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18.侯爵夫妻への挨拶
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私は、オルフェバー侯爵家の屋敷にいた。
ドラグス様と両想いであることもわかり、両家とも乗り気であるため、私達の婚約というものはまず成立するだろう。
「まあそういうことなら、こちらとしてもありがたい所だ。ドラグスには、色々と事情がある。それによって婚約が中々に決まらないということも危惧していた」
「今は健康だけれど、不安がないという訳でもないのです。その辺りについて、アガート伯爵家はどう考えているのでしょうか?」
「あ、えっと……」
ドラグス様との話が終わった後、私はオルフェバー侯爵夫妻と顔を合わせていた。
そこで投げかけられた質問に、私は少し言葉を詰まらせる。そのことについては両親とも話し合っているのだが、それをドラグス様本人の前で話すのは少し気が引けたのだ。
「私は構いませんよ。遠慮せずに言ってください」
「その……不安はありますが、とりあえずは問題ないと考えています。最悪の場合も考えて、子供は早く作っておくべきであると考えてはいますが」
ドラグス様は今の状態からはまったくそうは思えないが、病弱であった。
それでもオルフェバー侯爵家に男子は彼しかいないため、この家を継ぐことになる。
そこで重要になるのは、後継者のことだ。それを残すということは、優先するべき事柄である。その血を絶やさないためにも、貴族として重要な役割であるとは思う。
「ただ、私はそんな最悪の場合になって欲しいとは思っていません。そうならないようにドラグス様のことを支えるのが、自分の役割だと思っています」
「クレーナ嬢……」
しかし、もちろん私はそのようなことになって欲しいなどとは思っていない。
というよりも、何がなんでもさせないつもりだ。そのためにできることなら、なんだってやってみせる。
ドラグス様の健康には、特に気を付けるつもりだ。そのためにも、これから色々と学んでいきたいと思っている。
「ふむ、ドラグス、お前は良い人を見つけたものだな」
「ええ……クレーナ嬢は素敵な女性です」
「あら、あなたは相変わらず大胆ね」
私の言葉に対して、オルフェバー侯爵夫妻は笑顔を浮かべていた。それは私を認めてくれていると、思っても良いのだろうか。
ただ、少し恥ずかしくもあった。ドラグス様が侯爵夫人の言う通り、大胆なことを口にしたからだ。そういうことを言われると、どうしてもこちらは赤くなってしまう。
「クレーナ嬢、どうか息子をよろしく頼む」
「私からもよろしくお願いします」
「あ、いえ、こちらこそよろしくお願いします」
オルフェバー侯爵夫妻の言葉に、私は慌てて頭を下げた。
何はともあれ、夫妻が良い人達で一安心だ。少なくとも夫妻とは、上手くやっていけそうである。
ドラグス様と両想いであることもわかり、両家とも乗り気であるため、私達の婚約というものはまず成立するだろう。
「まあそういうことなら、こちらとしてもありがたい所だ。ドラグスには、色々と事情がある。それによって婚約が中々に決まらないということも危惧していた」
「今は健康だけれど、不安がないという訳でもないのです。その辺りについて、アガート伯爵家はどう考えているのでしょうか?」
「あ、えっと……」
ドラグス様との話が終わった後、私はオルフェバー侯爵夫妻と顔を合わせていた。
そこで投げかけられた質問に、私は少し言葉を詰まらせる。そのことについては両親とも話し合っているのだが、それをドラグス様本人の前で話すのは少し気が引けたのだ。
「私は構いませんよ。遠慮せずに言ってください」
「その……不安はありますが、とりあえずは問題ないと考えています。最悪の場合も考えて、子供は早く作っておくべきであると考えてはいますが」
ドラグス様は今の状態からはまったくそうは思えないが、病弱であった。
それでもオルフェバー侯爵家に男子は彼しかいないため、この家を継ぐことになる。
そこで重要になるのは、後継者のことだ。それを残すということは、優先するべき事柄である。その血を絶やさないためにも、貴族として重要な役割であるとは思う。
「ただ、私はそんな最悪の場合になって欲しいとは思っていません。そうならないようにドラグス様のことを支えるのが、自分の役割だと思っています」
「クレーナ嬢……」
しかし、もちろん私はそのようなことになって欲しいなどとは思っていない。
というよりも、何がなんでもさせないつもりだ。そのためにできることなら、なんだってやってみせる。
ドラグス様の健康には、特に気を付けるつもりだ。そのためにも、これから色々と学んでいきたいと思っている。
「ふむ、ドラグス、お前は良い人を見つけたものだな」
「ええ……クレーナ嬢は素敵な女性です」
「あら、あなたは相変わらず大胆ね」
私の言葉に対して、オルフェバー侯爵夫妻は笑顔を浮かべていた。それは私を認めてくれていると、思っても良いのだろうか。
ただ、少し恥ずかしくもあった。ドラグス様が侯爵夫人の言う通り、大胆なことを口にしたからだ。そういうことを言われると、どうしてもこちらは赤くなってしまう。
「クレーナ嬢、どうか息子をよろしく頼む」
「私からもよろしくお願いします」
「あ、いえ、こちらこそよろしくお願いします」
オルフェバー侯爵夫妻の言葉に、私は慌てて頭を下げた。
何はともあれ、夫妻が良い人達で一安心だ。少なくとも夫妻とは、上手くやっていけそうである。
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