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「まぁ、一部の女子たちは、身の程知らずにも告白して玉砕してるみたいですけど」
その話、詳しく。
「うちのクラスの女子が告白したみたいなんですけど、好きな人がいるからって断られたらしいです。この前まで別の先輩追いかけてたのに変わり身が早くてびっくりです」
唯一の2年生部員があきれたように教えてくれた。
その告白した子は、小さくて胸の大きいかわいい子らしかった。
私は、亮君に好きな人がいるらしいという情報に驚いてしまった。
私は部活の時間が終わった後もずっと考え続けていた。
亮君が、何年も会っていなかった私に結婚したいと言ってくれたこと。
急に学校での亮君の外見が変わってしまったこと。
亮君に好きな人がいること。
これって、どういうことだろうか?
もしかして、亮君は子供の頃から私のことが好きとか?
いやいや、それはない。
確かに子供の頃何度か僕と結婚してって言われたことはあったけど、それはあくまで子供の頃の話なわけで。
それに亮君が急に路線変更したことの説明がつかない。
私と結婚が決まった途端に、どうしてセクシー路線に切り替える必要があったのだろうか。
女性だったら一生に1度の結婚に向けて人生で一番綺麗になろうと頑張る。
ブライダルエステに行ったり、ダイエットや日焼け対策頑張ったり、コラーゲンドリンク飲んだりする。
頭の天辺から足の爪先まで自分史上一番綺麗になるように磨き上げる。
その男性バージョンだろうか?
亮君も結婚に向けて、見た目をきれいにしようとしたとか?
でも私たちは結婚式の予定なんて、立てていない。
お披露目はずっと後のことになると思う。
それに亮君には好きな人がいるんだ。
……ということは、亮君はその好きな人を、振り向かせようとしているということだろうか。
優しい亮君は、仲の良い子供の頃からのお隣さんが窮地に立たされていることを知って、結婚して助けてあげようと思ってくれた。
でも、結婚が決まった途端、やっぱり好きな人のことを諦められないと思ったのかもしれない。
幸い、私はいつでも離婚できる相手だ。
それに結婚を前提としてさえいれば、淫行条例には引っかからない。
私は亮君と結婚の約束をして、それをお披露目してもらった。
その時点でたぶん私は安全なはずだ。
だから亮君は、どうしてもあきらめきれない好きな人のことを結婚前に振り向かせようと思ったのかもしれない。
そうか。
亮君は、私が初キスの相手だと言っていた。
私が亮君から自信をもらったように、亮君も私と色々したことで、男としての自信と余裕、そして経験ができて、今の自分なら好きな人を振り向かせることができると思ったのかも。
だからこの機会に本命の相手に全力を出そうということなのだろう。
たぶんその相手は学校内にいて、今までの亮君のまじめ路線では振り向いてくれなかったのだろう。
私は真実に気づいてしまった。
でもだからと言って私は亮君に文句を言える立場ではない。
これは亮君には何のメリットもない、私の淫行の汚名を返上するための結婚なのだ。
私は亮君に救ってもらった。
それに、できることなら亮君の子供が欲しいという思いがある。
だから私は、それでもいいと思った。
でもどこか寂しかった。
いつか誰かに本気で愛してもらいたい、そんな人に出会いたいと夢見てしまう気持ちを捨てることはできそうになかった。
私達が結婚するまで、できればその後もその子が亮君のことを好きになりませんようにと卑怯な私は祈ってしまった。
その話、詳しく。
「うちのクラスの女子が告白したみたいなんですけど、好きな人がいるからって断られたらしいです。この前まで別の先輩追いかけてたのに変わり身が早くてびっくりです」
唯一の2年生部員があきれたように教えてくれた。
その告白した子は、小さくて胸の大きいかわいい子らしかった。
私は、亮君に好きな人がいるらしいという情報に驚いてしまった。
私は部活の時間が終わった後もずっと考え続けていた。
亮君が、何年も会っていなかった私に結婚したいと言ってくれたこと。
急に学校での亮君の外見が変わってしまったこと。
亮君に好きな人がいること。
これって、どういうことだろうか?
もしかして、亮君は子供の頃から私のことが好きとか?
いやいや、それはない。
確かに子供の頃何度か僕と結婚してって言われたことはあったけど、それはあくまで子供の頃の話なわけで。
それに亮君が急に路線変更したことの説明がつかない。
私と結婚が決まった途端に、どうしてセクシー路線に切り替える必要があったのだろうか。
女性だったら一生に1度の結婚に向けて人生で一番綺麗になろうと頑張る。
ブライダルエステに行ったり、ダイエットや日焼け対策頑張ったり、コラーゲンドリンク飲んだりする。
頭の天辺から足の爪先まで自分史上一番綺麗になるように磨き上げる。
その男性バージョンだろうか?
亮君も結婚に向けて、見た目をきれいにしようとしたとか?
でも私たちは結婚式の予定なんて、立てていない。
お披露目はずっと後のことになると思う。
それに亮君には好きな人がいるんだ。
……ということは、亮君はその好きな人を、振り向かせようとしているということだろうか。
優しい亮君は、仲の良い子供の頃からのお隣さんが窮地に立たされていることを知って、結婚して助けてあげようと思ってくれた。
でも、結婚が決まった途端、やっぱり好きな人のことを諦められないと思ったのかもしれない。
幸い、私はいつでも離婚できる相手だ。
それに結婚を前提としてさえいれば、淫行条例には引っかからない。
私は亮君と結婚の約束をして、それをお披露目してもらった。
その時点でたぶん私は安全なはずだ。
だから亮君は、どうしてもあきらめきれない好きな人のことを結婚前に振り向かせようと思ったのかもしれない。
そうか。
亮君は、私が初キスの相手だと言っていた。
私が亮君から自信をもらったように、亮君も私と色々したことで、男としての自信と余裕、そして経験ができて、今の自分なら好きな人を振り向かせることができると思ったのかも。
だからこの機会に本命の相手に全力を出そうということなのだろう。
たぶんその相手は学校内にいて、今までの亮君のまじめ路線では振り向いてくれなかったのだろう。
私は真実に気づいてしまった。
でもだからと言って私は亮君に文句を言える立場ではない。
これは亮君には何のメリットもない、私の淫行の汚名を返上するための結婚なのだ。
私は亮君に救ってもらった。
それに、できることなら亮君の子供が欲しいという思いがある。
だから私は、それでもいいと思った。
でもどこか寂しかった。
いつか誰かに本気で愛してもらいたい、そんな人に出会いたいと夢見てしまう気持ちを捨てることはできそうになかった。
私達が結婚するまで、できればその後もその子が亮君のことを好きになりませんようにと卑怯な私は祈ってしまった。
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