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私は、王城の客室でイルファー様と話していた。
彼は、自身と兄との確執を放っておいて欲しいと思っているようだ。
だが、それではきっと解決しないだろう。自分で解決しようと思っていることなら、彼は既に解決しているはずだからだ。
だから、私は手を貸したいと思った。おせっかいかもしれないが、兄弟ですれ違っているというのは悲しすぎるからだ。
「イルファー様、私はあなたとアロード様の間に何があったのか、よく知りません」
「ああ……」
「そもそも、私はアロード様という人をよくわかっていません。だから、まずは彼と話させてもらえませんか?」
「何?」
とりあえず、私はアロード様と話をしてみたかった。
イルファー様のことは、最近付き合って、ある程度知っている。しかし、私はアロード様のことをほとんど知らないのだ。
だから、まずはそちらを知りたかった。彼の人なりを知ることができれば、ある程度問題を理解することができるはずだ。
「弟の婚約者を紹介するという形なら、問題なく会えるはずです。思えば、私は国王様などとは既に面識がありますが、あなたの兄弟とは会っていません。そもそも、それは解決しておくべき問題ですよね?」
「……確かに、お前の言う通りだな。私の兄弟と、お前が会っておくことは必要なことだ」
私が述べた論に、イルファー様は納得してくれた。
私達が結婚するにあたって、必要なことだから、了承してくれたのだろう。
これで、アロード様と会うことができる。イルファー様は、本当に話が早くて助かる。
「それなら、構いませんね?」
「ああ……だが、兄上と会いたいというなら、その時を待つ必要はない」
「え?」
「すぐに会えるからだ。お前は運がいい。この日のこの時間を選んだお前は、とてもいい選択をしたといえる」
しかし、イルファー様は驚くべきことを言ってきた。
どうやら、今は丁度、アロード様に会える時だったようだ。
確かに、それは幸運だろう。事情はよくわからないが、事前に予定を合わせることなく第一王子に会えるなど、まずあり得ないことである。
「兵に案内してもらい、この王城の屋上に行くがいい」
「屋上ですか?」
「ああ、この日のこの時間なら、兄上はそこにいる。そこで、話してくるがいい。私もお前達に対して、無理やり手を差し伸べた。それを返すというなら、私も受け取らない訳にはいかないからな……」
「イルファー様……ありがとうございます」
私は、イルファー様に頭を下げた。
私達に恩返しをさせてくれる彼に対して、お礼を言わなければならないと思ったからだ。
彼は、自身と兄との確執を放っておいて欲しいと思っているようだ。
だが、それではきっと解決しないだろう。自分で解決しようと思っていることなら、彼は既に解決しているはずだからだ。
だから、私は手を貸したいと思った。おせっかいかもしれないが、兄弟ですれ違っているというのは悲しすぎるからだ。
「イルファー様、私はあなたとアロード様の間に何があったのか、よく知りません」
「ああ……」
「そもそも、私はアロード様という人をよくわかっていません。だから、まずは彼と話させてもらえませんか?」
「何?」
とりあえず、私はアロード様と話をしてみたかった。
イルファー様のことは、最近付き合って、ある程度知っている。しかし、私はアロード様のことをほとんど知らないのだ。
だから、まずはそちらを知りたかった。彼の人なりを知ることができれば、ある程度問題を理解することができるはずだ。
「弟の婚約者を紹介するという形なら、問題なく会えるはずです。思えば、私は国王様などとは既に面識がありますが、あなたの兄弟とは会っていません。そもそも、それは解決しておくべき問題ですよね?」
「……確かに、お前の言う通りだな。私の兄弟と、お前が会っておくことは必要なことだ」
私が述べた論に、イルファー様は納得してくれた。
私達が結婚するにあたって、必要なことだから、了承してくれたのだろう。
これで、アロード様と会うことができる。イルファー様は、本当に話が早くて助かる。
「それなら、構いませんね?」
「ああ……だが、兄上と会いたいというなら、その時を待つ必要はない」
「え?」
「すぐに会えるからだ。お前は運がいい。この日のこの時間を選んだお前は、とてもいい選択をしたといえる」
しかし、イルファー様は驚くべきことを言ってきた。
どうやら、今は丁度、アロード様に会える時だったようだ。
確かに、それは幸運だろう。事情はよくわからないが、事前に予定を合わせることなく第一王子に会えるなど、まずあり得ないことである。
「兵に案内してもらい、この王城の屋上に行くがいい」
「屋上ですか?」
「ああ、この日のこの時間なら、兄上はそこにいる。そこで、話してくるがいい。私もお前達に対して、無理やり手を差し伸べた。それを返すというなら、私も受け取らない訳にはいかないからな……」
「イルファー様……ありがとうございます」
私は、イルファー様に頭を下げた。
私達に恩返しをさせてくれる彼に対して、お礼を言わなければならないと思ったからだ。
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