屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです

わたなべ ゆたか

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第三部『二重の受難、二重の災厄』

四章-6

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   6

 瑠胡や沙羅、レティシアたちが疲労困憊になったころ、襲いかかってくる魔物の数が急に減り始めた。
 兜から垂れた髪を頬に張り付かせたまま、レティシアは突き刺した長剣をオークから引き抜いた。


「……やっと、数が減ってきたな」


「ラ……ランドが……やってくれたんでしょう……か?」


「わからん。そう……思いたい、がな」


 すでに、二人の軍馬はいない。白兵戦に切り替えた直後に、軍馬から降りていたのだ。
 肩を並べて、黒狼を始末したレティシアとセラは、肩で息をしながら戦場となった森の中を見回した。
 視界に見える範囲は、魔物の死骸で埋め尽くされていた。その大半は瑠胡や沙羅によって、黒焦げとなった魔物たちだ。
 最初に騎士団からの弓矢や、レティシアたちの《スキル》で斃した魔物たちは、新たな死骸に埋もれて、確認することは難しくなっている。
 周囲の木々はすでに墨のように黒くなり、枝葉は燃え落ちている。



「ラ……ランドが、ボグリスを斃したのか?」


 レティシアやセラよりは体力を残しているアインだったが、肩で息をしているのは同じである。
 馬車の護りに専念してたアインだが、その腕や太股には幾つもの傷ができていた。馬車も幌や荷台の板はボロボロ、飛び散った鮮血が乾いて斑模様になっていた。
 返り血で汚れた顔を手で拭うが、その手も血まみれであることに気づき、苦い顔をしていた。
 振り返って応じようとしたレティシアだったが、すぐに声が出せなかった。
 代わりに答えたのは、リリンだった。
 ゆっくりと歩いて来たのだろうが、呪文の唱えすぎたためか、少し声が枯れていた。


「まだ、斃してはいないと思います。恐らくは、こちらに来る魔物が、ランドさんに向かったのではないかと」


「な――なら、すぐに援護に……」


 顔を青くしたセラは、言葉を途中で途切れさせた。
 ランドが行っている《地獄の門》の本拠地を知る者など、ここにはいないと気付いたのだ。
 戦場となった森で〈爆炎〉が炸裂したあと、魔物の侵攻が途切れた。
 いままでの会話を聞いていたのだろう、そこで瑠胡がレティシアたちのところに近寄った。


「ランドは無事だ。彼奴は、この程度で死なぬ……そう、約束もしたのだからな」


「ですが……」


「ここを手薄にしたあと、再び魔物の侵攻が始まったらどうする? それこそ、ランドの行いを無駄にするだけぞ」


〝ですが、姫様。魔物を召喚している大元を叩かなくては、我らも長くは防ぎきれませぬ。今のうちに、そこの馬車を逃がす者、そして盗賊団へ応援に向かう者――この二組に分かれてはどうでしょうか?〟


 沙羅の進言に、瑠胡は少しだけ悩む素振りを見せた。
 このひと言は、切っ掛けだ。ランドを信じる――その想いに縛られ、感情を押し殺した瑠胡を動かすための言葉である。
 瑠胡は僅かに表情を和らげながら、沙羅へと頷いた。


〝それでは沙羅――御主は馬車を後方運んでおくれ。妾はランドを探す〟


「瑠胡姫様、わたしも使い魔でお手伝い致します」


 リリンの申し出に瑠胡は頷くと、首筋からドラゴンの翼を広げた。


「では、頼む。それまでは、しばし休息させてもらおう」


 空を仰ぐように目を閉じた瑠胡の姿は、まるで天の神に祈っているかのようだった。

   *

 俺とボグリスとの戦いは、膠着状態に陥っていた。
 今の俺には、竜語魔術を使うだけの魔力は残っていない。それにボグリスも、魔物を呼び出すことができないようだ。
 神器の杖で魔物を召喚するのは一日一回が限度だと、サリタンは言っていたが、どうやらそれは事実らしい。
 あの太った身体に、半透明の触手が盗賊を絡め取っている状態のボグリスなら、白兵戦に持ち込めば有利だと、始めは俺も思っていた。
 しかし触手で絡め取った仲間の盗賊を盾代わりしたボグリスは、俺に触手を伸ばしてきた。盗賊とはいえ、俺の立場で殺しは罪に問われることもある。
 盾となった盗賊を両断するわけにもいかず、俺は迫り来る数本の触手を切り払うのが精一杯になっていた。


「くそっ! くそっ! なんでまだ生きている! なんで触手が当たらない! この――化け物め!!」


「てめぇにだけは、言われたくねぇなっ!!」


 左右から迫る触手を弧を描くような軌道で切り払った俺は、大きく息を吐いた。
 深呼吸をする余裕はないが、攻防の隙間で大きく呼吸を挟むことで、ほんの少しだけど身体が回復するのを感じていた。
 節約をすれば、じきに竜語魔術を使えるようになるはずだ。
 となれば、時間を稼いで――と思っていたのだが、どうやらボグリスの《スキル》は、魔力の消費が少ないらしい。
 俺が触手の動きを目で追っていると、いきなり舞い始めた砂塵が視界を覆い尽くした。


「しま――っ!?」


 俺が相手を見失った瞬間に、二本の触手が砂塵から飛び出してきた。
 辛うじて右側の一本は長剣で払いのけたが、左からの触手が俺の左腕を掠めた。二の腕にピリピリとした痛みが走り、俺は顔を顰めながら後ろに飛び退いた。


「はっはっはっ! どうだ!? これは躱しきれねぇだろっ!!」


 ボグリスの嘲笑を聞きながら、俺は気を落ちつかせるための呼吸を繰り返した。頭に血が上ったら、俺の負けだ。


「さて――と」


 俺は〈筋力増強〉で全身の力を増すと、ボグリスの攻撃を待った。
 再び砂塵の奥から、二本の触手が飛び出した。左右から俺に伸びてくる触手に対し、俺は後ろにある木の幹へと跳ぶことで距離を離した。
 木の幹に足が着くと同時に、再び近くの木へと跳ぶ。それを三度繰り返して、俺はボグリスの頭上へと移動した。


「なんだ! なにがどうなったっ! 触手でヤツが見えなくなったぞ!?」


 まだ砂塵の奥へと目を向けたままのボグリスは、俺の動きに気付いていないようだ。目くらましの砂塵が、自分の視覚を制限してしまっている。
 俺は降下する中で、ボグリスの背中にあるゼリー状の物体に目をやった。半透明の胴体から、八――九本の触手が生えているそれの外見は、クラゲに似ていた。
 海ではなく、地上に住むクラゲの魔物らしいが、俺には種族の判別はできなかった。
 とにかく、やることは決まった。
 俺は長剣を逆手に握ると、左手の棘を出しながら、ボグリスの背中に狙いを定めた。
 着地と同時に、俺は先ず背中のクラゲもどきに長剣を突き立てた。両足の痛みのせいで僅かに遅れて、左手の棘をボグリスの肩に突き刺す。
 頭の中に流れ込んでくるボグリスの《スキル》や技能――しかし、〈砂塵〉や剣技、盗みなど……正直、俺には不要のものばかりだ。こいつを弱体化させるのが目的とはいえ、ボグリスに対する精神的な嫌悪感から、俺は《スキル》や技能を奪うのを躊躇った。

 どうせなら、このまま消し去れればいいのに――。

 そう思った瞬間、左手の手の甲に小さな痛みが走った。そして左手から虹色の光が溢れると、頭の中に流れ込んでいたボグリスの《スキル》や技能が、言語などの最低限を除いて、すべて消えてしまった。
 なんだ――と思ったとき、ボグリスが俺を振り返った。
 絶命したクラゲもどきが背中から剥がれたせいか、先ほどよりも動きは素早い。


「この野郎、よくもマナクラゲを――」


 短剣を抜いたボグリスだったが、その構えは素人同然だった。
 気合いを入れるように頬を膨らませたボグリスだったが、すぐに驚愕に顔を青ざめさせた。


「何故だ――なぜ、なにも起きない!? 貴様、俺様になにをした!」


 怒りを露わに、ボグリスは短剣で斬りかかってきた。盗賊団の首魁とは思えぬ、稚拙で大振りの一撃だ。
 なんなく短剣を避けた俺は、逆にボグリスの腹に拳を喰らわせた。その衝撃のせいか、手から杖と短剣が落ちる。


「ぼぐぅ――」


 なんか、喰っているものを吐き出しそうな声をあげ、ボグリスは腹を押さえながら蹲った。
 避けようとする気配すらなかった。まるで、初めて喧嘩をする子どもみたいだ。
 俺を見上げながら立ち上がろうとするボグリスへ、俺はトドメとばかりに顔面を蹴り上げた。
 その一撃で、ボグリスは白目を剥きながら気を失った。
 それにしても、変な感じだ。俺は確かに、ボグリスの《スキル》や技能を見た。しかしボグリスの剣技は、どうみても素人のものだ。
 杖の力で成り上がった可能性はある――いや、無理だろうな。それだけで首魁にまで成り上がるのは、難しいだろう。
 技能は奪っていないし、まったくもって意味がわからない。
 そこでふと、先ほど見えた虹色の光が気になって、俺は左手を見た。


「な――んだ、これ?」


 俺の左手の甲に、小さな棘が出来ていた。まだ虹色に明滅していることから、先ほどの光はここから出たようだ。 
 そんなとき、いつの間に来ていたのかサリタンが、ひょっこりと俺の前に現れて、落ちていた杖を拾い上げた。


「ご苦労だったな。我の見立て通りの働きをしてくれて、感謝するぞ。なんだ――そんな顔をしてどうした?」


「ああ、これなんだけどさ」


 俺が事情を説明すると、サリタンは髭を撫でながら、左手の甲にある棘を眺めた。


「察するところ、〈スキルドレイン〉の本来の力を使ったのだろうな」


「本来の力……?」


「ああ。御主は〈スキルドレイン〉で相手の《スキル》や技能を己のものとしておったのだろう? だがそれは、おまけみたいなものだ。本来は、相手の技能なんかを、魔力として放出――つまり、消失させるものに違いあるまい」


「な――」


 サリタンの説明に、俺は思わず息を呑んだ。
 一方的に、相手の《スキル》や技能を消失させるなど、使い方を誤れば相手の人生そのものを打ち壊すことにならないだろうか?
 そんな俺の心配を余所に、サリタンは周囲で気を失っている盗賊たちを見回した。


「ほれ、ぼさっとしとらんで盗賊どもを縛って、《魔力の才》――《スキル》を消しておけ。逃げられでもしたら、また面倒になるぞ?」


「あ、ああ……そうだな」


 《スキル》が一般的なこの世界では、犯罪者を拘束するための手段は、かなり手厳しいものになっている。
 手足に金属の枷を付けるのは勿論、《スキル》の種類によっては四肢の腱を切断する場合もあるらしい。
 俺は盗賊団の馬車から取ってきた縄で盗賊たちを縛ってから、《スキル》や剣技や盗みの技能を消していった。
 そこまで終えて、ようやく緊張が解けた。
 そう思った途端、腕や足の痛みが増していった。戦いの興奮の中では、傷の痛みは薄れることが多い。しかし、その興奮が収まると、当然の如く痛みは激しくなる。
 それが今、俺に起きたってわけだ。
 痛みに立っていられず、俺は馬車の車輪に凭れながら、地面に座り込んだ。
 ふと見上げると、空に鳥が飛んでいた。止血をしようにも、身体が重くて手足が鉛のように重かった。
 気を失うことはないが……このままっていうのも拙い。俺が重い手足を動かしながら止血をし始めると、サリタンが門を開いていた。
 どこへ行くんだ――と聞こうとする前に、サリタンはさっさと門の中に入って、空間の扉を閉めてしまった。

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本作を読んで頂き、誠にありがとうございます!

わたなべ ゆたか です。

というわけで、〈スキルドレイン〉の本来の力が発動した回です。

ドレインって、溜まったものを一方へ押し流す――という意味もあるのですが。タンクのドレイン管なんかは、タンクの水を外に押し流すためのものだったりします。大体は一方通行。

なので、今回の場合も技能を(魔力として)外に放出したわけです。
《スキル》を奪う際は、その放出方向がランド自身ってわけです。

第三部もあとエピローグを入れてあと二回……プロット進めなきゃ(焦

少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

次回もよろしくお願いします!
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