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IFストーリー
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しおりを挟むぴったりと閉じていたはずの足を割り開かれ、わたしの蜜壺に耐えず快楽を与えているラティアの杭に触れた。指先をそっと置かれているだけなのに、その感覚で背中がゾクゾクして、奥から蜜が溢れてくるのが分かった。臀部のラインに沿って蜜が伝っていく。洪水が起きたみたいにビショビショに濡れそぼった蜜口は、アゼル様の手で杭が動かされる度にヒクヒクしていた。
「っっ……ぁ……っ」
「いつも、こんなことされてるの?」
大きく円を描くようにぐにゅぐにゅと杭を動かされる。時計回りに動かされたと思ったら、急に反時計回りに。軽く抜かれたと思ったら、奥に差し込まれる。
ソレは雄でも指でもなくただのオモチャなのに、動かされる度に声が出てしまう。もしかしたら義兄に軽蔑されているかもしれないのに、気持ちよさが止まってくれない。
「あ、だめ……っ」
何をしようとしているのか分かって、とっさに手を動かそうと思ったけれど、ランブルト様にかけられた束縛魔法のせいで阻止できなかった。
「────ぁあッ!」
「ユフィはこういうのが好きなの?」
「あ、や……っ、ぁ~~~ッ!」
親指で肉芽をトントンされて、ラティアの杭で肉芽の裏側をグリグリと刺激される。今まで燻ぶっていた昏い快楽が一気に弾けた。枕を噛みながら声を殺すと、うつ伏せになるように身体を半回転させられた。
「ひ……ぁ」
ラティアの杭が抜かれた。
後ろに回された手は、アゼル様に触られた瞬間にラクになった。束縛魔法が解除されたのだ。おかげで手は自由が利くようになった。
「──君はもう、ランブルトのモノになった?」
後ろから抱きしめられ、そんな声が聞こえる。
「な…………んで……………」
そんな、言い方するの…………。
『そういう目で見られるのは困るよ』
────思い出しちゃいけない。
『で、でもわたしは……っ!』
────思い出しちゃいけない。
『そんな感情、ただのまやかしだから』
────思い出しちゃいけない。
『君の気持ちに応えることは出来ないよ』
────思い出しちゃいけない。
三年近く前、義兄はわたしの顔すら見てくれなかったのに。
「────っ」
ずっと座りっぱなしの状態で過ごしていたからなのか、起き上がろうとした瞬間、やばいって思った。体がふらついて、アゼル様をそのまま押し倒してしまう。
「…………あ………」
いつもあまり表情に出さないのに、義兄は薄く目を見開いていた。
胸板が、呼吸に合わせて上下に動いている。シャツの上から、わたしはそこに触れた。大胸筋をなぞり……六つに割れた腹筋に触れる。
ギルドトップの戦績を誇る義兄の体は、義妹のわたしでも直視するのを躊躇うほど引き締まっている。たくましくて、とても色っぽくて。
────健康的な、男性のカラダ。
「ユ、フィ……?」
そのまま手を下へずらしていく。
欲しい。
足りない。
満足できない。
もっと、もっと、もっと、もっと。
────魔力が、欲しい。
体が疼く。
手をぎゅっと握り締める。
ダメ、ダメ、ダメ。
絶対にダメなのに、腰を動かしてしまう。
「…………ユフィッ、止まって」
左耳にある銀の耳環を触りながら、アゼル様は何かに耐えるように眉根をひそめていた。
その様子を見て、わたしの心臓が早くなる。いつもは見る事の出来ない義兄の表情に、ゾクッとしてしまった。
ズボン越しに感じる熱い主張。義兄の硬いソレに、わたしはビショビショの秘唇を一心不乱にこすりつけていた。でも、身体が痺れて激しく腰を動かす事ができない。これだけじゃ刺激が足りなくて、夜着の前をはだけさせて、胸の先っぽを指でつまむ。
アゼル様が食い入るようにわたしを見つめていた。
見られている。
視姦されている。
恥ずかしいのに、腰が止まってくれない。
気持ちいい、気持ちいい、気持ちイイ、キモチイイ……。
足りない。
欲しい。
コレガ、ホシイ。
「や…………っ、……早く、帰ってきて、らん、ぶるとさま……っ!」
首を振りながら名前を呼んだ瞬間、急に腰に腕を巻きつけられ、引き寄せられた。バランスを崩して前にのめりになってしまう。少しだけ上半身を起き上がらせたアゼル様が、わたしの唇をついばんできた。
「んぅ、っ……ぁぅ」
それ以上何も言うなと言わんばかりに、舌を絡められて、唾液を流し込まれる。
────ガチャッ、と、向こうで音がした。
アゼル様の視線が、音が鳴った方向を向いた気がしたけれど、すぐにわたしのほうへ視線が戻ってきた。わたしがそっちを見ようとしたら、キスを深くされた。
たっぷりと時間をかけてから、盛大なリップ音を鳴らされてキスが終わる。
「──それは、いつかの仕返しか?」
棘を含んだ甘い声に、わたしの肩がビクンッと揺れた。
おそるおそる顔を動かしてみると、寝室の入り口に見慣れた長身の男性がいた。彼は長い前髪を色っぽくかきあげると、唇をゆがめてわたしを見つめてくる。
「ただいま、俺の愛する人。名前を呼んでくれたのはとても嬉しいのだけれど、イイ子に待つことは出来なかったみたいだね?」
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