Serendipity∞Horoscope

神月

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夢追い編

第50話、知りたい真意

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 視線を向けると彩音はバインダーとペンを持ち、その近くには使用時以外は収納されているボールの数々。
 目に入った光景はまさしく備品の点検をしているようで

「なんでお前が点検を……?」
「あー……」

 疑問のまま投げかけると一度彩音は迷う声を上げ、視線を明後日へ向けながら

「頼まれたというか何と言うか」
「頼まれた……?」

 本来は生徒会の仕事として第一生徒会から手伝いを頼まれたのだが、それを明かす訳にもいかない以上曖昧なことしか言えないのだ。
 しかしそれ以上その点について気にする様子もなく

「まあ、何にせよ点検ってお前がやるだったのか」
「この学校バカ広い上にグラウンドも体育館も二箇所ずつあるし、部活動も多いから第一生徒会だけじゃ大変なんだって」

(あぁ。確かこいつは……)

 その生徒会の一員になったことを思い出すと納得し、作業に戻る彩音を見ていると脳にアクアの言葉が甦る。
 考えこむ間に彩音は備品の数を数えやすいようにボールなどの備品を倉庫の外へ出しボールの数を数え始める。
 やがて、意を決した翔太は口を開き

「なあ、聞きたいことがあるんだけど」

 そう投げかけると視線だけを向けられ、再び決意すると

「俺は……っ!?」

 その瞬間、近くから殺気のようなものを感じ、視線を向けるとその先には紺色の衣服に見を包んだあの姿が目に入り翔太は表情を変えた。

「お前は……!」

 そうふいに横を向いたかと思えば、声を上げる翔太に彩音も視線を向けると捉えた姿に

「ア、アクア……?」
「やはり言葉では理解出来んようだな」

 そう紺色のローブに身を包んだアクアは手に剣を現し

「俺はただお前が言った事を確かめようと……!」
「この屑が」

 そうこれ以上の発言を許さぬと言いたげにアクアは翔太の言葉を一刀両断すると強く睨む。
 それは既に刃を突きつけられているかのように衝動が全身を巡り

「二度と関わるなと言ったはずだ」



「な……なんでアクアとあいつが知り合って……」
「お前には関係ないことだ。というよりそれを知る必要はない」

 これまでの傾向からアクアが邪魔しに来る可能性は考えていた。
 しかしそれを考えた上で行動しなければ真実は確かめられないと翔太の視線は彩音へと向けられ

「俺のした事が許されるとは思ってない。けどだからってこのまま放置していい問題なのか?」
「な、何を言って……」
「お前が俺を嫌って恨んでる事を承知で聞きたいんだ」

(もし、アクアの言う通りもう罪滅ぼしさえも傷つける要因なんだとしたら)

「嫌われてもいい。恨まれてたとしても構わない。友達じゃなくなっても……ただまた同じ事を繰り返さない為にいちゃいけないのか!?」
「…………」
「これは正義感なんて大層なものじゃなくて罪滅ぼしだ。けど、それさえもかえって傷を抉るだけで、お前にとって傷つけるだけの存在だと言うのなら……俺は二度とお前に近づかない」

 どれだけ傷つけたのか、その全てを分かりきることは出来ないけど何も言わないわけにはいかない。
 どれだけ失望させたとしても、あの時再会した時から俺の本心は変わらないのだから。

(俺は決めたんだ。二度と同じ事は繰り返さないって……!)

「……貴様は何も分かっていない」
「な……?」

 沈黙の後、それを破った声に翔太は顔を上げる。
 そしてそれを発したアクアの表情は、翔太の意思の全てを拒絶するように今も強い憎しみと怒りの目を向けていた。

「『それ』を思い出させる要素がある時点で、傷つけていると分からないのか……!」
「!」

 そう言われた瞬間、心を抉るような衝撃に言葉を失った。
 アクアがこれほど目の前に現れる事を毛嫌いし拒絶する態度を取るのか、それに対する認識も甘かったと気付くと悔しさを噛み締め

(あれが彩音にとってどれだけ絶望的な事で、辛い思いをしてきたのか想像出来たつもりでいた)

 信じていたものに裏切られ、味方が誰一人いなくなり拒絶される。
 そのまま人を信用しなくなったことも、だから過去に関わる人間を嫌う理由も納得出来ていたつもりだった。
 けど、今の今までアクアに言われるまでそれに気づけずそれがあいつの怒りの答えだ、と理解してしまうと俯き

(俺は分かった気になって、だから罪滅ぼしの為に今度は助けたいと思って。けど、結局俺は自分を正当化したかっただけなんだ)

 した事の罪深さに気づいてから後悔して、だけど姿を消した以上どうすることも出来ずに罪悪感を感じたままで。

(どうして気づけなかったんだ! 俺を見て思い出すかもしれないって)

「貴様らのようなぬるま湯に浸かっていた奴らには理解し難いだろうな」

 その時、二人のやりとりを見ていた彩音が呆然としながら

「アクア、どういう事なの……!?」

 そうアクアへと視線を向け

「アクアはともかく、こいつはアクアの事は知らないはずで……なのに、まるで知ってるみたいに話を続けて」
「それをお前が知る必要はない。今必要なのは、目の前からこいつの存在を消すことだけだ」

 そうアクアは刃を翔太に向けた。
 彩音が守護者として持つあの剣とは異なり、翔太に剣を向ける姿に彩音が唖然とする中翔太は向けられた刃を見ると覚悟を決める。
 そして、それはアクアも同じで

「二度と近づけないようにしてやる」

 そうアクアは翔太に向かって駆け出すと剣を振るった。
 それを翔太は間一髪避けるも、咄嗟に放り投げた鞄は音を立てて地に落ちる。
 アクアは再び距離を詰めては剣を振り下ろし、その瞬間翔太は手に現した刀で刃を受け止めた。

「くっ……」

 それは簡単に押し返せるものでもなく、刃が激しくぶつかる中押されまいと押し返すがそれは相手も同じ。
 臆病で気が弱くて、そんな過去の記憶にある彩音からは想像もできないほどの勢いと力に汗を浮かべ苦い表情を浮かべた。

(ここで負ければこいつは俺を殺しにかかる)

「アクア! 急に何してるの!?」
「二度とこいつが近づけないようにするだけだ」
「なっ……どういうこと!?」

 突然殺気を露わに切りかかるアクアに、彩音は状況の説明を求めるかのように声を上げるが淡々と返ってきた声に再び投げかける。
 次の瞬間、互角だった剣に更なる力がかけられ翔太の表情が歪むと

「こいつを俺達と同じ目に合わせてやる」

 その声に彩音が目を丸くすると

「二度と希望など持てぬように、あの時の俺らのように二度と光のない絶望を味わわせてやる……っ!」
「っ!」

 目を丸くした彩音はそのままアクアの表情に言葉を失い

(アクアの表情が……)

 それは絶望と憎悪と、闇を元に作られた彼女の全てを現していた。




 かつて、ある旅の途中ある大陸に足を踏み入れた彩音は台座に剣が突き刺さった場に訪れる。
 台座に収められている理由は、その剣の中にはかつてこの世界を支配せんとする魔王が封じ込めてあり、剣そのものに封じ込め、台座に収めるという二重の封印で長年平和を保ってきた。
 しかしある時、魔族の者が封印を解くべく台座から剣を引き抜き、偶然その場に居合わせた彩音にある呪いをかける。
 それは、魂の中にある人格、すなわち性格を分裂させる呪いだった。

(再び魔王を封印して、それぞれバラバラになった身体に宿った性格は私の中に戻ったはずだったけど)

 身体には戻れど、完全に呪いが解けた訳ではないのか完全に戻ってはおらずそれぞれの『性格達』、すなわち『彼女達』はそれぞれの意思によっては再び姿を現す事が出来た。

「殺す気かよ……!」

 同じ人物として、幾度となく言葉を交わしてきた存在としてアクアが彩音の中にある『憎しみ』の心を増幅させ生まれた存在だということは知っている。
 だから自分以上に目の前の存在を恨み、復讐せんが如く殺意を向ける事にも理解は出来た。
 しかし、そんな彩音から見てもアクアからは憎しみを通り越した殺意を滲ませており狂気さえも感じた。

「くそっ」
「…………」

 アクアには目の前の標的しか目に入っておらず、彩音の言葉にも聞く耳を持たずに攻撃し続けている。
 対する翔太は殺意を露わに殺されそうな激しく刃が襲いかかる中、どこか迷うように苦悩の表情を浮かべながらもアクアの刃を受け止めていた。
 アクアに対する殺意は全く見せずに。

(なんで突然アクアが翔太を襲い始めたのか分からないけど)

 混乱と困惑の中、今言えるのはこの状況を止めなければならない事。

「アクア、意味がわからないんだけど。ちゃんと今の状況を説明してよ!」

 その問いかけに応えたのはアクアではなく翔太だった。

「こいつは、俺がこの場にいる事が気に食わないらしい」

 その声に彩音の視線が翔太に向くと、翔太は息切れし始めながら苦い表情で笑い

「それどころか、偶然だろうとお前の前に何食わぬ顔で現れたことが何より気に入らないらしくてな。お前の前から追い出そうとしてるって訳だ」
「…………」
「あんな事をしておきながら、さも過去をなかったかのように関ろうとするなど万死に値する」

 間合いを探る中アクアも口を開くと

「視界に入っただけで不快だというのに。罪悪感がないのか言葉を交わそうなどと、過去に貴様らがしたことを忘れたのか」
「俺は忘れてなんかない!」
「ただ覚えているというだけで俺達が納得できるとでも? 貴様らの中にある記憶と彩音が受けた記憶は天と地の差」

 受けた傷は消えず、忘れることも無い。
 その記憶が、傷が一生消える事はない。

「あの日俺達は絶望を知った。その気持ちが貴様らに分かるものか……!」
「っ」
「…………」
「こいつがどれだけ助けを望んで、奇跡を願って……何度も何度も希望を見出そうとした果てに悟った時の喪失感を……!」

 分かるはずがないからこそ、分かった気で正義を語るお前達が嫌いで仕方ないとこれまで淡々と冷徹を装っていたアクアの感情的な声が響き続ける。

「分かったように語るのは俺達を侮辱する偽善でしかない……!」
「……っ」

 反論する事も出来ず、有効打も思いつかないまま翔太は刀を構え直した。
 本人にはないはずの力、持久力。
 この僅かな間でアクアの強さが本物だということをひしひしと感じ、その中には微かな恐怖もあった。

「全てを失い、裏切られ、普通の人間でいられなくなった痛みが! 本来綺麗だったものすらも汚れてしか見えなくなったこの苦しみが!」
「…………」

 アクアの言葉は彩音の心にも突き刺さり表情を歪める。

(……きっと皆がそうじゃないってわかってても、優しさも、喜びも、全てどこかで偽物だって思うようになってしまった)

 理由もなく、あったとしても気づかないままいつか反転する。
 あんなに毎日当たり前のようにたわいもない事で笑い合っていた日々も、何度も一緒に遊んで親友のように思っていたあの感覚さえも一瞬で地に落とされた。

(どんなに仲が良いと思ってても、一瞬で崩れてしまうんだ)

「そんな俺達のことも知らず貴様らはこうして生きている。今頃他の連中も何食わぬ顔で生きてるんだろう」
「…………」
「こうしてお前を見るとあの時の感情を思い出す。ある日世界が滅んでも構わない。悪魔に魂を売っても構わない。力を手にして、ずっと復讐したいと思っていた感情を」

 アクアは切っ先を天井に向け掲げると意思に呼応するように剣は光に包まれ、やがて槍へと姿を変えた。
 それを握り直すとアクアは棒の端を勢いよく地面に叩きつけ、直後翔太の視界は歪み始める。

「なっ……!?」

 叩きつけた先端から体育館全体に渡って視界が歪み始めると変化していき、火柱が至る所に噴き出てまるで火山地帯にいるかのような光景。
 突然変わる視界に呆然と立ち尽くしているとふいに何かの気配に気づくが、それが何かを判別するより先に身体の自由は奪われた。
 虚空から伸びた紫のオーラを放つ黒い蔓が腕や足など至る所に絡みつき

「くっ、動け、ない……」

 蔓を解こうとしようも緩まる気配はなく、更に違う気配に気づき見上げた先にはアクアの姿が前方にあった。
 一歩、また一歩と近づいてくる中彼女の握る剣が目に入り、翔太に迫りあと数歩、という所で足が止まると

「……俺を、殺すのか」
「殺す? そんな生温いことをするものか」

 吐き捨てるように刃のような鋭い目を向け

「あの時、俺達が感じたように絶望と恐怖を知れ。そして目に映るもの全てが信じられなくなればいい」
「……っ」
「そうすれば俺の言葉の意味も分かるだろう」

 やがて、全てを悟った翔太は抗う力を止め、目を閉じ告げる。

「……好きにしろ。それでお前の気が済むならな」
「…………」
「こう身動き取れないんじゃ、俺にはどうすることもできない。お前の言う通り、あいつが受けた本当の苦しみを解る事は不可能だ」

 だから、当事者でもあるアクアが望む事なら受け入れるしかない、と諦めの意を見せるとそれを見ていたアクアは握っていた剣をゆっくりと振りかざす。

「永遠に、闇の中を……」
「アクアっ!」

 その時、どこからか声が聞こえた気がしたがアクアは剣を翔太に向けて振り下ろした。



 アクアが剣を振り下ろした直後、刃と刃がぶつかる音がした。
 しかし、痛みも違和感もない事に疑問を感じた翔太がおそるおそる顔を上げると振り下ろされた剣は違う剣によって止められていた。

「……!?」
「っ!?」

 目の前に遮る姿を見たアクアも動揺するように目を開き

「な……」
「…………」

 その人物は緑色に輝く宝石がはめ込まれた剣を握り

「何を……。……っ!」

 そして、アクアは距離を取るように翔太から離れると彩音とアクア、互いの間に長い沈黙が流れていった。
 翔太も唐突に起きた事に理解が追いつかずにいたが、アクアの攻撃を止めた彩音の感情は二人にも読めないものだった。
 怒りのような、しかし何かを迷っているような苦悩が織り交ざった表情。

「何故、止める……?」

 予想外と言わんばかりに、心底理解出来ないと言った表情を彩音に向けながら

「お前も俺も、あの日からずっと人間を恨み復讐したいと思っていた。俺は、あの時誓った事を今ここでしようとしただけで、それはお前の望みでもあったはずだ……!」

 そう訴えかけるアクアに対して剣を下ろし、彩音は俯かせながら口を開く。

「……そう、だね。それは紛れもない私の望みだった」
「…………」
「だけど、させないよ」
「何故だ」

 力を得た今こそそのチャンスだと問いかけるアクアに彩音は苦悩の表情を浮かべたまま

「まさか、あの時の事を許すとでも言うのか……!?」
「……そんなつもりはない」

 そう聞こえた声に翔太も顔を上げると
「あの時の事は忘れないし許すつもりもない。アクアの言う通り、何もかもを失って、きっと二度と忘れることもなくて……」
「…………」
「でも、私はこんなやり方はしない」

 そう伏せていた視線をアクアに向けた時、アクアは動揺の色を見せ彩音を見ていた。
 そして、今度は彩音がアクアに説くように

「例え恨んでいたとしても、その言葉が本当か嘘か、見極めることなく判断するのは間違っている」
「…………」
「私達は多くのものを失った。だけど、同時に得たものもあるでしょう?」

 望まない生き方、頼らない生き方。
 そして……人と成りを判断する思考力。

「あの出来事から私達は、考え判断する力を得た。だから私は私の判断で信用するに値するかどうかを決める。少なくとも……それを決めるのはアクアじゃない」

 やがて、周りにあった火柱が一つずつ消えていき、翔太を縛っていた蔓も消え身体の自由が戻ったことに気づくと風景も本来のものへ戻っていった。
 そして、体育館に戻る中アクアは冷徹な目を彩音に向け投げかける。

「……確かに、俺はお前の中の一部に過ぎず、俺がこの性格の主体ではない。しかし、このままやつを野放しにするのか」
「もう分かってるはずだよ。それが真実か虚実か、判断するのは自分自身。最終的に信じられるのは……誰の言葉でもなく自分だけだって」
「答えてくれ。今の俺の本心を聞いた上で……それでもお前は俺に一切関わるなと言うのか!」

 アクアの横からそう投げかける翔太にアクアは視線を向けるが、構わず翔太はこの勢いを中断させない為にもと投げかけ続ける。

「俺は、お前自身からその答えを聞きたい!」
「…………」

 それに対し、彩音は翔太の方へ振り向くと目を伏せる。答えを聞くことに対する恐怖を感じながら覚悟は固く

(それでも、知りたいんだ。前に進む為に)
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