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悩んだ結果、私は差し支えない手紙をレフーナに出すことにした。
やはり私が苦しんでいるという手紙は、彼女が違和感を覚えると思ったのだ。そういう部分に関しては、レフーナを侮るべきではない。そう判断したのである。
その手紙を送った後程なくして、レフーナから返信があった。そこには、やはり差し支えない内容が書いており、それらのやり取りは終わったのである。
「まあ、これで良かったのよね。ややこしいことになっていたかもしれないし……」
もしもレフーナが手紙に違和感を覚えていた場合、とてもややこしいことになっていたかもしれない。それが避けられて、本当に良かったと思う。
「とはいえ、いつまで隠しておけるかは疑問よね」
私がオーガルン辺境伯の元で幸せな生活を送っているということは、一体いつまで秘密にしておけるのだろうか。
辺境伯が恐ろしい人物であると勘違いしている以上、レフーナは彼に会おうとは思わないはずである。
だが、ふとした拍子に気が変わってそれが実現するかもしれない。
そうなった時に、どうするべきなのだろうか。オーガルン辺境伯に演技をしてもらう。それはやはり少々無理があるような気がする。
「視点を変えるべきなのかしら。レフーナをどうにかするというよりも、その後ろにいる存在を攻める方が効果的かもしれないわね……いや、それはないか」
私は自分が考えた案をすぐに捨てた。父と継母を変えることは、まず不可能だからだ。
あの二人は、生まれた時からレフーナを玉のように可愛がっているような人達である。そんな人達の考えを今更変えるのは、不可能に近いだろう。
となると、やはり働きかけるべきはレフーナになる。ただ、彼女も長年の甘やかしでわがままで頑固な性格となっているため、それもまた難しいことだ。
「自分の家族ながら厄介な人達ばかりね……」
「失礼します」
「あ、はい。なんですか?」
そんなことを考えていると、部屋の戸を叩く音とクローリアさんの声が聞こえてきた。
知り合いということもあって、彼女は私の身の周りのお世話を主に担当してくれるようになった。その関係で、何か用があるのかもしれない。
「オーガルン辺境伯がお呼びです」
「オーガルン辺境伯が?」
「ええ、お話ししたいことがあるそうです」
「そうですか……わかりました。すぐに行きます」
私の予想は、大きく外れていた。
どうやら、オーガルン辺境伯が呼んでいるようだ。もしかしたら、レフーナとの関係について、彼が何か思いつてくれたのかもしれない。
こうして私は、オーガルン辺境伯の元に向かうのだった。
やはり私が苦しんでいるという手紙は、彼女が違和感を覚えると思ったのだ。そういう部分に関しては、レフーナを侮るべきではない。そう判断したのである。
その手紙を送った後程なくして、レフーナから返信があった。そこには、やはり差し支えない内容が書いており、それらのやり取りは終わったのである。
「まあ、これで良かったのよね。ややこしいことになっていたかもしれないし……」
もしもレフーナが手紙に違和感を覚えていた場合、とてもややこしいことになっていたかもしれない。それが避けられて、本当に良かったと思う。
「とはいえ、いつまで隠しておけるかは疑問よね」
私がオーガルン辺境伯の元で幸せな生活を送っているということは、一体いつまで秘密にしておけるのだろうか。
辺境伯が恐ろしい人物であると勘違いしている以上、レフーナは彼に会おうとは思わないはずである。
だが、ふとした拍子に気が変わってそれが実現するかもしれない。
そうなった時に、どうするべきなのだろうか。オーガルン辺境伯に演技をしてもらう。それはやはり少々無理があるような気がする。
「視点を変えるべきなのかしら。レフーナをどうにかするというよりも、その後ろにいる存在を攻める方が効果的かもしれないわね……いや、それはないか」
私は自分が考えた案をすぐに捨てた。父と継母を変えることは、まず不可能だからだ。
あの二人は、生まれた時からレフーナを玉のように可愛がっているような人達である。そんな人達の考えを今更変えるのは、不可能に近いだろう。
となると、やはり働きかけるべきはレフーナになる。ただ、彼女も長年の甘やかしでわがままで頑固な性格となっているため、それもまた難しいことだ。
「自分の家族ながら厄介な人達ばかりね……」
「失礼します」
「あ、はい。なんですか?」
そんなことを考えていると、部屋の戸を叩く音とクローリアさんの声が聞こえてきた。
知り合いということもあって、彼女は私の身の周りのお世話を主に担当してくれるようになった。その関係で、何か用があるのかもしれない。
「オーガルン辺境伯がお呼びです」
「オーガルン辺境伯が?」
「ええ、お話ししたいことがあるそうです」
「そうですか……わかりました。すぐに行きます」
私の予想は、大きく外れていた。
どうやら、オーガルン辺境伯が呼んでいるようだ。もしかしたら、レフーナとの関係について、彼が何か思いつてくれたのかもしれない。
こうして私は、オーガルン辺境伯の元に向かうのだった。
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