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消耗品扱いの発掘技師は、元クールビューティーな魔造少女と世界を救う
プロローグ
しおりを挟む消耗品扱いの発掘技師は、元クールビューティーな魔造少女と世界を救う
プロローグ
大昔、世界は高度な魔術文明が栄えていたという話だ。
僕――アウィン・コーナルの住むターンエスト大陸でも、人々は魔術によって楽園を築き、不老長寿に近い人生を謳歌し――そして、突然に滅びたという。
どうして繁栄を極めた文明が滅びたのか、その理由は伝わっていない。一説には星が全世界に降り注いだとか、天変地異とか言われているみたいだ。
今となっては、その魔術文明の存在を残しているのは魔導器という、魔術工学の粋を尽くして造られた、数々の遺物だけだ。
いや――名残は、もう一つある。
ターンエスト大陸の東側の三分の一を占める、魔物の領域であるダーゴン。生き延びた人類は、そのダーゴンに住む魔物たちと、もう数百年以上も戦い続けていた。
戦況は一進一退を繰り返しているが、人類の人口は、近年になって緩やかに下降しているという噂だ。
僕が住んでいるのは、前線からそこそこ離れた、大陸の南東側に位置するアーハムという街だ。
アーハムの地下には、広大な遺跡が存在している。そこから発掘される魔導器の数々は、前線の兵士たちに送られている。
発掘によって成り立っているアーハムの街を、人々は〝発掘都市アーハム〟と呼んでいた。
この街で僕は――最下級民の発掘技師をしていた。
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