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レフーナのことを話したが、オーガルン辺境伯は特に結論を出さなかった。
ただ、何か思いついてはいるらしく、考えをまとめる時間が欲しいと申し出てくれた。
私としては考えてもらえるだけでありがたいので、待つのはまったく問題ない。
「……手紙、か」
そんな訳で部屋に戻って来た私の手には、一通の手紙があった。
それは、廊下でクローリアさんから渡された手紙である。といっても、彼女からの手紙という訳ではない。
これは、私に届いた手紙である。レフーナが、私に手紙を送って来たようなのだ。
「一体、何の手紙なのかしらね……」
当然のことながら、私は警戒していた。
あのレフーナが出してきた手紙、それがまともである訳はない。何かしらの意図があって、出された手紙であるだろう。
そう考えると、これを開くのが少々憂鬱である。とはいえ、開かない訳にもいかないというのが、悲しい所だ。
「仕方ないわね……読まないと始まらない訳だし」
私は意を決して、手紙の封を開いた。
そして、上質な紙に記された文字に目を通していく。
「ふむ……」
手紙の内容は、とても単純なものだった。近況の確認である。
姉妹として交わす手紙として、それは至極真っ当なように思えなくはない。もっとも、レフーナがこの手紙を送って来た意図は、私を煽ることにあるはずなので、まったくまともな手紙ではない訳ではあるが。
「返信か……」
手紙の最後には、返信をするようにと記されていた。
レフーナがどのような内容の返信を望んでいるのかは、大体わかっている。恐らく、彼女は私がどれ程苦しんでいるかを記した手紙が欲しいのだろう。
しかし、仮に私が本当に苦しい生活を送っていたとしても、そのような手紙は返さない。わざわざそのような彼女を喜ばせる手紙を送る益がないからだ。
「いえ、本当に益がないのかしら?」
そこで私は、あることに気付いた。
よく考えてみれば、苦しんでいるという旨の手紙を送っても問題ないのではないだろうか。
今、私は幸せな生活を送っている。それを悟られれば、レフーナは何かしらの手を打ってくるかもしれない。
それなら、敢えて苦しんでいるという旨の手紙を送り、彼女を油断させるのもいいのではないだろうか。
「この件も、オーガルン辺境伯に相談してみるべきかしらね」
とりあえず、私はオーガルン辺境伯の元に行ってみることにした。
もしかしたら、彼の策略にこのことも関係するかもしれない。そのため、相談しておいた方がいいだろう。
ただ、何か思いついてはいるらしく、考えをまとめる時間が欲しいと申し出てくれた。
私としては考えてもらえるだけでありがたいので、待つのはまったく問題ない。
「……手紙、か」
そんな訳で部屋に戻って来た私の手には、一通の手紙があった。
それは、廊下でクローリアさんから渡された手紙である。といっても、彼女からの手紙という訳ではない。
これは、私に届いた手紙である。レフーナが、私に手紙を送って来たようなのだ。
「一体、何の手紙なのかしらね……」
当然のことながら、私は警戒していた。
あのレフーナが出してきた手紙、それがまともである訳はない。何かしらの意図があって、出された手紙であるだろう。
そう考えると、これを開くのが少々憂鬱である。とはいえ、開かない訳にもいかないというのが、悲しい所だ。
「仕方ないわね……読まないと始まらない訳だし」
私は意を決して、手紙の封を開いた。
そして、上質な紙に記された文字に目を通していく。
「ふむ……」
手紙の内容は、とても単純なものだった。近況の確認である。
姉妹として交わす手紙として、それは至極真っ当なように思えなくはない。もっとも、レフーナがこの手紙を送って来た意図は、私を煽ることにあるはずなので、まったくまともな手紙ではない訳ではあるが。
「返信か……」
手紙の最後には、返信をするようにと記されていた。
レフーナがどのような内容の返信を望んでいるのかは、大体わかっている。恐らく、彼女は私がどれ程苦しんでいるかを記した手紙が欲しいのだろう。
しかし、仮に私が本当に苦しい生活を送っていたとしても、そのような手紙は返さない。わざわざそのような彼女を喜ばせる手紙を送る益がないからだ。
「いえ、本当に益がないのかしら?」
そこで私は、あることに気付いた。
よく考えてみれば、苦しんでいるという旨の手紙を送っても問題ないのではないだろうか。
今、私は幸せな生活を送っている。それを悟られれば、レフーナは何かしらの手を打ってくるかもしれない。
それなら、敢えて苦しんでいるという旨の手紙を送り、彼女を油断させるのもいいのではないだろうか。
「この件も、オーガルン辺境伯に相談してみるべきかしらね」
とりあえず、私はオーガルン辺境伯の元に行ってみることにした。
もしかしたら、彼の策略にこのことも関係するかもしれない。そのため、相談しておいた方がいいだろう。
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