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女性に興味を持てない…?
一目惚れ同士…?
カーン王子の話を聞いて、謎はすべて解けた!
そういうことだったのね。
私の脳内にあった点と点が線で結ばれた。
つまりこういうことだ。
私はカーン王子と出かけた王宮で、見目麗しい男性を次々ピックアップした。
あの中に確か女性が苦手だとカーン王子が言っていた男性がいた。
その人がスワイマン殿下だったのだ。
スワイマン殿下は女性に興味がない。
しかしこのままでは王族としてまずい。
そこでカモフラージュのために目を付けたのが私。
スワイマン殿下はカーン王子に私が欲しいと言った。
カーン王子は私がスワイマン殿下を「イケメンだ」と言っていたのを覚えていて、私たちは相思相愛だと考えスワイマン殿下に私を与えた。
スワイマン殿下は私を後宮に入れて周りの目をごまかし、その間に本当に好きな相手と愛をはぐくんだ。
もちろん相手の方は男性でしょうね。
なぜ私に目を付けたのかは分からないけれど、遠い異国の女だから適当に扱っても自分の良心が痛まないとか、そういう理由だろう。
どうしよう。本当のことを言い出しにくくなっちゃった。
ジュメイラさんもカーン王子も、スワイマン殿下が女性に興味を持てたと喜んでる。
もし私がスワイマン殿下と会ったことがないなんて言ったら、私がただのお飾りで、スワイマン殿下には言えない恋人がいるとばれてしまうだろう。
私のせいで愛し合う二人が引き裂かれるのはつらい。
「喧嘩したとかじゃないんです。リナレイでは結婚してからもお友達とお出かけするのが当たり前なんです。でもアルラシード宮殿には私しか妃がいなくて、ずっと部屋に閉じこもってるのが辛くなってきちゃって。スワイマン殿下はお忙しいからずっと一緒にいられるわけではありません。寂しくて、ジュメイラさんに会いたくなってこの指輪を使って逃げ出してきちゃいました」
私は適当に考えて話した。
ちなみに私はインドア派だから、部屋の中に閉じこもっていることに幸せに感じるタイプだ。
「その指輪の通路は、あまり軽々しく使わないように」
カーン王子に言われ、私は「はぁい」と答えた。
でも、カーン王子、この通路を使って恋人と会ってもいいって言ってたような?
まぁいいか。
「リナレイは女性が自由な国なのね。それならジェーン様の気持ちも分かるわ」
ジュメイラさんは私に共感してくれた。
どうしよう。
スワイマン殿下とその恋人との愛を守るためには、私にはどうやらアルラシード宮殿で余生を過ごすという道しか残ってないみたいだ。
幸いロブはたくさんお金をくれたから、このまま帰るか、それとも…。
「せっかく来たので、少しここに泊まっていってもいいですか?ジュメイラさんともお話ししたいし」
「もちろん大歓迎。いいですよね?カーン様?」
ジュメイラさんがカーン王子を見た。
ジュメイラさんが味方に付いたので、カーン王子の答えはOKだった。
一目惚れ同士…?
カーン王子の話を聞いて、謎はすべて解けた!
そういうことだったのね。
私の脳内にあった点と点が線で結ばれた。
つまりこういうことだ。
私はカーン王子と出かけた王宮で、見目麗しい男性を次々ピックアップした。
あの中に確か女性が苦手だとカーン王子が言っていた男性がいた。
その人がスワイマン殿下だったのだ。
スワイマン殿下は女性に興味がない。
しかしこのままでは王族としてまずい。
そこでカモフラージュのために目を付けたのが私。
スワイマン殿下はカーン王子に私が欲しいと言った。
カーン王子は私がスワイマン殿下を「イケメンだ」と言っていたのを覚えていて、私たちは相思相愛だと考えスワイマン殿下に私を与えた。
スワイマン殿下は私を後宮に入れて周りの目をごまかし、その間に本当に好きな相手と愛をはぐくんだ。
もちろん相手の方は男性でしょうね。
なぜ私に目を付けたのかは分からないけれど、遠い異国の女だから適当に扱っても自分の良心が痛まないとか、そういう理由だろう。
どうしよう。本当のことを言い出しにくくなっちゃった。
ジュメイラさんもカーン王子も、スワイマン殿下が女性に興味を持てたと喜んでる。
もし私がスワイマン殿下と会ったことがないなんて言ったら、私がただのお飾りで、スワイマン殿下には言えない恋人がいるとばれてしまうだろう。
私のせいで愛し合う二人が引き裂かれるのはつらい。
「喧嘩したとかじゃないんです。リナレイでは結婚してからもお友達とお出かけするのが当たり前なんです。でもアルラシード宮殿には私しか妃がいなくて、ずっと部屋に閉じこもってるのが辛くなってきちゃって。スワイマン殿下はお忙しいからずっと一緒にいられるわけではありません。寂しくて、ジュメイラさんに会いたくなってこの指輪を使って逃げ出してきちゃいました」
私は適当に考えて話した。
ちなみに私はインドア派だから、部屋の中に閉じこもっていることに幸せに感じるタイプだ。
「その指輪の通路は、あまり軽々しく使わないように」
カーン王子に言われ、私は「はぁい」と答えた。
でも、カーン王子、この通路を使って恋人と会ってもいいって言ってたような?
まぁいいか。
「リナレイは女性が自由な国なのね。それならジェーン様の気持ちも分かるわ」
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どうしよう。
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幸いロブはたくさんお金をくれたから、このまま帰るか、それとも…。
「せっかく来たので、少しここに泊まっていってもいいですか?ジュメイラさんともお話ししたいし」
「もちろん大歓迎。いいですよね?カーン様?」
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ジュメイラさんが味方に付いたので、カーン王子の答えはOKだった。
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