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第3話 手を差し伸べてくれる人
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私は、キャベイド王国の隣国であるフォルベイン王国に来ていた。
この王国の第三王子であるアドナス様が、私を受け入れてくれたいと言っているのだ。
という訳で、私は王城まで来ていた。殺人罪で国外追放された私が、このように他国の王城に招かれる。これは、中々驚くべきことだろう。
「お待たせしてしまいましたね……」
「あ、いえ……」
私が部屋で待っていると、一人の男性がやって来た。
その顔を、私は知っている。何度か、会ったことがあるからだ。
だが、まさかこのような形で再会することになると思っていなかった。一国の王子である彼に、こんなことで対面することになるなど考えもしていなかったことである。
「アドナス様……」
「お久し振りです、ミルトナ様」
「お、お久し振りです」
その人物、アドナス・フォルベイン様はゆっくりと私の対面に座った。
アドナス様は、気品に溢れる人物だ。優し気な顔だが、そこからは覇気のようなものが滲んでいる。まさに、王族に相応しいといえる人物だろう。
「さて、本題に入りましょうか。あなたをこちらにお呼びしたのには色々と理由があります。その一つが、事件について聞いたからです」
「はい、それは聞いています」
座ってすぐに、アドナス様は本題に入った。
アドナス様が、事件に興味を持っている。それは、事前に聞いていたことだ。
「アドナス様は、事件に興味を持たれているのですよね?」
「ええ、事件がどういうものかは、僕の耳にも入りました。それを聞いて、少し不可解だと思ったのです。事件の犯人が、あなただとはどうも思えない」
「はい、私はあの事件の犯人ではありません」
アドナス様は、私を事件の犯人だとは思っていないようである。
少し調べれば、それはすぐにわかることだろう。
そのため、私は素直に自身が犯人ではないと伝えた。その言葉に、アドナス様はゆっくりと頷いてくれる。
「そうでしょう。あなたは犯人ではない。ならば、誰が犯人か。大方の予想はついていますが、あなたの口から聞かせてもらえますか?」
「事件の犯人は……恐らく、キャベイド王国の第四王子ケットラだと思います。彼は、自身の浮気相手と結ばれるために、私と浮気相手の婚約者を同時に消し去ろうとしたのです」
「……やはり、そういうことでしたか」
私の言葉に、アドナス様はそう言った。
やはり、誰が犯人なのかは予想がついているようだ。こちらも、少し調べればわかることなので、当然といえば当然かもしれない。
この王国の第三王子であるアドナス様が、私を受け入れてくれたいと言っているのだ。
という訳で、私は王城まで来ていた。殺人罪で国外追放された私が、このように他国の王城に招かれる。これは、中々驚くべきことだろう。
「お待たせしてしまいましたね……」
「あ、いえ……」
私が部屋で待っていると、一人の男性がやって来た。
その顔を、私は知っている。何度か、会ったことがあるからだ。
だが、まさかこのような形で再会することになると思っていなかった。一国の王子である彼に、こんなことで対面することになるなど考えもしていなかったことである。
「アドナス様……」
「お久し振りです、ミルトナ様」
「お、お久し振りです」
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「さて、本題に入りましょうか。あなたをこちらにお呼びしたのには色々と理由があります。その一つが、事件について聞いたからです」
「はい、それは聞いています」
座ってすぐに、アドナス様は本題に入った。
アドナス様が、事件に興味を持っている。それは、事前に聞いていたことだ。
「アドナス様は、事件に興味を持たれているのですよね?」
「ええ、事件がどういうものかは、僕の耳にも入りました。それを聞いて、少し不可解だと思ったのです。事件の犯人が、あなただとはどうも思えない」
「はい、私はあの事件の犯人ではありません」
アドナス様は、私を事件の犯人だとは思っていないようである。
少し調べれば、それはすぐにわかることだろう。
そのため、私は素直に自身が犯人ではないと伝えた。その言葉に、アドナス様はゆっくりと頷いてくれる。
「そうでしょう。あなたは犯人ではない。ならば、誰が犯人か。大方の予想はついていますが、あなたの口から聞かせてもらえますか?」
「事件の犯人は……恐らく、キャベイド王国の第四王子ケットラだと思います。彼は、自身の浮気相手と結ばれるために、私と浮気相手の婚約者を同時に消し去ろうとしたのです」
「……やはり、そういうことでしたか」
私の言葉に、アドナス様はそう言った。
やはり、誰が犯人なのかは予想がついているようだ。こちらも、少し調べればわかることなので、当然といえば当然かもしれない。
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