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75.王城での舞踏会
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エフェリアお姉様とレフティス様の婚約というものは、程なくして決まった。
アドルグお兄様は最後まで難色を示していたが、それは無視された。まあ多分、アドルグお兄様も心の奥底では納得しているだろうし、それは問題ないだろう。
そんな婚約が決まってから、私はエフェリアお姉様、オルディアお兄様とともに王城に行くことになった。ロヴェリオ殿下から、招待状が届いたのである。
「いや、まさか婚約が決まっているなんて思ってはいなかったが……」
「あ、知らなかったんですね?」
「まあ、招待状を作った時というか、今回の舞踏会の開催が決まったのはもっと前だからな」
今回の招待は、エフェリアお姉様の婚約とはまったく関係ないものであるらしい。
しかし、今回ここにはレフティス様の方も招待されている。どうやら偶然、直近で婚約した二人が招かれたようなのだ。
せっかくの機会ということもあって、エフェリアお姉様とレフティス様はその舞踏会に参加することになった。婚約したということを大々的に示すためにも、二人で踊るつもりであるようだ。
「まあ、俺もあのお茶会でレフティス伯爵令息とは挨拶した訳だからな……」
「ああ、そういればそうですよね。あの場にはロヴェリオ殿下もいましたもんね」
ロヴェリオ殿下が今回の舞踏会に招いたのは、あのお茶会に参加している人も含まれているようだ。周りを見渡してみると、見覚えがある人が何人かいる。
それはあのお茶会が、不本意な形が終わったからかもしれない。一応主催であったディトナス様が癇癪を起したことによって、結構ぐだぐだとした感じで終わってしまったのだ。
これは、そのやり直しなども兼ねているのかもしれない。ロヴェリオ殿下は気遣いができる人なので、その可能性はある。
「ちょっと変な人だとは思っていたけど、まさかエフェリア様と婚約するなんてな……」
「まあ……ちょっと変な所はあるけれど、レフティス様は良い人ですよ。私にも優しいですし」
「そうなのか……それは良かったな」
私の言葉に、ロヴェリオ殿下は笑顔を浮かべてくれた。
彼は私のことを、かなり気に掛けてくれている。きっとレフティス様がディトナス様のような人ではなかったことを、喜んでくれているのだろう。
「……それでさ、今日の舞踏会、クラリアは一緒に踊ってくれるか?」
「え?」
「いやその、せっかくだから踊りたくてさ」
そこでロヴェリオ殿下は、少し遠慮がちに言葉を投げかけてきた。
それに私は、笑顔を浮かべる。その言葉は私にとって、とても嬉しい言葉だったからだ。
「もちろんです。ロヴェリオ殿下とご一緒できるなら光栄です」
「そんなに改まる必要なんて、ないんだけどな」
私はロヴェリオ殿下に対して、力強く頷いて見せた。
彼の存在というものが、本当に心強い。今回の舞踏会は、なんだか楽しいものになりそうだ。
アドルグお兄様は最後まで難色を示していたが、それは無視された。まあ多分、アドルグお兄様も心の奥底では納得しているだろうし、それは問題ないだろう。
そんな婚約が決まってから、私はエフェリアお姉様、オルディアお兄様とともに王城に行くことになった。ロヴェリオ殿下から、招待状が届いたのである。
「いや、まさか婚約が決まっているなんて思ってはいなかったが……」
「あ、知らなかったんですね?」
「まあ、招待状を作った時というか、今回の舞踏会の開催が決まったのはもっと前だからな」
今回の招待は、エフェリアお姉様の婚約とはまったく関係ないものであるらしい。
しかし、今回ここにはレフティス様の方も招待されている。どうやら偶然、直近で婚約した二人が招かれたようなのだ。
せっかくの機会ということもあって、エフェリアお姉様とレフティス様はその舞踏会に参加することになった。婚約したということを大々的に示すためにも、二人で踊るつもりであるようだ。
「まあ、俺もあのお茶会でレフティス伯爵令息とは挨拶した訳だからな……」
「ああ、そういればそうですよね。あの場にはロヴェリオ殿下もいましたもんね」
ロヴェリオ殿下が今回の舞踏会に招いたのは、あのお茶会に参加している人も含まれているようだ。周りを見渡してみると、見覚えがある人が何人かいる。
それはあのお茶会が、不本意な形が終わったからかもしれない。一応主催であったディトナス様が癇癪を起したことによって、結構ぐだぐだとした感じで終わってしまったのだ。
これは、そのやり直しなども兼ねているのかもしれない。ロヴェリオ殿下は気遣いができる人なので、その可能性はある。
「ちょっと変な人だとは思っていたけど、まさかエフェリア様と婚約するなんてな……」
「まあ……ちょっと変な所はあるけれど、レフティス様は良い人ですよ。私にも優しいですし」
「そうなのか……それは良かったな」
私の言葉に、ロヴェリオ殿下は笑顔を浮かべてくれた。
彼は私のことを、かなり気に掛けてくれている。きっとレフティス様がディトナス様のような人ではなかったことを、喜んでくれているのだろう。
「……それでさ、今日の舞踏会、クラリアは一緒に踊ってくれるか?」
「え?」
「いやその、せっかくだから踊りたくてさ」
そこでロヴェリオ殿下は、少し遠慮がちに言葉を投げかけてきた。
それに私は、笑顔を浮かべる。その言葉は私にとって、とても嬉しい言葉だったからだ。
「もちろんです。ロヴェリオ殿下とご一緒できるなら光栄です」
「そんなに改まる必要なんて、ないんだけどな」
私はロヴェリオ殿下に対して、力強く頷いて見せた。
彼の存在というものが、本当に心強い。今回の舞踏会は、なんだか楽しいものになりそうだ。
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