42 / 63
42
しおりを挟む
「千織がいいならいいけどね。18で結婚した私が言うのもなんだけど、千織今年26でしょ。まだそこまで結婚に焦るような年齢じゃなくない?」
そうそう、私もそう思っていた時期がありました。
「私も、そう思ってたから、母に結婚がどうのって言われた時にそう反論したの。そしたら、そういうセリフは、定期的に彼氏を家に連れてきていて、結婚相手に不自由しない娘が言うセリフであって、私みたいな年齢と彼氏いない歴がイコールで結ばれる娘が言うセリフではないって言われて。私も本当にそうだと思う。亮君が結婚するって言ってくれたのも奇跡だと思うし」
こう考えると本当に亮君には感謝しなきゃだよね。私のことを女性として見てくれるただ一人の存在。絶滅危惧種として24時間体制で保護するために、レッドデータブックに載せるべき存在だ。
「それに私、小さいころは高校生になったら自然に彼氏ができるものだと思ってたの。でも実際には25まで彼氏がいなかったんだよ。それにできたと思ったら、彼氏じゃなくて詐欺師だったし。高校生の頃から彼氏を求めて苦節10年、やっとできた結婚相手。単純計算したら、次に私と結婚してくれるって相手が現れるの10年後だもん。それにやっぱりナナちゃんすっごく可愛くて。私もナナちゃんみたいなかわいい子がほしいってずっと思ってたんだ。でもこの通り今まで全く男の人と縁がなかった。だからあきらめなきゃなのかなって、たまにどうしてもネガティブになっちゃうことが有って。少し、思ってたんだよね。でも亮君がいてくれた。亮君の子供も欲しいからね。結婚する」
エリは、少し気まずそうな顔をしている。
「千織、彼氏できないの気にしてたんだ。基本のほほんとしてるし、ネタにしてたからそこまで気にしてないと思ってた」
「気にするよ。とりあえず、私には自然には彼氏ができないってことは嫌と言うほど学習したんだから。私には彼氏は不自然にしかできないの」
エリは、膝に手をついて頭を下げて話し始めた。
「ゴメン千織。千織に彼氏できなかったの私のせいだ。中学生の頃、うちの若いのがよからぬこと考えてたから、千織は父が玲の妻にするために育ててる娘だから手を出したらバラされるって噂流したの。大学の時千織にアヤトがついてたのも、その噂が収集つかなくなったからで」
私はちょっと物騒な話に驚いた。
玲というのはエリの次兄だ。
今はアメリカにいたと思う。
アヤトさんは大学時代に私と一緒に大学に通ってくれていた人だ。
ちょっとエリの家の方でトラブルがあって私にも危険が及ぶかもしれないから、ということで途中から私の大学の同じ学科に編入してきて、護衛を兼ねて一緒に学んでいた。
大学時代は一緒にいるのが不自然にならないように、友達には彼氏と紹介していた。
「それは初めて聞いたから驚いた。でも、絶対エリのせいじゃないよ。だってエリなんてその、まさに直系の娘なのにたくさん彼氏いたし、彼氏がいるのに他の人からも次々告白されてたじゃん。本当に好きならそういう噂とか彼氏の存在とか気にしないで近づいてくるよ。アヤトさんだって、大学では私の彼氏ってことになってたのに、何度か言い寄られてるの見たし」
「でも、アヤトから女奪おうとする一般大学生がいたら、かなり肝座ってるし、きっと普通じゃないよ」
エリはそう言って、申し訳なさそうにしている。
「気にしないで。結局は結婚相手見つかったんだし、結果オーライだから大丈夫。絶対エリのせいじゃないから。私のポテンシャルの問題。じゃあこの話は終わりにしてお昼ご飯決めよう」
私は話題を変えた。
お昼ご飯何にしようかな。
色々食べたいものがあるから迷っちゃうよ。
そうそう、私もそう思っていた時期がありました。
「私も、そう思ってたから、母に結婚がどうのって言われた時にそう反論したの。そしたら、そういうセリフは、定期的に彼氏を家に連れてきていて、結婚相手に不自由しない娘が言うセリフであって、私みたいな年齢と彼氏いない歴がイコールで結ばれる娘が言うセリフではないって言われて。私も本当にそうだと思う。亮君が結婚するって言ってくれたのも奇跡だと思うし」
こう考えると本当に亮君には感謝しなきゃだよね。私のことを女性として見てくれるただ一人の存在。絶滅危惧種として24時間体制で保護するために、レッドデータブックに載せるべき存在だ。
「それに私、小さいころは高校生になったら自然に彼氏ができるものだと思ってたの。でも実際には25まで彼氏がいなかったんだよ。それにできたと思ったら、彼氏じゃなくて詐欺師だったし。高校生の頃から彼氏を求めて苦節10年、やっとできた結婚相手。単純計算したら、次に私と結婚してくれるって相手が現れるの10年後だもん。それにやっぱりナナちゃんすっごく可愛くて。私もナナちゃんみたいなかわいい子がほしいってずっと思ってたんだ。でもこの通り今まで全く男の人と縁がなかった。だからあきらめなきゃなのかなって、たまにどうしてもネガティブになっちゃうことが有って。少し、思ってたんだよね。でも亮君がいてくれた。亮君の子供も欲しいからね。結婚する」
エリは、少し気まずそうな顔をしている。
「千織、彼氏できないの気にしてたんだ。基本のほほんとしてるし、ネタにしてたからそこまで気にしてないと思ってた」
「気にするよ。とりあえず、私には自然には彼氏ができないってことは嫌と言うほど学習したんだから。私には彼氏は不自然にしかできないの」
エリは、膝に手をついて頭を下げて話し始めた。
「ゴメン千織。千織に彼氏できなかったの私のせいだ。中学生の頃、うちの若いのがよからぬこと考えてたから、千織は父が玲の妻にするために育ててる娘だから手を出したらバラされるって噂流したの。大学の時千織にアヤトがついてたのも、その噂が収集つかなくなったからで」
私はちょっと物騒な話に驚いた。
玲というのはエリの次兄だ。
今はアメリカにいたと思う。
アヤトさんは大学時代に私と一緒に大学に通ってくれていた人だ。
ちょっとエリの家の方でトラブルがあって私にも危険が及ぶかもしれないから、ということで途中から私の大学の同じ学科に編入してきて、護衛を兼ねて一緒に学んでいた。
大学時代は一緒にいるのが不自然にならないように、友達には彼氏と紹介していた。
「それは初めて聞いたから驚いた。でも、絶対エリのせいじゃないよ。だってエリなんてその、まさに直系の娘なのにたくさん彼氏いたし、彼氏がいるのに他の人からも次々告白されてたじゃん。本当に好きならそういう噂とか彼氏の存在とか気にしないで近づいてくるよ。アヤトさんだって、大学では私の彼氏ってことになってたのに、何度か言い寄られてるの見たし」
「でも、アヤトから女奪おうとする一般大学生がいたら、かなり肝座ってるし、きっと普通じゃないよ」
エリはそう言って、申し訳なさそうにしている。
「気にしないで。結局は結婚相手見つかったんだし、結果オーライだから大丈夫。絶対エリのせいじゃないから。私のポテンシャルの問題。じゃあこの話は終わりにしてお昼ご飯決めよう」
私は話題を変えた。
お昼ご飯何にしようかな。
色々食べたいものがあるから迷っちゃうよ。
0
お気に入りに追加
1,614
あなたにおすすめの小説
十年越しの溺愛は、指先に甘い星を降らす
和泉杏咲
恋愛
私は、もうすぐ結婚をする。
職場で知り合った上司とのスピード婚。
ワケアリなので結婚式はナシ。
けれど、指輪だけは買おうと2人で決めた。
物が手に入りさえすれば、どこでもよかったのに。
どうして私達は、あの店に入ってしまったのだろう。
その店の名前は「Bella stella(ベラ ステラ)」
春の空色の壁の小さなお店にいたのは、私がずっと忘れられない人だった。
「君が、そんな結婚をするなんて、俺がこのまま許せると思う?」
お願い。
今、そんなことを言わないで。
決心が鈍ってしまうから。
私の人生は、あの人に捧げると決めてしまったのだから。
⌒*。*゚*⌒*゚*。*⌒*。*゚*⌒* ゚*。*⌒*。*゚
東雲美空(28) 会社員 × 如月理玖(28) 有名ジュエリー作家
⌒*。*゚*⌒*゚*。*⌒*。*゚*⌒* ゚*。*⌒*。*゚
私の心の薬箱~痛む胸を治してくれたのは、鬼畜上司のわかりづらい溺愛でした~
景華
恋愛
顔いっぱいの眼鏡をかけ、地味で自身のない水無瀬海月(みなせみつき)は、部署内でも浮いた存在だった。
そんな中初めてできた彼氏──村上優悟(むらかみゆうご)に、海月は束の間の幸せを感じるも、それは罰ゲームで告白したという残酷なもの。
真実を知り絶望する海月を叱咤激励し支えたのは、部署の鬼主任、和泉雪兎(いずみゆきと)だった。
彼に支えられながら、海月は自分の人生を大切に、自分を変えていこうと決意する。
自己肯定感が低いけれど芯の強い海月と、わかりづらい溺愛で彼女をずっと支えてきた雪兎。
じれながらも二人の恋が動き出す──。
私の婚活事情〜副社長の策に嵌まるまで〜
みかん桜(蜜柑桜)
恋愛
身長172センチ。
高身長であること以外はいたって平凡なアラサーOLの佐伯花音。
婚活アプリに登録し、積極的に動いているのに中々上手く行かない。
名前からしてもっと可愛らしい人かと…ってどういうこと? そんな人こっちから願い下げ。
−−−でもだからってこんなハイスペ男子も求めてないっ!!
イケメン副社長に振り回される毎日…気が付いたときには既に副社長の手の内にいた。
冷血弁護士と契約結婚したら、極上の溺愛を注がれています
朱音ゆうひ
恋愛
恋人に浮気された果絵は、弁護士・颯斗に契約結婚を持ちかけられる。
颯斗は美男子で超ハイスペックだが、冷血弁護士と呼ばれている。
結婚してみると超一方的な溺愛が始まり……
「俺は君のことを愛すが、愛されなくても構わない」
冷血サイコパス弁護士x健気ワーキング大人女子が契約結婚を元に両片想いになり、最終的に両想いになるストーリーです。
別サイトにも投稿しています(https://www.berrys-cafe.jp/book/n1726839)
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
結婚直後にとある理由で離婚を申し出ましたが、 別れてくれないどころか次期社長の同期に執着されて愛されています
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「結婚したらこっちのもんだ。
絶対に離婚届に判なんて押さないからな」
既婚マウントにキレて勢いで同期の紘希と結婚した純華。
まあ、悪い人ではないし、などと脳天気にかまえていたが。
紘希が我が社の御曹司だと知って、事態は一転!
純華の誰にも言えない事情で、紘希は絶対に結婚してはいけない相手だった。
離婚を申し出るが、紘希は取り合ってくれない。
それどころか紘希に溺愛され、惹かれていく。
このままでは紘希の弱点になる。
わかっているけれど……。
瑞木純華
みずきすみか
28
イベントデザイン部係長
姉御肌で面倒見がいいのが、長所であり弱点
おかげで、いつも多数の仕事を抱えがち
後輩女子からは慕われるが、男性とは縁がない
恋に関しては夢見がち
×
矢崎紘希
やざきひろき
28
営業部課長
一般社員に擬態してるが、会長は母方の祖父で次期社長
サバサバした爽やかくん
実体は押しが強くて粘着質
秘密を抱えたまま、あなたを好きになっていいですか……?
セカンドラブ ー30歳目前に初めての彼が7年ぶりに現れてあの時よりちゃんと抱いてやるって⁉ 【完結】
remo
恋愛
橘 あおい、30歳目前。
干からびた生活が長すぎて、化石になりそう。このまま一生1人で生きていくのかな。
と思っていたら、
初めての相手に再会した。
柚木 紘弥。
忘れられない、初めての1度だけの彼。
【完結】ありがとうございました‼
ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
菱沼あゆ
恋愛
念願のランプのショップを開いた鞠宮あかり。
だが、開店早々、植え込みに猫とおばあさんを避けた車が突っ込んでくる。
車に乗っていたイケメン、木南青葉はインテリアや雑貨などを輸入している会社の社長で、あかりの店に出入りするようになるが。
あかりには実は、年の離れた弟ということになっている息子がいて――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる