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私は、エリグス様から告白されていた。
彼は、私に好意を抱いてくれていた。そのとても嬉しい事実に、私は笑顔が隠せない。
「ありがとうございます、エリグス様」
「お礼を言われるべきことなのでしょうか?」
「私は、その好意を嬉しく思っていますから、お礼を言っただけですけど、もしかしたら、おかしかったでしょうか?」
「なるほど、確かにそれならお礼を言われてもいいのでしょうね」
私は、エリグス様にお礼が言いたくなっていた。
この状況で、好意を抱いてくれていたことに対して、お礼を言うはおかしいことかもしれない。
だが、嬉しかったから、お礼を言いたくなってしまったのだ。エリグス様も納得してくれているので、それでいいのだろう。
「それを言うなら、僕もあなたに感謝しなければなりませんね。僕に好意を抱いていてくれて、ありがとうございます」
「どういたしまして……と言えばいいのでしょうか?」
「やはり、返答には困りますか?」
「そうみたいですね……」
エリグス様に返されると、私は少し迷ってしまった。
確かに、好意を抱いてくれていたお礼は、どう返していいかわからないものである。
「さて、僕達は晴れて両想いになったという訳ですか……」
「そういうことになりますね……でも、特に私達の関係が変わるという訳でもないですよね?」
「ええ、婚約していますからね。変わるのは、僕達の気持ちだけですね」
私とエリグス様は、既に婚約していた。
そのため、告白したからといって、何かが劇的に変わることはない。
ただ、お互いの気持ちだけは変わっている。これからは、彼と会うのがより楽しいと思えるようになるだろう。
「おかしな話ではありますが、僕達はこれから心変わりしてもしなくても、結果は変わらないということなりますね……」
「……心変わりするつもりなのですか?」
「あ、いえ、言葉の綾です。別に、そういうつもりはないですよ?」
「あっ……」
私達は、例えこれから好意を失っても結婚する。
確かに、例えとしてそれは間違っていない。だが、私は彼への好意を失うとは考えられなかった。
そこまで考えて、私は少しだけ理解した。妹にも、そういう感情があったのだと。
同じような立場になって、私は初めて、妹の気持ちを真に理解できた。
好意を抱いている相手に対して、その好意がなくなるなど、まったく考えられないことなのである。
恐らく、セレリアもオーフィス様も、相手への好意を失いなど思っていなかったのだろう。思ったとしても、決して信じなかったはずである。
彼女達の感情は、当たり前のものだった。それに流されてしまったのは、明確な問題であると思う。だが、私は少しだけ同情する気持ちが強くなった。人を好きだと思うと、色々と見失ってしまうのだろう。
彼は、私に好意を抱いてくれていた。そのとても嬉しい事実に、私は笑顔が隠せない。
「ありがとうございます、エリグス様」
「お礼を言われるべきことなのでしょうか?」
「私は、その好意を嬉しく思っていますから、お礼を言っただけですけど、もしかしたら、おかしかったでしょうか?」
「なるほど、確かにそれならお礼を言われてもいいのでしょうね」
私は、エリグス様にお礼が言いたくなっていた。
この状況で、好意を抱いてくれていたことに対して、お礼を言うはおかしいことかもしれない。
だが、嬉しかったから、お礼を言いたくなってしまったのだ。エリグス様も納得してくれているので、それでいいのだろう。
「それを言うなら、僕もあなたに感謝しなければなりませんね。僕に好意を抱いていてくれて、ありがとうございます」
「どういたしまして……と言えばいいのでしょうか?」
「やはり、返答には困りますか?」
「そうみたいですね……」
エリグス様に返されると、私は少し迷ってしまった。
確かに、好意を抱いてくれていたお礼は、どう返していいかわからないものである。
「さて、僕達は晴れて両想いになったという訳ですか……」
「そういうことになりますね……でも、特に私達の関係が変わるという訳でもないですよね?」
「ええ、婚約していますからね。変わるのは、僕達の気持ちだけですね」
私とエリグス様は、既に婚約していた。
そのため、告白したからといって、何かが劇的に変わることはない。
ただ、お互いの気持ちだけは変わっている。これからは、彼と会うのがより楽しいと思えるようになるだろう。
「おかしな話ではありますが、僕達はこれから心変わりしてもしなくても、結果は変わらないということなりますね……」
「……心変わりするつもりなのですか?」
「あ、いえ、言葉の綾です。別に、そういうつもりはないですよ?」
「あっ……」
私達は、例えこれから好意を失っても結婚する。
確かに、例えとしてそれは間違っていない。だが、私は彼への好意を失うとは考えられなかった。
そこまで考えて、私は少しだけ理解した。妹にも、そういう感情があったのだと。
同じような立場になって、私は初めて、妹の気持ちを真に理解できた。
好意を抱いている相手に対して、その好意がなくなるなど、まったく考えられないことなのである。
恐らく、セレリアもオーフィス様も、相手への好意を失いなど思っていなかったのだろう。思ったとしても、決して信じなかったはずである。
彼女達の感情は、当たり前のものだった。それに流されてしまったのは、明確な問題であると思う。だが、私は少しだけ同情する気持ちが強くなった。人を好きだと思うと、色々と見失ってしまうのだろう。
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