屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです

わたなべ ゆたか

文字の大きさ
上 下
63 / 275
第二部『帰らずの森と鬼神の迷い子』

四章-5

しおりを挟む

   5

 俺と瑠胡は、崖を通り過ぎてから山道へと降り立った。
 たった今、通り過ぎた崖の向こう側ある山道は、そのまま緩やかな弧を描きながら南西と北東の方角へと伸びている。
 反対側にある斜面は一度〈マーガレット〉が通ったのか、倒木や樹木の残骸が山の斜面を埋め尽くしていた。
 俺がいる山道側の山は、まだ樹木が残っている。いい加減、これ以上の森林の破壊を食い止めなければ、雨期の土砂災害が増加するのは目に見えている。


「この辺りで良いか?」


 俺は瑠胡に頷くと、アクラハイルから貰った《スキル》である〈幻影〉を使うために、頭の中に風景を描き始めた。
 これは《スキル》を使った者が望む場所に、頭の中で想像した物を映し出す。つまり、頭の中により鮮明な像を思い描く必要があるってわけだ。
 俺は集中して頭の中に、山道と山道のあいだに雑草などが生い茂る原っぱがある光景を思い浮かべた。とはいえ、それほど広い範囲に幻影を造り出すのは、やはり難しい。
 俺は目の前から左右に数十マーロンほどの幻影を造り出すと、その縁を崖の幻影で誤魔化すと、それを維持することに全神経を集中させた。
 正直、こんな《スキル》を自由自在に操ったアクラハイルに、俺は感服しきっていた。 岩程度なら楽なんだけど、風で揺らめく雑草とか、想像を維持するだけでも難しい。


「見た目はどうですか?」


「ふむ……近づかねば悪くはない。あの〈マーガレット〉なら、誤魔化せるであろう」


 ということは細部はかなり、いい加減な幻影になっているってことか。それでも、今の俺ではこれ以上は無理だ。
 そんな会話を瑠胡としたのは、もう三〇分以上も前になる。瑠胡は今、〈マーガレット〉をここに誘き寄せるため、囮として動いているはずだ。
 今の俺がするべきことは、この幻影を維持すること。あとは周囲に任せるしかない。焦れる気持ちを抑えながら、俺は目の前の〈幻影〉に集中した。

   *

 瑠胡が元の場所へと戻ったとき、〈マーガレット〉は瑠胡とランドが最後にいた場所をウロウロとしていた。
 遠目で見る限り、〈マーガレット〉の全長は数百マーロンほどもある。その巨体が、なにかを探すようにウネウネと蠢いていた。
 街道の直上に差し掛かったとき、リリンの使い魔である鷹が瑠胡に近寄った。


〝瑠胡姫様、ランドさんはどうしたんですか?〟


「ランドは、罠を張って待ち構えておる。あれはかなり消耗するようでな、〈マーガレット〉を急いで誘導せねばならん」


〝……細かい部分はわかりませんが、事情は把握しました。下で団長とクロースさんが、あの化け物の声を聞こうと接近中です。なんとか連携を致しましょう〟


「承知した。仲介は任せてもよいな?」


〝はい〟


 リリンの鷹は瑠胡から離れると、街道を走る二騎の騎馬へと降下していった。
 先頭を奔るレティシアの騎馬の横を滑空しながら、リリンは瑠胡から聞いた状況を伝えた。


「了解だ。我々は予定通り、化け物の声を聞く。リリンはそれをドラゴンの姫君と団員たちに伝えてくれ」


〝了解しました。沙羅さんには先に、瑠胡姫様が戻られたことを伝えておきます〟


 あとは沙羅自身が行動を判断するはず――と、リリンは付け加えた。
 リリンの使い魔が上昇すると、レティシアはクロースを振り返った。


「クロース、やつの声は聞こえるか!?」


「まだ……微かに聞こえる程度です」


 馬車などで集中すれば《スキル》の範囲を広げられるが、騎馬を操りながらでは、それも難しい。
 二騎は〈マーガレット〉から数百マーロンほど離れた高台で、騎馬を停めた。
 クロースは意識を広げて、〈動物感応〉の効果範囲を最大限に広げた。


「空腹……餌場、お嫁さんを捕まえる……捕まえたお嫁さんと、ここで住む……」


「なるほど。あの化け物は、まだドラゴンの姫様のことを諦めていないのだな」


「多分……あの倒木だらけの土地は、巣なんですね」


 クロースが状況を説明すると、レティシアは上空に向けて指笛を吹いた。
 リリンの使い魔が近寄ってくると、レティシアはクロースの言葉をそのまま伝えた。


「あの姫様が囮役をしてくれるなら、上手くランドのところまで誘導できそうだ。となると、我々も動いた方がいい。団員たちに、こちらへ移動するよう指示を」


〝わかりました〟


 リリンの使い魔は、すぐさま〈マーガレット〉に向かう瑠胡へと向かった。
 瑠胡はリリンから〈マーガレット〉の目的を伝えられ、やや表情を引きつらせつつも、気丈なまでに平静を装っていた。


「承知した。妾がまだ囮になれるのであれば、予定通りに勧められよう」


〝瑠胡姫様、ご武運をお祈りしております〟


「そちらもな」


 リリンの使い魔と別れた瑠胡は、一枚の鱗を放ると、己が存在を誇示するように〈マーガレット〉の眼前へと出た。欲する相手に気付いた〈マーガレット〉の目が、瑠胡を追うように動き始めた。


「ほれ、ついて参れ」


 ランドのいる山道へと進路をとった瑠胡を、〈マーガレット〉は追い始めた。
 巨体ゆえか、〈マーガレット〉の速度は瑠胡の飛行速度に比べると、かなり遅い。瑠胡は速度を調節しながら、ランドへの進路を維持し続ける。
 そんな瑠胡の目に、二つの土煙が見え始めた。
 一つは、レティシアとクロースの騎馬だ。そしてもう一つは、《白翼騎士団》の馬車である。
 街道を走る二つの土煙は、山道へとまっすぐに向かっていた。
 瑠胡は僅かに速度をあげて倒木ばかりの山を越えると、一息に崖を越えて、ランドの元へと降り立った。
 かなり遅れて山を越えた〈マーガレット〉の目が、ランドに寄り添う瑠胡を認めた。


〝ゲグチョグゥチャギャグチャ――ッ!!〟


 咆吼とも思えるほどの声をあげた〈マーガレット〉が、二人の元に突進を始めた。
 丁度、山道へと差し掛かったクロースは、そんな〈マーガレット〉の叫び声を聞いて、表情を青くした。


「ランド君、逃げて! 化け物がランド君を恋敵と思って、怒ってる!」


 クロースの叫びを聞いて、レティシアはリリンの使い魔を探したが、瑠胡と接触したばかりで、まだ戻ってきていなかった。
 怒りの咆吼をあげながら突進した〈マーガレット〉の身体が、山道を越えて原っぱへと差し掛かった。
 身体が浮いたままの〈マーガレット〉は、真っ直ぐにランドへと向かっていた。全長が百マーロン以上もあるだけに、ここの崖程度ならば身体を地面に這わせなくとも前に進むことができる。
 クロースが悲鳴をあげたそのとき、ランドの右手が真っ直ぐに突き出された。
 ランドから放たれたらしい不可視の力が、〈マーガレット〉の右側頭部を削った。続けて、巨体の直上で瑠胡の〈爆炎〉が炸裂した。
 衝撃で身体が揺らいだ〈マーガレット〉の頭部が、原っぱの中へと吸い込まれた。そのまま滑り落ちるように、身体の三分の一が原っぱへと吸い込まれた直後、ランドたちがいた山道が激しく揺れた。
 今ので衝撃で、ランドの集中力が途切れたらしい。原っぱの幻影は忽然と姿を消すと、そのあとには崖に頭部から突っ込んだ、〈マーガレット〉の巨体が露わになった。
 ランドとともに震動を耐えた瑠胡は、再び飛び上がった。
 崖にぶつかった衝撃で失神したらしい〈マーガレット〉に近寄ると、黄色いキノコの入った革袋を触手の中に放り込んだ。
 条件反射的なのか、触手が革袋を口の中へと送り込む。それから数分後、〈マーガレット〉の身体から透明な粘液が流れ出し始めた。
 徐々に小さくなっていく〈マーガレット〉を眺めていたクロースが、ホッと胸を撫で下ろしたとき、上空にいたリリンの使い魔が、ジョンの状態に気付いて警告を発した。


〝ジョンさんが、崖の下へ行きそうです!〟


 徐々に縮んでいく〈マーガレット〉に取り込まれたままのジョンが、崖へと落ち始めていた。
 《白翼騎士団》の馬車が山道に入ったが、ジョンの居る場所までは間に合いそうにない。
 ジョンの身体が崖の下に飲まれる寸前、赤い影が飛来した。赤い鱗を持つドラゴン――沙羅が、縮んでいく〈マーガレット〉の身体を足の爪で掴み、ゆっくりと降下していく。
 遅れて来た馬車からユーキたちが降りてくると、ロープを垂らしてジョンの救助に向かい始めていた。

   *

 俺は瑠胡に運ばれて、かなり縮んでいる〈マーガレット〉の近くに降り立った。
 近くでは騎士団の面々に救助されたジョンさんが、嬉し泣きをしながら地面にへたり込んでいた。


「ランド! 君らのお陰だよ、ありがとぉぉぉっ!!」


 そう駆け寄ってくるジョンさんの服は、嘔吐した液体でかなり汚れていた。
 ジョンさんが助かったことは喜ばしい――が、それとこれとは別問題。俺は顔を引きつらせながら、ジョンさんに『待った』をかけた。


「ちょ――ジョンさん、停まって! 抱きつこうとしないで下さい!」


「なんでだよぉぉ! 一緒に喜んでくれよぉぉっ!!」


 なおも迫るジョンさんに、背後からキャットたちが器用に縄をかけた。
 どうやら嘔吐で汚れた服については、彼女たちも難儀していたらしい。


「落ちついて、無駄な体力を使うんじゃないわよ」


 キャットらに窘められたジョンさんは、どこか納得しきれていない顔で、地面に座り込んでいた。
 〈マーガレット〉は、もう大型犬くらいには縮んでいた。ただ、想定よりも大きくなりすぎていたためか、それ以上は縮む気配はない。
 意識が戻ったのか、瑠胡に近寄りながら触手をワキワキとさせる〈マーガレット〉に対し、俺は左手から赤いトゲを出した。


「ちゃんと言葉でわからせねぇと、諦めねえのか」


 俺は〈マーガレット〉にトゲを刺した。
 こいつには〈巨大化〉の《スキル》以外には、技能と呼ばれるものはほとんどない。しかし、俺が望んでいた〈言語・ワーム〉は、存在してくれた。


「あーっと……」


 俺は〈マーガレット〉に話しかけようとしたが――すぐに口を閉ざす羽目になった。


「……どうした、ランドや?」


「いえ……こいつの言語、人間じゃ発音するの無理みたいで」


 俺の説明に、瑠胡は少し呆れ気味に嘆息した。


「まったく。無駄なものを吸い取りおって」


「いやまあ……こいつに、姫様は諦めろって説得したかったんですよ」


 俺は苦笑しながら、瑠胡に肩を竦めた。
 〈マーガレット〉は俺を威嚇するように触手を動かしていたが、今の大きさではあまり脅威にならない。
 あとはダグリヌスにこいつを返すだけ――と思っていたら、ツツーっとユーキが近寄って来た。


「ランドさん! そこはちゃんと、『瑠胡姫様は、俺のものだ。貴様には渡さない』くらいは言わなきゃ駄目ですよ。ねえ、姫様もそう思いますよね?」


「ふむ……悪くないのぅ」


 てっきり俺みたいに呆れていると思っていたのに……瑠胡は予想外に乗り気だ。
 そんな二人から期待の目を向けられているけど、それは俺にとって、傷口を鍬で掘り返すような行為に等しい。


「それは、ほら。俺の役目じゃないでしょ……」


 そう答えるのが精一杯だった。


「騎士と姫様みたいな、熱烈な告白劇が見られると思ったのにぃ」


 露骨に残念そうな顔をするユーキの横で、瑠胡は言葉の意味が理解出来ないという顔をしていた。

 いやまあ、その……そういう言葉は、想い人に言ってもらって下さいよ。

 俺はその言葉を呑み込みながら、騎士団の連中と〈マーガレット〉を飼い主に返す段取りをし始めた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。 準備し過ぎて第二の人生はイージーモードです!

小川悟
ファンタジー
いじめやパワハラなどの理不尽な人生から、現実逃避するように寝る間を惜しんでゲーム三昧に明け暮れた33歳の男がある日死んでしまう。 しかし異世界転生の候補に選ばれたが、チートはくれないと転生の案内女性に言われる。 チートの代わりに異世界転生の為の研修施設で3ヶ月の研修が受けられるという。 研修施設はスキルの取得が比較的簡単に取得できると言われるが、3ヶ月という短期間で何が出来るのか……。 ボーナススキルで鑑定とアイテムボックスを貰い、適性の設定を始めると時間がないと、研修施設に放り込まれてしまう。 新たな人生を生き残るため、3ヶ月必死に研修施設で訓練に明け暮れる。 しかし3ヶ月を過ぎても、1年が過ぎても、10年過ぎても転生されない。 もしかしてゲームやりすぎで死んだ為の無間地獄かもと不安になりながらも、必死に訓練に励んでいた。 実は案内女性の手違いで、転生手続きがされていないとは思いもしなかった。 結局、研修が15年過ぎた頃、不意に転生の案内が来る。 すでにエンシェントドラゴンを倒すほどのチート野郎になっていた男は、異世界を普通に楽しむことに全力を尽くす。 主人公は優柔不断で出て来るキャラは問題児が多いです。

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。 彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。 最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。 一種の童話感覚で物語は語られます。 童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

最凶と呼ばれる音声使いに転生したけど、戦いとか面倒だから厨房馬車(キッチンカー)で生計をたてます

わたなべ ゆたか
ファンタジー
高校一年の音無厚使は、夏休みに叔父の手伝いでキッチンカーのバイトをしていた。バイトで隠岐へと渡る途中、同級生の板林精香と出会う。隠岐まで同じ船に乗り合わせた二人だったが、突然に船が沈没し、暗い海の底へと沈んでしまう。 一七年後。異世界への転生を果たした厚使は、クラネス・カーターという名の青年として生きていた。《音声使い》の《力》を得ていたが、危険な仕事から遠ざかるように、ラオンという国で隊商を率いていた。自身も厨房馬車(キッチンカー)で屋台染みた商売をしていたが、とある村でアリオナという少女と出会う。クラネスは家族から蔑まれていたアリオナが、妙に気になってしまい――。異世界転生チート物、ボーイミーツガール風味でお届けします。よろしくお願い致します! 大賞が終わるまでは、後書きなしでアップします。

スマートシステムで異世界革命

小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 /// ★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★ 新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。 それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。 異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。 スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします! 序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです 第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練 第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い 第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚 第4章(全17話)ダンジョン探索 第5章(執筆中)公的ギルド? ※第3章以降は少し内容が過激になってきます。 上記はあくまで予定です。 カクヨムでも投稿しています。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

加護とスキルでチートな異世界生活

どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!? 目を覚ますと真っ白い世界にいた! そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する! そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる 初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです ノベルバ様にも公開しております。 ※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

野草から始まる異世界スローライフ

深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。 私ーーエルバはスクスク育ち。 ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。 (このスキル使える)   エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。 エブリスタ様にて掲載中です。 表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。 プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。 物語は変わっておりません。 一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。 よろしくお願いします。

異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?

夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。 気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。 落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。 彼らはこの世界の神。 キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。 ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。 「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」

処理中です...