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「すごく素敵な話で、物語みたいっていうか。そうですね、子供の頃に読んだ物語を思い出しました。王子様が悪者にさらわれたお姫様を助けにきて二人が運命の恋に落ちる話です。カーン王子がずっとジュメイラさんのことを忘れられずにいたことも知っていたからジュメイラさんが生きていたことはすごくうれしく思います。ずっと私に申し訳なさそうな顔で隣にいるジュメイラさんもきっと素敵な人なんだろうなって伝わってくるし、お似合いの2人だなって思います。だから感動で胸がいっぱいになって泣いてしまいました」
私は今思っていることを正直に、思うがままに話した。
目の前の二人は、驚いたような顔をしながらも私の話を聞いてくれていた。
「だから、私が王子の本当の妻になれないということは、納得しました。国と国との関係さえうまく行ってくれたら、私はかまいません。それに本当のことを話してくださったことも嬉しいです。私に言わず、ただ私を冷遇するという選択肢もあったはずなのに、ちゃんと話してくださった。もし冷遇されていたら、私は悩んだかもしれません。でも正直に話してくださったことで、私は悩むことなくお二人を見守れます」
そうだ。
もし王子にただただ無視され、ジュメイラさんの所にだけ通う姿を見せつけられていたら、きっと私は変わっていくはず。
最初はなんとも思わないだろうけれど、侍女達のうわさの中で馬鹿にされる自分の話を聞いてしまったり、実家からの圧力があったり、私に忠実な侍女も私に同情したり…。
そうして追い詰められ、ついにはジュメイラさんを憎むようになり、暗殺しようとしてしまっていたかもしれない。
どろどろのどす黒い心を抱えることになってしまっていたかもしれない。
歴史に名を残す悪女たちだって、生まれた時から悪女だったはずはない。
どこかで狂ってしまったのだ。
私は心底王子に感謝していたた。
王子は私の反応を見て、ジュメイラさんと微笑みあっている。
私は二人を見ていて羨ましくなり、思いついたことを話してみようと思った。
「私からお願いしたいことが有ります。私はお二人を見てすごくうらやましくなってしまいました。このままこの後宮で暮らしていくことは良いのですが、私もお二人みたいな恋がしてみたいです。お二人は、いま幸せですか?」
二人は見つめあって、微笑みあい大きくうなずいた。
私は、そんな二人を微笑ましく見ていた。
私は今思っていることを正直に、思うがままに話した。
目の前の二人は、驚いたような顔をしながらも私の話を聞いてくれていた。
「だから、私が王子の本当の妻になれないということは、納得しました。国と国との関係さえうまく行ってくれたら、私はかまいません。それに本当のことを話してくださったことも嬉しいです。私に言わず、ただ私を冷遇するという選択肢もあったはずなのに、ちゃんと話してくださった。もし冷遇されていたら、私は悩んだかもしれません。でも正直に話してくださったことで、私は悩むことなくお二人を見守れます」
そうだ。
もし王子にただただ無視され、ジュメイラさんの所にだけ通う姿を見せつけられていたら、きっと私は変わっていくはず。
最初はなんとも思わないだろうけれど、侍女達のうわさの中で馬鹿にされる自分の話を聞いてしまったり、実家からの圧力があったり、私に忠実な侍女も私に同情したり…。
そうして追い詰められ、ついにはジュメイラさんを憎むようになり、暗殺しようとしてしまっていたかもしれない。
どろどろのどす黒い心を抱えることになってしまっていたかもしれない。
歴史に名を残す悪女たちだって、生まれた時から悪女だったはずはない。
どこかで狂ってしまったのだ。
私は心底王子に感謝していたた。
王子は私の反応を見て、ジュメイラさんと微笑みあっている。
私は二人を見ていて羨ましくなり、思いついたことを話してみようと思った。
「私からお願いしたいことが有ります。私はお二人を見てすごくうらやましくなってしまいました。このままこの後宮で暮らしていくことは良いのですが、私もお二人みたいな恋がしてみたいです。お二人は、いま幸せですか?」
二人は見つめあって、微笑みあい大きくうなずいた。
私は、そんな二人を微笑ましく見ていた。
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