませんでした。それよりさっきの話の続きなんですけど……その身体についた臭いが、肉に移るってことはありませんか?」


「ん……可能性が無いとは、言い切れねえけどよ。ただ酪農をやっているもんなら、そういう場合は身体を洗ってやるだろうよ。なんせ――売り物とはいえ、それまでは大事に育てるもんだからな。愛しい我が子同然、なんだからな」


 ダレーナさんは、すぐ横にいる乳牛に目をやりながら、小さく溜息を吐いた。
 参考になればと思って来てみたけど、様子を見る限りでは、ダレーナさんも刺激臭の原因が思い当たらないようだ。
 俺は先ほどの会話から、なにか糸口がないか考えてみた。


「……例えば、便秘とかになると乳が臭くなる……とかありませんか?」


「いやあ……そういう記憶はねぇなあ。便秘っぽいかなって思ったときは、薬師の婆さんに頼るからなあ。しっかし、おまえさんも大変だねぇ。あんな神殿……だっけ? あそこに住むようになっても、家畜のことを調べたりせにゃいかんとは」


「そんなこともないですけどね。俺は俺、ですから」


「そーみたいだけどよ。それより、あの神殿は異教の神を奉ってるっていうのは、本当かい? なんか、心配しているヤツもいるんだが……」


 ダレーナさんが声を顰めたのは、警戒心からだろう。
 俺は昼前にあったレティシアとタキさんの一件を思い出しながら、意識して気楽そうな声で応じた。


「ああ、そのあたりは心配ないですよ。神殿は竜神・安仁羅を奉っていますが、これは龍神・恒河の眷属なんです。アムラダ様の経典には記載がありませんが、龍神・恒河や竜神・安仁羅は、アムラダ様と親しい間柄なんです」


 この辺り、説明だけで信じて貰うのは難しい。
 神界なんかで見聞きした限りでは、神々の関係は良好だった。万物の神・アムラダ様と竜神・安仁羅様も、それは同じだ。
 天竜族の立場でアムラダ様の関係を、ひと言で言い表すなら……ご近所に住む、おばちゃんと同様の付き合いのように思える。
 ただ、これをそのまま説明しても……すぐには信じてもらえないと思う。


「とりあえず、話を戻しますけど……薬草とかも試した方がいいですか?」


「俺は専門じゃねぇが、試す価値はあるかもしれねえな」


 どことなく、ダレーナさんの声は自信がなさそうだ。
 ダレーナさんで見当が付かないとなると、この村では話を聞ける人はいないだろう。前に訊ねたことのある、薬師のところまで行ってみるしかないか――。
 でも今から行くとなると、帰りは明日になりそうだ。そうなると、ザイケン領への出発が遅くなってしまう。
 俺が悩んでいると、牛舎の南側の出入り口から、元気そうな声が飛んできた。


「ダレーナさん、こんにちはっ!!」


 振り返ると、軽くウェーブのかかった栗色の髪をした少女が、牛舎の中に入ってきたところだった。顔にはソバカス、髪と同じ栗色の瞳は、標準よりも少し大きめだ。
 身長は俺よりも少し低いくらいで、年の頃は一九か二十歳くらいの少女――《白翼騎士団》のクロースが、牛舎の真反対にいる俺たちの元へと駆け寄ってきた。


「ダレーナさん、今日も牛たちに挨拶をしても――あれ? ランド君もいたんだ。今日はここで仕事なの?」


「……いや。ここへは、ちょっと知恵を借りに来たんだよ」


「けどまあ……すまねぇが、大した助けにはなりそうもねぇけどな」


「あ、いえ。こちらこそ、無理を言ってすいません」


 俺とダレーナさんの会話が気になったのか、クロースが目を瞬かせながら首を傾げた。


「ランド君、なにがどうしたの?」


「ああ、ちょっとザイケン領の人から、依頼があったんだよ。なんでも今、あそこの牛や山羊の乳や肉が臭くなってるらしくてさ。その原因の究明と解決に――」


「ええっ!? ちょ、ちょっと待ってよ!」


 クロースが俺の言葉を遮るように、大声をあげた。


「それって、ザイケンの何処で!?」


「いや、詳しいことは……ただ、かなりの範囲みたいなことを言われて――」


「はあっ!?」


 クロースは普段、穏やかな言動をしているって印象がある。そのクロースにしては珍しく、鬼気迫る表情で俺に詰め寄ってきた。
 俺はそんなクロースにたじろぎながら、タキさんから聞いた内容を話した。
 最初は険しかった表情だったクロースも、話が終わる頃には冷静さを取り戻していた。


「……そんなことが」


「ああ。だから、ダレーナさんに話を聞きに来てたんだよ。なにか、手掛かりになりそうなことを聞けないかって」


 俺がそこまで経緯を話したとき、クロースはすでに別のことを考えているようだった。
 眉を寄せながら斜め下の地面を凝視していたクロースは数秒後、勢いよく顔を上げると俺たちに手を振った。


「ダレーナさん、ごめんなさい。また来ます!」


 駆け足で牛舎から出て行くクロースを見送った俺は、ダレーナさんと肩を竦め合った。

 ……ホント、忙しい子だなぁ。

   *

 牛舎から飛び出したクロースは、そのまま《白翼騎士団》の駐屯地へと戻った。
 周囲を見渡して赤毛の女性従者を見つけると、すぐに駆け寄った。


「レティシア団長はどこ!?」


「え? ええっと……寄宿舎の中だと思います」


「ありがと!!」


 礼もそこそこに、目を丸くした女性の従者に手を振りながら、クロースは寄宿舎の中に入って行った。
 規則こそないが、寄宿舎の廊下は平時では走るものがいない。そこを音を立てて駆けていくクロースは、真っ直ぐに向かっていたレティシアの個室の前で立ち止まった。


「団長、少しよろしいですか?」


 三度のノックをすると、部屋の中からレティシアの声が返ってきた。


「ああ、構わない。入れ」


「はい。失礼します」


 クロースが中に入ったとき、レティシアは羊皮紙に手紙を書いている最中だった。
 羽ペンを金属のスタンドに置くと、レティシアはクロースを振り返った。


「どうしたんだ?」


「団長、すいません。あたしをザイケン領に行かせて頂けませんか?」


 クロースの頼みに、レティシアはブルーアイの瞳を瞬かせた。


「クロース? 順を追って説明してくれないか」


「は、はい。すいません。実は――」


 クロースはランドから聞いた内容を、簡潔に説明した。
 家畜の乳や肉の臭いについて話す段階になると、今まで穏やかだったレティシアの顔に、困惑の色が浮かんだ。


「家畜……それは、騎士団の仕事ではあるまい。薬師や……酪農家の範疇だろう」


「あたしの故郷で、実家の家畜たちもいるんです!」


 クロースの訴えを、レティシアは黙って聞いていた。
 彼女を《白翼騎士団》に誘ったのは、レティシアだ。だから、ある程度は性格を理解していた。
 身体に宿している《スキル》である〈動物共感〉のせいか、クロースは動物に親近感を抱きやすい。実家が酪農家であるためか、家畜ともなると、その傾向が顕著に出てくる。
 レティシアは数秒ほど考えて、一つの打開策を提示した。


「……酪農ではなく、農業に転向すればいいのではないか?」


 レティシアの意見を、クロースは首を振って否定した。


「酪農をしているあたりは、川の近くなんです。雨期になると川が氾濫して、農作物は流されてしまうんです。その代わり、氾濫したあとは牧草や青草なんかが生い茂りますから……あの辺りは酪農が盛んじゃなくて、酪農くらいしかできないんです」


 必死に訴えるクロースに、レティシアは深い溜息を吐いた。


(毎度毎度……なんでこう、面倒事がやってくるのだろうな)


 得に今回は、ランドが切っ掛けになっていることで、レティシアに『八つ当たりをする相手』が存在してしまう。
 そんなわけで、心の中でランドへの罵詈雑言を連呼しながら、レティシアは努めて冷静にクロースへ小さく手を挙げた。


「クロース、まずは落ち着け。今回のことは、ランドたちが受けた依頼だと、わたしも知っている。そのまま、彼らに任せておくことはできないか?」


「ランド君たちでは、知識量が足りません。あたしも一緒のほうがいいと、判断をしています。それに、ランド君や瑠胡姫様には貸しもありますから。今回は、こちらから手を貸すべきだと思います」


 クロースの意見に、レティシアは頭を抱えたくなった。
 普段のクロースなら、ここまで反論できずにレティシアの意見に従うところだ。今回に限って、ランドたちへの貸しのことまで使ってくるとは、レティシアも予想外のことだった。
 レティシアは金髪の髪を指先で弄りながら、クロースに頷いた。


「わかった。許可しよう。ただ、騎士団からの援助は精々、馬車と路銀くらいだぞ? 従者の付き添いもなしだ。それでもいいか?」


「――はい! レティシア団長、ありがとうございますっ!!」


 クロースは姿勢を正してから、普段よりも五割増し程度に規律正しい敬礼を送った。
 レティシアの部屋を出たクロースが次に向かったのは、エリザベートのところだ。食堂で魔道書を読んでいたエリザベートは、クロースからの質問に、後頭部で二つに束ねた金髪を揺らした。


「領主とかについて教えて欲しいって……どうして?」


「今度、ザイケン領に行くことになったんだけどね。他の領地の騎士が動くなら、御領主に挨拶とかしなきゃでしょ? だから、前もって噂とか聞いておきたくって」


「なるほどね」


 魔道書を閉じたエリザベートは、クロースに向き直った。


「領主は男爵家のフレシス・ルイン。夫だったダン・ルインが他界して、奥方が女領主を務めているわ。強いて挙げれば……そうね。普通の領主じゃないかしら」


「普通……悪い噂はないんだ」


 クロースの呟きに、エリザベートはそっけなく言い返した。


「あら。悪い噂なんて、もちろんあるわよ?


 呆気にとられるクロースに、エリザベートは大袈裟に肩を竦めた。


「良い噂もあれば、悪い噂もある。そんな、普通の領主よ。ついでだから話すけど、良い噂としてはズタボロだった領地の財政を持ち直し、新たな財源を手に入れたこと。そして街道の警備を増強させてたことね。
 悪い噂は浪費家ってことと、息子が駄目人間ってことね」


「浪費家と財政を持ち直したって、内容が噛み合ってないような……」


「そうよね。その秘密は、新たな財源にあるって言われてるわ。わたしも詳しくは知らないけど……宝石だか貴金属みたいね。そのお陰で財政を持ち直し、しかも浪費癖も満たしているって。でも、ザイケンになんて、なんの用で行くわけ?」


「なんかランド君たちが、そこで家畜系の仕事をするみたいなんだ。だから、その手伝いをしようかなって。あたし、家畜の世話とかやってたから、手助けができると思って」


「……そうですか。ランドさんや瑠胡姫様が行くなら、わたしも準備をしておきます」


「あ、リリン……御免。今回は、あたし以外は行かせないって、団長に言われちゃって」


「ええっ! クロースさんだけで行くんですかぁ? ええっと……持って行ける食料とかは、あるんですよね?」


「ランドたちと行くのは、一人って場合もあるからね。あたしもそうだったし。でも……そうねぇ。クロースが単独行動するのは初めてだから、厄介ごとに巻き込まれた場合が不安よね」


 先ほどまでは影も形もなかったリリンが、ひょっこりと顔を出してから、あっという間にレティシアを除くすべての騎士が勢揃いしてしまった。

 ――あら、そうなの。頑張ってね。

 そう返事をする機会を失ってしまったエリザベートを余所に、なんとかして同行する人員を増やそうと、騎士たちは相談を始めていた。
 状況を理解できないまま、呆然と目の前の光景を眺めるエリザベートの頭に、呆れに似た言葉が浮かんだ。


(……なんなの、この状況)

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本作を読んで頂き、誠にありがとうございます!

わたなべ ゆたか です。

なんか想定よりかなり長くなりました……おかしい、3千台後半の予定だったのに。

ちなみに、ダレーナさんは第一部からの再登場でございます。忘れている人ばかりだと思いますが、中の人も忘れてました。

なんて名前だったっけ……と、元原稿を読み返したのも良い思い出です(汗 プロット完成から、まだ一週間も経っていないのは、内緒です。

少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

次回もよろしくお願いします!
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