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99.ずっと傍に①
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騎士団との戦いも終わり、私とリルフは以前のような生活に戻っていた。
「はあ……それにしても、平和だねえ」
「そうですね……」
今日も私は、エルッサさんとともに宿屋で働いている。ただ、お客さんがいないので、実質的には働いているとはいえないのかもしれない。
先日までは、終末を望む会を討伐するための騎士達で賑わっていた宿屋だが、今はすっかり人気がなくなり、とても平和な状態なのである。
「まあ、二人にとっては、平和なのはいいことよね?」
「うん、そうだよね?」
「いや、でも、私も宿屋には賑わって欲しいと思っているよ?」
そんな私達に、ミルーシャとメルラムが笑いながら話しかけてきた。二人も、以前と同じように宿屋に遊びに来ている。その頻度は、貴族である二人がそんなので大丈夫なのか、時々心配になるくらいの頻度だ。
「そういえば、例の騎士団長は、結局どうなったの?」
「ああ、そのことなら……」
「俺が答えるべきか……」
ミルーシャの質問に、私は兄貴の方を見た。ローディスからの傷が未だに癒えていない兄貴だが、一応動けるくらいには回復して、駐在として活動している。
丈夫なのが自分の取り柄だと兄貴は言っていたが、流石にもう少し休んでもいいのではないだろうか。もっとも、私が言っても働き始めたので、多分それが兄貴の性分だから、仕方ないことなのかもしれない。
「騎士団長は、国王様に自らの行いを打ち明け、現在は牢屋にいるそうだ。そのおかげで、俺もこうして駐在騎士として働けているんだが……なんというか、気分的には色々と複雑だな」
「ふーん、そうなんだ。やっぱり、フェリナの予想していた通り、そういう所の筋は通す人だったのね?」
「うん、そうなんだ」
ローディスは、負けたけじめとして、国王様に自らの行いを話した。その結果、自分が捕らえられるとわかっていても、そうしたのである。
彼がリルフを狙ったことは、未だに許せないことだ。だが、その高貴な精神に関しては、私も尊敬している。
「まあ、何はともあれ、これでフェリナとリルフの問題は解決したのよね?」
「うん。終末を望む会も、騎士団が討伐してくれたし、これでしばらくは平和に暮らせると思う」
「そう、良かったわね」
私とリルフは、降りかかってきた問題を全て払うことができた。これで、これからは平和な生活を送ることができるのである。
それは、私達が一番望んでいたことだ。何よりも、私達はそういう何気ない日々を求めていたのである。
「はあ……それにしても、平和だねえ」
「そうですね……」
今日も私は、エルッサさんとともに宿屋で働いている。ただ、お客さんがいないので、実質的には働いているとはいえないのかもしれない。
先日までは、終末を望む会を討伐するための騎士達で賑わっていた宿屋だが、今はすっかり人気がなくなり、とても平和な状態なのである。
「まあ、二人にとっては、平和なのはいいことよね?」
「うん、そうだよね?」
「いや、でも、私も宿屋には賑わって欲しいと思っているよ?」
そんな私達に、ミルーシャとメルラムが笑いながら話しかけてきた。二人も、以前と同じように宿屋に遊びに来ている。その頻度は、貴族である二人がそんなので大丈夫なのか、時々心配になるくらいの頻度だ。
「そういえば、例の騎士団長は、結局どうなったの?」
「ああ、そのことなら……」
「俺が答えるべきか……」
ミルーシャの質問に、私は兄貴の方を見た。ローディスからの傷が未だに癒えていない兄貴だが、一応動けるくらいには回復して、駐在として活動している。
丈夫なのが自分の取り柄だと兄貴は言っていたが、流石にもう少し休んでもいいのではないだろうか。もっとも、私が言っても働き始めたので、多分それが兄貴の性分だから、仕方ないことなのかもしれない。
「騎士団長は、国王様に自らの行いを打ち明け、現在は牢屋にいるそうだ。そのおかげで、俺もこうして駐在騎士として働けているんだが……なんというか、気分的には色々と複雑だな」
「ふーん、そうなんだ。やっぱり、フェリナの予想していた通り、そういう所の筋は通す人だったのね?」
「うん、そうなんだ」
ローディスは、負けたけじめとして、国王様に自らの行いを話した。その結果、自分が捕らえられるとわかっていても、そうしたのである。
彼がリルフを狙ったことは、未だに許せないことだ。だが、その高貴な精神に関しては、私も尊敬している。
「まあ、何はともあれ、これでフェリナとリルフの問題は解決したのよね?」
「うん。終末を望む会も、騎士団が討伐してくれたし、これでしばらくは平和に暮らせると思う」
「そう、良かったわね」
私とリルフは、降りかかってきた問題を全て払うことができた。これで、これからは平和な生活を送ることができるのである。
それは、私達が一番望んでいたことだ。何よりも、私達はそういう何気ない日々を求めていたのである。
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