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6.王子達の協力
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「アフェリア嬢、今回の件について俺とルーアスはあなたの肩を持つ。この言葉が何を意味するのかはわかるな?」
「……非常にありがたい申し出です。感謝します、ラメリオ殿下」
「いや、そもそもこちらの不祥事だ」
私の感謝の言葉に対して、ラメリオ殿下はゆっくりと首を横に振った。
彼の中では、リヴェンド殿下の行いというものは本当に忌むべきものであるらしい。それは、表情から伝わってきた。
ラメリオ殿下は、この国を受け継ぐ王太子である。一度国を揺るがした要因となったことをしたリヴェンド殿下が、許せないというのも当然なのかもしれない。
「ルーアス、勝手に頭数に入れているが、問題はないのか?」
「ええ、もちろんです。アフェリア嬢に協力しますよ」
「ルーアス殿下、ありがとうございます」
「いえ、僕にとっても他人事ではありませんからね。兄と親しくしていた友人の歪な関係というものは、正したいと思います」
ルーアス殿下は、ラメリオ殿下の言葉に力強く頷いた。
彼は正義感が強い人であるため、リヴェンド殿下の行いを咎めたいのだろう。友人であるクルルネ嬢のことも、心配しているのかもしれない。
何はともあれ、二人が協力してくれるなら心強かった。これでリヴェンド殿下を、大々的に非難することができるかもしれない。
「しかし、父上や母上を上手く丸め込まなければなりませんね」
「その辺りの説得については、俺がやるとしよう。といっても、難しいことではない。父上も母上も人が良いからな。基本的に、人道に反することは嫌うだろう」
「王家も打撃を受けることになりますが、その辺りはどうしましょうか」
「地道に信頼を取り戻していくしかあるまい。そもそも、このことを隠す方が問題になることだろう。結局の所、アフェリア嬢にばれていることだしな。何れは発覚していたはずだ」
ラメリオ殿下とルーアス殿下は、今後のことについて話し始めていた。
それを聞きながら、私も自分の立ち回りを考える。今考えるべきことは、とりあえずエゼルス伯爵家の利益だ。
王家から取れるものを取るというのが、方針になるだろうか。せっかくの婚約が破談となるのだし、それくらいしないと釣り合いが取れないだろう。
「そうだ、アフェリア嬢。ラメリオ兄上と一緒に父上と母上に掛け合っていただけませんか?」
「え? 私が、ですか?」
「ええ、今回の件に関して、アフェリア嬢は被害者となる訳です。父上も母上も人が良いですからね。あなたの存在はきっと効きます」
「なるほど、それは悪くない判断だな。アフェリア嬢、構わないか?」
「え、ええ、もちろん、構いませんが……」
ルーアス殿下が良い笑顔でした提案に対して、ラメリオ殿下は邪悪な笑みを浮かべていた。
この二人は、基本的には良い王子達である。ただ、容赦がない所もあるらしい。それを認識して、私は苦笑いを浮かべるのだった。
「……非常にありがたい申し出です。感謝します、ラメリオ殿下」
「いや、そもそもこちらの不祥事だ」
私の感謝の言葉に対して、ラメリオ殿下はゆっくりと首を横に振った。
彼の中では、リヴェンド殿下の行いというものは本当に忌むべきものであるらしい。それは、表情から伝わってきた。
ラメリオ殿下は、この国を受け継ぐ王太子である。一度国を揺るがした要因となったことをしたリヴェンド殿下が、許せないというのも当然なのかもしれない。
「ルーアス、勝手に頭数に入れているが、問題はないのか?」
「ええ、もちろんです。アフェリア嬢に協力しますよ」
「ルーアス殿下、ありがとうございます」
「いえ、僕にとっても他人事ではありませんからね。兄と親しくしていた友人の歪な関係というものは、正したいと思います」
ルーアス殿下は、ラメリオ殿下の言葉に力強く頷いた。
彼は正義感が強い人であるため、リヴェンド殿下の行いを咎めたいのだろう。友人であるクルルネ嬢のことも、心配しているのかもしれない。
何はともあれ、二人が協力してくれるなら心強かった。これでリヴェンド殿下を、大々的に非難することができるかもしれない。
「しかし、父上や母上を上手く丸め込まなければなりませんね」
「その辺りの説得については、俺がやるとしよう。といっても、難しいことではない。父上も母上も人が良いからな。基本的に、人道に反することは嫌うだろう」
「王家も打撃を受けることになりますが、その辺りはどうしましょうか」
「地道に信頼を取り戻していくしかあるまい。そもそも、このことを隠す方が問題になることだろう。結局の所、アフェリア嬢にばれていることだしな。何れは発覚していたはずだ」
ラメリオ殿下とルーアス殿下は、今後のことについて話し始めていた。
それを聞きながら、私も自分の立ち回りを考える。今考えるべきことは、とりあえずエゼルス伯爵家の利益だ。
王家から取れるものを取るというのが、方針になるだろうか。せっかくの婚約が破談となるのだし、それくらいしないと釣り合いが取れないだろう。
「そうだ、アフェリア嬢。ラメリオ兄上と一緒に父上と母上に掛け合っていただけませんか?」
「え? 私が、ですか?」
「ええ、今回の件に関して、アフェリア嬢は被害者となる訳です。父上も母上も人が良いですからね。あなたの存在はきっと効きます」
「なるほど、それは悪くない判断だな。アフェリア嬢、構わないか?」
「え、ええ、もちろん、構いませんが……」
ルーアス殿下が良い笑顔でした提案に対して、ラメリオ殿下は邪悪な笑みを浮かべていた。
この二人は、基本的には良い王子達である。ただ、容赦がない所もあるらしい。それを認識して、私は苦笑いを浮かべるのだった。
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